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エリア1・始まりの町
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食後、なんだかんだ言いながら皿を平らげた五人は支払いをし、宿屋を後にする。
NPCである佐藤健太は他の四人のようなカードは所持しておらず、代わりに佐藤の体がその役割を果たしていた。
佐藤の体内には無限のポイントが引き出せるようになっており、今回の食事分はほんの些細な浪費だった。
四人には無限のポイントを所持していることを言うつもりはない。
四人が悪用する可能性があること(まあ悪用されても無限なので問題はないのだがやはりポイント稼ぎに励んでもらいたい)と、やはり一番は自分の制作者である博士から『全員が全滅したときの薬代以外に極力使用しないように』と言い付けられていることが一番だろう。
第1エリア、宿屋前。
全員が宿屋から出たのを確認した佐藤健太は四人に向き直った。
「腹拵えもしましたし、では早速施設の案内を……」
そしてそう次の仕事をしようとしたときだった。
「きゃあああっ!」
女だ。遠くはない場所から女性の悲鳴らしき金切り声が聞こえてくる。
長閑な空気を切り裂くようなその悲鳴に咄嗟に身構えた佐藤は自身の聴覚を強化させ声の聞こえてきた場所を解析した。
そして僅か数秒。解析を終了させた佐藤は咄嗟に振り返り、通りの先に目を向ける。
そこは果物屋などの商店街が並んでいる通りだった。
「皆さん、あちらの方から悲鳴が……!」
「ああ、うん」
「なんですかその興味なさそうな返事は。悲鳴ですよ、悲鳴。あちらの方でなにか事件が起きたようです!」
「みたいだねえ」
「とか言いながら全く逆の方へ歩いていかないでください」
「ほら、悲鳴が聞こえた方へ行ってみましょう」どうせそんなことだろうとは思ったが興味を示さない四人に佐藤は語気を強める。
佐藤に任せられた『四人を立派な魔導師にする』という使命の中には勿論、魔導師には必要な知的好奇心や魔導師だけではなく真っ当な人間として必要なモラル、正義感などを育てるという意味も含められていた。
それらを育む第一段階で用意したイベントなのにそれに参加しなければ意味がない。
任務遂行のためどうにかしてこの四人を動かしたい佐藤だったが四人の駄々は止まらない。
「なんで俺らが行かなきゃいけないんだよ。悲鳴が出るような場所にわざわざ行く必要ないだろ」
眉を寄せ、やけに後ろ向きな正論を口にする頸城に僅かに顔をしかめた佐藤は「あなた方に正義感というものはないんですか」と責める。
が、これくらいの言葉で考え直すほどの人間ならばこんな補習に引っ張り出されることにはならなかっただろう。
「わりと熱血なんですね」「正義感だって」「ばかだなー佐藤」と笑いながら好き勝手言い出すわりに全く動こうとしない問題児四人に悩まされる佐藤は説得を諦め、奥の手を使うことにした。
「皆様、これは強制イベントなんです。何事にも好奇心をもって接していただかないと次のエリアへ行けません」
「あーさっき言ってた一エリアにつき条件が出るってやつだね」
「そうです。ほら、皆さん行きますよ。早くここから出たいんでしょう」
綺麗事で駄目ならメリットで釣り上げろ。そうプログラミングされている佐藤はなんとしても四人を動かすために早速ネタバラシをする。
が、やはり食い付きが悪い。
「でも俺たちまだレベル1ですよ」そう口にする三十三に「構いません。初期の強制イベントは嫌でも勝てるようになってるんで」と夢のない返答をする佐藤。
少年のような心を持ったこの世界の制作者たちには怒られてしまいそうだが仕方がない。妥協できるところまで妥協し、四人を自らの足でイベントに向かわせるのが佐藤の、この補習の目的だ。
しかし、やはり食い付かない。
こうなったら別の餌さを用意するか。四人のデータを改めて解析した佐藤は四人の共通点を絞り出し、それを利用することにする。
「そう言えば、皆さんに言い忘れていたことがありましたね」
「住民に話し掛けたりイベント時などでたまに依頼されるときがあります。そのとき報酬が貰えるんですよ」ふと、思い出したように口を開く佐藤。
その言葉に反応したのは頸城だった。
「……報酬?」
「ええ、報酬です。勿論防具に衣装、薬草に料理など内容はまちまちですが……中には特殊な報酬があるんです」
わざと勿体ぶるような口調で続ければ、『特殊』という言葉に因幡がこちらを振り返る。
目が合って、佐藤は僅かに口角を持ち上げ、そして変わらない淡々とした口調で続けた。
「皆さんは健全な男児ですからね、いくらこの電脳世界とは言えど溜まるものは溜まるでしょう。そのとき、とあるパスワードを口にすればなんと特定の女性NPCはあなた方の相手をしてくれるそうです」
