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第三章【注文の多い魔物たち】
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「臭くないな……」
「階段が一番臭かったってこと? ……へ? なんで?」
「……もしかしたら、偽装するためかもしれないな」
「偽装って、なんで」
「地下はただの食料庫ですよって」
「…………」
露骨にがっかりしてるテミッドはさておき、言われてあたりを見渡す。……確かに、上とは違い明るいそこは清潔感に溢れているというか……なんだここ。広い通路に人気はない。掃除も行き届いているようだ。鍵がかかってることから一般の客は出入りしない場所だろう。
「……これ」
不意に、屈んだ巳亦は足元、カーペットをじっと見た。赤黒いカーペットにはなにやら幾何学的な模様が書かれている。俺にはなんのことかわからないが、これがアンティークというやつなのだろうか。
「なんの模様だろ、これ」
「そっちは専門外だからわからないけど……なんか嫌な予感するな」
「専門外って?」
「魔法陣だな、これ」
「え」
「あっ、あの、だれか……来ます」
魔法陣、なんの。という言葉はテミッドの言葉に掻き消される。俺たちは咄嗟に近くの通路の影に隠れる。そして、聞こえてきた。大きな足音だ。恐る恐る覗いてみれば、そこには巨大な体躯の男がいた。あの男も従業員なのだろうか。テミッドと同じ制服を着ているが、なんというか着る人間でここまで印象が変わるのかと驚く。
制服の上からでもわかるほどのはち切れんばかりの盛り上がった筋肉、黒羽と同じくらいか、それ以上の大きな体。あの手で頭を掴まれたら握りつぶされるんじゃないかと思うほどだ。遠目で見る限り、全身皮膚の色が斑だ。死体のような色、といってしまえばそれまでだが、凡そ生きてるようには見えない。
「あれは……」
「従業員か……でも、白髪じゃないってことは……ヴァイスじゃないな」
「お、おっかないな……」
「…………人造人間」
「え?」
「……あの人から、死臭、します。色んな死体の匂い……混ざってる」
「……」
どすん、どすんと。大きな足音を立て、そのまま通り過ぎていく大男をしばらく俺は見ていた。……まあ、吸血鬼やキョンシー、鬼がいる世界だ。人造人間がいてもおかしくはないはずだ。そう思いたいが……。
男は鈍い動きで進んでいくと、そのままどこかの部屋へと入ったみたいだ。いなくなったのを確認して俺たちは移動しようとした。そのとき、近くの扉の奥。どすんと床が揺れるような音が響いてきた。
「な、なんだ、今なんかすごい音が……」
「ここ、からみたいです……」
「……二人とも、ちょっと下がってろ」
俺とテミッドは扉から離れる。そして巳亦が扉を開ければ、そこには広めの部屋が広がっていた。けれどなにもない、代わりに部屋の中央、床から天井へとぶち抜かれた柱には見覚えのある二人組がいた。
上の階で巳亦が助けていた大きな脂肪の塊みたいな魔物と、骨のように細い魔物の客だ。
二人はぐるぐる巻に縛られていた。そして相変わらず丸々した魔物の方は気絶してるらしい。細い魔物の方は、俺達に気付いたようだ、もがもがと何かを言ってるようだが、猿轡を噛まされているお陰か何言ってるのか聞こえない。けれど、異常事態だというのはわかった。
「っ、だ、大丈夫かっ?!」
慌てて俺は魔物たちの拘束を解く。猿轡の縄を外せば、痩せた魔物はぷはっと顔を上げた。そして。
「た、助かった……アンタら、どうしてここに……」
「ちょっと知り合いを探してたんだ。それにしても……何が遭った?」
「わからねえ……気付いたときには縛られて身動き取れねえし、おまけに……なんだここ……」
「……ここ、あのバーの地下……です」
「なんだと? なんでこんなところに縛られてんだ」
