7 / 47
第1章 変態
7 黒幕との接点 ※
しおりを挟む
スージーの話によると、こうだ。
酒場で話しかけられて…金貨を皆の所に持ち帰って来た人が言うには…。
ある施設で…皆の趣向に沿ったショーをして欲しい。
もちろん許可は取ってある。
そしてその施設の中心人物である、オルフィリア・ステンロイドを一番びっくり
させられた人間に…さらに報酬を払う…と。
…なんかなぁ。
「私はね…そんなうまい話、あるわけないって止めたんだけど…。
みんな聞かなくてね…」
スージーの表情は、もちろん暗い。
「そうですね…この施設ではそんな許可は出していませんし、そもそも申し込みも
された覚えはありません…」
ああ、護衛騎士は…全員施設からちょっと離れたところの…納屋の中で発見された。
差入れのお水の中に…薬が盛られていたらしくて…。
命が助かっただけでも儲けもんだが…ファルメニウス公爵家の護衛騎士は間違いなく
手練れぞろいだから、黒幕も直接対決は避けたんだな。
ちなみに、そのお水は今日の子供教室に来ていた子が、昼食と一緒に差し入れたものだそうだ。
その子たちに聞いたら…施設の職員を名乗る人間に、渡してくるよう頼まれたと…。
だが職員に確認したところ、誰もそんなことは子供に頼んでいない…と。
やっぱ、手が込んでやがる…。
…………………………………。
それだけに、解せん…。
なぜやったことが、変態プレイショーなんや???
まあこの辺は…黒幕捕まえて、聞いてみるほかなしだから、今考えるのは止めとこ。
「そうよね…でもね、誓って言うけど…私達、望まない人に、ショーを見せたりはしない
わよ…」
うん…。
わかってるよ…。
私はあなた方のショーを見て、大変楽しめました。
「とにかく…裏で操ったやつと関係がないなら…本当にみんなを解放すると約束いたします。
ただやはり…一度は王立騎士団に来ていただかなくてはなりません」
するとスージーは、ため息をつき、
「やっぱりそうよね…わかってはいたんだけどね…」
その様があまりに悲しげだったので、
「本当に…どうしたんですか?
私も皆さんは関係ないと思いますから、全員解放されると思いますよ」
聞いてみれば、
「実はね…」
スージーは重い口を開いた。
「最近ね…地主が変わったの…それも私たちの所だけじゃなくて、あの辺一帯が全部…。
新しい地主が、私達みたいなのをどう思うか…、みんな不安でね…。
お金が…欲しかったのよ、追い出された時のために…」
そこまで言ったスージーは、ちょっと諦めも込め、
「でももう、ダメよね…。
疑いとはいえ、王立騎士団に連れていかれたなんて話が出たら…みんな追い出されるわね…。
色んな所を転々として…何とか見つけた場所だったのに…」
吐き捨てるように…言った。
「ん~、そんなことは無いと思いますよ?
私は少なくとも、騙されただけの人を、追い出すつもりはありません。
あと、皆さんみたいな方に、偏見もありません」
「え…?何言って…」
「新しい地主って…私ですもん」
……………………………………………………………………。
……………………………………………………………………。
場の空気が固まったことは、言うまでもない。
「えええええぇぇえぇぇ――――――――――――っ!!」
スージー…驚き方が凄すぎる…。
「本当ですよ。
あの辺一帯はフィリーの希望で私が買い占め、全てフィリーの名義にしましたので」
うん、そうなの。
私は地主をどうこうするより、ひとまず全部かっちゃう方が、話が早いと判断した。
だから、とりあえずお金の準備…と思っていたら…。
ウチのバカわんこが、私に黙ってファルメニウス公爵夫人の扱いを受けることを了承しやがった。
だから、ちょーどいい、ギリアムに買わせよう!!
