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第5章 聞こえるほど近く、触れないほど遠い
139話 光芒一閃 其の1
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闇夜を見上げれば星々の輝きに混じり幾つもの淡い光が生まれ、余韻を残し消えゆく。幻想的な夜景も星空とも違う光の正体は、何もない場所を蹴り空中で方向転換をする、あるいは加速する戦闘技術により消費されたカグツチ作る美しい軌跡。
その明滅する残光は出鱈目な速度で人の少ない区域を目指し、漸く止まった。タンッ、と子気味良い音と共に着地したルミナとタケルが周囲を見回すとソコは巨大な公園として整備された区画の中心部。
大きく開かれたスペースのそこかしこに植えられた無数の木々、その木陰に置かれた椅子、周囲を淡く照らす街灯、噴水から噴き出した水が作る美しいアーチ、運動を行う為のスペース、そして衛生環境保持の為に時折散布される薬液が夜を淡く曖昧に切り取る街灯の光に反射しキラキラと輝く光景が視界に映る。
そして、その景色の何処にも人は居なかった。
運が良い。この場所、実は極一部には人気が高い場所だと聞いた記憶があるのだ。半年前に起きた神魔戦役に端を発する若者の価値観の激変の影響により、夜間ともなれば若者達が逢瀬を楽しむ場に変貌するという。何とも破廉恥な……と、普段なら憤慨するが、幸いにもそんな輩はいないようで一安心だ。
「撒けたか?」
「油断はできなイが、恐らくは」
タケルの言葉を聞いたルミナは手近なベンチに腰を下ろすと大きな溜息をついた。背もたれに体重を預けながら夜空を眺めるその目はどこか上の空に見えた。
落ち着いたのか、それともただの疲労か。夜空を見上げる心情は窺い知れず、かける言葉を失ったタケルはただ黙って彼女を見守る。言葉が途切れた2人の間に静謐が横たわる。
「コード・ケラウロス。まさかあんな強引な手段を取るなんて……」
丁度噴水が勢いよく水を噴き上げた頃、夜空へと向けた視線をタケルへと移したルミナはポツリと呟いた。
「異常だな」
「あぁ、幾ら何でも強引過ぎる。そんな事をしなくても私は黄泉に行くつもりだった。もし私の存在が邪魔ならば黄泉に幽閉し続けておけば良い。だけどそんな真似をしなかった、許さなかった」
静けさは既に消えた。目下の話題、それはアイアースが発令した特殊な作戦コード。法を無視してでもルミナを亡き者にするという決意は不気味な程に歪んで見える。
「生きてイてもらっては困る。そんな印象を受けたが、そう仮定すると強襲した黒雷の行動に矛盾が生じる。何故アレは貴女との会話を望んだのだ?」
「話し振りからすれば恐らくヤツもザルヴァートル一族で間違いない。寧ろ、話に出てくる"男"はあの男の事だろう。だが、結局のところ何も分からないな。ただ、強いという事以外は……」
「確かに。しかもコードまで発令された。今回の件の理由がどうであれ、次は加減も容赦もしなイだろう」
2人の進む道は困難を極めると、そう話を結んだタケルの表情は硬い。滾る感情に流されまいと必死で耐える理由は素性不明の黒雷を相手に何もできなかった悔しさ、不甲斐なさ。そして……ルミナの為。彼女にこれ以上の負担を掛けまいという気概が感情の表出を抑える。
「多分、派手な真似はしないんじゃないかな?」
対するルミナの返答は僅かばかり楽観的であり、タケルの視線は吸い寄せられるように彼女へと向かう。
「根拠は……地の利か?」
「そう。全ての法を無視出来るとは言え、市民感情まで抑えられる訳じゃない。なんだかんだ言っても旗艦でのアドバンテージは私達にある訳だし、上げた支持率を下げて得する事なんてない。但し、市民以外には遠慮無用だろうけど」
「つまり、俺達はこのまま居住区域を逃げるしかなイという訳か」
