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第8章 運命の時 呪いの儀式
314話 秘密
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「驚いたわ。ソレは認める。で、だから何?命を賭ければ、なんて考えは弱い人間が縋りつく妄想。安い命では、何も変えられない」
覚悟を、決意を、女は無意味と吐き捨てた。否定は出来ない。痛みをねじ伏せる程に強靭な意志を持とうが、地球人程度の適性では現状を覆すなど不可能。ましてや神代三剣という超兵器が相手ならば尚の事。
「安くて結構。ですが誰もが今日この日に命を賭けている。俺達だけ逃げる訳には行かないでしょう?」
「ですからルミナ、私達の事はどうか気になさらずに」
が、2人は嘲笑を真っ向から受け止めた。その行動にも、意志にも意味はないと嘲笑されようが一歩も退かない。たかが地球人に啖呵まで切られた怒りに、タナトスの眉が僅かに吊り上がる。
「一旦お下がりください。私とアルゲースが引き受けます」
「出来ない事は知っているでしょう?なんとしても止める。それに、まだ切り札も残っている」
少々の想定外が発生したところで優勢は覆らないと考えたタナトスは一時撤退の提案を却下した。思考は依然、戦いへと傾いたまま。根拠は女が口走った単語。切り札。その言葉にルミナとカルナの表情が険しさを増した。真っ先に見せた神代三剣ではない、この女の自信を支える別の何か。
バァン――
鈍く大きな破裂音に、戦場が止まった。同時、一発の銃弾がタナトスの頬を掠める。
「次から次へとッ!!」
驚き、いや怒りか。明らかに苛立ちが籠った声が、赤い紅を引いた妖艶な口から吐き出された。セオとアレム以外にもまだ誰かがいる。タナトスが睨み付けた先に、男がいる。この場に一番似つかわしくない、半年前の英雄と同じくタダ巻き込まれたというたったそれだけで命を張る男。
「アックス=G・ノースト」
己が名を呼ばれた男はトレードマークの帽子を目深に被り直した。
「アンタみたいな美しいお姉様に名前を覚えて頂けているとは光栄の極みだ」
ゾッとするほどに冷たい視線に、アックスは平時と変わらない飄々とした態度で応えた。タナトスとは真逆に不敵な笑みと、ギラついた視線はまるで勝利を疑わない自信に満ちる。が、そんな事などあり得ない。彼も地球人とほぼ同じく、何の役にも立たない。ファイヤーウッドの人類は地球人よりカグツチ適性が高いが、正直なところ誤差程度でしかない。
「君もかッ!?」
自信の正体に気付いたルミナが声を上げた。アックスも捲られた長袖の下に見える腕には太い管が突き刺されており、更にその中を白い粒子が流れていくのが見える。外法だ。
「覚悟の上。何せ連合中が巻き込まれるんだ。俺も無茶しねぇでよぉ、やれる事ァ全部しなきゃあ、誰にも顔向け出来ねえよなァ!!」
気勢を吐いた顔は先ほどよりも更にギラつく。その顔に、誰もが思った。真っ当ではない、合理的でも、正気でもない、と。誰もがそう結論する。管から供給されるカグツチが身体に吸い込まれるその度に耐え難い激痛が襲っている筈。だというのに男は叫ばず、変わらず不敵に笑って見せた。
この男もまた、己が意志のみで痛みをねじ伏せている。その事実に、特にタナトスが驚いた。知っているようだ。セオとアレムにあってアックスに存在しないものを。外法に手を染めてまで戦う理由が、命を懸ける理由がこの男には無い。だから、何故ココまで出来るのか分からない。
他の誰とも違い、明確な動機を持たないアックスは伊佐凪竜一とフォルトゥナ=デウス・マキナが立ち寄った惑星で偶然出会い、行動を共にした。そう、たったそれだけ。誰もがその行動に異常を超えた狂気を感じ取るが、一方で男の目は何処までも澄んでおり、狂気どころか否定的な感情一切を微塵も感じない。
