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第3章 二頭
14 ファルメニウス公爵家の役割
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なぜ全部無いか…ギリアムが全部追い出したからだよ。
詳細は省くが、フォルトとエマの話では…まさにハイエナだってもうちょっと
上品だぞってカンジだったそうな。
その筆頭がスタリュイヴェ侯爵家。
確かにギリアムの父時代、率先して色々行ったのがこの家だ。
前当主も現当主も、ハッキリ言えば優秀だ。
だからギリアムは当然自分たちを頼ると思っていた。
だがギリアムは…父親の存命中より、スタリュイヴェ侯爵家を特に嫌っていた。
理由は…自分の利益の為なら、他を虐げるのは当然、虐げられた人間が悪い…を
地で行く人間達の集まりだったから。
だから当然、突っぱねた。
突っぱねまくった。
最終的に14歳の時…他の一門の家も含め、全部の家を出禁にした。
そして、破門…しようとしたらしいのだが、成人前の当主の権限には法律で制限がかけられて
いたらしく…。
次何かやったら破門…と、言い渡すしかできなかったらしい。
まあこれは…当然だろう。
子供と言われる年齢の人間に、そんな重大決定をさせる力を持たせてしまうと…いたずらに
乱用したり、間違った判断、後ろから操作する人間など、色々出てきてしまうからね。
ギリアムみたいな、規格外の天才なんて、生まれてくる方が珍しいからね。
だから一門の者達は、次は破門…を誰も本気にしなかった。
自分たちを結局、頼るしかない…と、タカを括っていたようだが…。
ギリアムが救国の英雄になったことで、状況が一変した。
本当に…嫌いな家に頼らなくても、助けてくれる人が大勢増えたのだ。
そしてこの時やっと…一門の人間は自分が操ろうとしていた人間の、規格外の非凡さに気付いた。
一門は戦勝祝いと称して、ファルメニウス公爵家に駆けつけたが、そこで…以下次回。
「あ…あの…」
その時、ジュリアの隣(レベッカじゃない)の令嬢が、
「スタリュイヴェ侯爵家とファルメニウス公爵家は…秘密裏に和解したと…」
すっごい控えめに話し始めた。
「は?誰が言ったんです?そんなこと!!」
私が超大げさにびっくりして、答える。
「誰が…というワケではないのですが…、なんだかいつの間にか噂で…」
ほ~お、やっぱりうまいな。
いつの間にやら噂を流したか…。
「いやいやいや、聞いたことないですよ~、そんなこと」
私のその態度に、ますます外野が騒がしい。
多分日和見だろう…人間ももちろん、例の二人の夫人も…。
予想大当たり。
「オルフィリア嬢!!」
お、少し強めの口調だね。
仮面が多少は…剥がれたかい?
「仮にもずっとファルメニウス公爵家に仕えてきた、一門の事です…ギリアム様とてあなたに
話せないこともあるでしょう!!」
「そりゃあ…人間ですからねぇ」
私だって、前世の事は、口が裂けても言えん!!
「でしたら…この話はもうおしまいにしてください」
おお、ごーいんに切りに来たか。
「お終いにするのは、あなたが私の隣をどいてからです。
どいていただけないなら、続けます」
うん、すこ~し、ポーカーフェイス剥げてきてるね。
「私は…オルフィリア嬢のためにどかないのです」
「は?」
説明プリーズ。
「私の隣にいるジュリア侯爵夫人は…近衛騎士団副団長の妻です。
そして、レイチェル伯爵夫人は、王立騎士団副団長の妻…。
オルフィリア嬢はいずれ王立騎士団団長たる、ギリアム公爵閣下の妻になる予定…」
今更説明されんでも、知っとるわ!!本題を言え、本題を!!
「なればこそ…オルフィリア嬢もレイチェル伯爵夫人も、ジュリア侯爵夫人と懇意にすべき
ではありません。
ベンズ卿はそもそも…王立騎士団に反感を持っている者たちと、親しくしておりますので」
いやそれ…、私が内情を知らないってなんで思うの?
ベンズ卿は自ら嫌な役を買って出ただけだよ?内心は王立騎士団にいい感情もっているよ?
