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エリア1・始まりの町
優等生からのおねだり※
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騒がしい食堂から離れ、二階の様子を確認しようと階段を上がった時だった。
背後で気配を感じ、振り返ればいつの間にかに目の前に因幡が立っていた。
流石に重かったのか、既にアーマーから制服へと着替えているようで。
もしかしたらと思っていた丸焦げの二階も既に因幡が手を加えた後のようだ。
「さあ、健太くん、君もそろそろ着替えないと」
「なんの事でしょうか」
「メイド服だよ、メイド服。さっき渡したやつ」
「このような装備は……俺には不要です。貴方が活用して下さい」
どうしようか迷っていたが、着ないものを持っていても無駄だ。
因幡に返そうとするものの、因幡は肩を竦めるばかりで受け取ろうとしない。
それどころか。
「あのね、僕がメイド服なんて着ると思う?冗談じゃない」
「そんな冗談じゃないものを俺に着れと」
「僕は君のメンツのために頑張ったんだ。少しくらいご褒美くれてもいいんじゃないかな?」
拗ねたように頬を膨らませる因幡。
ご褒美、と言えるのかこれは。佐藤には甚だ疑問だったが人間の性癖というのは千差万別らしいし計り知れない。
それよりも、
「……確かに、貴方のような存在は他の補習生たちの士気を上げる。しかし、あまりにも決定的な力の差を見せ付けるのは良くないと思いますが」
「……もしかして僕、余計なことした?」
「ええ、やり過ぎです」
焚き付けるどころか全焼しかねない。
キッパリと断言する佐藤に、因幡はあからさまに落胆する。
「……そっかー、また、僕……」
流石に、言いすぎてしまったのだろうか。
落ち込む因幡に内申戸惑ったが、今更撤回することもできないし指摘したのも事実だ。
ならば、と佐藤は自分のもった全知識をフル活用して気の利いた言葉を探す。
「ですが、貴方がポイント稼ぎに意欲的になって下さったのはその、……良かったです」
「俺としては、レベル上げの方に意欲的になってもらいたいところですが」と付け足せば、がっと因幡に両肩を掴まれた。
「……健太くん」
「なんですか」
「やっぱりメイド服着よう?」
「まだ言ってるんですか」
というかまだ諦めていなかったのか。
必死に気を遣おうとしていた自分の判断が馬鹿馬鹿しくなりながらも、佐藤は因幡の手を振り払う。
けれど、
「健太くんがメイド服着てくれたら僕頑張ってレベル上げるから」
「嘘ですね、俺の嘘発見レーダーがビンビンに反応してますよ……って、因幡さん……!」
言い終わるよりも前にジャージのウエスト、するりと入り込んできた因幡の手の感触に驚いてつい声を荒げてしまう。
咄嗟にその手を掴み引き抜こうとするが、腿から付け根までをねっとり撫であげられればこそばゆさのあまり下腹部から力が抜けそうになった。
「健太くん本当肌すべすべだよね。……またノーパンだし」
「これは、設定されていないだけで……」
逃げようとするが、抱き竦めるように腰に回された腕が邪魔で思うように動けない。
身動き取れないことをいいことに、臀部を思いっきり揉みしだいてくる因幡の腕を抓るが、離れない。
それどころか、
「ね、僕がいない間、他のやつらに何もされなかった?」
耳元、囁かれるように問い掛けてくる因幡にぞくりと全身が粟立つ。
一瞬、伯万の顔が過ったが佐藤としてはあまり思い出したくない記憶で、無視しようとするが「ねえ」と耳朶を舐められ、堪らず因幡を睨みつけた。
「……その質問への返答は拒否します」