と、指示を出したんだ。
ちょっとかかると思ってたのに…翌日には買ってきやがった。
まあ、感謝するよ、うん。
「だから…その点については、安心していいんですよ」
私が微笑むと、スージーの目から滝涙が…。
「神ィぃィぃ―――――――――――――――っ!!」
いや、拝まなくていいよ。
「とりあえず…皆さんが帰ってきたら、私も新地主として顔を出しますから…。
契約と、諸々の取り決めを行いましょう。
少なくとも、前よりは良くしようと思っていますよ」
本当に…条件が酷かったからさ…。
いつまでも私を崇め奉っているスージーを落ち着かせ、この場は終了した…。
--------------------------------------------------------------------------------------------
「マギー…大丈夫か?」
医務室にローカス卿がやって来た。
「あ…ローカス様…」
マギーはやっぱり具合が悪そう…。
超箱入りのお嬢さまって…経験済みでも、男のモノは苦手か…。
う~ん、勉強になるなぁ…。
私もギリアム以外のモノを見たら…ちょっとくらくら来た方が良いのか…?
でも…即興で出来る自信ないなぁ…。
凝視して、好みのモノだったら、よだれたらしそう…。
「す…すみません…なんだか…夢中で抱きついてしまって…」
「いいよ、別に…。
あんなもん見たら、そうなるって…」
何だかぎこちないなぁ…。
ローカス卿…マギーとの仲を深めたくないのか?
だったら、エッチすな!!
マギーはいたたまれないのか、もぞもぞとシーツに隠れようとしたのだが、ローカス卿が
それを手で引っぺがす。
「ロ、ローカス様…」
驚くマギーだが、嫌がってはいない。
それを確認するかのように、ローカス卿はマギーを抱きしめた。
「ひゃっ!!」
マギーの感じやすさは変わらないように見えるが…。
「ん~、最近…慣れてきたよな…マギー…」
「そ…そうでしょうか?
私は…よくわからないんですが…」
「だってさぁ…最初に抱きしめた時より…明らかに反応が鈍くなってるぞ」
「そ…そうなのですか?
私…相変わらず敏感に反応していると思うんですけど…」
そう言いつつ、ローカス卿の胸に、頭を摺り寄せている。
そんなマギーの頬を、手でなぞれば、
「あっ…んっ…」
ピクリと反応し、頬を染めて…でも、逃げたりせずにされるがままになっている。
頬を撫でるローカス卿の手に、己の手を重ね…すり寄ってくる様は、とても愛らしい。
「だからさ…あんまりそういうこと、やるなって…」
ローカス卿は自身の感情を隠すように、そっぽを向く。
そう言われると…マギーはだいたい恐縮してやめるのだが…。
今日は違った…。
ローカス卿の手を離さず…その手のひらに口づけた。
「お、おい!!」
ビックリしたローカス卿が、大きめの声を出しても、マギーは止まらなかった。
口づけだけでなく、やがておずおずと舌を出し…その舌が手に触れると、
ローカス卿は己の中の激情が、一気にこみあげてきた。
「ど…どうしたんだよ…」
困惑しつつも、嫌ではない。
マギーは今まで、自分が少しでも制止すると、途端に触らなくなるから…ローカス卿は
それが少し…不満だったのだ。
「きょ…今日…」
「ん?」
マギーの声は、かなり小さい。
「へ…変なもの…見ちゃったから…」
「あ~、あいつらは、王立騎士団でキッツイ仕置きがあると思うぞ」
ローカス卿も思い出して、ムカついているようだった。
「だから…」
「うん」
「……」
マギーはその後の言葉が出てこない。
「どした?」
マギーの顔を覗き込めば、かなり真っ赤っかになっている。
それが…可愛いと思ってしまい、ちょっといじめてみたくなるローカス卿だった。
「ど・し・た?
言ってみろよ…オレに何かして欲しいなら…してやるぜ」
耳元で囁く…。
「あ…えっと…」
マギーはものすごく照れながら…でも、ローカス卿の方をチラチラ見て、言葉を必死に
出そうとしている。
小動物が様子を伺いながら、それでもなついて来ようとするみたいで…愛らしさが一層
増すなぁ…などと、思う。
「あの…今日…変なもの見ちゃったから…特に…」
「うん」
「特に…ローカス様にそばにいて欲しくて…あと…抱きしめていて…欲しくて…」
「それだけ?」
ニコニコしているローカス卿…。
あんま、マギーいじめると、私がひっかくぞ、コラ。
「……い、いつもみたいなこと…して欲しい…です…」
マギー…ゆでだこやね。
「いつもみたいなことって?」
「………」
マギーは顔をローカス卿の胸に埋め、
「しっ知りません!!忘れてください!!」
顔だけじゃなく、耳も首も真っ赤だ。
「あー、ごめんごめん」
そういうローカス卿の顔は満面の笑顔に満ちている。
……っとに、この男はぁ…。
今度ひっかいたる!!