今度は伯万と三十三が反応した。本当にわかりやすい連中だ。
閻魔ヶ刻魔法学園。
この学園は魔力が高い童貞や処女を重宝するため性行為を校則で禁じ、不純異性交遊を避ける目的で昔から女子と男子を別の棟に分けて授業を行っていた。
強力な魔女たちが見張る女子棟は男子学生にしたら不落の城であり、性欲の捌け口を無くし見事童貞を拗らせた男子学生は同性や二次元や中には動物に走ったお陰で順調に魔力低下。
魔導師の就職率が恐ろしいことになり、校則の性行為に不純同性交遊と不純異種交遊も追加したのだがやはり違反者は減らず、その中でも目の前の四人組は違反数が特別高いようだ。
つまり、女性に飢えている。それを利用する外ない。
思いながら、佐藤はゆっくりと四人を見渡した。
「そして、そのパスワードというのは……」
そう僅かに声を潜めれば、ゴクリと四人の喉が鳴る。
釣れた。
それを確認した佐藤は唇を小さく動かし、そして
「……おっと、イベントに興味がない皆さんには関係のない話でしたね。これはこれは失礼しました」
そうわざとらしく唇を押さえ、四人に背中を向けた。
そして言いかけてやめるというお預けを食らった問題児たちはあからさまに肩透かしを食らったような顔をした。しかしそれでも諦めない男が約一名。
「いやいやいやいや、別に興味ないとか言ってないじゃん?なあ、ミトちん」
「さっき伯万さん興味ないって……」
「冗談に決まってんだろ、ほら、さっさとパスワード言えよ。そこの因幡と根暗には秘密でな、俺だけに」
校則違反者ワースト一位もとい伯万玄竜は言いながら佐藤に歩み寄り、そして今までの態度はどこにいったのかニコニコ笑いながら肩を組む。
因幡と根暗もとい頸城の額に青筋が浮かんだ。
流石の佐藤も自分で言っておきながらあまりの伯万の現金さに呆れた。
「伯万さん、あなたはその性格直した方がいいですよ」
「そんなこと言うなよ佐藤ー。ほら、ちゃんと魔王討伐頑張るから」
どうやっても口先だけにしか聞こえない伯万の誓い。
言いながらすりすりすりすりと頬擦りをしてくる伯万を鬱陶しがった佐藤は「わかりましたから、そんなに近寄らないで下さい」と伯万を退け、そして不機嫌オーラを滲ませる二人と我関せずな一人に向き直る。
四人を前にした佐藤は「俺は伯万さんとは違い優しいので誰にでも教えますよ」と挑発的な言葉を並べる。
そして、
「勿論、イベント会場に来ていた方のみになりますが」
そう、あらかじめプログラミングされていた薄っぺらい営業スマイルを浮かべた。
NPCである佐藤健太は他の四人のようなカードは所持しておらず、代わりに佐藤の体がその役割を果たしていた。
佐藤の体内には無限のポイントが引き出せるようになっており、今回の食事分はほんの些細な浪費だった。
四人には無限のポイントを所持していることを言うつもりはない。
四人が悪用する可能性があること(まあ悪用されても無限なので問題はないのだがやはりポイント稼ぎに励んでもらいたい)と、やはり一番は自分の制作者である博士から『全員が全滅したときの薬代以外に極力使用しないように』と言い付けられていることが一番だろう。
第1エリア、宿屋前。
全員が宿屋から出たのを確認した佐藤健太は四人に向き直った。
「腹拵えもしましたし、では早速施設の案内を……」
そしてそう次の仕事をしようとしたときだった。
「きゃあああっ!」
女だ。遠くはない場所から女性の悲鳴らしき金切り声が聞こえてくる。
長閑な空気を切り裂くようなその悲鳴に咄嗟に身構えた佐藤は自身の聴覚を強化させ声の聞こえてきた場所を解析した。
そして僅か数秒。解析を終了させた佐藤は咄嗟に振り返り、通りの先に目を向ける。
そこは果物屋などの商店街が並んでいる通りだった。
「皆さん、あちらの方から悲鳴が……!」
「ああ、うん」
「なんですかその興味なさそうな返事は。悲鳴ですよ、悲鳴。あちらの方でなにか事件が起きたようです!」
「みたいだねえ」
「とか言いながら全く逆の方へ歩いていかないでください」
「ほら、悲鳴が聞こえた方へ行ってみましょう」どうせそんなことだろうとは思ったが興味を示さない四人に佐藤は語気を強める。
佐藤に任せられた『四人を立派な魔導師にする』という使命の中には勿論、魔導師には必要な知的好奇心や魔導師だけではなく真っ当な人間として必要なモラル、正義感などを育てるという意味も含められていた。
それらを育む第一段階で用意したイベントなのにそれに参加しなければ意味がない。
任務遂行のためどうにかしてこの四人を動かしたい佐藤だったが四人の駄々は止まらない。
「なんで俺らが行かなきゃいけないんだよ。悲鳴が出るような場所にわざわざ行く必要ないだろ」
眉を寄せ、やけに後ろ向きな正論を口にする頸城に僅かに顔をしかめた佐藤は「あなた方に正義感というものはないんですか」と責める。
