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第三章【注文の多い魔物たち】
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どうやら俺は眠っていたらしい。ふと目が覚めて、瞼を持ち上げれば目の前にある黒羽の顔に少し驚く。伏せられた両瞼、眠っているのだろうか。深く刻まれた眉間の皺を暫く見つめていた俺は、そこで全てを思い出す。
――俺、そうだ……黒羽さんにとんでもないこと言って困らせたんだ……。
サァッと血の気が引いたが、俺が眠っている間もこうして抱きしめていてくれてる黒羽の優しさに安堵する。
黒羽の眠っているところを見たのは初めてだった。いや、黒羽は眠らなくても平気と言っていたしもしかしたらただ目を瞑ってるだけかもしれない。
「……ありがとう、黒羽さん」
聞こえてるだろうか。聞こえてないフリをするのだろうか。どちらでもよかった。
俺は再び黒羽の腕の中で目を瞑る。黒羽が傍にいてくれるとわかったからか、入眠までそれほどの時間は要いなかった。
そして、次に目を冷ましたとき。俺はいたはずの黒羽の手応えがないことに気付いた。手を動かしても手応えがなくて、咄嗟に目を開けばそこは眠るときと同じ中華風の天蓋ベッドの上。起き上がろうとして、体の違和感がなくなってることに気付く。
恐る恐る自分の体に目を向ければ、あの悪趣味極まりない布みたいなチャイナドレス――ではなく、俺のクローゼットに仕舞っていた私服に着替えさせられていた。
体のベタつきも不快感もない。これには見覚えがあった。
「……黒羽……さん……?」
そう、恐る恐る誰もいない部屋の中でその名前を口にしたときだった。
瞬きをした次の瞬間、ベッドの前に黒羽が現れた。
「ここだ」
「わっ!」
「驚かせてすまない。……大丈夫か?」
いつもと変わらない黒羽だ。
驚きのあまりベッドの反対側から落ちそうになるところを黒羽に抱きとめられる。すごい反射神経だ。なんて感心してる場合ではない。
「……あ、あの……黒羽さん、着替え……」
「あぁ。伊波様が眠っている間に着替えさせた。体も洗い流しているから心配しなくてもいい」
「えっ、お、俺が眠っている間に……?」
「……余程疲れていたようだからよく眠っていた」
「あ……ありがとう、ございます」
……正直、恥ずかしい。有り難いが、黒羽がせっせと世話焼いてくれてる間俺はアホな顔してグーグー寝てたのだろうと思うと申し訳なくなるし、というか黒羽も寝てたのにいつの間に……全然気付かなかった。
今更裸を見られたくらいで恥ずかしがるのも変な話だと思うが、やはり、どんな顔をしたらいいのかわからない。
ワガママ言って寝かしつけてもらった上何から何までしてもらうなんて……俺、駄目すぎるだろ。
「あ、の……すみません、色々……俺……」
謝ることが多すぎて何も言えなくなる俺に、黒羽は少しだけ視線を外した。
「昨夜も言ったが、貴方は何も悪くない。……全ては俺の監督不届きが原因だ」
「あ、えと……それもなんですけど……ワガママ……言って黒羽さん困らせたりして……」
「…………………………」
沈黙。なんだその沈黙は。
「私は、昨夜酒のせいで何も覚えていない」
「ほ、本当に……?」
「ああ、だから……気にされるな」
そう、短く応えた黒羽は「起きれるか?」と手を差し伸ばしてくれる。少しだけふらつくが、黒羽が手当もしてくれたのだろう。痛みはない、「大丈夫だよ」とだけ断ってベッドから起き上がる。
……そうか、覚えてないのか。ホッとする半面、なんだか寂しい気持ちがある。
お酒のせいなら仕方ないな、と思うが……と、ちらりと黒羽を見たとき。その耳が僅かに赤くなっていくのを見てしまった俺は、慌てて俯いた。
……照明の、せいだろう。そうだ。この部屋の灯籠なんか赤いし、そのせいだ。
そう言い聞かせながら、俺は必死に平静を保つことに努める。
それにしてもこの部屋、最上階だということもあってすごい作りだ。昨夜はそれどころではなくて全然見れなかったが、冷静になって見渡すと本当に豪華だ。
もっと、ちゃんとゆっくりしとけばよかった。
なんて思いながらも、俺は黒羽とともに寝室を出る。
