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第5章 敵襲
9 ギリアム不在の王立騎士団
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「ガイツ卿!!そっちへ行ったぞ!!」
「3:5:3で行け!!オレは裏から回る!!」
これは隊列の指示。
先攻3人、後攻3人…真ん中の5人は…ばらけて相手の陽動と捕獲。
「はい!!ガイツ師団長!!」
団員たちが…逃げてきた一団に、突っ込む。
王立騎士団の師団は…それぞれ得意なものが分かれるのは、前にも話したが、ガイツ卿の第5師団は、
肉弾戦を得意とする師団だ。
暴力的な人間や、凶悪犯を抑えるのは、大抵この師団の担当。
フィリーがファルメニウス公爵家で、ゾフィーナくそばばぁたちと攻防している時…、やはりというか
王立騎士団は…襲撃されていた。
「全く!!何を考えているんだ!!」
ガイツとテオルドの…見事な連係プレーで、襲撃犯は、全員お縄になった。
団員が牢屋に詰め込んでいる最中、
「いよいよ切羽詰まっているみたいだな…」
テオルドの言葉に、
「自業自得なのに、身勝手すぎる!!しかも、団長が居ない隙を伺うとは…」
ガイツが憤慨している!!
「貴族だから、平民だからなんて、言いたくないですけど!!
ファルメニウス病院やフィリアム病院で、見てもらえばいいじゃないですか!!
何で襲う方を取るかな…罪の上乗せに決まっているのに!!」
「残念ながら…貴族という人種は、そういう考え方が出来んのさ…。
平民と同等の場所に行くことが…最大の恥と考える…。
だからって死にたくないから、ああして人を雇ってでも、襲いに来るのさ…」
王立騎士団を襲った人間は…どう見ても、雇われてそう言った事をするプロだった。
テオルドの声は…暗い。
王立騎士団が襲われたのは…ここにも薬が保管されているから。
もし何か…あった時用にと、ギリアムは自分が旅立つ前に…王立騎士団にも薬を運び込んだのだ。
その動きは…出来るだけ秘密裏に行われたが、やはり数がそれなりにあると、わかってしまう
ものである。
「ひとまず…団長が帰ってらっしゃったら、本格的な処分を決めるように手配しよう。
裏に誰が潜んでいるか…、調べることも必要だ」
「そうですね…」
ガイツとテオルドが、後処理を団員に任せて室内に入ると、
「キサマだって、貴族だろうがぁ―――――――――っ!!
そんな所に行けるわけがないと、なぜわからんのだっ!!仮にも私は侯爵だぞ!!」
廊下の奥から…入り口付近まで聞こえてくる叫び…。
「また別のが…来ているのか…」
ガイツがうんざりした顔を隠さない。
「あちらは…お願いされない限り、副団長に任せよう。
我らは捕まえた人間の…尋問が先だ」
「ですね…」
2人がそんな会話をしている時…、貴族用の応接間では…、
「ですから…評議会の罰則が、しっかりと国から施行されたら…薬の供給は考える…と、
団長からお達しがあったでしょう?
それに…ゴギュラン病自体が、ある程度重症化すると…、専門薬剤師と医師の連携が必要に
なります…。
単純に…薬を手に入れただけでは、どうしようもありません。
重症化だって、よほどの悪条件が重ならない限り、急激には進行しない…。
大人しく沙汰を待ったらどうですか?」
怒鳴る人間に対し…、いけしゃあしゃあと言ってのける、デイビス。
「それじゃ遅いと、言っているだろう!!
まとまった薬を貰えれば…何かと優遇するとさえ言っているのに…。
いつから王立騎士団は、こんなに融通が利かなくなったんだ!!」
「団長の代からだと思われますが…。そう言った文句は、団長にどうぞ。
我々は命令を、忠実に実行するだけです」
「やかましい!!そもそも第1師団は、貴族の集まりと聞いている!!
貴族同士の付き合いというものを、わかっていないハズは無いだろう!!
お前たちの知り合いとて…病気になった者はいるはずだ!!」
「ええ、もちろん…。
ですが団長は、それも考慮してくださいました。
どうしても…の場合は、王立騎士団専属の医師を、派遣する手筈を整えてくださった。
みな…事なきを得ましたよ。
もちろん…」
デイビスの目が光る。
「評議会での…自業自得な人間達でない場合に限り…ですがね。
それだけは…関係性があっても、治療しません」
第1師団は…主に貴族関係の事件を担当する。
だからどうしても…貴族率が高いのだ。
その家族や…関係性を考慮して、医師を派遣し…その都度必要な分だけ、薬を処方している。
転売などの防止のためである。
デイビスと相対している侯爵は、顔を真っ赤にしつつ、
「評議会に参加した者だって…十分反省している!!