「随分と無謀ね、だけど無意味よ。この映像は旗艦を通し連合中に流れている。逃げ場は無い、正義も大義も無い、私が奪ったから、そう誘導したから。そして勝ち目も無い、私の手に神代三剣が有るから。諦めなさい。烏合の衆が群れたところで、死ぬまでの時間が少し伸びるだけ。もう手遅れよ。何も変わらないし、変えられない」
「だがそれでも……」
「何も出来ないと言った」
「それでも、フォルトゥナ=デウス・マキナは殺させない」
タナトスの殺意混じりの視線を睨み返しながら、ルミナは己が決意を語った。退かぬ互いの意志が裂帛の気迫となり、空気を震わせ、銀色の髪と漆黒の髪を揺らめかせる。
「なっ……どういう!?」
「そのままだよ、赤毛のニーサン。コイツ等はどうにかして姫様を殺そうって計画を立てて、ソレが今日この日って訳なのさ」
「そんな馬鹿なッ!!」
アックスの補足に、フォルトゥナ=デウス・マキナの殺害という周到に仕組まれた計画の終点を知ったカルナは動揺した。無理はない。言っては悪いが所詮は外野、如何に入念な情報収集をしたところで真実に届く訳もない。
動揺するカルナの視線を、ルミナは真っ直ぐ見つめ返した。その真っすぐ見据える強い意志を秘めた目に、それ以上をカルナは問わず、やがて"そうですか"と全てを飲み込んだ。荒唐無稽な計画を、真実と受け入れてくれた。
「成程。やはり守護者が旗艦に介入する為に利用された、と言う訳ですか。しかしどうやって?」
年若いというのに、その一言でカルナは現状をある程度察した。が、全てを理解できたわけではなく、重ねる様に問いかけた。
惑星アヴァロンにおける四原の影響力は極めて大きく、最強の戦力であると同時に政治家としての一面も持ち合わせる。故に主星、引いては幸運の星をその身に宿す姫に関する情報も人並み以上に知っている。ならば、"万能"、"全能"、"神の如き力"という言葉で褒め称えられる能力を殺傷し得るなど不可能と考えても違和感は無い。
「ここまで他者を巻き込むのだから姫を殺す方法は既に知っていたと考えた方が自然。その手段は恐らく"婚姻の儀"そのものだ」
「儀そのもの、か。なるほど、そう言う事か」
質問に対するルミナの回答にカルナは何らかの確信を得たらしい。その目から、迷いが消えた。
「だが、目的は姫の殺害だけではない筈だ。お前達の目的の全て、洗いざらい白状してもらう」
既に迷いを断ち切っているルミナはタナトスを睨みつけながら、同時に銃口を向けた。その行動に合わせ、カルナが攻撃態勢を取る。再び、凄まじい量の火球が彼の周囲に浮かんだ。直感した、いや理解したと言った方が正しい。元より旗艦を混乱させるタナトスと守護者達など信用していなかっただろうが、堕ちた英雄と罵られながら迷いなく己が道を進むルミナの決意に、彼は触発された。
そのカルナに僅か遅れてセオとアレム、アックスが続く。各々が撃鉄を起こし、タナトスを凝視する。彼等にはルミナと同じく、端から迷いなど無い。
が、タナトスの態度は尚も変わらない。全員から一斉に睨み付けられ、また攻撃態勢を取られながらも女は笑みを浮かべた。この状況からでも勝つ自信があると、歪んだ笑みが雄弁に語る。それは連合最強の兵器、神代三剣を持つが故か、それとも切札か、あるいはその両方か。
「残念ね。情報操作によりアナタの訴えは私達に都合よく書き換えられている。この程度で優勢になったと思わないで欲しいわね。それに……切り札がある、と言ったでしょう?」
「この期に及んで、まだあるのかよ?」
「本当はもっと早くに使おうと思っていたのだけど、ね。ウフフッ、その内の一つはネ……誰も知らない、貴女も、仲間ですら知らない貴女の秘密よ。じゃあ、始めましょうか」
女は切り札を切ると、そう宣言した。自信に満ちた言動に、場の全員が飲まれる。
「私の?」
「一体どういう事なんです?この期に及んで出すのがルミナの秘密とは。ザルヴァートルの血縁以上の何が……」
