【完結】G.o.D 完結篇 ~ノロイの星に カミは集う~

風見星治

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終章 呪いの星に神は集う

383話 星が照らす 神の終焉 其の2

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 鳴動する周囲の状況に次が最後と直感したルミナは臍を噛んだ。彼女が望むのは自身の最も得意とする攻撃方法。全てを斬り裂く伊佐凪竜一の攻撃と比較すれば、彼女の接近戦と斬撃は力不足。山の如き巨躯を揺るがす蹴りと無限に生成する刃による斬撃でさえ不足と評する深層は、ジェミニドラゴンが持つ伍式ゴシキ

 アルヘナが駆るジェミニドラゴンが強引に空へと飛び立つ可能性は否定できない。高高度からの伍式という最悪の手段でも物理法則を無視した2人を殺せないが、眼下の惑星オリンピアは確実に破壊される。

 アルヘナも当然理解しており、射線を惑星に向ける可能性は極めて高い。悪辣あくらつなあの男がその程度を考えない訳がない。求められるのは早期決着。その為に万全を期したいが、得意とする銃器はことごとくが己の力に耐えきれず損壊した。

「コレを使ってください」

 謎の通信。続けてルミナの足元に金色に輝く長方形のプレートが突き刺さった。瞬間、亡くなった両親と同じく兵器開発者としての道を志した知識が頭を掠める。

 プレートはいわば設計図。起動すれば周囲の物質やナノマシンを素材に武器を形成する。が、肝心の素材が無い。周辺の物質は元より武装の形成に使用するレベルのナノマシン程度では彼女の力に耐えきれない。また、それ以前にプレートですら耐え切れず、焼き切れ、使い物にならなくなる。そもそも送ったのは誰で、これが何かさえ不明。

 頼るべきか否か、ルミナは必至で思考を巡らす。この状況でアルヘナが罠を仕掛ける可能性は低い。そもそも幸運の星という超絶的な力を手中に収めるその瞬間まで真面に姿を見せなかった。必要以上に慎重。いや、臆病。そんな性格からするに"星を手に入れなかった場合の策"は講じていない。その場合、恐らく表に出てこなかった筈。また、星が己の手を離れた場合の手段も講じていない。現状の焦りが最大の証拠。

 ならばと、彼女はプレートを起動させた。無反応。しかし行動は止めない。謎の声はそれ以上を言わないままコレを彼女に渡した。即ち、自分ならば武器として使える。武器として組み上げる何かを持っている。

 淀みなく、天羽々斬アメノハバキリを展開した。これ以外に選択肢は無い。無限に増殖し、サイズも自由自在に変化する極小の刃をプレートに纏わせた。

「随分と不親切だけど、特に問題は無いようだ」

 的中した予想に彼女は満足そうに呟く。右手には、一丁の銃があった。片手で持てる程度の、スマートでシンプルな形状をした銀色に輝く銃。

「行けるか?」

「あぁ」

 伊佐凪竜一の問いにルミナは淡々と、しかし嬉しそうに答えた。それ以上の言葉は不要。次の瞬間には2人共にその場から消失、山と見紛う巨躯を駆け上がる。

 通常の物理法則を無視するマガツヒの特性により空気抵抗、慣性、果ては重力さえも無視した出鱈目な挙動をアルヘナは捉えられず。伊佐凪竜一の斬撃に巨躯は両断され、ルミナの銃撃に数十メートルを超える大穴を穿たれた。

 が、ジェミニドラゴンは不気味な程に静寂を保つ。何かを企んでいると、そう察した伊佐凪竜一とルミナが更なる猛攻を加えようと踏み出した、その矢先。

 ズン――

 地を這う鈍い衝撃。割れ、沈み込む地面。その奥、剥き出した岩盤の奥に広がる闇から数え切れない程の歪な竜が飛び出した。惑星を喰らいながら生まれる竜は、素材が存在する限り生まれ続ける。