「だけど、恐らくそれすらも……いや、寧ろ居住区域に逃げ込ませる為のコード・ケラウロスか。守護者の行動制限解除が目的ではなくて、私達の行動を固定する為に。ヤタガラスや特兵研と協力させない為、もし逃げ込めば私を理由に占拠するか、最悪……殺すかもしれない」
なんて事だ。彼女の推測を聞いたタケルも、遥か遠くから覗き見る私も俯き臍を嚙んだ。
「手強いな。止めを刺す為ではなく、行動を制限する為だけに惜しげもなく切り札を切るとは」
「清雅源蔵以上だな」
ルミナは且つて自らを殺そうと目論んだ一人の男の名前を口走ると再び口を閉ざし、視線を夜空へと向けた。再び、静謐が訪れた。
「変わらないな」
「天井の景色か?ここ最近はずっと同じ座標に固定されてイるから仕方がなイ」
「いや、地球で見る景色もココの景色も変わらないな、と思っただけだ。とは言っても大半は曇り空でごく僅かな時間だけしか見れなかったけど」
「地球の夜空と?」
「あぁ、だけどどうしてだろうな。あの時とは違って今はとても冷たく暗い感じがする」
「それは……」
彼女が不意に漏らした言葉は、恐らく本心なのだろう。地球でも逃げ続け、そして今再び故郷たる旗艦アマテラスを逃げ続ける。立て続けにそんな状況に落とされれば弱音の一つも吐きたくなるのは人として当然。人は神ではないのだから、誰もが神の如き力や強さを身に付けている訳ではないのだから。
「伊佐凪竜一の不在が原因では?」
タケルのストレートな質問にルミナはバッと彼の顔を見ると、驚いたような困ったような何とも言えない表情を浮かべた。流石の彼女にも想定外というものはあるようで、更に返答に窮したのか、程なく夜の公園を泳いだ視線はタケルの純粋な眼差しから目を背けるかの如く、再び夜空へと向かった。直後……
「誰だッ!?」
彼女の視線は再び夜の公園へと舞い戻る。何かに気付いたタケルが叫び、鬱蒼と樹木が多い茂る一角を睨みつけると……
――パァン
噴水の音以外に何一つ聞こえなかった静謐を破る破裂音が響き渡った。同時、暗闇の向こうからコツコツと何者かが近づく音が木霊す。堂々と、臆する事無く近づく何者かは、やがて光の下まで来るとそこで歩みを止めた。
「お前は!?」
「流石だ。お初お目に掛かる、ルミナ=ザルヴァートル。そして貴様の方は久しぶり、と挨拶しておこうか」
「お前、サルタヒコかッ!!」
街灯が照らすその場所は男が立っていた。サルタヒコ。そう呼ばれたガタイの良い男は銃を握り締めながら2人を睨み付けるが、その驚く表情に嗜虐心を満たされのか、徐々に冷酷な表情を崩し始めた。
「ご名答と言いたいがその名で呼ぶな。捨てた名だ」
不敵な笑みを湛えるその男はスサノヲとして神たるアマテラスオオカミ、引いては旗艦アマテラスの為に命を捧げると誓った男。且つてサルタヒコと呼ばれたその男は、自らに与えられたその生き方を喜んで受け入れた。しかし、神の一存によりその生き方を奪われた。
戦う事しか出来ない、戦う事でしか万人に認められない、戦う以外に価値が無い、戦う事でしか自らの存在を証明できない。男は自らをそう評価した。だが、神はそんな男をスサノヲから排した。実力は十分だった。幾度にも渡るマガツヒとの戦いに於いて果敢に戦い成果を残した記録がそれを物語っている。
だが粗暴、あるいは戦闘狂という評価とは程遠い、冷静に戦況を判断し続けて来た男は徐々に戦いに傾倒し始めた。故に神は否定した。スサノヲが戦うべきはマガツヒのみ。会敵すれば殲滅するまで無尽蔵に援軍を呼び続けるマガツヒとは可能な限り戦いを避けるべきであり、此方から戦闘を吹っ掛けるなど言語道断。つまり、好戦的な性格はスサノヲに不適格なのだ。
しかしその男は自らの存在意義の為にマガツヒとの戦闘を望み始め、遂には暴走した。戦闘時間を極力抑える為、マガツヒ戦は複数部隊を同時展開し、可能な限り速やかに殲滅した後に即離脱するのがセオリー。
が、戦いを求める男はセオリーを無視、独断で戦闘を開始した。際限ない増援による全滅の可能性、敵の追撃をかわし切れない場合の最終手段である自害すら視野に入る状況を理由に男は第三部隊隊長の座を、程なくスサノヲの座さえも罷免された。