そしてホアンから預かった鍵を使い、大きな模様が掘られた蝶番の扉を開ける黒羽。その後に続いて、外へと出た。
そして、通路中央にある俺よりも大きな黒羽さんが乗ってもまだまだ余裕があるほどの広いエレベーターを使い、刑天閣のロビーへと降りる。
今の時間帯、カウンターを任されているのはトゥオだ。何やら本を読んでいたトゥオはエレベーターから降りてくる俺と黒羽に目を向け、そして椅子から立ち上がる。
「よう、お二人さん。朝食の準備できてるが食っていかねえか」
「トゥオさん」
「昨日はバタバタしちまったからな、伊波が元気出るようにって料理長が昨夜からずっと仕込んでたぞ。因みに、このあと最上階に工事が入るから客もいねえ」
「貸し切りだぞ、貸し切り」と笑うトゥオ。
工事……確かにあの壊した扉、特殊な作りだと言っていたな。時間はかかるのかもしれない。魔界の工事というものが人間界のそれと同じかどうかしらないが、それでも、料理長がせっかく用意してくれたというのを無碍にしたくない。
「……黒羽さん」と、恐る恐る伺えば、黒羽は少しだけ考える。そして、
「……ならばいただこう」
「ああ、お前らのために個室用意してるから案内するよ」
本を置いたトゥオはそのままカウンターを出、「こっちだ」と俺たちを案内してくれる。
草臥れたバーテンダー服の男について、俺達は再びエレベーターに乗り込むことになった。
刑天閣、三階。
トゥオの言う通り人影すら見当たらない。スタッフも最小限なのだろう、案内されたそこはまさに貸し切り状態だった。その一番奥の個室へと通され、俺と黒羽は向き合って座る。
「じゃあ、すぐに運んでくるから待ってろよ」
そう言い残し、トゥオは戻っていく。
人がいないというのもあるが、こうして客として席に通されることはないからなんだか変な感じだ。
「どうなるんだろう、刑天閣。……またこの事のせいでお客さん減ったりしないかな」
「減るとしても能代とマオというあの厄介な客がいなくなるだけだ。……あの二人が余計なこと抜かさなければな」
「……今回のこと聞いて、最上階を使用するお客さんまでいなくなるかもしれない?」
「十分あり得るだろう」
そのことについては黒羽も仕方無しとはいえ気にしてるらしい。そう重々しげに口にする黒羽は何かを考えてるようだ。
少なくとも、最上階の部屋代は普通の貸し切りとは桁も訳が違う。信用も失ってしまえば、他の利用者も減るだろう。
「どうしよう……」
「この件に関しては私の責任だ。貴方が気負う必要はない」
「……黒羽さん」
そんなやり取りをしてる間に、ワゴンを押したトゥオが「待たせたな」とやってきた。
そして次々と並べられる料理。どれも湯気とともに美味しそうな匂いが立っている。
「すごい量だな……」
「うちの料理長からのプレゼントだ。受け取ってやってくれ」
「美味しそう……!い、いただきます……!」
「ああ。たくさん食べろよ。……あ、それまだ熱いから火傷気をつけろよ」
あんなことあった後だ、食欲なんて沸くだろうかと心配だったが余計な心配だったらしい。美味しいものを前にすると腹は減るし箸は進む。
パクパク食べ進める俺を見て黒羽とトゥオが生暖かい目で見守って来ることに気付き、ハッとした俺は少し落ち着いて食べることにした。……やっぱり美味い。
「いっぱい食べてスクスク育てよ、坊っちゃん」
「う……なんかそう言われると引っかかるんですけど……」
「何言ってんだ。旦那も坊っちゃんの食べっぷり気に入ってたし、そんなモリモリ食ってくれたんならきっと喜んだろうにな」
「……そういえば、料理長はいないんですか?」
「ああ、坊っちゃんたちの料理仕込んだあと急用で出掛けるって言ってたな。だから、俺は店番。一応入り口に店休日の報せは出してるが、午後からは業者も来るからな」
「そういうことなんですか……」
「旦那に会ったら声かけてやれよ。ずっと坊っちゃんのこと心配して落ち込んでたみたいだから」
「わかりました」
料理長はなにも悪くないのにな。この刑天閣で起きたというだけなのに。会ったら、お礼を言わなければ。
評判落とすことになる危険を侵してまで自分の店を壊し、俺を助けてくれた料理長に。それに、こんな美味しい料理まで用意してくれて……。
そこまで考えて、段々気分が落ち込んでくる。
