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第4章 悲劇
2 今更、慌てふためいても遅い!!
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結局…使用人が追い出されたことで、次の日…貴族本人が来たようだ。
前日に来たものは…そのまま応接室にいるので…相変わらずかなりの人数だ。
「様子はどうだ?食事は?」
「やはり…取っていない者もいます。取るよう勧めると、とても食べられない…と」
「では、そう答えた人間は追い出せ!!
同情を誘うなんて甘いとな。ハンガーストライキ(食事を拒否)をする気なら、
はた迷惑だから、二度と来るなと言え」
「御意…」
デイビス卿…サクサクと忠実に遂行…。
結局…皆さま食事をとったそう…。
まあ、本当に食欲がない人間もいたろうが…、こっちの知ったこっちゃない。
迷惑をこれ以上かけるなら、帰れ帰れ!!
そして…その日も日が暮れる…。
「連中の様子はどうだ?怒り出したものは?」
「いないですね…流石にそこまでバカではないようです」
「それだけ…切羽詰まっているとも言えるな…」
ギリアムは…執務室の机から立ち上がり、
「まあ…これ以上いられても迷惑だから、そろそろ行くか…。
一緒に来い」
「はい…」
デイビス卿とテオルド卿を伴い、ギリアムは執務室へ。
ギリアムが姿を現すと、挨拶の上で色々訴え出したが、
「なぜ!!私の妻に!!インク瓶など投げた?」
とだけ言って、その後なにを言われても…ダンマリになってしまった。
ギリアムは口達者だが、喋らないと決めたら、貝どころではない閉ざし方をする。
当然…やっていない人間は、自分はやっていないと訴えたが、ギリアムは貝になったままだ。
やがて…様々な叫びが…意味のない物だとわかったのか…。
それとも叫ぶだけの力がなくなったのか…。
「キンラク商会に…そそのかされて…」
「そうか、では、薬の調達は、キンラク商会に頼むことだな。
以上!!デイビス卿、全員追い出せ」
ああ、フィリアム商会はキンラク商会に、薬は全く売ってない。
「お、お待ちください!!評議会とは関係ない私までどうして…」
と、やっぱりやっていない者は食い下がる。
そんな者たちに…ギリアムは、
「ファルメニウス公爵家の情報収集能力を…舐めているようだな…」
と。
「貴様らが評議会員と縁戚であること、懇意にしている事…全て調べは付いている!!
出ていけぇ――――――――――――――――――――――っ!!」
…もれなく全員叩き出された…。
ギリアムは…この辺は間違わない。
「デイビス!!レオニールを呼べ!!」
「すでに、ここに!!」
応接間から出た所で、レオニール卿が顔を出す。
無表情だったギリアムに…初めて笑みが出る。
「さすがだな。
奴らが帰り次第…第2弾着火だ!!」
「はっ!!」
レオニール卿はそのまま、足早に別の方向に。
第2弾…私にインク瓶を投げつけて、殺そうとしたくせに、自分たちは助かりたくて、
家族をたてに、同情を誘い、ファルメニウス公爵家を悪者にして、薬を不当にせしめ
ようとした、悪党貴族共…。
自業自得の言葉の意味も知らず、その原因を作った者を追及もせず、自分達だけが
助かりたがる、しょーもないやつら。
これは…私とギリアムの好評も相まって…見事な超大火災となった。
病気になったら、平民なんかより、自分を優先して当たり前と思っている連中を、
助けてやらないギリアムは、やっぱりすごい!!
オルフィリア公爵夫人は、本当の意味で、慈善事業に精を出し、沢山の善行を積んでいる。
それをしょーもない理由で傷付けたんだから、まさに自業自得…と言う具合だ。
自分たちは被害者だと言うなら、被害を与えた人間に、まずは文句を言え…とね。
多勢に無勢…と言う言葉があるように、いくら権力持ちでも民衆のほぼすべてに結託されたら
どうしようもない。
ギリアムの戦争時の…進軍速度を支えたのは、まさにこれ…。
殆ど最後は、敵兵が…戦う事を放棄し、ギリアムの姿が見えた段階で、門を開放し、投降した。
ギリアムは…大衆心理を動かすことも…上手いのだ。
----------------------------------------------------------------------------------------
王立騎士団でのいざこざは…相変わらず絶えなかった。
ギリアムとしては、全て中にいて処理したかったのだが、この日…王宮に呼ばれたので、
致し方なく行った。
謁見の間には…国王陛下と臣下が数人…それとローエンじい様、ヒラテスがいた。
「ご機嫌麗しゅう、国王陛下…。
ギリアム・アウススト・ファルメニウス公爵が、ご挨拶申し上げます。
今日は…召集を受け、馳せ参じました」
丁寧なごあいさつをする…ギリアム。
「儀礼的な挨拶は抜きにして、本題に入る。
タルニョリア王国との交渉を…ギリアム公爵に任せたい…」
「なぜ私に?
