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第2章 実家
2 てめぇらふざけんな!そしていい加減にしろ!!
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私がティーカップを置いた音は…以外にも通りがよく響いた。
割れてなくても、後で弁償しよう…。
今日のお詫びも含めて…。
「まず第一に…」
何でこっちが、
「あなた達は、お客様じゃないでしょう?」
アンタらみたいな無礼者に、
「勝手に押し掛けてきただけの人に…」
礼儀をはらわにゃならんのじゃ。
「礼儀正しくする必要がどこにあるのでしょうか?」
かなーりきつめに言ってやった。
「はあぁ?お前本当に偉そうになったな!!
何様のつもりだよ!!」
「何様でも、あなた方には関係ないでしょう?
用事がそれだけなら、お帰りください」
澄まして答える…は~あ、めんどくせ。
そもそもこっちは、アンタたちと関係を持ちたいとは思わん。
「お前…こっちが優しくしてやってりゃ、つけあがりやがって!!
オレを怒らせたら、どうなるかわかってるんだろうな!!」
何でこう…小悪党は言うことが一貫して同じなんや?
アンタを今まで相手にしてこずあしらったのは…別にアンタを恐れた訳じゃなく、
相手にしてもしょうがないからだ。
強く出て、逆上されても厄介だしね。
ただ…。
「へえ…面白いですね…。
どうなるんでしょうか?私には全く分かりません」
今回は人員がいるから、強く出るよ。
ママンに言ったこと…許せないしね。
「ちょっとトレビィ…止めてよ!!喧嘩しに来たわけじゃないでしょう?」
ナンシェーリア…だったか…。
会った事一度もないけど…挨拶もせずに人を指さす時点で、私の人生に要らない要員決定。
「ゴメンねぇ…トレビィって、ちょっと頭に血が上りやすいからさぁ…。
でも、あなたも悪いわよ?
せっかく訪ねてきたのに、冷たい態度取るから」
そもそもそんな態度にしたのは、アンタらだよ。
「まあ、私達の親は色々あったみたいだけどさ。
私達は仲良くしましょうよ、いとこ同士なんだし」
「私は仲良くする気はありません」
当然私の答えはこれやがな。
さっさと帰れや。
「え~、そんなつれない事言わないで…」
さっきからずっと笑顔なのが気になる。
私ら家族と、自分の家族の間に…なにがあったか知らないのか?
まあ…、あっちの家族が正確に言っているとは思えないが。
そんなことを考えていたら、いきなりナンシェーリアが私の腕を掴んできたからさ。
思いっきりはじいてやった。
「ちょっ!!なにす…」
「私は!!仲良くする気はありません!!」
再度言ってやった。
自分の望んだ言葉しか受け付けない奴なんて、付き合っていいこたねぇ。
「何よ!!こっちがせっかく、今までの事水に流してあげるって言ってるのに!!」
…………………………………。
だめだこりゃ…。
いくらママン実家が真実を伝えていないとしても、よくここまで自分本位に考えられるもんだね。
そして超上から目線…。
私の立場、わかってんのか?
天下のファルメニウス公爵家に、正式に婚約者として迎えられているんだぞ?
「あの~、こちらは水に流してくれなんて、お願いしていませんよ。
今後も水に流して下さらなくていいです」
ホント、呆れる。
何だか目線合わせるのも嫌だ。
「何よそれ!!そんな意地張って何が楽しいのよ!!
せっかく仲良くしてあげるって言ってるのに!!
周りの皆さんだって、呆れてるわよ!!」
……そりゃ、めっちゃ呆れてるだろうね、アンタたちに。
見なくてもわかる。
「お前、本当に冷たくなったな!!
お高く留まってると、周りに誰もいなくなるぞ!!」
だったら頼むから、いなくなってくれ、アンタたち。
「だったら、それでいいです」
私はトレビィのバカにハッキリ言う。
もうめんどくさくなってきたから…
「あの~、ナンシェーリア嬢…でしたっけ?」
一気に行こう。
「まず私たちは確かに戸籍上はいとこです。
ですが、あなたの実家と私の実家は絶縁状態です。
さらに私はアナタと今日初めて会いました」
「そして私達は…アナタを含め、あなたの実家と仲良くする気は毛頭ありません。
もちろんトレビィ卿の家ともです」
卿って敬称だから、こいつに付けたくないんだけどね。
呼び捨てにすると親しい仲だとか、言いだすに決まってるからね。
「ちょっとぉ、親のいざこざに私たちはかかわってないじゃん」
かなりムッとしているね。
それだけでもマイナスだぞ。
「確かに私たちは子供すぎて、関わってはいません。
だからこそ…私は最終的に実家との縁をどうしたいかは、母の一存に従おうと思っています。
一番イヤな思いをしたのは、母ですから」
「はあ?成人済みなのに、母親の言いなりなの?