「あ、もしかしてされたんだ」
「俺は、何も言って……んん……っ」
ないです、と言い終わるよりも先に、濡れた舌先がくちゅりと音を立て耳朶の凹凸をなぞる。
その感触に「んっ」と身震いしたとき、乱暴にジャージの下をずり下ろされた。
「因幡さん……っ」
「今度は上だね、健太くん」
「やめ、てください……っ」
「そんなに嫌がらなくてもいいじゃないか。僕はただ君の服を脱がしているだけなのに人をレイプ魔みたいに言うなんて酷いよ、健太くん」
あながち間違っていないような気もするが、因幡は訂正させる暇すら与えてくれない。
露出行為自体に羞恥心等は芽生えなかったが、このまま好きにされるのは一応補習監督も兼任されている佐藤にとっては致命的である。というか、癪だった。
耳を舐められなければ大丈夫だろう。
そう思い、「やめて下さい不愉快です」と因幡の顔を抑えつけるけれど。
「ぁ……っ」
拡げた掌の指と指の隙間に這わされる舌は躊躇いもなく指の付け根から関節までを舐めあげていく。
もどかしいその感触に、吹き掛かる吐息に、動けずになっていると指と指のその隙間、こちらを覗き込んでいた因幡と目があい、因幡は楽しそうに微笑んだ。
「……手なら、僕が何もしないって思った?」
「可愛いね」と因幡は笑って、逃げ腰になっていた佐藤の手首をガッと掴む。
そして、
「ぅ、んん……ッ!」
佐藤の指を躊躇いもなく咥えた因幡。
瞬間、右手を包み込む濡れた粘膜の感触に佐藤の全身が震える。
慣れない感触にぎょっとし、咄嗟に手を引こうとするが強く手首を引っ張られ、そのまま指と指の谷を濡れた舌でなぞられる。
肩を震わせる佐藤に、愉快そうに目を細めた因幡。
「っ、因幡さん……ッ!」
熱っぽい咥内、唾液を絡めるように蠢く舌の感触に耐えられず、佐藤は空いた手で因幡を突き飛ばした。
けれど。
「……っと、危ないな。当たったらどうするつもり?」
間一髪、口を離し、退いた因幡は佐藤の一発を避けていた。
元より本気で当てるつもりはなかったが、反面目の前で飄々と笑う因幡を見てると本気で当てればよかったと思わずにはいられない。
唾液で濡れた指をジャージの裾で拭い、目の前の問題児を睨み付けた。
「……ご褒美が欲しいと言いましたね。それなら食べたいもの一品用意させます。それでいいでしょう」
「食べたいものはないかな、それに君に奢ってもらわなくても自分で買えるし」
「……では、何か武器でも……」
「現時点での最強装備一式揃えちゃっからなぁ」
「ならば」と、それでもしつこく提案する佐藤に因幡は小さく笑い、そして、佐藤の首を掴んだ。
「じゃあ、僕が欲しいのが健太くんだって言ったら?」
「……」
「……君、そういう顔も出来るんだね」
本気なのか冗談なのか、にっこりと満足げに笑う因幡。
「……人の性癖にとやかく言うつもりはありませんが、貴方はその下半身で物を考えるのを止めた方がいいですよ」
「そうかな?僕、性欲は最大の原動力だと思ってるんだけど」
「人間がどうなのかは知りません。ですが、ここはあくまで学習施設です。場を弁えて下さい」
隙を見せてはならない。
そう初めから頭の中にインプットされているはずなのに。
「随分と、小煩い口だな。……塞いじゃおうかな」
伸びてくる手に髪を撫でられるだけで体が別の生き物みたいに反応した。
逃げようと体を逸らすが、壁際に追いやられた現状、背後の壁にそれすら邪魔される。
躊躇いなく重ねられる唇。その感触だけがヤケに生々しい。
本来ならばキスは人間にとって重要で神聖なものだと聞かされていた。
けれど、自分のような無機物に唇を許す因幡が理解出来ない反面、唇が触れているというだけで動けなくなってしまう自分の体が分からない。
