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7.★推しではなく
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リオンのことは可愛くて、見ているだけで癒されて、眺めるだけで満足な存在だと思っていたのに。
もっと触れたい、もっといろんな顔が見たい。
ついそう思ってしまったのだ。きっとこれは薬の効果だけじゃない。
「俺は弟じゃなかったんですか……?」
「そう思ってたけど……違ったみたい。可愛いリオンをみんなに見せたいと思ってたけど、やっぱりイヤ」
元々が近い距離を更に詰めて、鼻が触れ合うまであと数センチ。
(こんなに近くで見ても可愛いなんて、奇跡だわ。でも……)
腕に触れるとまたビクリと肩が震える。だけど今度は抵抗など感じられなかった。
「私以外にそんな顔見せないで」
こつんと額を合わせたアンジェリカはそのままリオンを抱きしめた。
まだアンジェリカより小さな体は思っていたよりも硬く、夜着の下には引き締まった肌がある。
恍惚と指先で筋肉の感触を楽しむアンジェリカにリオンの体はビクリと強張る。
抵抗を示す手は軽く押さえると従順に下されたので、そのまま指を絡めた。
軽くくちびるに触れて、それからぺろりと首筋を舐めてみる。
湯上がりの肌からはアンジェリカと同じ石鹸の香りがして、その事にも興奮してしまった。
「ちょ……、アンジェリカ様……。まずいって……」
「まずくないわ。おいしい♡ それにいい匂い♡」
「意味が違う! いや、それもおかしいから! ふざけないでください!」
アンジェリカとしては真面目に返したつもりだった。
だけど慌てふためく姿も可愛いので、気にせず続きを再開することにする。
重ねていた指はリオンの腰横にある。
横にゆっくり滑らせれば、膨張した硬いものがあって、アンジェリカは緩い力で握って撫でた。
「あっ……! ちょ、やめっ、アンジェ……っ」
「可愛いわ、リオン♡ ほら、ちゃんとお薬効いてるじゃない。素直になろ?」
ぺろりと小さく舌舐めずりするアンジェリカにリオンの喉がこくりと動く。
性的なことなど初めての経験だが、自由が少ないアンジェリカにとって、際どいロマンス小説が一番の娯楽だった。なので偏った知識だけは一人前である。
そんな彼女の中で、可愛いリオンはトロトロに愛されるヒロインなのだ。
もちろんアンジェリカ自身はヒーロー、つまり攻めの体勢である。
ゆっくり撫で回す手は止めず、かぷりと耳を噛んでは舐める。
アンジェリカが指を、舌を動かすたびにリオンの声が吐息に混じった。
「うあ……っ、ほんと、ちょ、だめですって……!」
「気持ちよさそうなのに? どこがいい? ここ? もっと蕩けた顔を見せて♡」
戸惑いながらも体を震わせるリオンの反応はアンジェリカの興奮を煽って仕方ない。
媚薬のせいか体は熱いし、体の奥からとろりとした液体が溢れて、腿を伝って流れていく。
もっと触れたい、もっといろんな顔が見たい。
ついそう思ってしまったのだ。きっとこれは薬の効果だけじゃない。
「俺は弟じゃなかったんですか……?」
「そう思ってたけど……違ったみたい。可愛いリオンをみんなに見せたいと思ってたけど、やっぱりイヤ」
元々が近い距離を更に詰めて、鼻が触れ合うまであと数センチ。
(こんなに近くで見ても可愛いなんて、奇跡だわ。でも……)
腕に触れるとまたビクリと肩が震える。だけど今度は抵抗など感じられなかった。
「私以外にそんな顔見せないで」
こつんと額を合わせたアンジェリカはそのままリオンを抱きしめた。
まだアンジェリカより小さな体は思っていたよりも硬く、夜着の下には引き締まった肌がある。
恍惚と指先で筋肉の感触を楽しむアンジェリカにリオンの体はビクリと強張る。
抵抗を示す手は軽く押さえると従順に下されたので、そのまま指を絡めた。
軽くくちびるに触れて、それからぺろりと首筋を舐めてみる。
湯上がりの肌からはアンジェリカと同じ石鹸の香りがして、その事にも興奮してしまった。
「ちょ……、アンジェリカ様……。まずいって……」
「まずくないわ。おいしい♡ それにいい匂い♡」
「意味が違う! いや、それもおかしいから! ふざけないでください!」
アンジェリカとしては真面目に返したつもりだった。
だけど慌てふためく姿も可愛いので、気にせず続きを再開することにする。
重ねていた指はリオンの腰横にある。
横にゆっくり滑らせれば、膨張した硬いものがあって、アンジェリカは緩い力で握って撫でた。
「あっ……! ちょ、やめっ、アンジェ……っ」
「可愛いわ、リオン♡ ほら、ちゃんとお薬効いてるじゃない。素直になろ?」
ぺろりと小さく舌舐めずりするアンジェリカにリオンの喉がこくりと動く。
性的なことなど初めての経験だが、自由が少ないアンジェリカにとって、際どいロマンス小説が一番の娯楽だった。なので偏った知識だけは一人前である。
そんな彼女の中で、可愛いリオンはトロトロに愛されるヒロインなのだ。
もちろんアンジェリカ自身はヒーロー、つまり攻めの体勢である。
ゆっくり撫で回す手は止めず、かぷりと耳を噛んでは舐める。
アンジェリカが指を、舌を動かすたびにリオンの声が吐息に混じった。
「うあ……っ、ほんと、ちょ、だめですって……!」
「気持ちよさそうなのに? どこがいい? ここ? もっと蕩けた顔を見せて♡」
戸惑いながらも体を震わせるリオンの反応はアンジェリカの興奮を煽って仕方ない。
媚薬のせいか体は熱いし、体の奥からとろりとした液体が溢れて、腿を伝って流れていく。
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