そうだ、元はと言えば俺のせいだ。元はと言えばホアンに頼まれて始めたバイトだったが、今は刑天閣の人たちに恩返ししたいという気持ちの方が強い。
こうなったら、やっぱりこれまで通り、否、これまで以上に客入りが増えるようにしないと。
そうしないと、俺の気持ちが収まらなかった。
――俺、そうだ……黒羽さんにとんでもないこと言って困らせたんだ……。
サァッと血の気が引いたが、俺が眠っている間もこうして抱きしめていてくれてる黒羽の優しさに安堵する。
黒羽の眠っているところを見たのは初めてだった。いや、黒羽は眠らなくても平気と言っていたしもしかしたらただ目を瞑ってるだけかもしれない。
「……ありがとう、黒羽さん」
聞こえてるだろうか。聞こえてないフリをするのだろうか。どちらでもよかった。
俺は再び黒羽の腕の中で目を瞑る。黒羽が傍にいてくれるとわかったからか、入眠までそれほどの時間は要いなかった。
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恐る恐る自分の体に目を向ければ、あの悪趣味極まりない布みたいなチャイナドレス――ではなく、俺のクローゼットに仕舞っていた私服に着替えさせられていた。
体のベタつきも不快感もない。これには見覚えがあった。
「……黒羽……さん……?」
そう、恐る恐る誰もいない部屋の中でその名前を口にしたときだった。
瞬きをした次の瞬間、ベッドの前に黒羽が現れた。
「ここだ」
「わっ!」
「驚かせてすまない。……大丈夫か?」
いつもと変わらない黒羽だ。
驚きのあまりベッドの反対側から落ちそうになるところを黒羽に抱きとめられる。すごい反射神経だ。なんて感心してる場合ではない。
「……あ、あの……黒羽さん、着替え……」
「あぁ。伊波様が眠っている間に着替えさせた。体も洗い流しているから心配しなくてもいい」
「えっ、お、俺が眠っている間に……?」
「……余程疲れていたようだからよく眠っていた」
「あ……ありがとう、ございます」
……正直、恥ずかしい。有り難いが、黒羽がせっせと世話焼いてくれてる間俺はアホな顔してグーグー寝てたのだろうと思うと申し訳なくなるし、というか黒羽も寝てたのにいつの間に……全然気付かなかった。
今更裸を見られたくらいで恥ずかしがるのも変な話だと思うが、やはり、どんな顔をしたらいいのかわからない。
ワガママ言って寝かしつけてもらった上何から何までしてもらうなんて……俺、駄目すぎるだろ。
「あ、の……すみません、色々……俺……」
謝ることが多すぎて何も言えなくなる俺に、黒羽は少しだけ視線を外した。
「昨夜も言ったが、貴方は何も悪くない。……全ては俺の監督不届きが原因だ」
「あ、えと……それもなんですけど……ワガママ……言って黒羽さん困らせたりして……」
「…………………………」
沈黙。なんだその沈黙は。
「私は、昨夜酒のせいで何も覚えていない」
「ほ、本当に……?」
「ああ、だから……気にされるな」
そう、短く応えた黒羽は「起きれるか?」と手を差し伸ばしてくれる。少しだけふらつくが、黒羽が手当もしてくれたのだろう。痛みはない、「大丈夫だよ」とだけ断ってベッドから起き上がる。
……そうか、覚えてないのか。ホッとする半面、なんだか寂しい気持ちがある。
お酒のせいなら仕方ないな、と思うが……と、ちらりと黒羽を見たとき。その耳が僅かに赤くなっていくのを見てしまった俺は、慌てて俯いた。
……照明の、せいだろう。そうだ。この部屋の灯籠なんか赤いし、そのせいだ。
そう言い聞かせながら、俺は必死に平静を保つことに努める。
それにしてもこの部屋、最上階だということもあってすごい作りだ。昨夜はそれどころではなくて全然見れなかったが、冷静になって見渡すと本当に豪華だ。
もっと、ちゃんとゆっくりしとけばよかった。
なんて思いながらも、俺は黒羽とともに寝室を出る。
そしてホアンから預かった鍵を使い、大きな模様が掘られた蝶番の扉を開ける黒羽。その後に続いて、外へと出た。
そして、通路中央にある俺よりも大きな黒羽さんが乗ってもまだまだ余裕があるほどの広いエレベーターを使い、刑天閣のロビーへと降りる。