しょーもな!!」
アンタにだきゃぁ、言われたくない。
別にいいなりとかじゃなく、一番の被害者が誰かってことで、判断しているだけや。
「あの…そこまで言うなら、言わせてもらいますが…」
この時の私は…すっごい冷たい目になってたんだろうなぁ…。
「私の父が最初に騙された時…私は5歳でした…。
だから母は…自分と父だけならまだしも、幼い私にひもじい思いも、惨めな思いもさせたく
ないって…。
実家から私の生活費だけでも、援助してもらえないかと打診したのよ」
「え…?借金を肩代わりしてくれって、言ったんじゃなくて?」
百戦錬磨の猛者夫人たち…初めて能面が溶けた。
「はい…。
そもそも父の失態とはいえ、自分たちで抱えた借金でいたから…。
自分たちで返す気でいました。
事実3回とも、朝も夜も働いて、誰にも頼らず返しました」
そうなのよ…。
本当に、ブラック企業顔負けの働き方してたよ…。
私も働いたけど、私に出来るだけ無理をさせたくなかったのが、いつもわかった。
「そんな母の手紙に…アナタの実家がなんて返したと思いますか?」
私はワザと、少し間を置く。
「私・オルフィリアが一生…、あなた・ナンシェーリア嬢の侍女になるなら、援助はしてやる。
ただしもちろん、その場合こちらで引き取って、今から侍女の教育をする…とね」
これにゃぁ、さすがに…百戦錬磨の猛者夫人たちも驚きを隠せないよね…。
確かに上位貴族の中にゃ、下位貴族を侍女にしている家もある。
ただこれは前にも話した通り、下位貴族にも旨味があるかもしれない話だから、了承するのさ。
貴族は貴族同士でなければ、結婚できない。
例え仕える家に、適齢期の男性が居なかったとしても、侍女になって上位貴族と行動を共にし、
パーティーやお茶会に顔を出せば、ひょっとすると上位貴族に見初められるかもしれないからね。
ただこの実家の申出の場合…ハッキリ言って、私や私の家族を貶めるだけだ。
まずママンの実家の使用人は、全員平民だ。
だから、侍女になる時点で、その平民と同等の扱いをすると言っているのと同じだかんね。
さすがに気丈なママンも、この手紙が返ってきた時…すっごく泣いていた。
パパンが必死に慰めていたよ。
「フィリー!!あなた、手紙のこと、知っていたの!!」
ママン…驚いてるね…。
当時5歳の私に、話すような内容じゃない…私が大きくなってからも、一切話さなかった。
「ごめんなさい、お母様…。
お母様があまりに泣いていたから…気になって、コッソリ手紙を見たの…」
普通の子供なら理解できなかっただろうが、私は精神年齢大人すぎるぐらい大人だったからな。
すぐ意図に気付いた。
……おんやぁ~、さすがにナンシェーリアの顔色が悪くなったね。
こりゃ相当、実家から曲がった事実を知らされてたなぁ。
でも、知らん。
文句なら、アンタに真実を伝えなかった、アンタの親に言えや。
「まっ、待て!!私はそんな手紙を出した覚えはないぞ!!」
おりょ…一番年配の男性…多分私の祖父だなぁ…が随分と慌てている。
「忘れたなんて、随分ですね、お父様。
もう十年以上前になりますが…お父様の印璽とサイン付きで、手紙が届きましたよ。
もちろん…今も残してあります」
ウチのママンは抜け目がないからね…。
どんなに極貧でも、モノを減らしても…持ってなきゃいけない物は、持ってたんよ。
ん~でも…祖父の方は、ホントに寝耳に水って顔してらぁ…。
ってことは…。
私は改めて…押し掛けてきた奴らの顔を全員見る。
皆一様に困惑してる…っちゃしてるけど…。
いた。
1人だけ、他のと違う色が出てるヤツ。
私の生物学上の伯父…もう、伯父なんて呼びたくないなぁ…。
「ま、待て!!ロザンヌ!!
そんなに言うなら、その手紙を見せてくれ!!なっ!!」
あ~あ、隙見て処分しようとしてるのが、バレバレ…。
多分あの手紙…この伯父の独断だな…。
ママン実家の関係性は、ママンが喋らない限り聞かないことにしてたけど…、
あんまり仲良くなかった…レベルじゃないのかも。
さてじゃあ、私がいっちょ参戦しますかね。
「別にいいと思いますよ、お母様…見せて差し上げても」
「フィリー?」
そんなに不安そうな顔しないでよ、そいつの魂胆はわかってるから。
ママンを悲しませる奴は…私がぶっ潰すから。
割れてなくても、後で弁償しよう…。
今日のお詫びも含めて…。
「まず第一に…」
何でこっちが、
「あなた達は、お客様じゃないでしょう?」
アンタらみたいな無礼者に、
「勝手に押し掛けてきただけの人に…」
礼儀をはらわにゃならんのじゃ。
「礼儀正しくする必要がどこにあるのでしょうか?」
かなーりきつめに言ってやった。
「はあぁ?お前本当に偉そうになったな!!