どちらかと言えば、ツァリオ閣下の役目では?
それかは…他の文の名だたる家門の…ね」
まあね…他国との交渉は…文の人間の役目だ。
「タルニョリア王国の国王が…お前以外を認めない…と」
これは…恐らくタルニョリア王国の外れにある貧しい村々を…フィリアム商会が救った事だろう。
フィリアム商会の支部は…大陸中に広がっているのだけれど。
この支部から一番近い村の人間が、助けを求めてきた。
ゴギュラン病が日常化している国だからこそ、初期の段階で気づいた。
でも…薬が手に入らない。
キンラク商会の人間が…どうも値段を吊り上げているようだ…。
ということでね。
支部から連絡を受けて…すぐに対応したおかげで、死者は出なかったんだ。
普通だったら…ここまで聖人になるつもりは、無いんだけどさ。
ウチの国の馬鹿どものせいで…って思ったらさ。
それに…民間に罪は無いから。
皆さん…すっげー喜んでくれたらしい…。
「……タダではないですよね?」
「もちろんだ!!望みを言え!!」
「では…」
ギリアムのこの次の言葉は…ローエンじい様…耳を疑っただろうな。
「今…牢に入っているジョノァドを…。
ケイルクス王太子殿下とキンラク商会連名で…恩赦してください」
これね…私と…よくよく相談して決めたこと。
今回私たちは…極悪人になると決めた…。
でも、そのあおりをこちらが全面的に喰らうのは違うと思う…。
悪辣な連中は…悪辣な連中同士でつぶした方がいい…。
諸刃の剣になる可能性は…十分あるが、ジョノァドは何かしらの方法で…また出てきてしまう
可能性が十分にある…。
キンラク商会が王家の商会である以上、その悪事の肝を握っているジョノァドを…どう処理するか
わからないしね。
だったら、こちらの出来るだけ優位になるように…しよう…ってね。
「……断ったら?」
国王陛下の言葉が…重い…。
「もちろん…タルニョリア王国との交渉は…向こうのご指名であれば、避けられないと
理解しております。
しかし…」
ギリアムは頭を下げたまま…、
「交渉…である以上、私の精神状態が非常に重要になってまいります…。
その事を…加味して頂ければ、幸いに存じます」
ギリアムは…本当に頭が良くて、口達者だ。
国王陛下は…重苦しい顔を隠さず、
「わかった…その願い、叶えよう…」
ありがとうございます…。
「ところで…だいぶん貴族からの訴えが出ているのだが…」
「そうですか」
「評議会に…出た者たちにも、それぞれ事情が…」
「国王陛下は己に寄ってたかってインク瓶を投げつけ、当たり所が悪ければ死んでいたかも
しれない状況を作った者たちを…どうしたいですか?」
「それは…」
「極刑に値すると、私は思います。違うのですか?」
「…しかし、評議会に関係のない者たちも…」
「ええ、ですから…。
民間病院に来て、奉仕活動をするなら、薬を出すと通達済みです」
民間病院は…本当に金が無くて医者にかかれず困っている人は、ただで見ているが、
金のある奴は、金ではなく奉仕活動が基本。
大抵…病院の掃除。
これは…薬だけ渡すと、評議会員に横流しする可能性防止のため。
幸い…ゴギュラン病の薬は、重症化すればするほど、投与が難しいから、入院が必須。
勿論、平民と一緒の大部屋に突っ込み、身分差別をしたら放り出すとも通達済み。
王立騎士団関係者は…ギリアムの徹底主義が浸透してるから、これに文句は一切言わない。
「評議会員達には…しかるべき罰を与えるつもりだ…。
だから家族は…」
「ダイロさんの言った通り、それが与えられた後でしたら、少し考慮いたします。
ゴギュラン病は重症化すると、大変な苦痛を伴いますので、急がれた方がよろしいかと…」
「しかし…」
「そもそも…この法案を出したのは…どなたでしたでしょうか?
私は…法律に逆らう事は、何もしておりません。
貴族から訴えが出ていると言うならば、その方に…しっかりと対応させるべきでは?」
まあ…ギリアムの鉄壁要塞を崩すより、ケイルクスに責任取らせる方が…まだ現実的だ。
それがわかっている人間は…むしろそっちに力を入れるだろう。
「評議会は急ぎ招集をかけている。この法案は、取り消す予定だ」
「では…取り消されましたら、考慮いたしましょう」
ギリアムの答えは…当然、これ…。
「…もう、下がって良い」
「了解いたしました」
すぐに…踵を返すギリアム。
「それでは…私も…お暇させていただきます」
ヒラテスの静かな言葉が…謁見の間に響く。
「タルニョリア国王に…よろしく伝えてくれ…」
「承りました…」
その日…それ以降、この場に言葉が発せられることは…無かった…。
前日に来たものは…そのまま応接室にいるので…相変わらずかなりの人数だ。
「様子はどうだ?食事は?」
「やはり…取っていない者もいます。取るよう勧めると、とても食べられない…と」
「では、そう答えた人間は追い出せ!!
