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1.人生最後のデートだと思っていたのに
必要とされたかった 6/ずっと厳しい洗礼
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それから、体調が落ち着いてから、就職活動をした。それは冬のこと。
新卒たった2ヶ月でやめた私を雇ってくれるところはない。
「どうしてそれだけで辞めたの?」
「根性ないね」
「うちも無理じゃない?」
新卒面接の時よりずっと厳しい洗礼を、一次面接で受け続ける。
本当なら、就職してから一人暮らしをしたかったので、準備もしていた。物件探しも3月から始めていた。
だけど、このような状況になったため、急遽取りやめて実家暮らしは継続した。
そのため、衣食住だけは守られていたが、その家族からの
「今度はいつ就職できるの?」
というプレッシャーは日増しに強くなっていった。
この時期になると落ち着いてきたのか、大学の友人達から、連絡が来るようになった。
2回目のボーナス、という大イベントを控えていて、高級ブランド品を買うことや、旅行などの話題で盛り上がっていた。
私のことは、聞かれても答えられなかった。
その度に、話題を逸らすようにしていた。
気を悪くしない話題の逸らし方は、このタイミングで覚えた。
とはいえ、自分だけが置いていかれているようで、焦ってもいた。
どうしようと悩んでいると、これまで見ていた求人と全く違う書き方をしている求人を見つけた。
あなたに合う企業を見つけます。
あなたのスキルに合わせて仕事を選べます。
スキルアップのサポートも充実しています。
さまざまな仕事を経験して、あなただけのキャリアアップをしませんか?
と書かれていた。
今までは会社に合わせて、自分を変えることが正しいと考えていた。
でも、そうじゃない生き方があるのか……と、新鮮だった。
私はすぐに、この求人の連絡先にメールを送った。
企業に人を「派遣」する、というビジネスがあることを、この後すぐに決まった面談の場で、初めて教えてもらった。それから、体調が落ち着いてから、就職活動をした。それは冬のこと。
新卒たった2ヶ月でやめた私を雇ってくれるところはない。
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「根性ないね」
「うちも無理じゃない?」
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「今度はいつ就職できるの?」
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