どうやらあのあとトイレで消えた彼らは記憶を消すなり眠らされたなりしたのだろう、そして、目が覚めれば拘束されてるなんて……俺一人だったらもしかしたら俺も同じ目に遭ってたかもしれない。そう考えるとぞっとしない。
「とにかく、そこのお友達連れて逃げた方がいい。この店はどうやら何か隠してる」
「あ、あぁ……そうだな。……アンタらはどうするんだ?」
「俺達は探し人いるから、もう少し探してみるよ」
縄を切った巳亦に、ようやく自由が利くようになった痩せた男は「悪い、恩に着る」と頭を下げる。そして、でるんでるんになっていた片割れの大男をぺしぺしと叩いた。
「いつまで寝てるんだ! ほら、行くぞ! ……おい!」
「んがっ、あ、あれ……? ここどこ……?」
「いいから、ほら、また捕まる前に帰るぞ!」
「捕まる……? 俺、捕まってたのか……?」
「いいから来い!」
ぽやぽやとした大男を引き摺るように出ていく細い男を見送る。大丈夫……そうだな。それにしても、よかった。
この店が何をしようとしているのかわからないが、助けられたことには違いない。
「それじゃ、俺たちも行くか」
そう、静まり返った部屋の中。気を取り直した巳亦に頷き返し、扉から出ようとしたときだ。
「あれ? 何してるの?」
その声は、部屋の奥から聞こえてきた。魔物たちが抜け出した柱の傍、佇むのはこの店の制服を身に着けたひょろっとした男。そして、眩いほどのふわふわの白い髪。
落ちている縄を拾い上げたその男は、ゆっくりとした動作でこちらを振り返る。
「あ、お客さん? けど、おかしいなぁ……ここ、確かアンデッドだけしか入れないはずなんだけど……」
中性的なその男は、不思議そうに小首を傾げる。耳障りのいい柔らかい声、血を失ったような透き通るような白い肌。間違いない、この男が――。
「ヴァイス……ッ!」
「あれ? なんで僕の名前知ってるの?」
不思議そうに笑う白髪の男、もといヴァイスは俺を見るなり目を見開いた。そして。
「って、君……もしかして」
「……っ、へ、な、なに……」
「わ、本当に人間っ? それも仮死状態の生きてる体だっ」
ほんの一瞬のことだった、目の前まで迫ってきたヴァイスから逃げる暇もなかった。気付けばぎゅっと手を握り締められ、氷のように冷たい指先に背筋が震えた。……そして、キラキラと輝く子供のような純真無垢な瞳。なのに、なんでだろうか。嫌な予感しかしないのは。
距離感の近さに、思わず反応に遅れそうになる。
「おい、離れろ」と、俺とヴァイスの間に入った巳亦は半ば強引に俺からヴァイスを引き離した。そして。
「ヴァイス、俺達はアンタに用があって来たんだ」
「僕に? ……ええ、君たちみたいな知り合いはいないはずなんだけどな」
「……数時間前、顔に傷がある男が来たはずだ。その人は今どこにいる?」
巳亦の言葉にヴァイスは人差し指で顎を撫でる。考えるような仕草。そして「もしかしてあの人かな」と思い出したように口にした。
「大きくて、右目に傷を負ってる彼だね」
「っ! そ、その人……!」
「そうだねえ、彼ならちょっと話して帰ったよ。もしかしたらまだ上で呑んでるかもしれないね」
ヴァイスはそうニッコリと笑うのだ。どこか作為的な笑顔。だからこそ余計、言葉と相まって一瞬にして目の前の男が胡散臭く映る。
上のフロアには黒羽はいなかった。……はずだ。
もしかして見落としたのだろうか、そう考えたとき、見兼ねた巳亦が呆れたように息を吐く。
「……アンタ、嘘吐きだな」
「ええ、やだな……僕が嘘吐きだなんて。僕は知らないって言ってるんだよ、それなのにそんな言いがかり……傷付くなぁ」
「巳亦、そんな言い方は……」
いくら胡散臭い男だとしても決めつけるような言い方をしては喧嘩を売ってるようなものだ。よくない、と巳亦に視線を向けたとき。
「『嘘吐き』は君の方じゃないか? ――不法侵入の蛇が」