「ん、ぅ……ッ」
何度顔を逸らそうとしても、執拗に唇にしゃぶりつく因幡からは逃れられなくて。
唇に這わされた舌が割って咥内へ入ってきて、熱く蠢く肉に粘膜を舐められれば中枢神経までも冒されてしまうような感覚に襲われる。
「っ、ふ、ぅんん……っ!」
舌を動かし、相手の舌を押し出そうとすれば勘違いした因幡に根本から絡ませられ、先っぽまで擦り上げられるだけで口の中溢れ返った唾液が唇から垂れていく。
屈辱的だった。言葉すら聞く耳持たず、発言すらもこのように邪魔されることがただ不愉快だった。
そして、因幡相手になると思うように動けなくなってしまう自分の体が何よりも理解出来なくて、不愉快で。
長いキスの末、脳髄を直接掻き乱されるような刺激に放心する佐藤に、ようやく因幡は唇を離した。
そして、赤く腫れた佐藤の濡れた唇を親指で拭う。
「……それで?なんの話だっけ?……ああ、君は口の中にも性感帯があるって話だっけ?」
その言葉に、目を見開いた佐藤は因幡の手を思いっきり叩き落とす。
乾いた音が響く。
本来ならば人工生命体が人間に手を出すことは許されていないが、因幡は別だった。
指導のためなら四人には手を出すことを許されている。
出来るだけ、このような真似は取りたくなかったが、相手がこれならば仕方がない。
「っ……貴方は、やはり、常識が欠けてる」
「君も中々だと思うよ」
悪びれる様子もなく、屈託なく因幡は笑う。
どこまでも読めない男だが、折れるつもりはないらしい。
ならば、と佐藤は先程因幡から渡されたメイド服をジャージの異次元ポケットから取り出した。
「……っ、分かりました」
「ん?」
「身につければいいんでしょう、この衣装を」
付け上がらせてはならないと分かっていたが、このままでは埒が明かない。
そう考えた末の決断だったが、それは因幡にとって予想外のものだったらしい。
驚いたように目を丸くする因幡だったが、すぐにいつもの柔和な笑みが戻った。
「話が早くて助かるよ」
背後で気配を感じ、振り返ればいつの間にかに目の前に因幡が立っていた。
流石に重かったのか、既にアーマーから制服へと着替えているようで。
もしかしたらと思っていた丸焦げの二階も既に因幡が手を加えた後のようだ。
「さあ、健太くん、君もそろそろ着替えないと」
「なんの事でしょうか」
「メイド服だよ、メイド服。さっき渡したやつ」
「このような装備は……俺には不要です。貴方が活用して下さい」
どうしようか迷っていたが、着ないものを持っていても無駄だ。
因幡に返そうとするものの、因幡は肩を竦めるばかりで受け取ろうとしない。
それどころか。
「あのね、僕がメイド服なんて着ると思う?冗談じゃない」
「そんな冗談じゃないものを俺に着れと」
「僕は君のメンツのために頑張ったんだ。少しくらいご褒美くれてもいいんじゃないかな?」
拗ねたように頬を膨らませる因幡。
ご褒美、と言えるのかこれは。佐藤には甚だ疑問だったが人間の性癖というのは千差万別らしいし計り知れない。
それよりも、
「……確かに、貴方のような存在は他の補習生たちの士気を上げる。しかし、あまりにも決定的な力の差を見せ付けるのは良くないと思いますが」
「……もしかして僕、余計なことした?」
「ええ、やり過ぎです」
焚き付けるどころか全焼しかねない。
キッパリと断言する佐藤に、因幡はあからさまに落胆する。
「……そっかー、また、僕……」
流石に、言いすぎてしまったのだろうか。
落ち込む因幡に内申戸惑ったが、今更撤回することもできないし指摘したのも事実だ。
ならば、と佐藤は自分のもった全知識をフル活用して気の利いた言葉を探す。
「ですが、貴方がポイント稼ぎに意欲的になって下さったのはその、……良かったです」