カルナが疑問を口にした。切り札。この場に居る人間とルミナが知らない秘密という言葉に、私の心が激しく乱される。言い知れぬ不安が過る。呼吸がどんどんと早くなるのを感じる。心臓も激しく揺れ動き、心なしか視界がぼやける。直後、幾つもの警報が響いた。
まさか……
覚悟を、決意を、女は無意味と吐き捨てた。否定は出来ない。痛みをねじ伏せる程に強靭な意志を持とうが、地球人程度の適性では現状を覆すなど不可能。ましてや神代三剣という超兵器が相手ならば尚の事。
「安くて結構。ですが誰もが今日この日に命を賭けている。俺達だけ逃げる訳には行かないでしょう?」
「ですからルミナ、私達の事はどうか気になさらずに」
が、2人は嘲笑を真っ向から受け止めた。その行動にも、意志にも意味はないと嘲笑されようが一歩も退かない。たかが地球人に啖呵まで切られた怒りに、タナトスの眉が僅かに吊り上がる。
「一旦お下がりください。私とアルゲースが引き受けます」
「出来ない事は知っているでしょう?なんとしても止める。それに、まだ切り札も残っている」
少々の想定外が発生したところで優勢は覆らないと考えたタナトスは一時撤退の提案を却下した。思考は依然、戦いへと傾いたまま。根拠は女が口走った単語。切り札。その言葉にルミナとカルナの表情が険しさを増した。真っ先に見せた神代三剣ではない、この女の自信を支える別の何か。
バァン――
鈍く大きな破裂音に、戦場が止まった。同時、一発の銃弾がタナトスの頬を掠める。
「次から次へとッ!!」
驚き、いや怒りか。明らかに苛立ちが籠った声が、赤い紅を引いた妖艶な口から吐き出された。セオとアレム以外にもまだ誰かがいる。タナトスが睨み付けた先に、男がいる。この場に一番似つかわしくない、半年前の英雄と同じくタダ巻き込まれたというたったそれだけで命を張る男。
「アックス=G・ノースト」
己が名を呼ばれた男はトレードマークの帽子を目深に被り直した。
「アンタみたいな美しいお姉様に名前を覚えて頂けているとは光栄の極みだ」
ゾッとするほどに冷たい視線に、アックスは平時と変わらない飄々とした態度で応えた。タナトスとは真逆に不敵な笑みと、ギラついた視線はまるで勝利を疑わない自信に満ちる。が、そんな事などあり得ない。彼も地球人とほぼ同じく、何の役にも立たない。ファイヤーウッドの人類は地球人よりカグツチ適性が高いが、正直なところ誤差程度でしかない。
「君もかッ!?」
自信の正体に気付いたルミナが声を上げた。アックスも捲られた長袖の下に見える腕には太い管が突き刺されており、更にその中を白い粒子が流れていくのが見える。外法だ。
「覚悟の上。何せ連合中が巻き込まれるんだ。俺も無茶しねぇでよぉ、やれる事ァ全部しなきゃあ、誰にも顔向け出来ねえよなァ!!」
気勢を吐いた顔は先ほどよりも更にギラつく。その顔に、誰もが思った。真っ当ではない、合理的でも、正気でもない、と。誰もがそう結論する。管から供給されるカグツチが身体に吸い込まれるその度に耐え難い激痛が襲っている筈。だというのに男は叫ばず、変わらず不敵に笑って見せた。
この男もまた、己が意志のみで痛みをねじ伏せている。その事実に、特にタナトスが驚いた。知っているようだ。セオとアレムにあってアックスに存在しないものを。外法に手を染めてまで戦う理由が、命を懸ける理由がこの男には無い。だから、何故ココまで出来るのか分からない。
他の誰とも違い、明確な動機を持たないアックスは伊佐凪竜一とフォルトゥナ=デウス・マキナが立ち寄った惑星で偶然出会い、行動を共にした。そう、たったそれだけ。誰もがその行動に異常を超えた狂気を感じ取るが、一方で男の目は何処までも澄んでおり、狂気どころか否定的な感情一切を微塵も感じない。
「随分と無謀ね、だけど無意味よ。この映像は旗艦を通し連合中に流れている。逃げ場は無い、正義も大義も無い、私が奪ったから、そう誘導したから。そして勝ち目も無い、私の手に神代三剣が有るから。諦めなさい。烏合の衆が群れたところで、死ぬまでの時間が少し伸びるだけ。もう手遅れよ。何も変わらないし、変えられない」