何様のつもりだよ!!」
「何様でも、あなた方には関係ないでしょう?
用事がそれだけなら、お帰りください」
澄まして答える…は~あ、めんどくせ。
そもそもこっちは、アンタたちと関係を持ちたいとは思わん。
「お前…こっちが優しくしてやってりゃ、つけあがりやがって!!
オレを怒らせたら、どうなるかわかってるんだろうな!!」
何でこう…小悪党は言うことが一貫して同じなんや?
アンタを今まで相手にしてこずあしらったのは…別にアンタを恐れた訳じゃなく、
相手にしてもしょうがないからだ。
強く出て、逆上されても厄介だしね。
ただ…。
「へえ…面白いですね…。
どうなるんでしょうか?私には全く分かりません」
今回は人員がいるから、強く出るよ。
ママンに言ったこと…許せないしね。
「ちょっとトレビィ…止めてよ!!喧嘩しに来たわけじゃないでしょう?」
ナンシェーリア…だったか…。
会った事一度もないけど…挨拶もせずに人を指さす時点で、私の人生に要らない要員決定。
「ゴメンねぇ…トレビィって、ちょっと頭に血が上りやすいからさぁ…。
でも、あなたも悪いわよ?
せっかく訪ねてきたのに、冷たい態度取るから」
そもそもそんな態度にしたのは、アンタらだよ。
「まあ、私達の親は色々あったみたいだけどさ。
私達は仲良くしましょうよ、いとこ同士なんだし」
「私は仲良くする気はありません」
当然私の答えはこれやがな。
さっさと帰れや。
「え~、そんなつれない事言わないで…」
さっきからずっと笑顔なのが気になる。
私ら家族と、自分の家族の間に…なにがあったか知らないのか?
まあ…、あっちの家族が正確に言っているとは思えないが。
そんなことを考えていたら、いきなりナンシェーリアが私の腕を掴んできたからさ。
思いっきりはじいてやった。
「ちょっ!!なにす…」
「私は!!仲良くする気はありません!!」
再度言ってやった。
自分の望んだ言葉しか受け付けない奴なんて、付き合っていいこたねぇ。
「何よ!!こっちがせっかく、今までの事水に流してあげるって言ってるのに!!」
…………………………………。
だめだこりゃ…。
いくらママン実家が真実を伝えていないとしても、よくここまで自分本位に考えられるもんだね。
そして超上から目線…。
私の立場、わかってんのか?
天下のファルメニウス公爵家に、正式に婚約者として迎えられているんだぞ?
「あの~、こちらは水に流してくれなんて、お願いしていませんよ。
今後も水に流して下さらなくていいです」
ホント、呆れる。
何だか目線合わせるのも嫌だ。
「何よそれ!!そんな意地張って何が楽しいのよ!!
せっかく仲良くしてあげるって言ってるのに!!
周りの皆さんだって、呆れてるわよ!!」
……そりゃ、めっちゃ呆れてるだろうね、アンタたちに。
見なくてもわかる。
「お前、本当に冷たくなったな!!
お高く留まってると、周りに誰もいなくなるぞ!!」
だったら頼むから、いなくなってくれ、アンタたち。
「だったら、それでいいです」
私はトレビィのバカにハッキリ言う。
もうめんどくさくなってきたから…
「あの~、ナンシェーリア嬢…でしたっけ?」
一気に行こう。
「まず私たちは確かに戸籍上はいとこです。
ですが、あなたの実家と私の実家は絶縁状態です。
さらに私はアナタと今日初めて会いました」
「そして私達は…アナタを含め、あなたの実家と仲良くする気は毛頭ありません。
もちろんトレビィ卿の家ともです」
卿って敬称だから、こいつに付けたくないんだけどね。
呼び捨てにすると親しい仲だとか、言いだすに決まってるからね。
「ちょっとぉ、親のいざこざに私たちはかかわってないじゃん」
かなりムッとしているね。
それだけでもマイナスだぞ。
「確かに私たちは子供すぎて、関わってはいません。
だからこそ…私は最終的に実家との縁をどうしたいかは、母の一存に従おうと思っています。
一番イヤな思いをしたのは、母ですから」
「はあ?成人済みなのに、母親の言いなりなの?