これがサルタヒコの経歴。且つてスサノヲに不適格であると烙印を押され追放された男が再び戦う手段と力を携え、騒乱の気配と共に戻って来た。
その明滅する残光は出鱈目な速度で人の少ない区域を目指し、漸く止まった。タンッ、と子気味良い音と共に着地したルミナとタケルが周囲を見回すとソコは巨大な公園として整備された区画の中心部。
大きく開かれたスペースのそこかしこに植えられた無数の木々、その木陰に置かれた椅子、周囲を淡く照らす街灯、噴水から噴き出した水が作る美しいアーチ、運動を行う為のスペース、そして衛生環境保持の為に時折散布される薬液が夜を淡く曖昧に切り取る街灯の光に反射しキラキラと輝く光景が視界に映る。
そして、その景色の何処にも人は居なかった。
運が良い。この場所、実は極一部には人気が高い場所だと聞いた記憶があるのだ。半年前に起きた神魔戦役に端を発する若者の価値観の激変の影響により、夜間ともなれば若者達が逢瀬を楽しむ場に変貌するという。何とも破廉恥な……と、普段なら憤慨するが、幸いにもそんな輩はいないようで一安心だ。
「撒けたか?」
「油断はできなイが、恐らくは」
タケルの言葉を聞いたルミナは手近なベンチに腰を下ろすと大きな溜息をついた。背もたれに体重を預けながら夜空を眺めるその目はどこか上の空に見えた。
落ち着いたのか、それともただの疲労か。夜空を見上げる心情は窺い知れず、かける言葉を失ったタケルはただ黙って彼女を見守る。言葉が途切れた2人の間に静謐が横たわる。
「コード・ケラウロス。まさかあんな強引な手段を取るなんて……」
丁度噴水が勢いよく水を噴き上げた頃、夜空へと向けた視線をタケルへと移したルミナはポツリと呟いた。
「異常だな」
「あぁ、幾ら何でも強引過ぎる。そんな事をしなくても私は黄泉に行くつもりだった。もし私の存在が邪魔ならば黄泉に幽閉し続けておけば良い。だけどそんな真似をしなかった、許さなかった」
静けさは既に消えた。目下の話題、それはアイアースが発令した特殊な作戦コード。法を無視してでもルミナを亡き者にするという決意は不気味な程に歪んで見える。
「生きてイてもらっては困る。そんな印象を受けたが、そう仮定すると強襲した黒雷の行動に矛盾が生じる。何故アレは貴女との会話を望んだのだ?」
「話し振りからすれば恐らくヤツもザルヴァートル一族で間違いない。寧ろ、話に出てくる"男"はあの男の事だろう。だが、結局のところ何も分からないな。ただ、強いという事以外は……」
「確かに。しかもコードまで発令された。今回の件の理由がどうであれ、次は加減も容赦もしなイだろう」
2人の進む道は困難を極めると、そう話を結んだタケルの表情は硬い。滾る感情に流されまいと必死で耐える理由は素性不明の黒雷を相手に何もできなかった悔しさ、不甲斐なさ。そして……ルミナの為。彼女にこれ以上の負担を掛けまいという気概が感情の表出を抑える。
「多分、派手な真似はしないんじゃないかな?」
対するルミナの返答は僅かばかり楽観的であり、タケルの視線は吸い寄せられるように彼女へと向かう。
「根拠は……地の利か?」
「そう。全ての法を無視出来るとは言え、市民感情まで抑えられる訳じゃない。なんだかんだ言っても旗艦でのアドバンテージは私達にある訳だし、上げた支持率を下げて得する事なんてない。但し、市民以外には遠慮無用だろうけど」
「つまり、俺達はこのまま居住区域を逃げるしかなイという訳か」
「だけど、恐らくそれすらも……いや、寧ろ居住区域に逃げ込ませる為のコード・ケラウロスか。守護者の行動制限解除が目的ではなくて、私達の行動を固定する為に。ヤタガラスや特兵研と協力させない為、もし逃げ込めば私を理由に占拠するか、最悪……殺すかもしれない」
なんて事だ。彼女の推測を聞いたタケルも、遥か遠くから覗き見る私も俯き臍を嚙んだ。
「手強いな。止めを刺す為ではなく、行動を制限する為だけに惜しげもなく切り札を切るとは」
