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第十章 冒険編 反撃の狼煙
倒せればの話
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「(何が起こった……?)」
その時、マントンが抱いたのは戸惑いや後悔では無く、疑問だった。
「(確か……勇者達の不意を突き、背後からの奇襲を仕掛けたが、紙一重で避けられ、代わりにエジタスが持っていた死者復活の紙が燃えてしまって……えっと……それから……)
数秒前の出来事だった筈なのだが、どういう訳だが思い出す事が出来ない。必死で思い出そうとするが、何故か上手く頭が働かない。それどころか、どんどん意識が薄れていく。
「(おいおい、こんな戦場の真っ只中で眠る馬鹿が何処にいる!? 俺は今まで数え切れない程の戦場を渡り歩いて来たんだ。その俺が戦いの中で眠くなる筈が……)」
という言葉とは裏腹に、瞼が重くなり始める。頭がボーッとし、考える事がダルくなっていた。その時、目を疑う光景が広がった。
「(な、何だ!? “傾き始めた”!?)」
目の前にいる人や物が縦から斜め、そして横になり始めていた。
「(おい!! どうなって……こ、声がっ!!?)」
この異常事態に声を張り上げようとするが、声は出せなかった。訳が分からず困惑していると、更なる異常事態がマントンに襲い掛かる。
「(今度は視線が下がり始めた!!?)」
傾き始めるのと同時に、マントンの意思とは関係無く、勝手に視線が下がり始めた。いや、正確には下がるというより“落下”しているという解釈の方が正しい。
「(何がどうなっ……!!!)」
その時、またしても視線が自分の意思とは関係無く、百八十度回転し始めた。そしてそこで目に入った光景に、マントンは全てを察した。
「(あぁ……そうか……俺……もう死んでたんだ……)」
そこに立っていたのは、首から上が無くなった自分の体と、それをやったであろう道化師のエジタスであった。その手に握られたナイフによって、マントンの首は斬り飛ばされていた。先程の光景は全て、首が飛んだ事による現象だった。
それに気が付いたマントンは、それ以上は何も口にせず、黙って息を引き取った。
何の躊躇も無く、マントンを殺した道化師のエジタス。その様子に化物のエジタスが溜め息を漏らした。
「全く……転移魔法の使い手が、空間把握しきれていないとは……そいつがいた事には気づいていたんだろ?」
「えぇ、でもまさか大事な槍を投げ飛ばすとは思いませんでしたよ~」
そう言いながら道化師のエジタスは、マントンの生首をボールの様に蹴り飛ばした。真っ直ぐ飛んで行った生首を化物のエジタスがキャッチし、骨肉魔法で体に取り込んだ。
「次いでにこれもお願いしますね~」
そう言うと道化師のエジタスは、指をパチンと鳴らし、残ったマントンの体を化物のエジタスの方へと転移させた。そして化物のエジタスは、転移して来た体を先程と同じ様に骨肉魔法で取り込んだ。
「えっと……つまり……?」
この目まぐるしい状況の変化に、戸惑いの表情を隠せない真緒達。それでも少しずつ理解し始めた。
「死者復活の紙は無くなったから……もう八英雄を蘇らせる事は出来ない……」
「という事は……ここでエジタス達を倒せば、この戦いは終わる……!!」
真緒達は武器を構える。互いに背中を合わせ、真緒、リーマの二人は道化師のエジタス。サタニア、ハナコ、フォルスの三人は化物のエジタスとそれぞれ向かい合う。
「ぷっ、聞きましたか~? 倒せば、この戦いは終わるですって~」
「あぁ、まさかここまで学習能力が無いとは驚きだ」
「確かに私達を倒せば、終わりかもしれませんね~」