「だがそれでも……」
「何も出来ないと言った」
「それでも、フォルトゥナ=デウス・マキナは殺させない」
タナトスの殺意混じりの視線を睨み返しながら、ルミナは己が決意を語った。退かぬ互いの意志が裂帛の気迫となり、空気を震わせ、銀色の髪と漆黒の髪を揺らめかせる。
「なっ……どういう!?」
「そのままだよ、赤毛のニーサン。コイツ等はどうにかして姫様を殺そうって計画を立てて、ソレが今日この日って訳なのさ」
「そんな馬鹿なッ!!」
アックスの補足に、フォルトゥナ=デウス・マキナの殺害という周到に仕組まれた計画の終点を知ったカルナは動揺した。無理はない。言っては悪いが所詮は外野、如何に入念な情報収集をしたところで真実に届く訳もない。
動揺するカルナの視線を、ルミナは真っ直ぐ見つめ返した。その真っすぐ見据える強い意志を秘めた目に、それ以上をカルナは問わず、やがて"そうですか"と全てを飲み込んだ。荒唐無稽な計画を、真実と受け入れてくれた。
「成程。やはり守護者が旗艦に介入する為に利用された、と言う訳ですか。しかしどうやって?」
年若いというのに、その一言でカルナは現状をある程度察した。が、全てを理解できたわけではなく、重ねる様に問いかけた。
惑星アヴァロンにおける四原の影響力は極めて大きく、最強の戦力であると同時に政治家としての一面も持ち合わせる。故に主星、引いては幸運の星をその身に宿す姫に関する情報も人並み以上に知っている。ならば、"万能"、"全能"、"神の如き力"という言葉で褒め称えられる能力を殺傷し得るなど不可能と考えても違和感は無い。
「ここまで他者を巻き込むのだから姫を殺す方法は既に知っていたと考えた方が自然。その手段は恐らく"婚姻の儀"そのものだ」
「儀そのもの、か。なるほど、そう言う事か」
質問に対するルミナの回答にカルナは何らかの確信を得たらしい。その目から、迷いが消えた。
「だが、目的は姫の殺害だけではない筈だ。お前達の目的の全て、洗いざらい白状してもらう」
既に迷いを断ち切っているルミナはタナトスを睨みつけながら、同時に銃口を向けた。その行動に合わせ、カルナが攻撃態勢を取る。再び、凄まじい量の火球が彼の周囲に浮かんだ。直感した、いや理解したと言った方が正しい。元より旗艦を混乱させるタナトスと守護者達など信用していなかっただろうが、堕ちた英雄と罵られながら迷いなく己が道を進むルミナの決意に、彼は触発された。
そのカルナに僅か遅れてセオとアレム、アックスが続く。各々が撃鉄を起こし、タナトスを凝視する。彼等にはルミナと同じく、端から迷いなど無い。
が、タナトスの態度は尚も変わらない。全員から一斉に睨み付けられ、また攻撃態勢を取られながらも女は笑みを浮かべた。この状況からでも勝つ自信があると、歪んだ笑みが雄弁に語る。それは連合最強の兵器、神代三剣を持つが故か、それとも切札か、あるいはその両方か。
「残念ね。情報操作によりアナタの訴えは私達に都合よく書き換えられている。この程度で優勢になったと思わないで欲しいわね。それに……切り札がある、と言ったでしょう?」
「この期に及んで、まだあるのかよ?」
「本当はもっと早くに使おうと思っていたのだけど、ね。ウフフッ、その内の一つはネ……誰も知らない、貴女も、仲間ですら知らない貴女の秘密よ。じゃあ、始めましょうか」
女は切り札を切ると、そう宣言した。自信に満ちた言動に、場の全員が飲まれる。
「私の?」
「一体どういう事なんです?この期に及んで出すのがルミナの秘密とは。ザルヴァートルの血縁以上の何が……」
カルナが疑問を口にした。切り札。この場に居る人間とルミナが知らない秘密という言葉に、私の心が激しく乱される。言い知れぬ不安が過る。呼吸がどんどんと早くなるのを感じる。心臓も激しく揺れ動き、心なしか視界がぼやける。直後、幾つもの警報が響いた。
まさか……
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