「俺としては、レベル上げの方に意欲的になってもらいたいところですが」と付け足せば、がっと因幡に両肩を掴まれた。
「……健太くん」
「なんですか」
「やっぱりメイド服着よう?」
「まだ言ってるんですか」
というかまだ諦めていなかったのか。
必死に気を遣おうとしていた自分の判断が馬鹿馬鹿しくなりながらも、佐藤は因幡の手を振り払う。
けれど、
「健太くんがメイド服着てくれたら僕頑張ってレベル上げるから」
「嘘ですね、俺の嘘発見レーダーがビンビンに反応してますよ……って、因幡さん……!」
言い終わるよりも前にジャージのウエスト、するりと入り込んできた因幡の手の感触に驚いてつい声を荒げてしまう。
咄嗟にその手を掴み引き抜こうとするが、腿から付け根までをねっとり撫であげられればこそばゆさのあまり下腹部から力が抜けそうになった。
「健太くん本当肌すべすべだよね。……またノーパンだし」
「これは、設定されていないだけで……」
逃げようとするが、抱き竦めるように腰に回された腕が邪魔で思うように動けない。
身動き取れないことをいいことに、臀部を思いっきり揉みしだいてくる因幡の腕を抓るが、離れない。
それどころか、
「ね、僕がいない間、他のやつらに何もされなかった?」
耳元、囁かれるように問い掛けてくる因幡にぞくりと全身が粟立つ。
一瞬、伯万の顔が過ったが佐藤としてはあまり思い出したくない記憶で、無視しようとするが「ねえ」と耳朶を舐められ、堪らず因幡を睨みつけた。
「……その質問への返答は拒否します」
「あ、もしかしてされたんだ」
「俺は、何も言って……んん……っ」
ないです、と言い終わるよりも先に、濡れた舌先がくちゅりと音を立て耳朶の凹凸をなぞる。
その感触に「んっ」と身震いしたとき、乱暴にジャージの下をずり下ろされた。
「因幡さん……っ」
「今度は上だね、健太くん」
「やめ、てください……っ」
「そんなに嫌がらなくてもいいじゃないか。僕はただ君の服を脱がしているだけなのに人をレイプ魔みたいに言うなんて酷いよ、健太くん」
あながち間違っていないような気もするが、因幡は訂正させる暇すら与えてくれない。
露出行為自体に羞恥心等は芽生えなかったが、このまま好きにされるのは一応補習監督も兼任されている佐藤にとっては致命的である。というか、癪だった。
耳を舐められなければ大丈夫だろう。
そう思い、「やめて下さい不愉快です」と因幡の顔を抑えつけるけれど。
「ぁ……っ」
拡げた掌の指と指の隙間に這わされる舌は躊躇いもなく指の付け根から関節までを舐めあげていく。
もどかしいその感触に、吹き掛かる吐息に、動けずになっていると指と指のその隙間、こちらを覗き込んでいた因幡と目があい、因幡は楽しそうに微笑んだ。
「……手なら、僕が何もしないって思った?」
「可愛いね」と因幡は笑って、逃げ腰になっていた佐藤の手首をガッと掴む。
そして、
「ぅ、んん……ッ!」
佐藤の指を躊躇いもなく咥えた因幡。
瞬間、右手を包み込む濡れた粘膜の感触に佐藤の全身が震える。
慣れない感触にぎょっとし、咄嗟に手を引こうとするが強く手首を引っ張られ、そのまま指と指の谷を濡れた舌でなぞられる。
肩を震わせる佐藤に、愉快そうに目を細めた因幡。
「っ、因幡さん……ッ!」
熱っぽい咥内、唾液を絡めるように蠢く舌の感触に耐えられず、佐藤は空いた手で因幡を突き飛ばした。
けれど。
「……っと、危ないな。当たったらどうするつもり?」
間一髪、口を離し、退いた因幡は佐藤の一発を避けていた。
元より本気で当てるつもりはなかったが、反面目の前で飄々と笑う因幡を見てると本気で当てればよかったと思わずにはいられない。