しょーもな!!」
アンタにだきゃぁ、言われたくない。
別にいいなりとかじゃなく、一番の被害者が誰かってことで、判断しているだけや。
「あの…そこまで言うなら、言わせてもらいますが…」
この時の私は…すっごい冷たい目になってたんだろうなぁ…。
「私の父が最初に騙された時…私は5歳でした…。
だから母は…自分と父だけならまだしも、幼い私にひもじい思いも、惨めな思いもさせたく
ないって…。
実家から私の生活費だけでも、援助してもらえないかと打診したのよ」
「え…?借金を肩代わりしてくれって、言ったんじゃなくて?」
百戦錬磨の猛者夫人たち…初めて能面が溶けた。
「はい…。
そもそも父の失態とはいえ、自分たちで抱えた借金でいたから…。
自分たちで返す気でいました。
事実3回とも、朝も夜も働いて、誰にも頼らず返しました」
そうなのよ…。
本当に、ブラック企業顔負けの働き方してたよ…。
私も働いたけど、私に出来るだけ無理をさせたくなかったのが、いつもわかった。
「そんな母の手紙に…アナタの実家がなんて返したと思いますか?」
私はワザと、少し間を置く。
「私・オルフィリアが一生…、あなた・ナンシェーリア嬢の侍女になるなら、援助はしてやる。
ただしもちろん、その場合こちらで引き取って、今から侍女の教育をする…とね」
これにゃぁ、さすがに…百戦錬磨の猛者夫人たちも驚きを隠せないよね…。
確かに上位貴族の中にゃ、下位貴族を侍女にしている家もある。
ただこれは前にも話した通り、下位貴族にも旨味があるかもしれない話だから、了承するのさ。
貴族は貴族同士でなければ、結婚できない。
例え仕える家に、適齢期の男性が居なかったとしても、侍女になって上位貴族と行動を共にし、
パーティーやお茶会に顔を出せば、ひょっとすると上位貴族に見初められるかもしれないからね。
ただこの実家の申出の場合…ハッキリ言って、私や私の家族を貶めるだけだ。
まずママンの実家の使用人は、全員平民だ。
だから、侍女になる時点で、その平民と同等の扱いをすると言っているのと同じだかんね。
さすがに気丈なママンも、この手紙が返ってきた時…すっごく泣いていた。
パパンが必死に慰めていたよ。
「フィリー!!あなた、手紙のこと、知っていたの!!」
ママン…驚いてるね…。
当時5歳の私に、話すような内容じゃない…私が大きくなってからも、一切話さなかった。
「ごめんなさい、お母様…。
お母様があまりに泣いていたから…気になって、コッソリ手紙を見たの…」
普通の子供なら理解できなかっただろうが、私は精神年齢大人すぎるぐらい大人だったからな。
すぐ意図に気付いた。
……おんやぁ~、さすがにナンシェーリアの顔色が悪くなったね。
こりゃ相当、実家から曲がった事実を知らされてたなぁ。
でも、知らん。
文句なら、アンタに真実を伝えなかった、アンタの親に言えや。
「まっ、待て!!私はそんな手紙を出した覚えはないぞ!!」
おりょ…一番年配の男性…多分私の祖父だなぁ…が随分と慌てている。
「忘れたなんて、随分ですね、お父様。
もう十年以上前になりますが…お父様の印璽とサイン付きで、手紙が届きましたよ。
もちろん…今も残してあります」
ウチのママンは抜け目がないからね…。
どんなに極貧でも、モノを減らしても…持ってなきゃいけない物は、持ってたんよ。
ん~でも…祖父の方は、ホントに寝耳に水って顔してらぁ…。
ってことは…。
私は改めて…押し掛けてきた奴らの顔を全員見る。
皆一様に困惑してる…っちゃしてるけど…。
いた。
1人だけ、他のと違う色が出てるヤツ。
私の生物学上の伯父…もう、伯父なんて呼びたくないなぁ…。
「ま、待て!!ロザンヌ!!
そんなに言うなら、その手紙を見せてくれ!!なっ!!」
あ~あ、隙見て処分しようとしてるのが、バレバレ…。
多分あの手紙…この伯父の独断だな…。
ママン実家の関係性は、ママンが喋らない限り聞かないことにしてたけど…、
あんまり仲良くなかった…レベルじゃないのかも。
さてじゃあ、私がいっちょ参戦しますかね。
「別にいいと思いますよ、お母様…見せて差し上げても」
「フィリー?」
そんなに不安そうな顔しないでよ、そいつの魂胆はわかってるから。
ママンを悲しませる奴は…私がぶっ潰すから。
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