どうしようもない事情があった者もいるし…。
それなのに、一律で出さないなど…あまりにも不躾すぎる!!」
息巻いている。
だが…それを見れば見るほど、デイビスの表情と眼は冷たくなっていき…、
「……インク瓶…投げて差し上げましょうか?」
「…は?」
「脅されたでも、どうしようもない事情があったでも、罪を犯せば、捕まります。
処罰を待てないと言うなら、せめて被害者と同等の目に遭ったらどうですか?」
机にあったインク瓶を手に持ち、ポンポンと弄びながら鋭い目を向ける。
途端に…侯爵は怯えだし、
「ほ…本気か?仮にも私は侯爵だぞ…」
及び腰になっている…。
「だから何ですか?
しょーもない連中を追い払うためだったら、団長が全責任を取る…と、おっしゃっているので、
文句は団長にどうぞ」
「ひっ、ひえぇぇ―――――――――っ!!」
デイビスの射殺しそうな眼差しに恐れをなし、一目散に逃げて行った…。
「お疲れ様です…副団長…。
しかしあまりご無理はされないでください…。
副団長より身分の高い者が、かなり来ておりますので…」
傍にいた…デイビスの補佐役が声をかける。
そちらに視線も向けず、
「キミは私に、忘恩の徒になれと言うのか?」
とだけ、吐き捨てた。
「は?」
「危険を顧みず助けてくれた人に、恩義を返すことが出来ないなら…、処刑された方がマシだ」
デイビスの確固たる信念を湛えた目に…補佐官はそれ以上、何も言えなくなった。
それから少しのち…ファルメニウス公爵家での一連の騒動が終わってから、リグルド・ヴァッヘン・
レオニールが帰ってきた。
「ただいま~、あ、これ牢屋にぶち込んできますので、少々お待ちくださ~い」
3人のそれぞれが…狼藉者を捕まえている…。
「どうしたんだ?それ…」
ガイツがちょっと呆れ顔だ。
「王立騎士団の敷地内に潜んでました。
ちょっとナイフ投げてみたら…正体を現したんで…連座で他のも捕まえたよ」
ヴァッヘンが…しょーもないねと言わんばかりに、ゆるゆると話す。
「まあ…オルフィリア公爵夫人はよくこちらに来ますからね…。
それ狙いだと思われます」
リグルドも…ため息ついている。
「なるほど…今日の襲撃は、ある意味陽動だったのかもしれんな」
テオルドが…妙に納得したように話す。
「しかし、さすがだな、ヴァッヘン卿…こちらでも捜索したんだが…」
「まあ…これが得意技ですから~」
ヴァッヘンの第4師団は…潜伏捜査を担当している。
だからこそ…敵の潜伏を見抜くのが、大変うまい。
「しかし…随分と帰りが遅かったな…」
すると…リグルド・ヴァッヘン・レオニールは顔を見合わせ、
「まあ…一から説明しますよ…」
と。
そして…3人の説明が終わると…。
「随分と…強引な手を使ってくるものだ…」
テオルドが…かなり怒りを露にしている。
「我々も残りたいところだったが…、王立騎士団の状態を見て、帰ってきて正解だろう。
我らのいなくなったことも…見計らってのことだろうからな」
デイビスも…やはり口惜しそうだ。
「まあ…というワケで、オレは急ぎ緊急火付けに移ります」
レオニールの言葉に、
「そうしろ…こちらの処理は任せていい」
デイビスが指示する。
「でも…なんだってそんなに…薬を大量に欲しがるんだ?
家族や使用人の分も入れれば…確かにまとまった量は必要だろうが…」
ガイツが不思議そうにしていると、
「おそらく…タルニョリア王国との関係悪化と賠償金を防ぐためだ」
デイビスの言葉に…皆が一斉に振り向く。
「団長に言われて…ここに来た貴族連中を調査したのだが、キンラク商会から買い入れた薬を、
この国の金持ちより…タルニョリア王国の方に、結構な量横流ししていることが分かった。
そもそもゴギュラン病はこの国よりも、タルニョリア王国の方が…恐怖心があるんだ。
だから…総じて相場よりかなり高くても、確保しておきたがる。
酷いのになると、相場の100倍の額が通ってしまったようだ」
「え~、それで使い物にならないなんて…詐欺もいい所だ(リグルド)」
「だから…タルニョリア王国も事態を重く見たんだろう…。
それに団長の性格をわかっていれば…オルフィリア公爵夫人を傷付けた人間に…優位な交渉を
するとは思えない…。
だから…何とか薬を手に入れて、ミスの穴埋めをしようとしているんだ…」
「……自業自得すぎて、一切の同情ができな~い(ヴァッヘン)」
「まあ、そういう事だな。
団長が帰ってくるまで、我らは我らの仕事をしよう(テオルド)」
師団長たちは…その言葉を受け、それぞれの持ち場に戻るのだった。
「3:5:3で行け!!オレは裏から回る!!」
これは隊列の指示。
先攻3人、後攻3人…真ん中の5人は…ばらけて相手の陽動と捕獲。
「はい!!ガイツ師団長!!」
団員たちが…逃げてきた一団に、突っ込む。
王立騎士団の師団は…それぞれ得意なものが分かれるのは、前にも話したが、ガイツ卿の第5師団は、
肉弾戦を得意とする師団だ。
暴力的な人間や、凶悪犯を抑えるのは、大抵この師団の担当。
フィリーがファルメニウス公爵家で、ゾフィーナくそばばぁたちと攻防している時…、やはりというか
王立騎士団は…襲撃されていた。
「全く!!何を考えているんだ!!」
ガイツとテオルドの…見事な連係プレーで、襲撃犯は、全員お縄になった。
団員が牢屋に詰め込んでいる最中、
「いよいよ切羽詰まっているみたいだな…」
テオルドの言葉に、
「自業自得なのに、身勝手すぎる!!しかも、団長が居ない隙を伺うとは…」
ガイツが憤慨している!!
