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「ぁっ、あ、あ……しのっ、しのざきっ」
「ゆっくり息を吐いて」
「んっ、ふーっ」
指とは比較にならない大きさだった。それでも篠崎は「もう一度ほぐそう」とは言わないでくれて、とにかくゆっくりゆっくり腰を進めてくれた。
「大丈夫か」
「はいっ……!」
痛い。痛い。正直かなり痛い。篠崎の勃起がこんなに大きいなんて。指三本じゃ到底足りていない。でも指三本分は安西の性器と比べたらかなり大きいので、それで足りるだろうと油断してしまっていた。
でも全然違った。三本で、と言ったのは、手の構造を考えれば慣らすのに入れられるのは三本が限度だったからなのだろう。
「諒、すまない」
「え?」
「痛いだろう」
嘘は吐けなかった。だって篠崎は嘘を吐かないから。
「けど、幸せです。だってやっと一つになれた」
まだ全て入りきってはない。けれど、先端だけだったとしても繋がることができたのだ。
「篠崎は? 痛くないですか」
「痛くないよ。大丈夫。気持ち良すぎてイきそうだが」
「……ほんと?」
「あぁ、本当だよ」
篠崎は笑顔をくれた。嬉しい。篠崎が自分の身体で気持ち良くなってくれている。
「篠崎、もっと」
「だが」
「大丈夫です。もっと、ちゃんと入れてください」
最後まで入れてほしい。もし最後までが無理だったとしても限界までは入れてほしい。もっと篠崎を感じたい。それが痛みによる実感だったとしてもかまわないから。
「……息を吐いて」
何度も何度も深呼吸を繰り返す。篠崎は呼吸に合わせ、息を吐くときにだけ腰を進めてくれた。ゆっくりゆっくり、ほんの少しずつ――。
「あ、あっ、あっ」
深い。かなり奥まで入ってきているのが分かる。
「……ここが限界だな」
「……全部は?」
「激痛だと思う」
「……分かりました……じゃあ、その、慣れたら……」
「あぁ、慣れたら最後まで入れさせてもらうよ」
安西のペニスは痛みで完全に萎えてしまっていた。けれど篠崎のペニスはそうではない。しっかりと勃起し、その存在を粘膜から直接伝えてくれていた。
「篠崎、動いてください」
「ダメだ」
即答だった。どうしてダメなのだろう。痛いのは承知の上でお願いしているのに。
「篠崎、」
「ダメだよ。傷つけたくない」
「でもっ」
「諒。一つになれたんだ」
「……」
「一つになれたんだよ。正直、こんな日が来るとは思ってなかった」
「篠崎……」
目の前にある篠崎の目が光った気がした。
「本当に……一生諒とできなくてもかまわないと思っていた。本心で思っていた。一緒にいられればそれでいいと思っていた」
泣いてはいない。けれど――。
「諒、愛してる。これが最後でもいい。こうして一つになれたからそれでいい」
篠崎の身体がゆっくりと降りてきて、そしてその体温に包まれた。
「しのざき……」
「諒……諒……」
あぁ、本当に篠崎はずっとずっと気にしてくれていたのだ。しなくていい、できなくていいと言いながら、きっと気にしてくれていた。
できなくていいという言葉に嘘はなかっただろう。でもそう言いながら、安西のトラウマを気にしてくれていた。克服させたいと思ってくれていたんだと思う。セックスができなくても、せめて嫌な記憶を消そうとしてくれていたに違いない。
「しのざきっ……」
篠崎の愛を感じて涙がいっぱい出た。流れたとか、零れたとかそんなレベルじゃなく、たくさん出た。
「諒……」
篠崎は泣いてはいなかったけれど泣きそうだった。堪えていたのかもしれない。苦しそうな顔で、それでもいつも通り優しく涙を吸い取ってくれた。
「ううー……」
まるで子供みたい。でも篠崎は馬鹿にしたりなんてしない。むしろ可愛いと言ってぐすぐすと泣くのをあやしてくれた。