唾液で濡れた指をジャージの裾で拭い、目の前の問題児を睨み付けた。
「……ご褒美が欲しいと言いましたね。それなら食べたいもの一品用意させます。それでいいでしょう」
「食べたいものはないかな、それに君に奢ってもらわなくても自分で買えるし」
「……では、何か武器でも……」
「現時点での最強装備一式揃えちゃっからなぁ」
「ならば」と、それでもしつこく提案する佐藤に因幡は小さく笑い、そして、佐藤の首を掴んだ。
「じゃあ、僕が欲しいのが健太くんだって言ったら?」
「……」
「……君、そういう顔も出来るんだね」
本気なのか冗談なのか、にっこりと満足げに笑う因幡。
「……人の性癖にとやかく言うつもりはありませんが、貴方はその下半身で物を考えるのを止めた方がいいですよ」
「そうかな?僕、性欲は最大の原動力だと思ってるんだけど」
「人間がどうなのかは知りません。ですが、ここはあくまで学習施設です。場を弁えて下さい」
隙を見せてはならない。
そう初めから頭の中にインプットされているはずなのに。
「随分と、小煩い口だな。……塞いじゃおうかな」
伸びてくる手に髪を撫でられるだけで体が別の生き物みたいに反応した。
逃げようと体を逸らすが、壁際に追いやられた現状、背後の壁にそれすら邪魔される。
躊躇いなく重ねられる唇。その感触だけがヤケに生々しい。
本来ならばキスは人間にとって重要で神聖なものだと聞かされていた。
けれど、自分のような無機物に唇を許す因幡が理解出来ない反面、唇が触れているというだけで動けなくなってしまう自分の体が分からない。
「ん、ぅ……ッ」
何度顔を逸らそうとしても、執拗に唇にしゃぶりつく因幡からは逃れられなくて。
唇に這わされた舌が割って咥内へ入ってきて、熱く蠢く肉に粘膜を舐められれば中枢神経までも冒されてしまうような感覚に襲われる。
「っ、ふ、ぅんん……っ!」
舌を動かし、相手の舌を押し出そうとすれば勘違いした因幡に根本から絡ませられ、先っぽまで擦り上げられるだけで口の中溢れ返った唾液が唇から垂れていく。
屈辱的だった。言葉すら聞く耳持たず、発言すらもこのように邪魔されることがただ不愉快だった。
そして、因幡相手になると思うように動けなくなってしまう自分の体が何よりも理解出来なくて、不愉快で。
長いキスの末、脳髄を直接掻き乱されるような刺激に放心する佐藤に、ようやく因幡は唇を離した。
そして、赤く腫れた佐藤の濡れた唇を親指で拭う。
「……それで?なんの話だっけ?……ああ、君は口の中にも性感帯があるって話だっけ?」
その言葉に、目を見開いた佐藤は因幡の手を思いっきり叩き落とす。
乾いた音が響く。
本来ならば人工生命体が人間に手を出すことは許されていないが、因幡は別だった。
指導のためなら四人には手を出すことを許されている。
出来るだけ、このような真似は取りたくなかったが、相手がこれならば仕方がない。
「っ……貴方は、やはり、常識が欠けてる」
「君も中々だと思うよ」
悪びれる様子もなく、屈託なく因幡は笑う。
どこまでも読めない男だが、折れるつもりはないらしい。
ならば、と佐藤は先程因幡から渡されたメイド服をジャージの異次元ポケットから取り出した。
「……っ、分かりました」
「ん?」
「身につければいいんでしょう、この衣装を」
付け上がらせてはならないと分かっていたが、このままでは埒が明かない。
そう考えた末の決断だったが、それは因幡にとって予想外のものだったらしい。
驚いたように目を丸くする因幡だったが、すぐにいつもの柔和な笑みが戻った。
「話が早くて助かるよ」
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