同情を誘うなんて甘いとな。ハンガーストライキ(食事を拒否)をする気なら、
はた迷惑だから、二度と来るなと言え」
「御意…」
デイビス卿…サクサクと忠実に遂行…。
結局…皆さま食事をとったそう…。
まあ、本当に食欲がない人間もいたろうが…、こっちの知ったこっちゃない。
迷惑をこれ以上かけるなら、帰れ帰れ!!
そして…その日も日が暮れる…。
「連中の様子はどうだ?怒り出したものは?」
「いないですね…流石にそこまでバカではないようです」
「それだけ…切羽詰まっているとも言えるな…」
ギリアムは…執務室の机から立ち上がり、
「まあ…これ以上いられても迷惑だから、そろそろ行くか…。
一緒に来い」
「はい…」
デイビス卿とテオルド卿を伴い、ギリアムは執務室へ。
ギリアムが姿を現すと、挨拶の上で色々訴え出したが、
「なぜ!!私の妻に!!インク瓶など投げた?」
とだけ言って、その後なにを言われても…ダンマリになってしまった。
ギリアムは口達者だが、喋らないと決めたら、貝どころではない閉ざし方をする。
当然…やっていない人間は、自分はやっていないと訴えたが、ギリアムは貝になったままだ。
やがて…様々な叫びが…意味のない物だとわかったのか…。
それとも叫ぶだけの力がなくなったのか…。
「キンラク商会に…そそのかされて…」
「そうか、では、薬の調達は、キンラク商会に頼むことだな。
以上!!デイビス卿、全員追い出せ」
ああ、フィリアム商会はキンラク商会に、薬は全く売ってない。
「お、お待ちください!!評議会とは関係ない私までどうして…」
と、やっぱりやっていない者は食い下がる。
そんな者たちに…ギリアムは、
「ファルメニウス公爵家の情報収集能力を…舐めているようだな…」
と。
「貴様らが評議会員と縁戚であること、懇意にしている事…全て調べは付いている!!
出ていけぇ――――――――――――――――――――――っ!!」
…もれなく全員叩き出された…。
ギリアムは…この辺は間違わない。
「デイビス!!レオニールを呼べ!!」
「すでに、ここに!!」
応接間から出た所で、レオニール卿が顔を出す。
無表情だったギリアムに…初めて笑みが出る。
「さすがだな。
奴らが帰り次第…第2弾着火だ!!」
「はっ!!」
レオニール卿はそのまま、足早に別の方向に。
第2弾…私にインク瓶を投げつけて、殺そうとしたくせに、自分たちは助かりたくて、
家族をたてに、同情を誘い、ファルメニウス公爵家を悪者にして、薬を不当にせしめ
ようとした、悪党貴族共…。
自業自得の言葉の意味も知らず、その原因を作った者を追及もせず、自分達だけが
助かりたがる、しょーもないやつら。
これは…私とギリアムの好評も相まって…見事な超大火災となった。
病気になったら、平民なんかより、自分を優先して当たり前と思っている連中を、
助けてやらないギリアムは、やっぱりすごい!!
オルフィリア公爵夫人は、本当の意味で、慈善事業に精を出し、沢山の善行を積んでいる。
それをしょーもない理由で傷付けたんだから、まさに自業自得…と言う具合だ。
自分たちは被害者だと言うなら、被害を与えた人間に、まずは文句を言え…とね。
多勢に無勢…と言う言葉があるように、いくら権力持ちでも民衆のほぼすべてに結託されたら
どうしようもない。
ギリアムの戦争時の…進軍速度を支えたのは、まさにこれ…。
殆ど最後は、敵兵が…戦う事を放棄し、ギリアムの姿が見えた段階で、門を開放し、投降した。
ギリアムは…大衆心理を動かすことも…上手いのだ。
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王立騎士団でのいざこざは…相変わらず絶えなかった。
ギリアムとしては、全て中にいて処理したかったのだが、この日…王宮に呼ばれたので、
致し方なく行った。
謁見の間には…国王陛下と臣下が数人…それとローエンじい様、ヒラテスがいた。
「ご機嫌麗しゅう、国王陛下…。
ギリアム・アウススト・ファルメニウス公爵が、ご挨拶申し上げます。
今日は…召集を受け、馳せ参じました」
丁寧なごあいさつをする…ギリアム。
「儀礼的な挨拶は抜きにして、本題に入る。
タルニョリア王国との交渉を…ギリアム公爵に任せたい…」
「なぜ私に?