「貴族だから、平民だからなんて、言いたくないですけど!!
ファルメニウス病院やフィリアム病院で、見てもらえばいいじゃないですか!!
何で襲う方を取るかな…罪の上乗せに決まっているのに!!」
「残念ながら…貴族という人種は、そういう考え方が出来んのさ…。
平民と同等の場所に行くことが…最大の恥と考える…。
だからって死にたくないから、ああして人を雇ってでも、襲いに来るのさ…」
王立騎士団を襲った人間は…どう見ても、雇われてそう言った事をするプロだった。
テオルドの声は…暗い。
王立騎士団が襲われたのは…ここにも薬が保管されているから。
もし何か…あった時用にと、ギリアムは自分が旅立つ前に…王立騎士団にも薬を運び込んだのだ。
その動きは…出来るだけ秘密裏に行われたが、やはり数がそれなりにあると、わかってしまう
ものである。
「ひとまず…団長が帰ってらっしゃったら、本格的な処分を決めるように手配しよう。
裏に誰が潜んでいるか…、調べることも必要だ」
「そうですね…」
ガイツとテオルドが、後処理を団員に任せて室内に入ると、
「キサマだって、貴族だろうがぁ―――――――――っ!!
そんな所に行けるわけがないと、なぜわからんのだっ!!仮にも私は侯爵だぞ!!」
廊下の奥から…入り口付近まで聞こえてくる叫び…。
「また別のが…来ているのか…」
ガイツがうんざりした顔を隠さない。
「あちらは…お願いされない限り、副団長に任せよう。
我らは捕まえた人間の…尋問が先だ」
「ですね…」
2人がそんな会話をしている時…、貴族用の応接間では…、
「ですから…評議会の罰則が、しっかりと国から施行されたら…薬の供給は考える…と、
団長からお達しがあったでしょう?
それに…ゴギュラン病自体が、ある程度重症化すると…、専門薬剤師と医師の連携が必要に
なります…。
単純に…薬を手に入れただけでは、どうしようもありません。
重症化だって、よほどの悪条件が重ならない限り、急激には進行しない…。
大人しく沙汰を待ったらどうですか?」
怒鳴る人間に対し…、いけしゃあしゃあと言ってのける、デイビス。
「それじゃ遅いと、言っているだろう!!
まとまった薬を貰えれば…何かと優遇するとさえ言っているのに…。
いつから王立騎士団は、こんなに融通が利かなくなったんだ!!」
「団長の代からだと思われますが…。そう言った文句は、団長にどうぞ。
我々は命令を、忠実に実行するだけです」
「やかましい!!そもそも第1師団は、貴族の集まりと聞いている!!
貴族同士の付き合いというものを、わかっていないハズは無いだろう!!
お前たちの知り合いとて…病気になった者はいるはずだ!!」
「ええ、もちろん…。
ですが団長は、それも考慮してくださいました。
どうしても…の場合は、王立騎士団専属の医師を、派遣する手筈を整えてくださった。
みな…事なきを得ましたよ。
もちろん…」
デイビスの目が光る。
「評議会での…自業自得な人間達でない場合に限り…ですがね。
それだけは…関係性があっても、治療しません」
第1師団は…主に貴族関係の事件を担当する。
だからどうしても…貴族率が高いのだ。
その家族や…関係性を考慮して、医師を派遣し…その都度必要な分だけ、薬を処方している。
転売などの防止のためである。
デイビスと相対している侯爵は、顔を真っ赤にしつつ、
「評議会に参加した者だって…十分反省している!!