ギリアムの相手は、なんだかんだでローカス卿が上手いからね。
とはいえ…反感派が結構いる以上、これに関しちゃ迂闊なことは私も言えない。
でもよ、レベッカ…てめぇ、何でさりげなく、私にさっきから命令してんだ?コラ。
「アナタの意見は、よくわかりましたレベッカ嬢…」
私は作り笑顔を向ける。
「わかって頂けて嬉しいです、オルフィリア嬢…」
「ええ…ギリアム様がどうしてスタリュイヴェ侯爵家を出禁ではなく、すぐに破門したかったかが
よくわかりました」
とーってもよく響く声で、のたまう。
「な…なぜ…」
内心はかなり焦っていそうだが、平静を保っている。
「だってそうでしょう?ファルメニウス公爵家のために働くと、散々言っていますけど…
ファルメニウス公爵家の一番の役割を全く理解していない」
「い、一番の役割とは…」
おお、まだ上品に振舞う余裕があるのかい?
なら、行こうか。
「有事の際…軍のすべての権限は…ファルメニウス公爵家に移るのです。
この国が建国されて以来の不文律。
つまり…ファルメニウス公爵家の前では、王立騎士団も近衛騎士団も…無いんですよ」
これを忘れた…なんて、あり得んよ、うん。
「し、しかし…今は有事では」
私はレベッカのこの言葉を聞いて、扇子の下でにたぁ~っと笑った。
ようやっと失言が出たねぇ。
「つまり、有事でなければ仲良くしてはいけないと?」
「そ、そうは言っておりません」
まだ…崩れんね。
「じゃ、どういうわけですか?
説明してください」
「近衛騎士団はその…色々…ありまして…」
「だったらなおの事です!!」
私は口調を強める。
「そもそも近衛騎士団も王立騎士団も、平時にかなりの訓練を行っていますよね?
それはなぜですか?有事に備えて…です!!
つまり、平時こそ問題があるなら問題を解決できるように、全力を尽くさねばなりません!!
もし近衛騎士団に問題があるなら…私はファルメニウス公爵夫人として、その問題に全力投球
するつもりです!!」
ちょっと演技っぽいの入っているけど、その方がいいだろ。
さすがにレベッカも黙り込んだ。
ま、これに難癖付けたら、軍隊に訓練するなって言うようなもの。
さすがにそれは通らない。
「いい加減にして頂けますか?」
…なんだよ、アイリン夫人…今いい所だから、邪魔すんな。
「ここで王立騎士団がどうとか、近衛騎士団がどうとか…議論する場ではありませんよ」
そりゃそうだが…
「言い始めたのは、レベッカ嬢ですが?」
私が返せば、
「それはそうですが…オルフィリア嬢も言いすぎです」
「どこが言いすぎなのですか?」
言葉でごまかそうったって、そうはいかんぞ。
「すべてです」
「すべてとは…どこからどこまでで、何がでしょうか?」
こういう言葉合戦、前世で死ぬほどやったのよね。
「…オルフィリア嬢…、あなたはこの場を乱しに来たのですか?」
「どうして私が乱しているとお思いで?」
どうだい?アンタにここまで食い下がるやつも、珍しかろう?
引かんよ私は!!絶対に!!
「最初私は…単純に席を代わってください…と申し上げました。
そんなに難しいことを、要求したつもりはありません。
ですがなぜか…レベッカ嬢が意地を張り続け…結果ここまで大きくなって
しまったのです。
なのになぜ私が、責められているのですか?」
は~ん、アイリン夫人…困ってるね。
まあそうだろう。
アンタが二言三言言えば、大抵の人間は引くからなぁ。
「とにかくもう、止めてください」
「私が引かねばならない、理由は何ですか!!」
引かんと決めたら、引かん!!
私は…自分でこの場に来ると…戦うと決めたのだから!!
「ここは…文のガルドベンダ公爵家…アナタはその夫人…理路整然と話すことは得意な
ハズだ。
なのにこんなずさんな説明で…納得できるとお思いですか?」
お、いよいよ、頭痛そうにしているね。
よっしゃ、よっしゃー!
