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4.★興味があるのはあなただけ

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 いつもなら弟の嫌がることなど絶対にしないサフィアだが、今日は制止を聞いてやる気はない。

 会話を続けながらもバックルを外す手は止めないでいる。カチャカチャと鳴る金属音もサフィアの興奮を煽って仕方がなかった。



 それにしても魔王が侵略だなんて、そんなことあり得るはずかない。はじめに聞いた時は思わず笑ってしまったほどだ。

 

「だってね、魔王は私。そして私が興味あるのはレイだけなんだもん」

「え……」

 

 うっとり微笑むサフィアにクレイの表情が色をなくす。

 ぴたりと固まった顔からはどんな感情を抱いているのか、いまいち読みとることはできなかった。

 ただ恐怖の色は感じとれない。



 でもそんな顔より、もっと蕩けた表情を見せて、切ない声を聞かせてほしいのに。

 唖然とするクレイに構わず、サフィアは下着から取り出した雄芯に迷わず口づける。



 びくんと体を大きく震わせたクレイの口から戸惑いと快感の両方を思わせる声がもれた。

 もう何年もそばにいるのに、色香を含む声は今日初めて耳にした。



 サフィアが知る限りクレイは清い身のはず。初めて彼の体に触れる女が自分だなんて、歓喜でおかしくなりそうだった。

 もっとサフィアしか知らないクレイが見たい。



 ゆっくり舌を這わせるとクレイは耐えるような息をもらし、気を良くしたサフィアはくぷんと奥まで咥え込んでみた。

 

「姉さん! ダメだ、それ、やば……っ」

「んー?」

 

 舐めては吸い上げるたびにクレイは拒否の言葉を口にする。だけどサフィアの動きに合わせて、吐息に艶のある声が混じった。

 

 可愛い。好き。もっと私で気持ちよくなってほしい。

 そんなことを思うサフィアが視線を合わせると、口腔で熱杭の質量がぐんと増した。



 興奮が伝わるようで嬉しいけれど、小さな口では正直苦しい。

 一度顔を離し、細い指で擦り上げながら先端に口づける。

 

 快楽の声を抑えながら腰をよじるクレイは、まだ逃げることを諦めていないようだ。

 彼が育った国では近親での交わりは大罪である。

 しかしサフィアにとってそんなものはどうでも良いことだった。



 人間は快楽に弱い生き物。まずは体だけでも溺れさせてぐずぐずに堕としてしまいたかった。心を手に入れるのはそのあとでもいい。

 サフィアがいないと生きられない体になって、どうしようもないほど依存してほしい。

 

「うあっ、ねえさ……、やめっ、出る……っ」

 

 限界を訴えるクレイに目を細めたサフィアは舐めていた舌を離した。溜まりきった欲の解放を予想していた彼は少し驚いているようだが、瞳には物足りなさが浮かんでいる。
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