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7.妊娠がわかってから

俺たちこそが、本当に推される?べき……?カップルだ

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「俺たちの相性はいい。そうだろ?」
「それは」
「たくさん俺たち、イキ合っただろ?」
「そ、それは……はい……」

 お前ら、どっちもちょっと前まで童貞処女だったくせに、とニーナは心の中でだけで突っ込んだ。

「俺たちこそが、本当に推される?べき……?カップルだ。俺の王妃になって、ずっと俺の側にいて欲しい」
「いやです」
「どうして!?」
「だって……美しいものの側には美しいものがないとダメなんです……」

 リーゼは、自分が描いたエドヴィン王子とアレクサンドラの、蜜愛文庫の表紙風イラストをエドヴィン王子とニーナに見せた。

「こんなに完璧なシーンありますか?ないですよね!?私は目が見えるようになり、世界の美しさを知りました。宝石がたくさんついたアクセサリーも、太陽の下でたくさん咲く花も、初めて見た時、私はとても感動したんです。でも、その時以上に感動したのは、お二人が並んでいる姿を見た時です。ああ、どんな宝石も花も、この美しさには敵わない。私は、お二人を眺める事を生き甲斐にしたい。そう決意したんです。それなのに私は……」
「俺にとっては、リーゼ嬢こそがどんなものより美しいものだと思っている」
「違います!私は……何もかもつまらない……。ダンゴムシの方がずっと面白い容姿をしています……」

 何故、そこで比較対象をダンゴムシにしたんだ、とニーナは突っ込みそうになったが、昔ダンゴムシをツンツンしながら「これ面白いー」と遊んでいたことを思い出した。

「私みたいなのが、殿下のパートナーじゃダメなんです!バランスが悪いんです!芸術が台無しなんです!」
「それなら、あなたが美しいと、私が証明してみましょうか?」

 全員が、この場にいるはずのない、凛とした色気ある声がした入口を見た。

「あ、アレクサンドラ様……そ、それは一体……」
「うちのお抱え職人に頑張ってもらって、用意してもらいましたの、ね、ダーリン」

 そこには、アレクサンドラと、アレクサンドラのダーリン(笑)がいた。
 ダーリンは、ダーリンの顔より一回り大きいガラス板のようなものを持っていた。
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