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指はゆっくりと動いた。少しだけ中に入り、そしてまた出ていく。でも抜け切ることはなくて、ぎりぎりのところで一センチ程の出し入れを繰り返される。
それは想像以上の快感だった。排泄に性感なんて覚えたことはないのに、アナルの縁の擦れる感じとか、アナルが拡がる感触だとか。そして見られているという羞恥。いけないことをしているという背徳感。全てが合わさって感じたこともないような性感を作り上げていた。
「あっ、あっ」
「お尻、気持ちいいか」
「ぁあっ、きもちっ」
たった指一本、一センチちょっとの動き。それだけで声が漏れてしまう。
「可愛い……指を増やすよ」
「んっ、はいっ」
入っていた指が抜かれてしまった。すごい喪失感だ。まだ数分咥えていただけなのにもう物足りなさを感じている。
「今度は少し力を入れてごらん」
「力……?」
「そう。アナルはいきむときに拡がるから。排泄するように軽くいきんで」
「んっ……」
まだ洗浄をしていないのにいきむなんて怖い。汚いものが出てしまったらどうしよう。そう思うのに、篠崎がしろと言うのだから大丈夫だと思えてしまう。揺るぎない信頼感。
意を決してお尻に力をこめた。
「そう、いいこだ……ほら、入るよ」
「ひゃぁっ」
指は痛みもなく挿入された。けれど奥までは入っていない。また指先一センチ程度だろう。でもさっきより大きい。指が増えたのだ、と聞かずとも分かる。
「上手。少しだけ馴染むのを待とうか。手足は痛くないか」
「はい、大丈夫です……」
身体を支える手足は軽い痺れを感じていたけれど、まだ痛みというほどではない。それより拡がったままのアナルの違和感の方が大きい。
「諒くんはちゃんとセックスができるよ」
「え……?」
「とても上手だ。力の入れ方も抜き方も。身体も感じやすいし、セックスに慣れたらきっとたくさん気持ち良くなれる」
「……篠崎だから……」
相手が篠崎だから素直に身を任せることができるのだ。これがもし他の人だったら――いや、考えたくもない。
「……嬉しいよ。こうして諒くんの身体に触れることができて本当に嬉しい」
「ぁ……」
無意識にアナルを締めてしまった。ぴく、と腹筋に力が入る。
「……もういいかな。少し動かしてみるよ」
けれど篠崎はそれを笑ったりはしない。セックスの準備中とは思えない穏やかさで言葉を紡いでくれる。
「あっ、あっ」
「痛くないかな」
「はいっ」
純粋に快感だけがあった。痛くない。怖くもない。でも指を汚してしまうのではという不安だけが残る。
それは想像以上の快感だった。排泄に性感なんて覚えたことはないのに、アナルの縁の擦れる感じとか、アナルが拡がる感触だとか。そして見られているという羞恥。いけないことをしているという背徳感。全てが合わさって感じたこともないような性感を作り上げていた。
「あっ、あっ」
「お尻、気持ちいいか」
「ぁあっ、きもちっ」
たった指一本、一センチちょっとの動き。それだけで声が漏れてしまう。
「可愛い……指を増やすよ」
「んっ、はいっ」
入っていた指が抜かれてしまった。すごい喪失感だ。まだ数分咥えていただけなのにもう物足りなさを感じている。
「今度は少し力を入れてごらん」
「力……?」
「そう。アナルはいきむときに拡がるから。排泄するように軽くいきんで」
「んっ……」
まだ洗浄をしていないのにいきむなんて怖い。汚いものが出てしまったらどうしよう。そう思うのに、篠崎がしろと言うのだから大丈夫だと思えてしまう。揺るぎない信頼感。
意を決してお尻に力をこめた。
「そう、いいこだ……ほら、入るよ」
「ひゃぁっ」
指は痛みもなく挿入された。けれど奥までは入っていない。また指先一センチ程度だろう。でもさっきより大きい。指が増えたのだ、と聞かずとも分かる。
「上手。少しだけ馴染むのを待とうか。手足は痛くないか」
「はい、大丈夫です……」
身体を支える手足は軽い痺れを感じていたけれど、まだ痛みというほどではない。それより拡がったままのアナルの違和感の方が大きい。
「諒くんはちゃんとセックスができるよ」
「え……?」
「とても上手だ。力の入れ方も抜き方も。身体も感じやすいし、セックスに慣れたらきっとたくさん気持ち良くなれる」
「……篠崎だから……」
相手が篠崎だから素直に身を任せることができるのだ。これがもし他の人だったら――いや、考えたくもない。
「……嬉しいよ。こうして諒くんの身体に触れることができて本当に嬉しい」
「ぁ……」
無意識にアナルを締めてしまった。ぴく、と腹筋に力が入る。
「……もういいかな。少し動かしてみるよ」
けれど篠崎はそれを笑ったりはしない。セックスの準備中とは思えない穏やかさで言葉を紡いでくれる。
「あっ、あっ」
「痛くないかな」
「はいっ」
純粋に快感だけがあった。痛くない。怖くもない。でも指を汚してしまうのではという不安だけが残る。
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