今の時間帯、カウンターを任されているのはトゥオだ。何やら本を読んでいたトゥオはエレベーターから降りてくる俺と黒羽に目を向け、そして椅子から立ち上がる。
「よう、お二人さん。朝食の準備できてるが食っていかねえか」
「トゥオさん」
「昨日はバタバタしちまったからな、伊波が元気出るようにって料理長が昨夜からずっと仕込んでたぞ。因みに、このあと最上階に工事が入るから客もいねえ」
「貸し切りだぞ、貸し切り」と笑うトゥオ。
工事……確かにあの壊した扉、特殊な作りだと言っていたな。時間はかかるのかもしれない。魔界の工事というものが人間界のそれと同じかどうかしらないが、それでも、料理長がせっかく用意してくれたというのを無碍にしたくない。
「……黒羽さん」と、恐る恐る伺えば、黒羽は少しだけ考える。そして、
「……ならばいただこう」
「ああ、お前らのために個室用意してるから案内するよ」
本を置いたトゥオはそのままカウンターを出、「こっちだ」と俺たちを案内してくれる。
草臥れたバーテンダー服の男について、俺達は再びエレベーターに乗り込むことになった。
刑天閣、三階。
トゥオの言う通り人影すら見当たらない。スタッフも最小限なのだろう、案内されたそこはまさに貸し切り状態だった。その一番奥の個室へと通され、俺と黒羽は向き合って座る。
「じゃあ、すぐに運んでくるから待ってろよ」
そう言い残し、トゥオは戻っていく。
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「どうなるんだろう、刑天閣。……またこの事のせいでお客さん減ったりしないかな」
「減るとしても能代とマオというあの厄介な客がいなくなるだけだ。……あの二人が余計なこと抜かさなければな」
「……今回のこと聞いて、最上階を使用するお客さんまでいなくなるかもしれない?」
「十分あり得るだろう」
そのことについては黒羽も仕方無しとはいえ気にしてるらしい。そう重々しげに口にする黒羽は何かを考えてるようだ。
少なくとも、最上階の部屋代は普通の貸し切りとは桁も訳が違う。信用も失ってしまえば、他の利用者も減るだろう。
「どうしよう……」
「この件に関しては私の責任だ。貴方が気負う必要はない」
「……黒羽さん」
そんなやり取りをしてる間に、ワゴンを押したトゥオが「待たせたな」とやってきた。
そして次々と並べられる料理。どれも湯気とともに美味しそうな匂いが立っている。
「すごい量だな……」
「うちの料理長からのプレゼントだ。受け取ってやってくれ」
「美味しそう……!い、いただきます……!」
「ああ。たくさん食べろよ。……あ、それまだ熱いから火傷気をつけろよ」
あんなことあった後だ、食欲なんて沸くだろうかと心配だったが余計な心配だったらしい。美味しいものを前にすると腹は減るし箸は進む。
パクパク食べ進める俺を見て黒羽とトゥオが生暖かい目で見守って来ることに気付き、ハッとした俺は少し落ち着いて食べることにした。……やっぱり美味い。
「いっぱい食べてスクスク育てよ、坊っちゃん」
「う……なんかそう言われると引っかかるんですけど……」
「何言ってんだ。旦那も坊っちゃんの食べっぷり気に入ってたし、そんなモリモリ食ってくれたんならきっと喜んだろうにな」
「……そういえば、料理長はいないんですか?」
「ああ、坊っちゃんたちの料理仕込んだあと急用で出掛けるって言ってたな。だから、俺は店番。一応入り口に店休日の報せは出してるが、午後からは業者も来るからな」
「そういうことなんですか……」
「旦那に会ったら声かけてやれよ。ずっと坊っちゃんのこと心配して落ち込んでたみたいだから」
「わかりました」
料理長はなにも悪くないのにな。この刑天閣で起きたというだけなのに。会ったら、お礼を言わなければ。
評判落とすことになる危険を侵してまで自分の店を壊し、俺を助けてくれた料理長に。それに、こんな美味しい料理まで用意してくれて……。
そこまで考えて、段々気分が落ち込んでくる。
そうだ、元はと言えば俺のせいだ。元はと言えばホアンに頼まれて始めたバイトだったが、今は刑天閣の人たちに恩返ししたいという気持ちの方が強い。
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