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どうか。
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唯一の愛してるが欲しかった。
ただ、それだけなのに
それすら叶わない人を愛していた。
そう改めて思い知ったのは
彼が最後と称して話した
カフェでの言葉が原因だった。
「あの子とお前を同じぐらいに愛してる」
何故だろう。
もう好きではなくなったと
信じて会ったはずなのに。
その言葉が重くのしかなった。
私は他の女と同じ程度でしか
愛されていなかった。
辛いけど、涙は出ない。
こんなやつの前で流す涙は枯らしてきた
でも、これで最後だと思って、
私は微笑んだ。
なんて馬鹿で愚かなのだろうか。可哀想
自分の限界すら知らない
可哀想な目の前の青年を嘲笑う
含み笑いを微笑みで隠しながら
『あなたは2人同時に
愛せるほど器用じゃないでしょう?』
ぬるい湯気を漂わせる紅茶を飲み干して
机に1000円を置いて帰った。
家にあったお揃いの
キーホルダーはもうどこにもない。
笑えてしまうほど簡単だった。
避け続けて、逃げてきた今までを
今日の出来事が無意味だったのだと証明した
彼との縁は簡単に切れた。
何故だろう
視界が滲む。
白む空に夜明けを知った。
ふと視界にうつる鏡で
頬の反射を
見て泣いているのだと理解した。
君よどうか幸せにならないでくれ。
不幸にはならなくていい。
ただ平凡に、普通に生きて
そのまま……
死んでくれ。
ただ、それだけなのに
それすら叶わない人を愛していた。
そう改めて思い知ったのは
彼が最後と称して話した
カフェでの言葉が原因だった。
「あの子とお前を同じぐらいに愛してる」
何故だろう。
もう好きではなくなったと
信じて会ったはずなのに。
その言葉が重くのしかなった。
私は他の女と同じ程度でしか
愛されていなかった。
辛いけど、涙は出ない。
こんなやつの前で流す涙は枯らしてきた
でも、これで最後だと思って、
私は微笑んだ。
なんて馬鹿で愚かなのだろうか。可哀想
自分の限界すら知らない
可哀想な目の前の青年を嘲笑う
含み笑いを微笑みで隠しながら
『あなたは2人同時に
愛せるほど器用じゃないでしょう?』
ぬるい湯気を漂わせる紅茶を飲み干して
机に1000円を置いて帰った。
家にあったお揃いの
キーホルダーはもうどこにもない。
笑えてしまうほど簡単だった。
避け続けて、逃げてきた今までを
今日の出来事が無意味だったのだと証明した
彼との縁は簡単に切れた。
何故だろう
視界が滲む。
白む空に夜明けを知った。
ふと視界にうつる鏡で
頬の反射を
見て泣いているのだと理解した。
君よどうか幸せにならないでくれ。
不幸にはならなくていい。
ただ平凡に、普通に生きて
そのまま……
死んでくれ。
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