「マギーがあんまりかわいいから…ちょっとからかいたくなったんだ…。
いつもみたいなことしてやるから、許してくれ」
そう言って、ローカス卿はマギーをベッドに寝かせるのだった…。
※この続きはエロ集に…。
酒場で話しかけられて…金貨を皆の所に持ち帰って来た人が言うには…。
ある施設で…皆の趣向に沿ったショーをして欲しい。
もちろん許可は取ってある。
そしてその施設の中心人物である、オルフィリア・ステンロイドを一番びっくり
させられた人間に…さらに報酬を払う…と。
…なんかなぁ。
「私はね…そんなうまい話、あるわけないって止めたんだけど…。
みんな聞かなくてね…」
スージーの表情は、もちろん暗い。
「そうですね…この施設ではそんな許可は出していませんし、そもそも申し込みも
された覚えはありません…」
ああ、護衛騎士は…全員施設からちょっと離れたところの…納屋の中で発見された。
差入れのお水の中に…薬が盛られていたらしくて…。
命が助かっただけでも儲けもんだが…ファルメニウス公爵家の護衛騎士は間違いなく
手練れぞろいだから、黒幕も直接対決は避けたんだな。
ちなみに、そのお水は今日の子供教室に来ていた子が、昼食と一緒に差し入れたものだそうだ。
その子たちに聞いたら…施設の職員を名乗る人間に、渡してくるよう頼まれたと…。
だが職員に確認したところ、誰もそんなことは子供に頼んでいない…と。
やっぱ、手が込んでやがる…。
…………………………………。
それだけに、解せん…。
なぜやったことが、変態プレイショーなんや???
まあこの辺は…黒幕捕まえて、聞いてみるほかなしだから、今考えるのは止めとこ。
「そうよね…でもね、誓って言うけど…私達、望まない人に、ショーを見せたりはしない
わよ…」
うん…。
わかってるよ…。
私はあなた方のショーを見て、大変楽しめました。
「とにかく…裏で操ったやつと関係がないなら…本当にみんなを解放すると約束いたします。
ただやはり…一度は王立騎士団に来ていただかなくてはなりません」
するとスージーは、ため息をつき、
「やっぱりそうよね…わかってはいたんだけどね…」
その様があまりに悲しげだったので、
「本当に…どうしたんですか?
私も皆さんは関係ないと思いますから、全員解放されると思いますよ」
聞いてみれば、
「実はね…」
スージーは重い口を開いた。
「最近ね…地主が変わったの…それも私たちの所だけじゃなくて、あの辺一帯が全部…。
新しい地主が、私達みたいなのをどう思うか…、みんな不安でね…。
お金が…欲しかったのよ、追い出された時のために…」
そこまで言ったスージーは、ちょっと諦めも込め、
「でももう、ダメよね…。
疑いとはいえ、王立騎士団に連れていかれたなんて話が出たら…みんな追い出されるわね…。
色んな所を転々として…何とか見つけた場所だったのに…」
吐き捨てるように…言った。
「ん~、そんなことは無いと思いますよ?
私は少なくとも、騙されただけの人を、追い出すつもりはありません。
あと、皆さんみたいな方に、偏見もありません」
「え…?何言って…」
「新しい地主って…私ですもん」
……………………………………………………………………。
……………………………………………………………………。
場の空気が固まったことは、言うまでもない。
「えええええぇぇえぇぇ――――――――――――っ!!」
スージー…驚き方が凄すぎる…。
「本当ですよ。
あの辺一帯はフィリーの希望で私が買い占め、全てフィリーの名義にしましたので」
うん、そうなの。
私は地主をどうこうするより、ひとまず全部かっちゃう方が、話が早いと判断した。
だから、とりあえずお金の準備…と思っていたら…。
ウチのバカわんこが、私に黙ってファルメニウス公爵夫人の扱いを受けることを了承しやがった。
だから、ちょーどいい、ギリアムに買わせよう!!