「だが、それは俺達二人を……」
「「倒せればの話だけどな」」
「「「「「!!!」」」」」
その瞬間、化物のエジタスが床に両手で触れ、植物の根の様にサタニア達目掛けて伸ばし始めた。そしてサタニア達の足下に到達した瞬間、サタニア達を捕らえようと鋭い突きを放ち始める
一方、道化師のエジタスは指を鳴らさない本気の転移魔法で転移し、真緒達の前から姿を消した。真緒達が周囲を警戒する中、道化師のエジタスは巨大なグランドピアノを携え、上空に姿を現した。そして真緒達目掛けて落とした。
「皆、離れて!!」
足下を集中的に狙う攻撃を避けながら、真上から落下して来るグランドピアノを避ける為、全員その場から急いで離れた。粉々になるグランドピアノ。鍵盤が辺り一面に散らばる。
「皆、大丈夫!!?」
「僕達は大丈夫。そっちは?」
「私達も無事だよ」
「まぁ、これから無事では無くなるんですけどね~」
「「!!!」」
その瞬間、真緒達の目の前に道化師のエジタスが転移して来た。手に握られたナイフを真緒目掛けて勢い良く振り下ろす。
真緒は咄嗟に剣で弾こうと構えるが、ナイフが剣に当たる直前、道化師のエジタスは転移し、姿を消した。
「リーマ!!」
「はい!!」
この戦い方は一年前と同じ。攻撃の直前で敢えて転移し、無防備な他の者を攻撃するという方法。それを知っていた真緒とリーマは、直ぐにでも対応出来る様、警戒を怠らなかった。しかし、いつまで経っても道化師のエジタスは姿を現さなかった。
「ま、まさか!!?」
嫌な予感を覚えた真緒は、化物のエジタスと戦っているサタニア達の方に顔を向けた。するとそこには、サタニアの背後でナイフを振り下ろそうとする道化師のエジタスの姿があった。
「サタニア!!」
危険を知らせる為、真緒がサタニアの名前を叫ぶ。それにより、サタニアは真緒の方を振り返った。これで大丈夫と思われた次の瞬間、道化師のエジタスは転移魔法で姿を消した。いったい何処へ、そう思った真緒の疑問は、リーマの叫び声で気付かされた。
「マオさん、後ろ!!」
「!!!」
慌てて振り返ると、そこにはナイフを振り下ろすモーションに入った道化師のエジタスが立っていた。始めから狙いは真緒だった。それを攻撃の直前で転移した事で、勘違いしてしまった。真緒は咄嗟にガードしようとするが、当然間に合う訳も無く、振り下ろされたナイフが脇腹に深く突き刺さる。
「うぐっ!!」
「マオさん!! “ジャイアントフレイム”!!」
リーマが炎の巨人を生成し、道化師のエジタス目掛けて拳を振り下ろすも、転移で意図も簡単に避けられてしまった。
「早くポーションを!!」
「う、うん……」
「うぁあああああ!!!」
「「!!?」」
真緒がリーマにポーションでの治療を受けようとする中、サタニア達の方から叫び声が聞こえて来た。その声に思わず顔を向けると、そこには真緒の呼び掛けに振り向き、注意を反らしてしまったサタニアが、化物のエジタスに膨れ上がった巨大な拳で殴られている姿があった。
「サタニア!!」
「人の心配とは随分と呑気ですね~」
「「!!!」」
サタニアに気を取られ、道化師のエジタスが側に転移して来た事に気付けなかった真緒とリーマ。咄嗟に真緒が剣で斬り掛かろうとするも、あっさりと避けられてしまい、リーマが渡そうとしていたポーションを蹴り飛ばされてしまう。
「ポーションが!!!」
ポーションは勢い良く床に叩き付けられ、見事に割れてしまった。中の液体が流れ出て、床に染み込んでいく。
「これで回復手段は無くなりましたね~。後はじわじとなぶり殺してあげましょう~」
「「…………」」
