【完結】G.o.D 完結篇 ~ノロイの星に カミは集う~

風見星治

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第8章 運命の時 呪いの儀式

298話 儀 其の1

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 連合標準時刻 火の節89日 午前10:00

 遂にその時が訪れた。大聖堂の扉が静かに開き、姫が入場した。招かれた貴賓達の誰もが固唾を呑み込む。何事もなく今日が終われば、以後の安寧は約束されたも同然。が、運命は嘲笑う。

 メギン=メイヴが違和感に気付いた。直前まで隣に座るカルナとの談笑を楽しんでいた彼女の顔に浮かんでいた朗らかな笑顔は、重厚な木製の扉の奥から静々とバージンロードを歩く姫の姿を一瞥するや霧散、反対側に座るブラッドに耳打ちを始めた。

(ねぇ、アレ)

(あぁ。やはり予想した通りだったな。しかし……それよりもアレはどういうつもりだ?)

(私にも理解できませんよ。こんなこと、恐らく初めてでしょう?)

 静謐な大聖堂内に2つの小さな声が否応なく反響した。結果、内緒話は瞬く間に大きな波紋となり、巨大な大聖堂に座る10余名ほどの貴賓の間にも波及した。2人が気に掛けていたのは正規手続きを経る事なくエクゼスレシアに降り立った少女の正体が連合の頂点だったという事実。が、それ以上の疑問が密航理由へと向かう思考を阻害する。

 婚姻の儀。それは運命を従える幸運の姫が新たな伴侶を迎え入れる日。その喜ばしい日には惑星フタゴミカボシに自生する多年生植物トリフォリウムレペンス|(※シロツメクサ)をその身に飾るのが伝統となっている。

 メギンを始め全員が違和感を持ったのは、複雑で美しい刺繍を施された純白のドレスに身を包み、同色のヴェールを纏った見目麗しい姫の胸元を彩る花がシロツメクサでは無かったという事実。

 誰もが想定外の事態に驚きざわつき始めたが、その後に姿を見せた伴侶を見て更に驚く。花婿たる男の胸にも姫と同じ花が飾られていたのだ。姫とオレステスがこの日に選んだのは、それぞれディモルフォセカ|(※キンセンカ)とナーシサス|(※スイセン)。

 長きにわたり受け継がれた伝統を反故にするとはどういうつもりなのかと来賓は一様に理解に苦しみながらも、しかし当人達が決めたのだからと強引に自らを納得させ、来賓としての勤めを果たそうと懸命に平静を装う。今は婚姻の儀という極めて重要で、また新たな人生の門出となる姫と伴侶にとっても重要な儀式。違和感と共に生まれた言葉があったとしても、飲み下す以外の選択肢は存在しない。

 あるいは、と誰かが囁いた。もしかしたら姫の一存ではないか、と。誰かがまだ年若く未熟な姫の我儘ならば致し方ないと、そう納得させると、以後囁きは聞こえなくなった。確かに、と私も納得する。何せ姫は16歳という若さで連合の巨大な歯車に巻き込まれてしまったのだ。だから我儘の1つも言いたいだろうし、ならばアイアースが口を挟めなかったのも納得がいく。

 ※※※

 連合標準時刻 火の節89日 午前10:30

 呆気なかった。厳戒態勢を理由に大聖堂で行われる婚姻の儀は、連合を維持するもう一柱の神の不在に堕ちた英雄襲撃の懸念という理由を受け大幅に省略、想定よりも早く終了する運びとなった。連合で最も重要な催事とは思えぬ扱いに見える。が、まだ終わりではない。誰もが待ち焦がれた婚姻の儀は主星の分がまだ残っている。寧ろ、こちらが本番。

 主星を狙った連合最強の反逆者襲撃を警戒した警備は物々しすぎる程に厳重となり、必然的に大聖堂周辺の空気は悪化する。会話の中心は婚姻の儀などどこへやら、ここまで厳重な警備を敷く原因へと移る。

「この様な事態の中、儀を強行する事となってしまった事を深くお詫びしたい」

 辟易とする来賓に頭を下げて回るのはアイアース。渦中に立つ守護者総代は旗艦側の代表に謝罪すると、少し離れた位置に揃い踏みするカルナ達の元へと足早に駆け寄り、再び頭を下げた。

 こう言った役目も本来は姫なのだが、アイアースが化粧直しと主星への移動準備を行って欲しいと要望した結果が今の状況。"まだ年若いのだからゆっくり準備させてやりたい"との言を聞くに、あの男の独断だろう。実際、姫は16歳の少女なのだから違和感など有る筈もなく。