と、指示を出したんだ。
ちょっとかかると思ってたのに…翌日には買ってきやがった。
まあ、感謝するよ、うん。
「だから…その点については、安心していいんですよ」
私が微笑むと、スージーの目から滝涙が…。
「神ィぃィぃ―――――――――――――――っ!!」
いや、拝まなくていいよ。
「とりあえず…皆さんが帰ってきたら、私も新地主として顔を出しますから…。
契約と、諸々の取り決めを行いましょう。
少なくとも、前よりは良くしようと思っていますよ」
本当に…条件が酷かったからさ…。
いつまでも私を崇め奉っているスージーを落ち着かせ、この場は終了した…。
--------------------------------------------------------------------------------------------
「マギー…大丈夫か?」
医務室にローカス卿がやって来た。
「あ…ローカス様…」
マギーはやっぱり具合が悪そう…。
超箱入りのお嬢さまって…経験済みでも、男のモノは苦手か…。
う~ん、勉強になるなぁ…。
私もギリアム以外のモノを見たら…ちょっとくらくら来た方が良いのか…?
でも…即興で出来る自信ないなぁ…。
凝視して、好みのモノだったら、よだれたらしそう…。
「す…すみません…なんだか…夢中で抱きついてしまって…」
「いいよ、別に…。
あんなもん見たら、そうなるって…」
何だかぎこちないなぁ…。
ローカス卿…マギーとの仲を深めたくないのか?
だったら、エッチすな!!
マギーはいたたまれないのか、もぞもぞとシーツに隠れようとしたのだが、ローカス卿が
それを手で引っぺがす。
「ロ、ローカス様…」
驚くマギーだが、嫌がってはいない。
それを確認するかのように、ローカス卿はマギーを抱きしめた。
「ひゃっ!!」
マギーの感じやすさは変わらないように見えるが…。
「ん~、最近…慣れてきたよな…マギー…」
「そ…そうでしょうか?
私は…よくわからないんですが…」
「だってさぁ…最初に抱きしめた時より…明らかに反応が鈍くなってるぞ」
「そ…そうなのですか?
私…相変わらず敏感に反応していると思うんですけど…」
そう言いつつ、ローカス卿の胸に、頭を摺り寄せている。
そんなマギーの頬を、手でなぞれば、
「あっ…んっ…」
ピクリと反応し、頬を染めて…でも、逃げたりせずにされるがままになっている。
頬を撫でるローカス卿の手に、己の手を重ね…すり寄ってくる様は、とても愛らしい。
「だからさ…あんまりそういうこと、やるなって…」
ローカス卿は自身の感情を隠すように、そっぽを向く。
そう言われると…マギーはだいたい恐縮してやめるのだが…。
今日は違った…。
ローカス卿の手を離さず…その手のひらに口づけた。
「お、おい!!」
ビックリしたローカス卿が、大きめの声を出しても、マギーは止まらなかった。
口づけだけでなく、やがておずおずと舌を出し…その舌が手に触れると、
ローカス卿は己の中の激情が、一気にこみあげてきた。
「ど…どうしたんだよ…」
困惑しつつも、嫌ではない。
マギーは今まで、自分が少しでも制止すると、途端に触らなくなるから…ローカス卿は
それが少し…不満だったのだ。
「きょ…今日…」
「ん?」
マギーの声は、かなり小さい。
「へ…変なもの…見ちゃったから…」
「あ~、あいつらは、王立騎士団でキッツイ仕置きがあると思うぞ」
ローカス卿も思い出して、ムカついているようだった。
「だから…」
「うん」
「……」
マギーはその後の言葉が出てこない。
「どした?」
マギーの顔を覗き込めば、かなり真っ赤っかになっている。
それが…可愛いと思ってしまい、ちょっといじめてみたくなるローカス卿だった。
「ど・し・た?