完全にエジタス達のペースに嵌められてしまった真緒達、サタニア達。回復用のポーションも無くなり、一見有利に思えた戦いから一変、かなり不利な戦いを強いられる事になってしまった。
その時、マントンが抱いたのは戸惑いや後悔では無く、疑問だった。
「(確か……勇者達の不意を突き、背後からの奇襲を仕掛けたが、紙一重で避けられ、代わりにエジタスが持っていた死者復活の紙が燃えてしまって……えっと……それから……)
数秒前の出来事だった筈なのだが、どういう訳だが思い出す事が出来ない。必死で思い出そうとするが、何故か上手く頭が働かない。それどころか、どんどん意識が薄れていく。
「(おいおい、こんな戦場の真っ只中で眠る馬鹿が何処にいる!? 俺は今まで数え切れない程の戦場を渡り歩いて来たんだ。その俺が戦いの中で眠くなる筈が……)」
という言葉とは裏腹に、瞼が重くなり始める。頭がボーッとし、考える事がダルくなっていた。その時、目を疑う光景が広がった。
「(な、何だ!? “傾き始めた”!?)」
目の前にいる人や物が縦から斜め、そして横になり始めていた。
「(おい!! どうなって……こ、声がっ!!?)」
この異常事態に声を張り上げようとするが、声は出せなかった。訳が分からず困惑していると、更なる異常事態がマントンに襲い掛かる。
「(今度は視線が下がり始めた!!?)」
傾き始めるのと同時に、マントンの意思とは関係無く、勝手に視線が下がり始めた。いや、正確には下がるというより“落下”しているという解釈の方が正しい。
「(何がどうなっ……!!!)」
その時、またしても視線が自分の意思とは関係無く、百八十度回転し始めた。そしてそこで目に入った光景に、マントンは全てを察した。
「(あぁ……そうか……俺……もう死んでたんだ……)」
そこに立っていたのは、首から上が無くなった自分の体と、それをやったであろう道化師のエジタスであった。その手に握られたナイフによって、マントンの首は斬り飛ばされていた。先程の光景は全て、首が飛んだ事による現象だった。
それに気が付いたマントンは、それ以上は何も口にせず、黙って息を引き取った。
何の躊躇も無く、マントンを殺した道化師のエジタス。その様子に化物のエジタスが溜め息を漏らした。
「全く……転移魔法の使い手が、空間把握しきれていないとは……そいつがいた事には気づいていたんだろ?」
「えぇ、でもまさか大事な槍を投げ飛ばすとは思いませんでしたよ~」
そう言いながら道化師のエジタスは、マントンの生首をボールの様に蹴り飛ばした。真っ直ぐ飛んで行った生首を化物のエジタスがキャッチし、骨肉魔法で体に取り込んだ。
「次いでにこれもお願いしますね~」
そう言うと道化師のエジタスは、指をパチンと鳴らし、残ったマントンの体を化物のエジタスの方へと転移させた。そして化物のエジタスは、転移して来た体を先程と同じ様に骨肉魔法で取り込んだ。
「えっと……つまり……?」
この目まぐるしい状況の変化に、戸惑いの表情を隠せない真緒達。それでも少しずつ理解し始めた。
「死者復活の紙は無くなったから……もう八英雄を蘇らせる事は出来ない……」
「という事は……ここでエジタス達を倒せば、この戦いは終わる……!!」
真緒達は武器を構える。互いに背中を合わせ、真緒、リーマの二人は道化師のエジタス。サタニア、ハナコ、フォルスの三人は化物のエジタスとそれぞれ向かい合う。
「ぷっ、聞きましたか~? 倒せば、この戦いは終わるですって~」
「あぁ、まさかここまで学習能力が無いとは驚きだ」
「確かに私達を倒せば、終わりかもしれませんね~」
「だが、それは俺達二人を……」
「「倒せればの話だけどな」」
「「「「「!!!」」」」」
その瞬間、化物のエジタスが床に両手で触れ、植物の根の様にサタニア達目掛けて伸ばし始めた。そしてサタニア達の足下に到達した瞬間、サタニア達を捕らえようと鋭い突きを放ち始める