どうしようもない事情があった者もいるし…。
それなのに、一律で出さないなど…あまりにも不躾すぎる!!」
息巻いている。
だが…それを見れば見るほど、デイビスの表情と眼は冷たくなっていき…、
「……インク瓶…投げて差し上げましょうか?」
「…は?」
「脅されたでも、どうしようもない事情があったでも、罪を犯せば、捕まります。
処罰を待てないと言うなら、せめて被害者と同等の目に遭ったらどうですか?」
机にあったインク瓶を手に持ち、ポンポンと弄びながら鋭い目を向ける。
途端に…侯爵は怯えだし、
「ほ…本気か?仮にも私は侯爵だぞ…」
及び腰になっている…。
「だから何ですか?
しょーもない連中を追い払うためだったら、団長が全責任を取る…と、おっしゃっているので、
文句は団長にどうぞ」
「ひっ、ひえぇぇ―――――――――っ!!」
デイビスの射殺しそうな眼差しに恐れをなし、一目散に逃げて行った…。
「お疲れ様です…副団長…。
しかしあまりご無理はされないでください…。
副団長より身分の高い者が、かなり来ておりますので…」
傍にいた…デイビスの補佐役が声をかける。
そちらに視線も向けず、
「キミは私に、忘恩の徒になれと言うのか?」
とだけ、吐き捨てた。
「は?」
「危険を顧みず助けてくれた人に、恩義を返すことが出来ないなら…、処刑された方がマシだ」
デイビスの確固たる信念を湛えた目に…補佐官はそれ以上、何も言えなくなった。
それから少しのち…ファルメニウス公爵家での一連の騒動が終わってから、リグルド・ヴァッヘン・
レオニールが帰ってきた。
「ただいま~、あ、これ牢屋にぶち込んできますので、少々お待ちくださ~い」
3人のそれぞれが…狼藉者を捕まえている…。
「どうしたんだ?それ…」
ガイツがちょっと呆れ顔だ。
「王立騎士団の敷地内に潜んでました。
ちょっとナイフ投げてみたら…正体を現したんで…連座で他のも捕まえたよ」
ヴァッヘンが…しょーもないねと言わんばかりに、ゆるゆると話す。
「まあ…オルフィリア公爵夫人はよくこちらに来ますからね…。
それ狙いだと思われます」
リグルドも…ため息ついている。
「なるほど…今日の襲撃は、ある意味陽動だったのかもしれんな」
テオルドが…妙に納得したように話す。
「しかし、さすがだな、ヴァッヘン卿…こちらでも捜索したんだが…」
「まあ…これが得意技ですから~」
ヴァッヘンの第4師団は…潜伏捜査を担当している。
だからこそ…敵の潜伏を見抜くのが、大変うまい。
「しかし…随分と帰りが遅かったな…」
すると…リグルド・ヴァッヘン・レオニールは顔を見合わせ、
「まあ…一から説明しますよ…」
と。
そして…3人の説明が終わると…。
「随分と…強引な手を使ってくるものだ…」
テオルドが…かなり怒りを露にしている。
「我々も残りたいところだったが…、王立騎士団の状態を見て、帰ってきて正解だろう。
我らのいなくなったことも…見計らってのことだろうからな」
デイビスも…やはり口惜しそうだ。
「まあ…というワケで、オレは急ぎ緊急火付けに移ります」
レオニールの言葉に、
「そうしろ…こちらの処理は任せていい」
デイビスが指示する。
「でも…なんだってそんなに…薬を大量に欲しがるんだ?
家族や使用人の分も入れれば…確かにまとまった量は必要だろうが…」
ガイツが不思議そうにしていると、
「おそらく…タルニョリア王国との関係悪化と賠償金を防ぐためだ」
デイビスの言葉に…皆が一斉に振り向く。
「団長に言われて…ここに来た貴族連中を調査したのだが、キンラク商会から買い入れた薬を、
この国の金持ちより…タルニョリア王国の方に、結構な量横流ししていることが分かった。
そもそもゴギュラン病はこの国よりも、タルニョリア王国の方が…恐怖心があるんだ。
だから…総じて相場よりかなり高くても、確保しておきたがる。
酷いのになると、相場の100倍の額が通ってしまったようだ」
「え~、それで使い物にならないなんて…詐欺もいい所だ(リグルド)」
「だから…タルニョリア王国も事態を重く見たんだろう…。
それに団長の性格をわかっていれば…オルフィリア公爵夫人を傷付けた人間に…優位な交渉を
するとは思えない…。
だから…何とか薬を手に入れて、ミスの穴埋めをしようとしているんだ…」
「……自業自得すぎて、一切の同情ができな~い(ヴァッヘン)」
「まあ、そういう事だな。
団長が帰ってくるまで、我らは我らの仕事をしよう(テオルド)」
師団長たちは…その言葉を受け、それぞれの持ち場に戻るのだった。
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