「清雅源蔵以上だな」
ルミナは且つて自らを殺そうと目論んだ一人の男の名前を口走ると再び口を閉ざし、視線を夜空へと向けた。再び、静謐が訪れた。
「変わらないな」
「天井の景色か?ここ最近はずっと同じ座標に固定されてイるから仕方がなイ」
「いや、地球で見る景色もココの景色も変わらないな、と思っただけだ。とは言っても大半は曇り空でごく僅かな時間だけしか見れなかったけど」
「地球の夜空と?」
「あぁ、だけどどうしてだろうな。あの時とは違って今はとても冷たく暗い感じがする」
「それは……」
彼女が不意に漏らした言葉は、恐らく本心なのだろう。地球でも逃げ続け、そして今再び故郷たる旗艦アマテラスを逃げ続ける。立て続けにそんな状況に落とされれば弱音の一つも吐きたくなるのは人として当然。人は神ではないのだから、誰もが神の如き力や強さを身に付けている訳ではないのだから。
「伊佐凪竜一の不在が原因では?」
タケルのストレートな質問にルミナはバッと彼の顔を見ると、驚いたような困ったような何とも言えない表情を浮かべた。流石の彼女にも想定外というものはあるようで、更に返答に窮したのか、程なく夜の公園を泳いだ視線はタケルの純粋な眼差しから目を背けるかの如く、再び夜空へと向かった。直後……
「誰だッ!?」
彼女の視線は再び夜の公園へと舞い戻る。何かに気付いたタケルが叫び、鬱蒼と樹木が多い茂る一角を睨みつけると……
――パァン
噴水の音以外に何一つ聞こえなかった静謐を破る破裂音が響き渡った。同時、暗闇の向こうからコツコツと何者かが近づく音が木霊す。堂々と、臆する事無く近づく何者かは、やがて光の下まで来るとそこで歩みを止めた。
「お前は!?」
「流石だ。お初お目に掛かる、ルミナ=ザルヴァートル。そして貴様の方は久しぶり、と挨拶しておこうか」
「お前、サルタヒコかッ!!」
街灯が照らすその場所は男が立っていた。サルタヒコ。そう呼ばれたガタイの良い男は銃を握り締めながら2人を睨み付けるが、その驚く表情に嗜虐心を満たされのか、徐々に冷酷な表情を崩し始めた。
「ご名答と言いたいがその名で呼ぶな。捨てた名だ」
不敵な笑みを湛えるその男はスサノヲとして神たるアマテラスオオカミ、引いては旗艦アマテラスの為に命を捧げると誓った男。且つてサルタヒコと呼ばれたその男は、自らに与えられたその生き方を喜んで受け入れた。しかし、神の一存によりその生き方を奪われた。
戦う事しか出来ない、戦う事でしか万人に認められない、戦う以外に価値が無い、戦う事でしか自らの存在を証明できない。男は自らをそう評価した。だが、神はそんな男をスサノヲから排した。実力は十分だった。幾度にも渡るマガツヒとの戦いに於いて果敢に戦い成果を残した記録がそれを物語っている。
だが粗暴、あるいは戦闘狂という評価とは程遠い、冷静に戦況を判断し続けて来た男は徐々に戦いに傾倒し始めた。故に神は否定した。スサノヲが戦うべきはマガツヒのみ。会敵すれば殲滅するまで無尽蔵に援軍を呼び続けるマガツヒとは可能な限り戦いを避けるべきであり、此方から戦闘を吹っ掛けるなど言語道断。つまり、好戦的な性格はスサノヲに不適格なのだ。
しかしその男は自らの存在意義の為にマガツヒとの戦闘を望み始め、遂には暴走した。戦闘時間を極力抑える為、マガツヒ戦は複数部隊を同時展開し、可能な限り速やかに殲滅した後に即離脱するのがセオリー。
が、戦いを求める男はセオリーを無視、独断で戦闘を開始した。際限ない増援による全滅の可能性、敵の追撃をかわし切れない場合の最終手段である自害すら視野に入る状況を理由に男は第三部隊隊長の座を、程なくスサノヲの座さえも罷免された。
これがサルタヒコの経歴。且つてスサノヲに不適格であると烙印を押され追放された男が再び戦う手段と力を携え、騒乱の気配と共に戻って来た。
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