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Last Fight 君の犠牲の上での成果なんて、何の意味もない
25.お返し、お待たせしました……
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洋服のサイズはギリギリ。
胸の詰め物も、どうにか形になった。
私は定時後に速攻でトイレで着替えてから、オフィスの周囲を歩いてみた。
まだ、鮫島の姿はない。
「よし、三条ちゃんに報告」
ぽちっと打ち込んで送信。
既読は、まだつかない。
私は周囲を見渡しながら、自分がストーカーをするならどこでターゲットを待つかを考えた。
ずっといても、違和感がない場所。
候補は3つ。
1つ目はカフェ。1階のテラス席にいれば、容易に観察ができる。
2つ目はコンビニ。……この間鮫島がいたのも、別の駅とはいえ、やはりコンビニの……それも雑誌エリアだった。
最後3つ目は、やはり駅の改札。
待ち合わせをしている人が大勢いるため、立っているだけであれば一切目立たない。
今私が立っている場所からは、カフェとコンビニは見える。
鮫島の姿は、どちらにもない。
まだ、ここに来ていないということは……やはり、駅で待っているべきか。
もしかしたら、今日は来ないかも知れない、とも考えたが、三条ちゃんの口ぶりでは、ほぼほぼ毎日、後をつけられている様子だった。
まさか、今日急に来なくなるなんてことは……。
ちょっとだけ不安になりながら、駅の改札に向かってみた。
が、すぐにそれが杞憂だということはわかった。
いたのだ。
私にとってのターゲット……鮫島が。確かに。
そして、向こうも、自分のターゲットらしき人物である私を視界に捉えたことが分かった。
ここからが、勝負だ。
私は、人との待ち合わせのフリをして、スマホを操作する。
このタイミングで、LINEを使って三条ちゃんに連絡。
鮫島を駅で見つけた、だからまだ、外に出ないように、と。
「よし、これで大丈夫だろう……」
と、言葉に出してみて気づいた。
私の声は、震えている。
どうしよう。
前に一歩進まなくては。
改札に入って、三条ちゃんの家の方に行く電車に乗って……それから……。
考えただけで、悪寒がした。
ふと。この時偶然、加藤さんの名前が目に入った。
今まで、何だか怖くて既読にできなかったLINE。
この時、何を考えたのか……もしくは何も考えられなかったのか……それは自分のことなのにわからない。
ただ、事実として。
つい、加藤さんのLINEを開いてしまった。
中には可愛いスタンプが押されているだけ。
いつもだったら、イライラしたかもしれないそのスタンプでさえ、今はほんの少しだけ勇気をくれた。
「お返し、お待たせしました……加藤さん」
もしかしたら、もうこのお返しは加藤さんにとっては無駄になるかもしれない。
だけど今日は、何か押しておきたかった。
私は、「リア充爆発しろ」スタンプだけぽちっと押してから、改札を通り抜けた。
鮫島が、私の後についてきていることは、確認できた。
胸の詰め物も、どうにか形になった。
私は定時後に速攻でトイレで着替えてから、オフィスの周囲を歩いてみた。
まだ、鮫島の姿はない。
「よし、三条ちゃんに報告」
ぽちっと打ち込んで送信。
既読は、まだつかない。
私は周囲を見渡しながら、自分がストーカーをするならどこでターゲットを待つかを考えた。
ずっといても、違和感がない場所。
候補は3つ。
1つ目はカフェ。1階のテラス席にいれば、容易に観察ができる。
2つ目はコンビニ。……この間鮫島がいたのも、別の駅とはいえ、やはりコンビニの……それも雑誌エリアだった。
最後3つ目は、やはり駅の改札。
待ち合わせをしている人が大勢いるため、立っているだけであれば一切目立たない。
今私が立っている場所からは、カフェとコンビニは見える。
鮫島の姿は、どちらにもない。
まだ、ここに来ていないということは……やはり、駅で待っているべきか。
もしかしたら、今日は来ないかも知れない、とも考えたが、三条ちゃんの口ぶりでは、ほぼほぼ毎日、後をつけられている様子だった。
まさか、今日急に来なくなるなんてことは……。
ちょっとだけ不安になりながら、駅の改札に向かってみた。
が、すぐにそれが杞憂だということはわかった。
いたのだ。
私にとってのターゲット……鮫島が。確かに。
そして、向こうも、自分のターゲットらしき人物である私を視界に捉えたことが分かった。
ここからが、勝負だ。
私は、人との待ち合わせのフリをして、スマホを操作する。
このタイミングで、LINEを使って三条ちゃんに連絡。
鮫島を駅で見つけた、だからまだ、外に出ないように、と。
「よし、これで大丈夫だろう……」
と、言葉に出してみて気づいた。
私の声は、震えている。
どうしよう。
前に一歩進まなくては。
改札に入って、三条ちゃんの家の方に行く電車に乗って……それから……。
考えただけで、悪寒がした。
ふと。この時偶然、加藤さんの名前が目に入った。
今まで、何だか怖くて既読にできなかったLINE。
この時、何を考えたのか……もしくは何も考えられなかったのか……それは自分のことなのにわからない。
ただ、事実として。
つい、加藤さんのLINEを開いてしまった。
中には可愛いスタンプが押されているだけ。
いつもだったら、イライラしたかもしれないそのスタンプでさえ、今はほんの少しだけ勇気をくれた。
「お返し、お待たせしました……加藤さん」
もしかしたら、もうこのお返しは加藤さんにとっては無駄になるかもしれない。
だけど今日は、何か押しておきたかった。
私は、「リア充爆発しろ」スタンプだけぽちっと押してから、改札を通り抜けた。
鮫島が、私の後についてきていることは、確認できた。
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