「芸のない事だ……行けるか?」

「誰に聞いている。この程度、造作も……無い」

「同じく。だけど……」

 アルヘナの行動にスクナ隣に立つ2人に問う。反応は肯定的、前向き。が、表情に隠せない程の疲労の色が浮かぶ。此処に至るまでにそれぞれが優に千を超える竜を斬り捨てており、その戦いぶりは常人どころかスサノヲや守護者と比較しても抜きんでている。

 しかし、それでも身体能力は人間の域を出ない。如何にカグツチが人知を超えた力を発揮するとは言え、限界はある。3人共、とうに限界を超えていた。それでも動く。動かざるを得ない。自分達が動けないと知れば伊佐凪竜一とルミナがフォローに入る。

 その隙をアルヘナは見逃さず、空へと飛び立つ。飛び立てば、後は逃げ回りながら惑星を破壊する威力の伍式をオリンピア目掛けて撃ち込む。ドミノ倒し、その先端に自分達がいる。諦める事など出来る訳がない。

 が、そんな程度はアルヘナも理解している。故に、割けた亀裂から飛び出した歪な竜は狙う。無辜むこの市民を。

「貴様ァ!!」

「まさか、この星の住人を狙うつもりか!!」

「何処までもッ、人を何だと思っているのよ!!」

「貴様らだッ、貴様らが神たるこの俺に逆らう真似をするから無関係な奴が死ぬのだッ!!」

 最後の抵抗。端から手段を選ばないアルヘナは予測通り、無抵抗の市民を狙う手段に打って出た。これまでもそうする機会が幾らでもあったにも関わらず今の今まで行わなかったのは、僅かながらも誇りと呼べる感情があったからか、あるいは勝利を絶対と信じて疑わなかったからか。しかし、虎の子と見込んだ幸運の星が自らの制御を離れた。

 火を見るよりも明らかな敗北を男は認められない。そんな程度すら出来ない程に精神は耗弱し、暴走している。誰もが手段を投げ捨てた勝利を求める男の行動の内面を理解した。

 アルヘナの正体は、"自らは神である"と言う何の根拠も無い思い込みを真実と思い込まねば潰れてしまうほどに脆い男だった。神と言う言葉と概念に呑み込まれ、自らを全能と勘違いし、自惚れ、己が欲望のままに進む事を肯定するしか出来ない悪魔。

 己以外の全てを否定し、己を認めない世界を否定し、自らの内に閉じ籠った。閉じた意志は重力崩壊の如く内向きに収縮し続け、やがて己で己を押し潰し、遂には闇となった。それがアルヘナという男の真実。

 闇には生半可な光は届かない。他者という光を忌み嫌い、何処までも歪める男に対抗する為には闇を遥かに超える光が必要となる。鳴動するジェミニドラゴンがナノマシンを放出した。悪魔の破片。且つて地球で製造された魔刃マジンを改良したナノマシン兵器が地面に振り撒かれると、無数の竜が生まれ、飛び立った

 その内の一体が女王の元を通り過ぎた。女王は全てを見届けるとの約束を律儀に果たし、それ無言で見送る。いや興味が無いと言った方が正しい。女王は常に2人しか見ていない。眼前のジェミニドラゴンすら視界に入れていない。

 遥か後方に飛び去っていった直後、突風が女王を包んだ。風に揺られる女王の目元を覆い隠していた髪が風に巻き上げられ、その両目を全ての者が目にした。

 その目に、誰も恐怖を感じなかった。悪意も殺意も無いその目は、全てのマガツヒの頂点に立つ女王たる存在とは思えぬほどに穏やかだった。信じている。狂おしい程に、自らが見出した英雄を信じる目を誰もが見た。

 女王が見つめる先、2人の英雄に再び全ての視線が集まる。分体たる小型中型大型の竜が地中から這い出ると倒すべき敵を無視して方々へと飛び立つ。

 都市、あるいは避難区域へと突撃する無数の竜が伊佐凪竜一とルミナの視界を掠めた。が、逸らさない。視線はずっとジェミニドラゴンから逸らさない。未だ不気味に鳴動する竜は更に不規則に蠢き始めた。何かへと姿を変える準備か、それとも崩壊の予兆か。