そう、冷たく吐き捨てるヴァイス。瞬間、先程まで人良さそうな顔をしていたヴァイスの顔には別人のように冷ややかな笑みが浮かぶ。
「階段が一番臭かったってこと? ……へ? なんで?」
「……もしかしたら、偽装するためかもしれないな」
「偽装って、なんで」
「地下はただの食料庫ですよって」
「…………」
露骨にがっかりしてるテミッドはさておき、言われてあたりを見渡す。……確かに、上とは違い明るいそこは清潔感に溢れているというか……なんだここ。広い通路に人気はない。掃除も行き届いているようだ。鍵がかかってることから一般の客は出入りしない場所だろう。
「……これ」
不意に、屈んだ巳亦は足元、カーペットをじっと見た。赤黒いカーペットにはなにやら幾何学的な模様が書かれている。俺にはなんのことかわからないが、これがアンティークというやつなのだろうか。
「なんの模様だろ、これ」
「そっちは専門外だからわからないけど……なんか嫌な予感するな」
「専門外って?」
「魔法陣だな、これ」
「え」
「あっ、あの、だれか……来ます」
魔法陣、なんの。という言葉はテミッドの言葉に掻き消される。俺たちは咄嗟に近くの通路の影に隠れる。そして、聞こえてきた。大きな足音だ。恐る恐る覗いてみれば、そこには巨大な体躯の男がいた。あの男も従業員なのだろうか。テミッドと同じ制服を着ているが、なんというか着る人間でここまで印象が変わるのかと驚く。
制服の上からでもわかるほどのはち切れんばかりの盛り上がった筋肉、黒羽と同じくらいか、それ以上の大きな体。あの手で頭を掴まれたら握りつぶされるんじゃないかと思うほどだ。遠目で見る限り、全身皮膚の色が斑だ。死体のような色、といってしまえばそれまでだが、凡そ生きてるようには見えない。
「あれは……」
「従業員か……でも、白髪じゃないってことは……ヴァイスじゃないな」
「お、おっかないな……」
「…………人造人間」
「え?」
「……あの人から、死臭、します。色んな死体の匂い……混ざってる」
「……」
どすん、どすんと。大きな足音を立て、そのまま通り過ぎていく大男をしばらく俺は見ていた。……まあ、吸血鬼やキョンシー、鬼がいる世界だ。人造人間がいてもおかしくはないはずだ。そう思いたいが……。
男は鈍い動きで進んでいくと、そのままどこかの部屋へと入ったみたいだ。いなくなったのを確認して俺たちは移動しようとした。そのとき、近くの扉の奥。どすんと床が揺れるような音が響いてきた。
「な、なんだ、今なんかすごい音が……」
「ここ、からみたいです……」
「……二人とも、ちょっと下がってろ」
俺とテミッドは扉から離れる。そして巳亦が扉を開ければ、そこには広めの部屋が広がっていた。けれどなにもない、代わりに部屋の中央、床から天井へとぶち抜かれた柱には見覚えのある二人組がいた。
上の階で巳亦が助けていた大きな脂肪の塊みたいな魔物と、骨のように細い魔物の客だ。
二人はぐるぐる巻に縛られていた。そして相変わらず丸々した魔物の方は気絶してるらしい。細い魔物の方は、俺達に気付いたようだ、もがもがと何かを言ってるようだが、猿轡を噛まされているお陰か何言ってるのか聞こえない。けれど、異常事態だというのはわかった。
「っ、だ、大丈夫かっ?!」
慌てて俺は魔物たちの拘束を解く。猿轡の縄を外せば、痩せた魔物はぷはっと顔を上げた。そして。
「た、助かった……アンタら、どうしてここに……」
「ちょっと知り合いを探してたんだ。それにしても……何が遭った?」
「わからねえ……気付いたときには縛られて身動き取れねえし、おまけに……なんだここ……」
「……ここ、あのバーの地下……です」
「なんだと? なんでこんなところに縛られてんだ」
どうやらあのあとトイレで消えた彼らは記憶を消すなり眠らされたなりしたのだろう、そして、目が覚めれば拘束されてるなんて……俺一人だったらもしかしたら俺も同じ目に遭ってたかもしれない。そう考えるとぞっとしない。