言ってみろよ…オレに何かして欲しいなら…してやるぜ」
耳元で囁く…。
「あ…えっと…」
マギーはものすごく照れながら…でも、ローカス卿の方をチラチラ見て、言葉を必死に
出そうとしている。
小動物が様子を伺いながら、それでもなついて来ようとするみたいで…愛らしさが一層
増すなぁ…などと、思う。
「あの…今日…変なもの見ちゃったから…特に…」
「うん」
「特に…ローカス様にそばにいて欲しくて…あと…抱きしめていて…欲しくて…」
「それだけ?」
ニコニコしているローカス卿…。
あんま、マギーいじめると、私がひっかくぞ、コラ。
「……い、いつもみたいなこと…して欲しい…です…」
マギー…ゆでだこやね。
「いつもみたいなことって?」
「………」
マギーは顔をローカス卿の胸に埋め、
「しっ知りません!!忘れてください!!」
顔だけじゃなく、耳も首も真っ赤だ。
「あー、ごめんごめん」
そういうローカス卿の顔は満面の笑顔に満ちている。
……っとに、この男はぁ…。
今度ひっかいたる!!
「マギーがあんまりかわいいから…ちょっとからかいたくなったんだ…。
いつもみたいなことしてやるから、許してくれ」
そう言って、ローカス卿はマギーをベッドに寝かせるのだった…。
※この続きはエロ集に…。
68
お気に入りに追加
105
あなたにおすすめの小説

命を狙われたお飾り妃の最後の願い
幌あきら
恋愛
【異世界恋愛・ざまぁ系・ハピエン】
重要な式典の真っ最中、いきなりシャンデリアが落ちた――。狙われたのは王妃イベリナ。
イベリナ妃の命を狙ったのは、国王の愛人ジャスミンだった。
短め連載・完結まで予約済みです。設定ゆるいです。
『ベビ待ち』の女性の心情がでてきます。『逆マタハラ』などの表現もあります。苦手な方はお控えください、すみません。

思い出してしまったのです
月樹《つき》
恋愛
同じ姉妹なのに、私だけ愛されない。
妹のルルだけが特別なのはどうして?
婚約者のレオナルド王子も、どうして妹ばかり可愛がるの?
でもある時、鏡を見て思い出してしまったのです。
愛されないのは当然です。
だって私は…。

邪魔しないので、ほっておいてください。
りまり
恋愛
お父さまが再婚しました。
お母さまが亡くなり早5年です。そろそろかと思っておりましたがとうとう良い人をゲットしてきました。
義母となられる方はそれはそれは美しい人で、その方にもお子様がいるのですがとても愛らしい方で、お父様がメロメロなんです。
実の娘よりもかわいがっているぐらいです。
幾分寂しさを感じましたが、お父様の幸せをと思いがまんしていました。
でも私は義妹に階段から落とされてしまったのです。
階段から落ちたことで私は前世の記憶を取り戻し、この世界がゲームの世界で私が悪役令嬢として義妹をいじめる役なのだと知りました。
悪役令嬢なんて勘弁です。そんなにやりたいなら勝手にやってください。
それなのに私を巻き込まないで~~!!!!!!
私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない
文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。
使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。
優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。
婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。
「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。
優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。
父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。
嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの?
優月は父親をも信頼できなくなる。
婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
子育てが落ち着いた20年目の結婚記念日……「離縁よ!離縁!」私は屋敷を飛び出しました。
さくしゃ
恋愛
アーリントン王国の片隅にあるバーンズ男爵領では、6人の子育てが落ち着いた領主夫人のエミリアと領主のヴァーンズは20回目の結婚記念日を迎えていた。
忙しい子育てと政務にすれ違いの生活を送っていた二人は、久しぶりに二人だけで食事をすることに。
「はぁ……盛り上がりすぎて7人目なんて言われたらどうしよう……いいえ!いっそのことあと5人くらい!」
気合いを入れるエミリアは侍女の案内でヴァーンズが待つ食堂へ。しかし、
「信じられない!離縁よ!離縁!」
深夜2時、エミリアは怒りを露わに屋敷を飛び出していった。自室に「実家へ帰らせていただきます!」という書き置きを残して。
結婚20年目にして離婚の危機……果たしてその結末は!?

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる