上 下
40 / 72
アインワース大陸編

編入試験 ~ 長男アンダルサイト 其の1

しおりを挟む
 ――リブラ帝国上位区画内 要人宿泊施設内

 朝。目を覚ませば何とも非日常的ではあるが同時に懐かしくもある光景が広がっていた。

『ム~ム~!!』

 縛られてるよ。アメジスト縛られてるよ。だけどルチルはいないのに誰が……いやしかし本当に懐かしい光景だ。何時ぶりだろうか。

『おはようございます。』

 うわっ。と、少し昔を思い出している最中、不意に掛けられた声につい反射的に叫んだ。起き上がって声の方を見るとエンジェラの姿。君、なんでいるの?いやそもそも鍵は?

『昨日言い忘れてしまった学園に関する情報について教えておこうと思いまして。後ついでに朝食も持って参りました。大したものではありませんが腹に収めておいてください。味の方は問題ないですよ。私を含む兄弟達は武術魔術勉学は当たり前、掃除洗濯から料理に至るまで一通りをこなせるよう厳しく教育されておりますので。』

 良い人でした。第一王女の肩書きと初対面の対応から随分と冷めた印象持っていたけど……

『そんなふうに思っていたんですか?』

 だけど良い人でした。良い女ってこう言う人を言うんだよね。シトリンとかもそうだけど。

『んなッ。そ、そそそそそそうかかかッ!!』

 すいません、また声に出してました。

『う、うむ。と、ところで此奴は誰だ?リュウイチ様のお部屋に不法侵入しよううとしていたので捕まえたのだが?』

 総裁です……言えないんですけど、非常に残念なお知らせですが総裁なんです。

『むむむむーむむむむむーむむむむむむむむー。』
(わたしはあなたのおよめさんですよー)

「知り合いです。」

『知り合い、ですか?』

『むむむむむむぅ。むむむむむむむむー』
(違いますよぉ。およめさんですよー)

『何か否定しておられるようですが?』

「知り合いです。」

『そ、そうですか。』

 彼女はそれ以上言わなかった。アメジストにはそれ以上喋らせなかった。コレ、入学初日の朝なんすけど……

 ※※※

 ――学園前

 武術とは付いているがそれでも学園という位だから中学校とか高校をイメージしていたのだが、やはりちょっと浅はかだった。先ずそもそも学園とは言うが超巨大な敷地の奥にポツンと建物があるだけ。しかもそれ自体も荒天用の室内訓練所が大半を占め、教職員や生徒用のスペースなどは全体からすれば殆どないに等しい。

 入学した生徒は入学試験の結果や本人の希望や適正などの諸々から総合的に判断され、それぞれ近衛、鉄騎兵、魔獣駆除の専門学科に回される。学科としての上下は一応ないが、やはり近衛は他の2つよりも上の扱いらしい。精鋭中の精鋭という触れ込みなので仕方ない。
 
『ソイツが入学希望者か?』

『は、はい。アンダルサイト様。』

 隣を歩く職員に施設や学科の情報を教えられていると、不意に背後から声を掛けられた。落ち着いた男の声とその声に驚きながら反応する職員の声……が、名前を聞いた俺は反射的に声の方向を振りむいた。

 そこには俺よりも一回り以上は背の高い精悍な顔つきの男が立っていた。短く切り揃えられた髪、身体つきはジルコンと比較すれば細いが、それでも十分以上に鍛えられているのが一目で分かる程度にガッチリとしている。

『なるほどなぁ。あのジルコンが推薦したと言うからどれ程の化け物かと思ったが、見た目は案外普通だな。』

『そうですね。ですがこんな時期に特別推薦されるというので生徒達も色めきだっていますよ。』

 そう言うと2人は俺を見つめた。視線はどことなしか冷たく、まるで品定めか値踏みでもしている様な感覚に不快感さえ覚える。

『試験内容は?』

『教職員との模擬戦を予定しております。』

『身体能力の測定は必要なしか。分かった。試験時間を少し伸ばせ。俺も見たい。』

 アレ?話と違うような、確か身体能力の測定じゃなかったか……と疑問を口に出せない間にも話はドンドンと進む。

『は、ハイ。しかし、授業の兼ね合いもございますので長くは伸ばせませんが、宜しいでしょうか?』

『構わん。では頼んだぞ。』

 そう言うと男は俺に見向きもしないまま通り過ぎた。十分以上に鍛えらえれた肉体が俺の横を掠めるように通り過ぎた直後、鋭い針で刺されたようなチクチクとした感覚が表皮から身体を突き抜けた。

『気迫には敏感なようですね、しかも気圧されている様子もない。結構、結構。』

『気迫?』

『人の意志が発する目視出来ない力のことですよ。弱い意志は強い意志に呑まれ、戦意を喪失してしまうケースもあります。では参りましょうか。』

『は、はい。』

 そう言うと職員は再び歩き始めるが、その目はさっきよりも明らかに冷めていた……いや、どことなく敵意さえ感じる。一体何がどうなっているのか、あの男はそれ程に影響力が強くて(当たり前だけど)、俺を気に掛けているからムカついたとか、だろうか。いやそうであって欲しい。それ位に単純ならコッチも動きやすいんだけど。いやそれよりも試験内容が急に変わったという方が問題だ。ただの手違いとか、急に変わったとかなら問題ないのだけど。

 ※※※

 ――武術学園 中庭

『相手をするのは東洋武術と西洋剣術の師範クラス。アナタではまず勝ち目がありませんが、試験内容は勝敗を見ていません。アナタの実力と適性を測る為の物という事をお忘れなきよう。勝敗に固執して実力を出し切れない無様を晒す入学試験生は後を絶ちませんので、念のため忠告しておきますよ。』

「ありがとうございます。」

『結構、素直なのも才能の1つです。さて、では準備は宜しいですか?』

 試験の段取りを整える教師は俺にそう尋ねた。準備は万端でコチラは問題ない。が、アッチはどうだろうな。ねめつけるような視線を向ける西洋剣術師範は、さっき廊下で通り過ぎた時に感じた気迫を俺にぶつけている。最初は見下していると感じたけど、これはどうも違う……まるで殺すつもりみたいだとさえ感じた。まさか、ね。たかがテストで殺し合いになる訳が無い。

『お、やってるな。』

 意識を強引に切り替えようとした矢先、試験内容を評価する為に集まった職員がざわつき始め、同時に聞き覚えのある声が耳に届いた。ジルコンだ。

 抜きんでて背の高い彼に周囲の視線が一気に集まる。それはもう試験など眼中に無いと言った感じであり、俺達以外の誰もが羨望の視線を送るが、どうやら試験官はそれがいたく不満らしく、フンと鼻息を荒げながら"アナタの推薦とは言え手加減はしませんよ?"なんて厭味を飛ばした。

『それは手厳しい。アナタに勝つにはまだまだ経験が足りませんから、どうか優しくしてあげてくださいよ。』

 露骨な不快感を露にする試験官の棘塗れの発言をジルコンは軽くいなすと俺に目配せをした。そう言えば昨日、必要書類を提出とかナントカ言っていたけど、まさか推薦までしてるとは……と考えたけど馬鹿正直に皇帝から推薦なんて目立つから当然の判断か。

『オホン。それでは試験を開始してください。』

 何はともあれ試験開始だ。ルチルや皇帝と約束した手前、派手に目立つ真似は避けなければならない。とは言え試験でそこまで派手に暴れる事など無い筈。何より俺の相手をする試験官の異様なまでのやる気を見れば……と考え始めた直後、その考えが甘い事を悟った。理由は分からないけどこの男、俺を殺すつもり出来ている。周囲がざわつき始める。試験官の攻撃は的確に喉、心臓と立て続け且つ正確に急所を狙った。回避しなければ確実に死んでいたぞ。

『おい、いいのか?アレ、訓練用じゃないだろ?幾ら何でも危険すぎじゃないか?』

『え、えぇ。でも、ホラ大丈夫ですよきっと。』

 いや、大丈夫じゃないだろ?次の試験官が隣の職員に声を掛けるが、しかし返事はにべもない。明らかに異様な雰囲気だけどどうやら試験は中断されないようだ。風向きが怪しくなってきた、何かがおかしい、そんな気配が漂う。

『ほらほらどうしたぁ。防戦一方ではとても合格なんて出せんぞ?』

「く、くそッ!!」

 思わず口から文句が零れる。コイツ。口だけじゃない。的確な刺突攻撃を行ったかと思えば直後に距離を取る。コレが厄介だ。コッチから攻撃に行こうとしても次の瞬間にはもうソコにいない。更にダメ押しで次の攻撃の構えまで取っている。ヒットアンドアウェイ。急所を的確に狙う鋭く正確な攻撃に退避と次の攻撃の構えまでが常にセットになっていて、しかも淀みなく自然で素早い。流石に職員だけはある。だけど……合格できないはのちょっとまずい。

 なら目立たない程度に一撃当てて昏倒させよう……と思った頃にはもう遅く、既に試験を見に大勢の生徒や教員が押し掛けていた。広めたの誰だよ。相手は手加減できない程度に強いのに、だけどこのままでは不合格。依頼の為にも試験合格は必須。どうする?

『隙ありぃ!!』

 直後、大きな声と共に左肩に痛みが走った。避け損なった一撃は心臓への直撃こそ避けたもの左の上腕を貫いていた。視界に映ったのは血塗れの左腕。既にレイピアは引き抜かれており、次の攻撃態勢に移っている。

『おやおや。ジルコン殿の推薦と言うからどれほどかと期待していたんですが、これじゃあとても合格なんて出せませんねぇ。』

 試験官の勝ち誇ったような声が聞こえる。顔を見れば明らかにこちらを見下しており、更にその表情は生徒にまで伝播している。誰もが中途半端な時期に学園の門戸を叩いた俺への不信感を露にしていたが、実力不相応と知るや興味なさげに引き上げたりニヤニヤと笑い始めたりと好き放題し始める。勘弁してよ、コッチだって約束とか色々あってこれ以上頑張れないのに……

『じゃあここまでにしておきましょうか?』

『そうですか。評価はどんな感じでしょう?』

『とても合格なんて出せませんよ。この程度、最低レベルの生徒でさえこなせますよ?』

『いやいや。どう考えても無理じゃないか?試験は勝敗を見ているんじゃないんだろう?』

『え、えーとそれは……しかし、師範がそうおっしゃっている以上は……』

 堪らずジルコンが助け船を出してくれたが、やはり状況は変わらないどころか悪化する一方。つーか、何で何時も何時もこうなるんだ?

『試験内容について俺は詳しくないのだが、何時もこんな厳しいのか?』

『い、いいえ。ジルコン殿。それは……』

『試験内容と評価は試験官に一任されています。例えば例年以上に入学希望者が多い場合は手厳しくしたり、そう言った加減が許容されているんですよ。』

『それが推薦者に試験を行う理由か?』

『当然でしょう?こんな半端な時期に特別推薦と言う極めて異例の形で入学してくるんですよ?実力を正しく測る必要があると考えるのは別に不自然ではないでしょう?』

 その言葉にジルコンは何も言わなかったが、代わりに俺を見つめると小さくうなずいた。良いんですか?ホントに良いんですか?良いんですね?ルチルへの言い訳も任せていいんですね?ならッ……

「もうあと一回良いですか?」

 そう言えばコイツはきっと受けてくれる。

『流石に精神力はあるようだ。が、ソレだけでは何とも。』

「合格しますよ。」

 本来はこういう性格じゃないけど、でも四の五の言ってられない。だから敢えて挑発した、すれば絶対に乗ってくる確信があった。

『ほぉ。』

 俺の言葉を聞いた試験官は露骨な不快感を露にした。同時にさっきまでとは明らかに違う、明確な殺意を俺に向ける。やはりコイツ、試験にかこつけて俺を殺すつもりだ。となれば、皇帝の依頼は何としてもこなさないと。多分、昨日までの一連の流れは敵に筒抜けになっている。本気でやらないと殺される。

 俺も覚悟を決めると周囲が明らかにざわつき始めた。さっきまでの軽薄な空気は完全に消え失せ、試験を無視して殺気をぶつける試験官と俺を交互に見つめる。全員が察した。この試験は何かおかしいと。

『じゃあ、死ねよ!!』

 ストレートすぎるだろ。試験官は本音を暴露するや凄まじい速度で突進、同時に右手のレイピアを突き出した。その攻撃はどれだけ目を凝らしても見えない。が、狙いが分かればどうとでもなる。コイツの攻撃は正確に喉か心臓を狙っている。今、俺はそれとなく喉をガードしている。となれば狙いは心臓。だけど攻撃から退避までの一連が桁違いに速いコイツの攻撃を避けただけでは勝てない。

『なッ!!』

 あの動きを止める為には攻撃を回避しては駄目だ。俺はわざとレイピアを左手に

『ちぃっ!!ってアレ、オイ……』

 痛いのを我慢して左手に力を籠め、レイピアの柄をギュッと握り締める。コレでもう逃げられないだろ。

『ちょ、ちょい待った。ごうペプヴァーーー!!』

 意味不明な言葉を叫びながら試験官が宙を舞った。力任せに右拳を試験官の面に叩き込むと、そいつは吹っ飛びながら人だかりの中に突っ込んだ。時折ピクピクと身体が動くが、あの状況なら立ち上がれないだろう。

『あ、あのぉ。だいじょうぶですか?』

『お、おい。気絶してるぞ!?』

『嘘でしょ?試験官を一撃!?』

 アレ、何かマズいな。全員の視線が一気に俺へと集まった。誰もが信じられないと言った様子で俺を見つめている。生徒も、教職員も、試験官も……だけどジルコンだけは思い切り笑ってる。あのさぁ、アンタ"行け"みたいに頷いたでしょ?

『何の騒ぎだ。』

 が、その一言にそれまでの空気が一変した。全員が俺を無視して声の方向を見ると同時に硬直し、直立不動の姿勢でその男を見つめた。アンダルサイトだ。その男はそれまでの空気をたった一言で変えた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?

釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!  父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。  その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。  最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。 その他、多数投稿しています! https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

25歳のオタク女子は、異世界でスローライフを送りたい

こばやん2号
ファンタジー
とある会社に勤める25歳のOL重御寺姫(じゅうおんじひめ)は、漫画やアニメが大好きなオタク女子である。 社員旅行の最中謎の光を発見した姫は、気付けば異世界に来てしまっていた。 頭の中で妄想していたことが現実に起こってしまったことに最初は戸惑う姫だったが、自身の知識と持ち前の性格でなんとか異世界を生きていこうと奮闘する。 オタク女子による異世界生活が今ここに始まる。 ※この小説は【アルファポリス】及び【小説家になろう】の同時配信で投稿しています。

分析スキルで美少女たちの恥ずかしい秘密が見えちゃう異世界生活

SenY
ファンタジー
"分析"スキルを持って異世界に転生した主人公は、相手の力量を正確に見極めて勝てる相手にだけ確実に勝つスタイルで短期間に一財を為すことに成功する。 クエスト報酬で豪邸を手に入れたはいいものの一人で暮らすには広すぎると悩んでいた主人公。そんな彼が友人の勧めで奴隷市場を訪れ、記憶喪失の美少女奴隷ルナを購入したことから、物語は動き始める。 これまで危ない敵から逃げたり弱そうな敵をボコるのにばかり"分析"を活用していた主人公が、そのスキルを美少女の恥ずかしい秘密を覗くことにも使い始めるちょっとエッチなハーレム系ラブコメ。

平凡学生の俺が転移したら潜在能力最強だった件~6色の魔素を使い世界最強~

カレキ
ファンタジー
突然異世界に飛ばされた主人公イツキは運よく異世界の姫リリーと出会う。寂しそうな表情をするリリーに一緒に学院に入ることを提案され適性試験を受ける。するとイツキは3000年で一人の逸材、神話に登場する英雄と同じ魔力を持っていることを知る。 そんな主人公イツキが金髪で青い目雪のような肌のリリーと古風で黒い髪、茶色い目、少し日焼けした肌のイリナと共に学院生活を送りつつ、潜在能力最強である主人公イツキがこの世界の謎を解き明かしながら最強になる物語。 この小説は小説家になろうにも投稿しています。(先行連載しています)

俺のスキル『性行為』がセクハラ扱いで追放されたけど、実は最強の魔王対策でした

宮富タマジ
ファンタジー
アレンのスキルはたった一つ、『性行為』。職業は『愛の剣士』で、勇者パーティの中で唯一の男性だった。 聖都ラヴィリス王国から新たな魔王討伐任務を受けたパーティは、女勇者イリスを中心に数々の魔物を倒してきたが、突如アレンのスキル名が原因で不穏な空気が漂い始める。 「アレン、あなたのスキル『性行為』について、少し話したいことがあるの」 イリスが深刻な顔で切り出した。イリスはラベンダー色の髪を少し掻き上げ、他の女性メンバーに視線を向ける。彼女たちは皆、少なからず戸惑った表情を浮かべていた。 「……どうしたんだ、イリス?」 アレンのスキル『性行為』は、女性の愛の力を取り込み、戦闘中の力として変えることができるものだった。 だがその名の通り、スキル発動には女性の『愛』、それもかなりの性的な刺激が必要で、アレンのスキルをフルに発揮するためには、女性たちとの特別な愛の共有が必要だった。 そんなアレンが周りから違和感を抱かれることは、本人も薄々感じてはいた。 「あなたのスキル、なんだか、少し不快感を覚えるようになってきたのよ」 女勇者イリスが口にした言葉に、アレンの眉がぴくりと動く。

ゲームのモブに転生したと思ったら、チートスキルガン積みのバグキャラに!? 最強の勇者? 最凶の魔王? こっちは最驚の裸族だ、道を開けろ

阿弥陀乃トンマージ
ファンタジー
 どこにでもいる平凡なサラリーマン「俺」は、長年勤めていたブラック企業をある日突然辞めた。  心は晴れやかだ。なんといってもその日は、昔から遊んでいる本格的ファンタジーRPGシリーズの新作、『レジェンドオブインフィニティ』の発売日であるからだ。  「俺」はゲームをプレイしようとするが、急に頭がふらついてゲーミングチェアから転げ落ちてしまう。目覚めた「俺」は驚く。自室の床ではなく、ゲームの世界の砂浜に倒れ込んでいたからである、全裸で。  「俺」のゲームの世界での快進撃が始まる……のだろうか⁉

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

気付いたら異世界の娼館に売られていたけど、なんだかんだ美男子に救われる話。

sorato
恋愛
20歳女、東京出身。親も彼氏もおらずブラック企業で働く日和は、ある日突然異世界へと転移していた。それも、気を失っている内に。 気付いたときには既に娼館に売られた後。娼館の店主にお薦め客候補の姿絵を見せられるが、どの客も生理的に受け付けない男ばかり。そんな中、日和が目をつけたのは絶世の美男子であるヨルクという男で――……。 ※男は太っていて脂ぎっている方がより素晴らしいとされ、女は細く印象の薄い方がより美しいとされる美醜逆転的な概念の異世界でのお話です。 !直接的な行為の描写はありませんが、そういうことを匂わす言葉はたくさん出てきますのでR15指定しています。苦手な方はバックしてください。 ※小説家になろうさんでも投稿しています。

処理中です...