が、これくらいの言葉で考え直すほどの人間ならばこんな補習に引っ張り出されることにはならなかっただろう。
「わりと熱血なんですね」「正義感だって」「ばかだなー佐藤」と笑いながら好き勝手言い出すわりに全く動こうとしない問題児四人に悩まされる佐藤は説得を諦め、奥の手を使うことにした。
「皆様、これは強制イベントなんです。何事にも好奇心をもって接していただかないと次のエリアへ行けません」
「あーさっき言ってた一エリアにつき条件が出るってやつだね」
「そうです。ほら、皆さん行きますよ。早くここから出たいんでしょう」
綺麗事で駄目ならメリットで釣り上げろ。そうプログラミングされている佐藤はなんとしても四人を動かすために早速ネタバラシをする。
が、やはり食い付きが悪い。
「でも俺たちまだレベル1ですよ」そう口にする三十三に「構いません。初期の強制イベントは嫌でも勝てるようになってるんで」と夢のない返答をする佐藤。
少年のような心を持ったこの世界の制作者たちには怒られてしまいそうだが仕方がない。妥協できるところまで妥協し、四人を自らの足でイベントに向かわせるのが佐藤の、この補習の目的だ。
しかし、やはり食い付かない。
こうなったら別の餌さを用意するか。四人のデータを改めて解析した佐藤は四人の共通点を絞り出し、それを利用することにする。
「そう言えば、皆さんに言い忘れていたことがありましたね」
「住民に話し掛けたりイベント時などでたまに依頼されるときがあります。そのとき報酬が貰えるんですよ」ふと、思い出したように口を開く佐藤。
その言葉に反応したのは頸城だった。
「……報酬?」
「ええ、報酬です。勿論防具に衣装、薬草に料理など内容はまちまちですが……中には特殊な報酬があるんです」
わざと勿体ぶるような口調で続ければ、『特殊』という言葉に因幡がこちらを振り返る。
目が合って、佐藤は僅かに口角を持ち上げ、そして変わらない淡々とした口調で続けた。
「皆さんは健全な男児ですからね、いくらこの電脳世界とは言えど溜まるものは溜まるでしょう。そのとき、とあるパスワードを口にすればなんと特定の女性NPCはあなた方の相手をしてくれるそうです」
今度は伯万と三十三が反応した。本当にわかりやすい連中だ。
閻魔ヶ刻魔法学園。
この学園は魔力が高い童貞や処女を重宝するため性行為を校則で禁じ、不純異性交遊を避ける目的で昔から女子と男子を別の棟に分けて授業を行っていた。
強力な魔女たちが見張る女子棟は男子学生にしたら不落の城であり、性欲の捌け口を無くし見事童貞を拗らせた男子学生は同性や二次元や中には動物に走ったお陰で順調に魔力低下。
魔導師の就職率が恐ろしいことになり、校則の性行為に不純同性交遊と不純異種交遊も追加したのだがやはり違反者は減らず、その中でも目の前の四人組は違反数が特別高いようだ。
つまり、女性に飢えている。それを利用する外ない。
思いながら、佐藤はゆっくりと四人を見渡した。
「そして、そのパスワードというのは……」
そう僅かに声を潜めれば、ゴクリと四人の喉が鳴る。
釣れた。
それを確認した佐藤は唇を小さく動かし、そして
「……おっと、イベントに興味がない皆さんには関係のない話でしたね。これはこれは失礼しました」
そうわざとらしく唇を押さえ、四人に背中を向けた。
そして言いかけてやめるというお預けを食らった問題児たちはあからさまに肩透かしを食らったような顔をした。しかしそれでも諦めない男が約一名。
「いやいやいやいや、別に興味ないとか言ってないじゃん?なあ、ミトちん」
「さっき伯万さん興味ないって……」
「冗談に決まってんだろ、ほら、さっさとパスワード言えよ。そこの因幡と根暗には秘密でな、俺だけに」
校則違反者ワースト一位もとい伯万玄竜は言いながら佐藤に歩み寄り、そして今までの態度はどこにいったのかニコニコ笑いながら肩を組む。
因幡と根暗もとい頸城の額に青筋が浮かんだ。
流石の佐藤も自分で言っておきながらあまりの伯万の現金さに呆れた。
「伯万さん、あなたはその性格直した方がいいですよ」
「そんなこと言うなよ佐藤ー。ほら、ちゃんと魔王討伐頑張るから」
どうやっても口先だけにしか聞こえない伯万の誓い。
言いながらすりすりすりすりと頬擦りをしてくる伯万を鬱陶しがった佐藤は「わかりましたから、そんなに近寄らないで下さい」と伯万を退け、そして不機嫌オーラを滲ませる二人と我関せずな一人に向き直る。
四人を前にした佐藤は「俺は伯万さんとは違い優しいので誰にでも教えますよ」と挑発的な言葉を並べる。
そして、
「勿論、イベント会場に来ていた方のみになりますが」
そう、あらかじめプログラミングされていた薄っぺらい営業スマイルを浮かべた。
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