「どうかお気になさらず」

「いえ。寧ろ来賓と言う立場に甘んじ戦力を派遣しない無礼、どうかお許しを」

「相手が相手では致し方あるまい。せっかく楽園に来たのだからこの機会にゆっくり堪能しようと考えたが、さてどれだけ時間が取れるやら」

 守護者を纏め上げる者として完璧な立ち振る舞いは、全員から疑問を差し挟む余地を奪う。3人共に、疑問を口に出さない。例え表に出せない思惑が見え隠れしていたとしても、だ。

「スサノヲと守護者は均衡する事が求められるという性質上、表立って手を貸す事は皆様の顔に泥を塗ると承知しております。しかしそれでも我ら四原、この場に滞在し旗艦の治安維持に努める事が出来ればと考えております。どうかお許し頂けないでしょうか?」

「実にありがたい申し出だ、カルナ=ダグザ・ロア。守護者はこの後の為、オリンピアに引き上げねばならない。その間、旗艦の警備を頼めますかな?」

「喜んで。貴方達はどうされますか?聖女メイヴ、それからブラッド評議長」

 当たり障りのないやり取りから一転、何とも間の悪い申し出へと話が移る。アヴァロンの代表カルナが守護者に助力を申し入れた。惑星アヴァロンの最高戦力。多少の個人差こそあれどその実力は熟練のスサノヲを相手に互角以上と目される戦闘集団。

 古い歴史をそのまま継承するだけに止まらず、貪欲に連合の他惑星と交流を行い技術研鑽を重ねたアヴァロンの魔導は並の科学技術を圧倒する程に洗練されているという。そんな連中がよりにもよって大聖堂の警護に回ると言うのだから厄介極まりない。共闘時の様子からカルナへの印象は悪くはないが、彼個人が良しとしてもアヴァロン全体が守護者との敵対を承服するかと問われると甚だ疑問だ。

「私も残りますよ。但し、様子見とさせて貰いますが」

 カルナの隣に立つメギン=メイヴは、対照的な回答をアイアースに伝えた。やや直上で物事を素直に受け入れやすい若さとは違う思慮深さと慎重さに溢れた言動は、カルナの一回り以上は長く生き、またその大半を聖女として過ごしたが故であろう。

「奇遇だな、聖女メイヴ。念のため動かせる準備はしておくが、俺も様子見だ。という訳だから精々頑張れよ、坊主」

 もう1人、やや慇懃いんぎんな言動でメギンに同調したのはブラッド評議長。この男も軽々しく戦力を貸す真似をしなかった。クロス・スプレッド史上最強と目されながら神算鬼謀にも長け、退役後にはそのまま国家運営機関"ゼニス評議会"評議長へと抜擢された経歴から判断すれば、様子を見ながらも引き続き情報収集を行う意図があるのは明白。何せその為に送り込んだリリスは76区域諸共に消失してしまったのだから。

「そうですか、無理強いは出来ませんね。ではごゆっくりどうぞ。あ、何かあれば我々が助太刀に参りますから何時でもお申し付けください」

「ご丁寧にどうも。では、が来たら頼りにさせて貰いましょう」

「ひよっ子が一端の口を利けるようになるとはな。言うまでも無いが、くれぐれも油断せん事だ」

 メギンとブラッドはまだ未熟な若者に一声掛けると、それぞれの部下達を伴い大聖堂正面玄関口を後にした。本来ならば来賓は引き続き主星で行われる婚姻の儀にも参加する筈なのだが、厳戒態勢や命の危険がある等と言う取って付けた理由により参加を許されなかった。よって、映像から流れる婚姻の儀を眺めるのが精々。だから"様子を見る"という体裁で情報収集を継続するのだろう。真実か、あるいは敵の正体が判明しないうちに迂闊な行動は取らないと、彼等の言動が暗にそう語る。

「議長、色々と想定外が多いものですね」

「そうだな。極めつけが主星での儀だ。まさか参加を許さんとは、反逆者は旗艦コッチに居る筈だがなぁ」

「アイアースは明らかに何かを隠しているようでしたが、しかし終ぞ尻尾を出しませんでしたね」

「彼にそう言うの期待しちゃダメでしょ。それよりもこの警備の数、不自然じゃない?」

 歓談しながら大聖堂からゆっくりと距離を取るメギンとブラッドは、互いの部下を交えながら違和感の正体を探り始めた。2人が熱心に話す中、引き連れた大半の部下達は久方ぶりの再開を喜ぶが、同時にそれが不穏な空気の最中である事を悲嘆している。