「動けよッ、貴様らが助けると決めた人間が死ぬんだぞ!!」

 アルヘナが声を上げる。が、それでも2人は巨躯から視線を外さず……

「だからどうした。お前だけはッ!!」

「私達が絶対に止める!!」

 あろう事かそう言ってのけた。想定外にアルヘナは混乱する。姫は星を拮抗させる為に動けず、クシナダ達は口とは裏腹に限界を超えている。犠牲を抑えようとするならば、2人が向かわねばならない。

「無茶言ってくれちゃってさぁ、コレ貸しだからちゃんと返してよね!!」

「四の五の言わん、死ぬまで斬り続けてやるッ!!」

「老骨に無茶させるもんじゃないが、しかしやるしかないか」

 伊佐凪竜一とルミナの決意に、クシナダ、オルフェウス、スクナが竜の群れ目掛けて突っ込んだ。3つの影が飛び交う度、竜が地上目掛けて落下する。が、数が多すぎる。時間が経過する度、逃げ惑う市民の背へと竜は確実に近づく。

「虚勢だッ。早く行けよ、ガキも死ぬぞ!!」
 
 それでも動かないアルヘナは竜の一部をフォルトゥナに差し向けた。少女の周囲の地面が盛り上がり、鈍色に輝く歪な竜が何体も現れ、眼下の少女を見下ろす。しかし、少女はそれでも祈りをささげ続ける。幸運の星の事象改変を止める為、その役目は自分にしか出来ないと、その場で釘付けとなる。

 やがて、竜が無抵抗の少女へと到達した。即座に、巨大な牙を、爪を振り下ろした。無情。

 ガキン――

 鈍い音が響く。弾かれた。竜の攻撃は姫に届かず、直前で止まった。

「バ、今度は何だァ!?」

 何度も起きる想定外に、アルヘナの感情が振り切れる。勝利を見込んだ姫への攻撃を止める者など何処にもいない。その筈だった。

「間に合ったようだな」

 竜の影から、1人の男が姿を見せた。直後、竜が吹き飛び、燃え尽き、斬り裂かれた。

「どうやらその様で」

「さて、じゃあ張り切ってみますかね」

「き、貴様等ッ。どうやって!?」

 真っ先に姫を護ったのはタケル。背後から姿を見せたのはアックスにタガミ。

「監視者の持つ転移機能とやらで運んでもらった」

「なーんか、姫さんの祈りのおかげでこの辺の時空が安定したそうでな」

「ツー訳だよ。初めまして自称カミサマ、覚悟しろよォ!!」

「クソがァ、ココまで傍観に徹していた腑抜け如きに!!」

 完全に当てが外れたと、アルヘナは狼狽した。己に降りかかる事象が全て己の不利に働くが、もはや幸運の星は関係ない。時空が安定したのは星の導きだが、転移の決断は彼等の意志。

「言っとくがよぉ、俺達だけじゃあないぞ」

 想定外に動揺するアルヘナにタガミが重ねた。監視者の号令を受け、死を、下手をすれば二度と故郷の地を踏めぬ覚悟で死地に飛び込んだのは彼等だけではない。映像を見れば、僅かばかり前まで旗艦にいた面子がオリンピア全域に広がる竜の討伐に向かっていた。

 ブラッド=エデンと彼が引き連れるクロス・スプレッド。メギン=メイヴと彼女を警護するDフォース。白川水希。魔女ミルヴァ=ウィチェット。カルナ=ダグザ・ロア。メタトロン。ガブリエル。スサノヲからは代表でイヅナとワダツミ。その直ぐ近くには敵対した守護者の一部と彼等の駆る黒雷の姿もある。誰もが、まとわりつく死の恐怖をかなぐり捨てて英雄の助力に参じた。

「雑魚がゾロゾロとッ、纏めて殺してやる。今度こそ、死ねよッ!!」

 アルヘナの殺意にジェミニドラゴンが巨大な顎を開き、再び魔導を展開する。伊佐凪竜一は巨躯を見据えながら大振りの一撃を振り下ろし、ルミナも同じく巨躯目掛け引き金を引いた。

 これが、正真正銘の最期。
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