「ゆっくり息を吐いて」
「んっ、ふーっ」
指とは比較にならない大きさだった。それでも篠崎は「もう一度ほぐそう」とは言わないでくれて、とにかくゆっくりゆっくり腰を進めてくれた。
「大丈夫か」
「はいっ……!」
痛い。痛い。正直かなり痛い。篠崎の勃起がこんなに大きいなんて。指三本じゃ到底足りていない。でも指三本分は安西の性器と比べたらかなり大きいので、それで足りるだろうと油断してしまっていた。
でも全然違った。三本で、と言ったのは、手の構造を考えれば慣らすのに入れられるのは三本が限度だったからなのだろう。
「諒、すまない」
「え?」
「痛いだろう」
嘘は吐けなかった。だって篠崎は嘘を吐かないから。
「けど、幸せです。だってやっと一つになれた」
まだ全て入りきってはない。けれど、先端だけだったとしても繋がることができたのだ。
「篠崎は? 痛くないですか」
「痛くないよ。大丈夫。気持ち良すぎてイきそうだが」
「……ほんと?」
「あぁ、本当だよ」
篠崎は笑顔をくれた。嬉しい。篠崎が自分の身体で気持ち良くなってくれている。
「篠崎、もっと」
「だが」
「大丈夫です。もっと、ちゃんと入れてください」
最後まで入れてほしい。もし最後までが無理だったとしても限界までは入れてほしい。もっと篠崎を感じたい。それが痛みによる実感だったとしてもかまわないから。
「……息を吐いて」
何度も何度も深呼吸を繰り返す。篠崎は呼吸に合わせ、息を吐くときにだけ腰を進めてくれた。ゆっくりゆっくり、ほんの少しずつ――。
「あ、あっ、あっ」
深い。かなり奥まで入ってきているのが分かる。
「……ここが限界だな」
「……全部は?」
「激痛だと思う」
「……分かりました……じゃあ、その、慣れたら……」
「あぁ、慣れたら最後まで入れさせてもらうよ」
安西のペニスは痛みで完全に萎えてしまっていた。けれど篠崎のペニスはそうではない。しっかりと勃起し、その存在を粘膜から直接伝えてくれていた。
「篠崎、動いてください」
「ダメだ」
即答だった。どうしてダメなのだろう。痛いのは承知の上でお願いしているのに。
「篠崎、」
「ダメだよ。傷つけたくない」
「でもっ」
「諒。一つになれたんだ」
「……」
「一つになれたんだよ。正直、こんな日が来るとは思ってなかった」
「篠崎……」
目の前にある篠崎の目が光った気がした。
「本当に……一生諒とできなくてもかまわないと思っていた。本心で思っていた。一緒にいられればそれでいいと思っていた」
泣いてはいない。けれど――。
「諒、愛してる。これが最後でもいい。こうして一つになれたからそれでいい」
篠崎の身体がゆっくりと降りてきて、そしてその体温に包まれた。
「しのざき……」
「諒……諒……」
あぁ、本当に篠崎はずっとずっと気にしてくれていたのだ。しなくていい、できなくていいと言いながら、きっと気にしてくれていた。
できなくていいという言葉に嘘はなかっただろう。でもそう言いながら、安西のトラウマを気にしてくれていた。克服させたいと思ってくれていたんだと思う。セックスができなくても、せめて嫌な記憶を消そうとしてくれていたに違いない。
「しのざきっ……」
篠崎の愛を感じて涙がいっぱい出た。流れたとか、零れたとかそんなレベルじゃなく、たくさん出た。
「諒……」
篠崎は泣いてはいなかったけれど泣きそうだった。堪えていたのかもしれない。苦しそうな顔で、それでもいつも通り優しく涙を吸い取ってくれた。
「ううー……」
まるで子供みたい。でも篠崎は馬鹿にしたりなんてしない。むしろ可愛いと言ってぐすぐすと泣くのをあやしてくれた。
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