君に死ねと叫んだあの日

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未配達の通知

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あれから、何も起きなかった。

いや、起きたのかな……?

次の日、彼はわざわざ

私の教室に来て謝ってきた。

あんなに好きだったけれど

人前で堂々と浮気について
謝ってきた姿を見て、
『自分の恥を人前でわざわざ晒すのか』
とどこか冷静に、
それでもって冷たく考えていた。

それを見ていた友達には、
大丈夫?浮気とか最低だよね!などと

同情されたけれど、それ…ほんと?

あぁ、やだ。

やっぱり自分が嫌いだ。

ざわざわと教室の周りで人の浮気について話してるあいつらも嫌いだ。

私が泣いたのはそんな嫌いなヤツらと
これからも同じ世界で生きていくことに
酷く嫌悪したからであって、決して昨日見た浮気現場が嘘じゃなかったことに傷付いたからじゃない。

決して、彼がすがりついてきて、

結局別れるのを
先延ばしにされたからじゃないんだ。

その日に食べたお昼の弁当を
半分残してしまうぐらいには、
心は元気だった。

今日の晩御飯は、
視界が歪んで食べにくかった。

今日もLINEは静かだった。

友達からの通知は切って、

彼の通知だけは残すぐらいには

好きだったんだけどなぁ……。

きっと好きだったのは

私だけだったのだろう。

でも、それでも、

私のここがダメだったんだとか
思い始めてしまうのは

あの男と同じぐらい、、
自分が馬鹿であるのだと
知らしめるためだったりするのかな。

『私は、まだす_』

「……やめよ。」

馬鹿馬鹿しくて、

送るのをやめたメッセージ、。

でも、指はもう一度同じ言葉を打った。

このままトークを開いたままでいれば

送ってしまいそうで怖くなって

画面を黒く塗りつぶした。

「私からの通知は、
               もう貴方に届かないよ」

自虐に笑っている私を

嘲笑う、送信されないメッセージが

私を指さしているように思えた。
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