レベッカは間違いなく潰すが、アンタをできるだけ困らせるのも、私の目的さぁ~。
「たかが席でしょう」
「ですから、たかが席にこだわっているのはレベッカ嬢の方では?」
ヘドネは口が減らんどころか、開かせるとそっこーで増えるよ、覚悟しな。
「わかりました…」
アイリン夫人は、こめかみを抑える。
「まず…席は自由に変えていただいてもいいです。
ですが…それは双方が納得した時のみとさせていただきます…」
なるほどね。
まあ、妥当な判断だ。
本当はもっと議論したいが…これ以上は追い出される可能性が出て来るから、得策じゃ
ない。
「わかりました…では…レイチェル伯爵夫人、私と席を交換しましょう」
「え…ええ…?」
「ダメですか?」
「い、いえ!!オルフィリア嬢のご希望なら…」
「ありがとうございます」
そして私は末席に移動。
詳細は省くが、フォルトとエマの話では…まさにハイエナだってもうちょっと
上品だぞってカンジだったそうな。
その筆頭がスタリュイヴェ侯爵家。
確かにギリアムの父時代、率先して色々行ったのがこの家だ。
前当主も現当主も、ハッキリ言えば優秀だ。
だからギリアムは当然自分たちを頼ると思っていた。
だがギリアムは…父親の存命中より、スタリュイヴェ侯爵家を特に嫌っていた。
理由は…自分の利益の為なら、他を虐げるのは当然、虐げられた人間が悪い…を
地で行く人間達の集まりだったから。
だから当然、突っぱねた。
突っぱねまくった。
最終的に14歳の時…他の一門の家も含め、全部の家を出禁にした。
そして、破門…しようとしたらしいのだが、成人前の当主の権限には法律で制限がかけられて
いたらしく…。
次何かやったら破門…と、言い渡すしかできなかったらしい。
まあこれは…当然だろう。
子供と言われる年齢の人間に、そんな重大決定をさせる力を持たせてしまうと…いたずらに
乱用したり、間違った判断、後ろから操作する人間など、色々出てきてしまうからね。
ギリアムみたいな、規格外の天才なんて、生まれてくる方が珍しいからね。
だから一門の者達は、次は破門…を誰も本気にしなかった。
自分たちを結局、頼るしかない…と、タカを括っていたようだが…。
ギリアムが救国の英雄になったことで、状況が一変した。
本当に…嫌いな家に頼らなくても、助けてくれる人が大勢増えたのだ。
そしてこの時やっと…一門の人間は自分が操ろうとしていた人間の、規格外の非凡さに気付いた。
一門は戦勝祝いと称して、ファルメニウス公爵家に駆けつけたが、そこで…以下次回。
「あ…あの…」
その時、ジュリアの隣(レベッカじゃない)の令嬢が、
「スタリュイヴェ侯爵家とファルメニウス公爵家は…秘密裏に和解したと…」
すっごい控えめに話し始めた。
「は?誰が言ったんです?そんなこと!!」
私が超大げさにびっくりして、答える。
「誰が…というワケではないのですが…、なんだかいつの間にか噂で…」
ほ~お、やっぱりうまいな。
いつの間にやら噂を流したか…。
「いやいやいや、聞いたことないですよ~、そんなこと」
私のその態度に、ますます外野が騒がしい。
多分日和見だろう…人間ももちろん、例の二人の夫人も…。
予想大当たり。
「オルフィリア嬢!!」
お、少し強めの口調だね。
仮面が多少は…剥がれたかい?
「仮にもずっとファルメニウス公爵家に仕えてきた、一門の事です…ギリアム様とてあなたに
話せないこともあるでしょう!!」
「そりゃあ…人間ですからねぇ」
私だって、前世の事は、口が裂けても言えん!!
「でしたら…この話はもうおしまいにしてください」
おお、ごーいんに切りに来たか。
「お終いにするのは、あなたが私の隣をどいてからです。
どいていただけないなら、続けます」
うん、すこ~し、ポーカーフェイス剥げてきてるね。
「私は…オルフィリア嬢のためにどかないのです」
「は?」
説明プリーズ。
「私の隣にいるジュリア侯爵夫人は…近衛騎士団副団長の妻です。
そして、レイチェル伯爵夫人は、王立騎士団副団長の妻…。
オルフィリア嬢はいずれ王立騎士団団長たる、ギリアム公爵閣下の妻になる予定…」
今更説明されんでも、知っとるわ!!本題を言え、本題を!!
「なればこそ…オルフィリア嬢もレイチェル伯爵夫人も、ジュリア侯爵夫人と懇意にすべき
ではありません。
ベンズ卿はそもそも…王立騎士団に反感を持っている者たちと、親しくしておりますので」
いやそれ…、私が内情を知らないってなんで思うの?
ベンズ卿は自ら嫌な役を買って出ただけだよ?内心は王立騎士団にいい感情もっているよ?