「とにかく、そこのお友達連れて逃げた方がいい。この店はどうやら何か隠してる」
「あ、あぁ……そうだな。……アンタらはどうするんだ?」
「俺達は探し人いるから、もう少し探してみるよ」
縄を切った巳亦に、ようやく自由が利くようになった痩せた男は「悪い、恩に着る」と頭を下げる。そして、でるんでるんになっていた片割れの大男をぺしぺしと叩いた。
「いつまで寝てるんだ! ほら、行くぞ! ……おい!」
「んがっ、あ、あれ……? ここどこ……?」
「いいから、ほら、また捕まる前に帰るぞ!」
「捕まる……? 俺、捕まってたのか……?」
「いいから来い!」
ぽやぽやとした大男を引き摺るように出ていく細い男を見送る。大丈夫……そうだな。それにしても、よかった。
この店が何をしようとしているのかわからないが、助けられたことには違いない。
「それじゃ、俺たちも行くか」
そう、静まり返った部屋の中。気を取り直した巳亦に頷き返し、扉から出ようとしたときだ。
「あれ? 何してるの?」
その声は、部屋の奥から聞こえてきた。魔物たちが抜け出した柱の傍、佇むのはこの店の制服を身に着けたひょろっとした男。そして、眩いほどのふわふわの白い髪。
落ちている縄を拾い上げたその男は、ゆっくりとした動作でこちらを振り返る。
「あ、お客さん? けど、おかしいなぁ……ここ、確かアンデッドだけしか入れないはずなんだけど……」
中性的なその男は、不思議そうに小首を傾げる。耳障りのいい柔らかい声、血を失ったような透き通るような白い肌。間違いない、この男が――。
「ヴァイス……ッ!」
「あれ? なんで僕の名前知ってるの?」
不思議そうに笑う白髪の男、もといヴァイスは俺を見るなり目を見開いた。そして。
「って、君……もしかして」
「……っ、へ、な、なに……」
「わ、本当に人間っ? それも仮死状態の生きてる体だっ」
ほんの一瞬のことだった、目の前まで迫ってきたヴァイスから逃げる暇もなかった。気付けばぎゅっと手を握り締められ、氷のように冷たい指先に背筋が震えた。……そして、キラキラと輝く子供のような純真無垢な瞳。なのに、なんでだろうか。嫌な予感しかしないのは。
距離感の近さに、思わず反応に遅れそうになる。
「おい、離れろ」と、俺とヴァイスの間に入った巳亦は半ば強引に俺からヴァイスを引き離した。そして。
「ヴァイス、俺達はアンタに用があって来たんだ」
「僕に? ……ええ、君たちみたいな知り合いはいないはずなんだけどな」
「……数時間前、顔に傷がある男が来たはずだ。その人は今どこにいる?」
巳亦の言葉にヴァイスは人差し指で顎を撫でる。考えるような仕草。そして「もしかしてあの人かな」と思い出したように口にした。
「大きくて、右目に傷を負ってる彼だね」
「っ! そ、その人……!」
「そうだねえ、彼ならちょっと話して帰ったよ。もしかしたらまだ上で呑んでるかもしれないね」
ヴァイスはそうニッコリと笑うのだ。どこか作為的な笑顔。だからこそ余計、言葉と相まって一瞬にして目の前の男が胡散臭く映る。
上のフロアには黒羽はいなかった。……はずだ。
もしかして見落としたのだろうか、そう考えたとき、見兼ねた巳亦が呆れたように息を吐く。
「……アンタ、嘘吐きだな」
「ええ、やだな……僕が嘘吐きだなんて。僕は知らないって言ってるんだよ、それなのにそんな言いがかり……傷付くなぁ」
「巳亦、そんな言い方は……」
いくら胡散臭い男だとしても決めつけるような言い方をしては喧嘩を売ってるようなものだ。よくない、と巳亦に視線を向けたとき。
「『嘘吐き』は君の方じゃないか? ――不法侵入の蛇が」
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