「あぁ、戦力の大半を旗艦コッチに回しているな。奴が馬鹿で無能なら納得もするが、一体何を考えてこんな暴挙に出るのだ?」

「どういう事でしょうね?幾ら堕ちた英雄がいるとは言え、ねぇ……」

「主星にはアケドリの制御管理施設がある。"深緑の炎"を動力源に無数のアケドリの開閉を行う連合最重要施設を警護する分まで回すなど明らかに異常だ。たった数時間と言えど、主星をがら空きにする必要が何処にある?堕ちた英雄を気に掛けるとは言え、不自然極まりない」

 不自然と、そう結んだブラッドは足を止めると踵を返した。視界の先には大聖堂を取り囲む出鱈目な数の守護者に黒雷。2人共に目視からほぼ全戦力を投入していると予測したが、もしその予測が正しいならば異常極まりない状態だ。旗艦は転移の中継地点ではあるが、その転移の制御と門の開閉時のエネルギー供給は主星側で行われている。つまり、主星が落ちれば転移が行えない。その事実に再会を喜んでいた部下達の顔が一気に強張る。

「守護者の新入りもそうですね。随分と練度が低い輩が混じっているようで。此度の為に用立てたにしても普通は主星に回すでしょうに。仮に、それならばまだ幾分か納得したのですけどね。ボンヤリと彼の描く絵図が見えますが、核心が見えませんねぇ」

「気付いたか?」

「えぇ。一連の騒動、旗艦を救った英雄達は恐らく嵌められたんでしょうね」

 よくもまぁ、と感心した。少ない情報と冷静な頭脳が導いた結論は、英雄達の置かれた状況をピタリと言い当てている。

「だろうな。そもそも英雄の1人と姫は行動を共にしていたんだぞ。それがどうしていきなり儀を襲撃するという話になるんだ?」

「そうね。何を聞いても"当人に聞け"ですものねぇ」

 それまで穏やかなメギンの口調に、ほんの僅か呆れと苛立ちが滲んだ。理知的な顔立ちには現れなかったが、どうやら通り一遍の返答に終始する姿勢に思うところがあったらしい。

「今朝方の件は知っているか?」

 少々機嫌を損なったメギンの気を逸らしたいのか、ブラッドが別の話題を振った。

「76区域が消滅した件ね」

 予想通り、彼女の表情が変わる。

「リリスを向かわせたはいいが消滅以降の連絡が取れん。スクナとの接触して何らかの情報は引き出せたんだろうが、な。後は知っての通り、守護者共は判を押した様にスサノヲを責める以外に何も語らん」

「死んだ、とは考えていないのですね?」

「よほどの手練れが自滅覚悟で時間を稼げば有り得なくはないが、スクナと一緒ならば早々遅れは取らんよ」

「成程。報道もスサノヲを責めるだけで"市民を誘拐した理由"については一切触れないままですし。確かに怪しいですねぇ」

「一連に守護者共が絡んでいるのは間違いない。が、問題は理由だ。いくら考えてもさっぱりわからん。あそこのザルヴァートルの馬鹿共位に無能で間抜けならば良かったのだがな」

 ブラッドは視界にフェルムを捉えると一言、辛辣に吐き捨てた。どうやらフェルムという男、周囲からの評価は劣悪らしい。

「彼等も一枚噛んでいるのは間違いないでしょうね。あの浅慮で狭量なやんちゃ坊主が継承戦を勝ち上がれる筈がないですし、そもそも終わったという話も報道で一言触れられた程度でそれ以外から全く聞こえてこない。恐らく前総帥も邪魔になるから殺害された、と考えるべきでしょうか」

 メギンが悲観的な推測を零すと、それ以外の全員が口を閉ざした。財団前総帥の影響力、その死は殊の外大きく、メギンやブラッドに止まらず部下達にまで暗い影を落とす。

「となると、敵はまだ増えるか」

「そうねぇ。精鋭を連れてきたのだけれど、この程度じゃ心許なかったかしら?」

「いざとなれば俺も出るが、さてどうなるか」

「あらあら、随分と乗り気ですねぇ」

「そうは言うが、君も動くのだろう?」

「苦手ですが後方支援としてなら、ね」

「心強い事だ」

「あらあら、お世辞が言えるようになったんですねぇ。偉い偉い」

「フン……それよりも気を付ける事だ。もし俺達が邪魔なら、参加すら許容しない」

「でも許された。しかも戦力帯同まで。怪しませない為か……いえ、余程自信があるのでしょうね。あるいはその為に戦力の大半を引き連れてきたか」

 長い会話の終わりに溜息を零した2人は、示し合わせたように大聖堂へと視線を向ける。ソコには相も変わらず忙しなく指示を飛ばすアイアースの姿。何も知らない人間には連合最大の儀を成功に導く為に張り切っているとしか認識できないだろうが現実は真逆、姫を殺す為に暗躍している。

 が、何故殺すのか?目的を隠し続ける男の奥底は深い闇に遮られ、未だに見えない。
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