どちらかと言えば、ツァリオ閣下の役目では?
それかは…他の文の名だたる家門の…ね」
まあね…他国との交渉は…文の人間の役目だ。
「タルニョリア王国の国王が…お前以外を認めない…と」
これは…恐らくタルニョリア王国の外れにある貧しい村々を…フィリアム商会が救った事だろう。
フィリアム商会の支部は…大陸中に広がっているのだけれど。
この支部から一番近い村の人間が、助けを求めてきた。
ゴギュラン病が日常化している国だからこそ、初期の段階で気づいた。
でも…薬が手に入らない。
キンラク商会の人間が…どうも値段を吊り上げているようだ…。
ということでね。
支部から連絡を受けて…すぐに対応したおかげで、死者は出なかったんだ。
普通だったら…ここまで聖人になるつもりは、無いんだけどさ。
ウチの国の馬鹿どものせいで…って思ったらさ。
それに…民間に罪は無いから。
皆さん…すっげー喜んでくれたらしい…。
「……タダではないですよね?」
「もちろんだ!!望みを言え!!」
「では…」
ギリアムのこの次の言葉は…ローエンじい様…耳を疑っただろうな。
「今…牢に入っているジョノァドを…。
ケイルクス王太子殿下とキンラク商会連名で…恩赦してください」
これね…私と…よくよく相談して決めたこと。
今回私たちは…極悪人になると決めた…。
でも、そのあおりをこちらが全面的に喰らうのは違うと思う…。
悪辣な連中は…悪辣な連中同士でつぶした方がいい…。
諸刃の剣になる可能性は…十分あるが、ジョノァドは何かしらの方法で…また出てきてしまう
可能性が十分にある…。
キンラク商会が王家の商会である以上、その悪事の肝を握っているジョノァドを…どう処理するか
わからないしね。
だったら、こちらの出来るだけ優位になるように…しよう…ってね。
「……断ったら?」
国王陛下の言葉が…重い…。
「もちろん…タルニョリア王国との交渉は…向こうのご指名であれば、避けられないと
理解しております。
しかし…」
ギリアムは頭を下げたまま…、
「交渉…である以上、私の精神状態が非常に重要になってまいります…。
その事を…加味して頂ければ、幸いに存じます」
ギリアムは…本当に頭が良くて、口達者だ。
国王陛下は…重苦しい顔を隠さず、
「わかった…その願い、叶えよう…」
ありがとうございます…。
「ところで…だいぶん貴族からの訴えが出ているのだが…」
「そうですか」
「評議会に…出た者たちにも、それぞれ事情が…」
「国王陛下は己に寄ってたかってインク瓶を投げつけ、当たり所が悪ければ死んでいたかも
しれない状況を作った者たちを…どうしたいですか?」
「それは…」
「極刑に値すると、私は思います。違うのですか?」
「…しかし、評議会に関係のない者たちも…」
「ええ、ですから…。
民間病院に来て、奉仕活動をするなら、薬を出すと通達済みです」
民間病院は…本当に金が無くて医者にかかれず困っている人は、ただで見ているが、
金のある奴は、金ではなく奉仕活動が基本。
大抵…病院の掃除。
これは…薬だけ渡すと、評議会員に横流しする可能性防止のため。
幸い…ゴギュラン病の薬は、重症化すればするほど、投与が難しいから、入院が必須。
勿論、平民と一緒の大部屋に突っ込み、身分差別をしたら放り出すとも通達済み。
王立騎士団関係者は…ギリアムの徹底主義が浸透してるから、これに文句は一切言わない。
「評議会員達には…しかるべき罰を与えるつもりだ…。
だから家族は…」
「ダイロさんの言った通り、それが与えられた後でしたら、少し考慮いたします。
ゴギュラン病は重症化すると、大変な苦痛を伴いますので、急がれた方がよろしいかと…」
「しかし…」
「そもそも…この法案を出したのは…どなたでしたでしょうか?
私は…法律に逆らう事は、何もしておりません。
貴族から訴えが出ていると言うならば、その方に…しっかりと対応させるべきでは?」
まあ…ギリアムの鉄壁要塞を崩すより、ケイルクスに責任取らせる方が…まだ現実的だ。
それがわかっている人間は…むしろそっちに力を入れるだろう。
「評議会は急ぎ招集をかけている。この法案は、取り消す予定だ」
「では…取り消されましたら、考慮いたしましょう」
ギリアムの答えは…当然、これ…。
「…もう、下がって良い」
「了解いたしました」
すぐに…踵を返すギリアム。
「それでは…私も…お暇させていただきます」
ヒラテスの静かな言葉が…謁見の間に響く。
「タルニョリア国王に…よろしく伝えてくれ…」
「承りました…」
その日…それ以降、この場に言葉が発せられることは…無かった…。
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