ギリアムの相手は、なんだかんだでローカス卿が上手いからね。
とはいえ…反感派が結構いる以上、これに関しちゃ迂闊なことは私も言えない。
でもよ、レベッカ…てめぇ、何でさりげなく、私にさっきから命令してんだ?コラ。
「アナタの意見は、よくわかりましたレベッカ嬢…」
私は作り笑顔を向ける。
「わかって頂けて嬉しいです、オルフィリア嬢…」
「ええ…ギリアム様がどうしてスタリュイヴェ侯爵家を出禁ではなく、すぐに破門したかったかが
よくわかりました」
とーってもよく響く声で、のたまう。
「な…なぜ…」
内心はかなり焦っていそうだが、平静を保っている。
「だってそうでしょう?ファルメニウス公爵家のために働くと、散々言っていますけど…
ファルメニウス公爵家の一番の役割を全く理解していない」
「い、一番の役割とは…」
おお、まだ上品に振舞う余裕があるのかい?
なら、行こうか。
「有事の際…軍のすべての権限は…ファルメニウス公爵家に移るのです。
この国が建国されて以来の不文律。
つまり…ファルメニウス公爵家の前では、王立騎士団も近衛騎士団も…無いんですよ」
これを忘れた…なんて、あり得んよ、うん。
「し、しかし…今は有事では」
私はレベッカのこの言葉を聞いて、扇子の下でにたぁ~っと笑った。
ようやっと失言が出たねぇ。
「つまり、有事でなければ仲良くしてはいけないと?」
「そ、そうは言っておりません」
まだ…崩れんね。
「じゃ、どういうわけですか?
説明してください」
「近衛騎士団はその…色々…ありまして…」
「だったらなおの事です!!」
私は口調を強める。
「そもそも近衛騎士団も王立騎士団も、平時にかなりの訓練を行っていますよね?
それはなぜですか?有事に備えて…です!!
つまり、平時こそ問題があるなら問題を解決できるように、全力を尽くさねばなりません!!
もし近衛騎士団に問題があるなら…私はファルメニウス公爵夫人として、その問題に全力投球
するつもりです!!」
ちょっと演技っぽいの入っているけど、その方がいいだろ。
さすがにレベッカも黙り込んだ。
ま、これに難癖付けたら、軍隊に訓練するなって言うようなもの。
さすがにそれは通らない。
「いい加減にして頂けますか?」
…なんだよ、アイリン夫人…今いい所だから、邪魔すんな。
「ここで王立騎士団がどうとか、近衛騎士団がどうとか…議論する場ではありませんよ」
そりゃそうだが…
「言い始めたのは、レベッカ嬢ですが?」
私が返せば、
「それはそうですが…オルフィリア嬢も言いすぎです」
「どこが言いすぎなのですか?」
言葉でごまかそうったって、そうはいかんぞ。
「すべてです」
「すべてとは…どこからどこまでで、何がでしょうか?」
こういう言葉合戦、前世で死ぬほどやったのよね。
「…オルフィリア嬢…、あなたはこの場を乱しに来たのですか?」
「どうして私が乱しているとお思いで?」
どうだい?アンタにここまで食い下がるやつも、珍しかろう?
引かんよ私は!!絶対に!!
「最初私は…単純に席を代わってください…と申し上げました。
そんなに難しいことを、要求したつもりはありません。
ですがなぜか…レベッカ嬢が意地を張り続け…結果ここまで大きくなって
しまったのです。
なのになぜ私が、責められているのですか?」
は~ん、アイリン夫人…困ってるね。
まあそうだろう。
アンタが二言三言言えば、大抵の人間は引くからなぁ。
「とにかくもう、止めてください」
「私が引かねばならない、理由は何ですか!!」
引かんと決めたら、引かん!!
私は…自分でこの場に来ると…戦うと決めたのだから!!
「ここは…文のガルドベンダ公爵家…アナタはその夫人…理路整然と話すことは得意な
ハズだ。
なのにこんなずさんな説明で…納得できるとお思いですか?」
お、いよいよ、頭痛そうにしているね。
よっしゃ、よっしゃー!
レベッカは間違いなく潰すが、アンタをできるだけ困らせるのも、私の目的さぁ~。
「たかが席でしょう」
「ですから、たかが席にこだわっているのはレベッカ嬢の方では?」
ヘドネは口が減らんどころか、開かせるとそっこーで増えるよ、覚悟しな。
「わかりました…」
アイリン夫人は、こめかみを抑える。
「まず…席は自由に変えていただいてもいいです。
ですが…それは双方が納得した時のみとさせていただきます…」
なるほどね。
まあ、妥当な判断だ。
本当はもっと議論したいが…これ以上は追い出される可能性が出て来るから、得策じゃ
ない。
「わかりました…では…レイチェル伯爵夫人、私と席を交換しましょう」
「え…ええ…?」
「ダメですか?」
「い、いえ!!オルフィリア嬢のご希望なら…」
「ありがとうございます」
そして私は末席に移動。
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