一方、道化師のエジタスは指を鳴らさない本気の転移魔法で転移し、真緒達の前から姿を消した。真緒達が周囲を警戒する中、道化師のエジタスは巨大なグランドピアノを携え、上空に姿を現した。そして真緒達目掛けて落とした。
「皆、離れて!!」
足下を集中的に狙う攻撃を避けながら、真上から落下して来るグランドピアノを避ける為、全員その場から急いで離れた。粉々になるグランドピアノ。鍵盤が辺り一面に散らばる。
「皆、大丈夫!!?」
「僕達は大丈夫。そっちは?」
「私達も無事だよ」
「まぁ、これから無事では無くなるんですけどね~」
「「!!!」」
その瞬間、真緒達の目の前に道化師のエジタスが転移して来た。手に握られたナイフを真緒目掛けて勢い良く振り下ろす。
真緒は咄嗟に剣で弾こうと構えるが、ナイフが剣に当たる直前、道化師のエジタスは転移し、姿を消した。
「リーマ!!」
「はい!!」
この戦い方は一年前と同じ。攻撃の直前で敢えて転移し、無防備な他の者を攻撃するという方法。それを知っていた真緒とリーマは、直ぐにでも対応出来る様、警戒を怠らなかった。しかし、いつまで経っても道化師のエジタスは姿を現さなかった。
「ま、まさか!!?」
嫌な予感を覚えた真緒は、化物のエジタスと戦っているサタニア達の方に顔を向けた。するとそこには、サタニアの背後でナイフを振り下ろそうとする道化師のエジタスの姿があった。
「サタニア!!」
危険を知らせる為、真緒がサタニアの名前を叫ぶ。それにより、サタニアは真緒の方を振り返った。これで大丈夫と思われた次の瞬間、道化師のエジタスは転移魔法で姿を消した。いったい何処へ、そう思った真緒の疑問は、リーマの叫び声で気付かされた。
「マオさん、後ろ!!」
「!!!」
慌てて振り返ると、そこにはナイフを振り下ろすモーションに入った道化師のエジタスが立っていた。始めから狙いは真緒だった。それを攻撃の直前で転移した事で、勘違いしてしまった。真緒は咄嗟にガードしようとするが、当然間に合う訳も無く、振り下ろされたナイフが脇腹に深く突き刺さる。
「うぐっ!!」
「マオさん!! “ジャイアントフレイム”!!」
リーマが炎の巨人を生成し、道化師のエジタス目掛けて拳を振り下ろすも、転移で意図も簡単に避けられてしまった。
「早くポーションを!!」
「う、うん……」
「うぁあああああ!!!」
「「!!?」」
真緒がリーマにポーションでの治療を受けようとする中、サタニア達の方から叫び声が聞こえて来た。その声に思わず顔を向けると、そこには真緒の呼び掛けに振り向き、注意を反らしてしまったサタニアが、化物のエジタスに膨れ上がった巨大な拳で殴られている姿があった。
「サタニア!!」
「人の心配とは随分と呑気ですね~」
「「!!!」」
サタニアに気を取られ、道化師のエジタスが側に転移して来た事に気付けなかった真緒とリーマ。咄嗟に真緒が剣で斬り掛かろうとするも、あっさりと避けられてしまい、リーマが渡そうとしていたポーションを蹴り飛ばされてしまう。
「ポーションが!!!」
ポーションは勢い良く床に叩き付けられ、見事に割れてしまった。中の液体が流れ出て、床に染み込んでいく。
「これで回復手段は無くなりましたね~。後はじわじとなぶり殺してあげましょう~」
「「…………」」
完全にエジタス達のペースに嵌められてしまった真緒達、サタニア達。回復用のポーションも無くなり、一見有利に思えた戦いから一変、かなり不利な戦いを強いられる事になってしまった。
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