18 / 24
第十八話
しおりを挟む
「さて、それじゃそろそろネタバラシとしよう。」
そしてアルデーレおじさんはこれまでのことを話してくれた。
まず、継母からレオルド伯爵は婚約の話を頂いて、すぐ様違和感を感じたそうだ。
自分の婚約なのに、何故か叔父のドレッド伯爵が喜んでいること。
そして肝心の私の事が全く分からないということ。
前々から私のスキャンダルがあったが、レオルド伯爵はそれをあまり信じていなかったこと。
そこでドレッド伯爵を探ったところ、継母とドレッド伯爵が金銭のやり取りをしている所を目撃したそうだ。
更にドレッド伯爵の身辺を調べると、異国から少女を買っている小切手まで出てきて、確信がついたらしい。
恐らくステラお嬢様は売られる。
そうなると、ステラお嬢様は逃げ出すだろう。
そして、ここからは前にクビにされたメイド達からの情報で、私は恐らく柵を登らず、誰も想像しないであろう下水を使って逃げることも予想されていたらしい。
お嬢様のことだから、きっと確実な方法で逃げるだろうと。
そしてメイドの中には配管工の旦那を持つ者がおり、私が脱走した時のためにわざと森に出る様に他のルートへ行けない様細工したとのこと。
道理で1本道だった訳である。
しかも、ご丁寧に森の出口の蓋を壊したのもその配管工とのこと。
そして森のすぐ側のこの街にやってくることまで、全て計算されていたということだ。
しかも、あの森でもまた別のメイドの旦那で元猟師の人が、私が獣に襲われない様にと、予め獣用のトラップを巻いていたらしい。
そのお陰で私は森をウロチョロしててもオオカミも何も出て来なかったというわけだ。
つまり、私の策は最初から全部バレてたと言うわけか。
少し悔しいが、お陰で作戦は上手くいったのだ。メイドたちとその配管工や元猟師には感謝してもしきれない。
「後はその森から街への入り口にレオルドを見張らせて、お嬢さんの安全を確保したって訳さ!」
「ちょっとまって、アルデーレおじさん、今レオルド伯爵を呼び捨てに?」
「そりゃな、あいつは俺の息子だから」
「え、えぇ?」
私はその事実に1番驚いた。
「まあ俺はこんな白髪だし老け顔だから、よく老人に間違えられるがな。
レオルドの方は母親に似たんだ。」
私は呼びやすいからおじさんと読んでいたが、内心ずっとお爺ちゃんだと思っていただなんて、絶対に言わないでおこう。
そう心に決めた。
そしてアルデーレおじさんはこれまでのことを話してくれた。
まず、継母からレオルド伯爵は婚約の話を頂いて、すぐ様違和感を感じたそうだ。
自分の婚約なのに、何故か叔父のドレッド伯爵が喜んでいること。
そして肝心の私の事が全く分からないということ。
前々から私のスキャンダルがあったが、レオルド伯爵はそれをあまり信じていなかったこと。
そこでドレッド伯爵を探ったところ、継母とドレッド伯爵が金銭のやり取りをしている所を目撃したそうだ。
更にドレッド伯爵の身辺を調べると、異国から少女を買っている小切手まで出てきて、確信がついたらしい。
恐らくステラお嬢様は売られる。
そうなると、ステラお嬢様は逃げ出すだろう。
そして、ここからは前にクビにされたメイド達からの情報で、私は恐らく柵を登らず、誰も想像しないであろう下水を使って逃げることも予想されていたらしい。
お嬢様のことだから、きっと確実な方法で逃げるだろうと。
そしてメイドの中には配管工の旦那を持つ者がおり、私が脱走した時のためにわざと森に出る様に他のルートへ行けない様細工したとのこと。
道理で1本道だった訳である。
しかも、ご丁寧に森の出口の蓋を壊したのもその配管工とのこと。
そして森のすぐ側のこの街にやってくることまで、全て計算されていたということだ。
しかも、あの森でもまた別のメイドの旦那で元猟師の人が、私が獣に襲われない様にと、予め獣用のトラップを巻いていたらしい。
そのお陰で私は森をウロチョロしててもオオカミも何も出て来なかったというわけだ。
つまり、私の策は最初から全部バレてたと言うわけか。
少し悔しいが、お陰で作戦は上手くいったのだ。メイドたちとその配管工や元猟師には感謝してもしきれない。
「後はその森から街への入り口にレオルドを見張らせて、お嬢さんの安全を確保したって訳さ!」
「ちょっとまって、アルデーレおじさん、今レオルド伯爵を呼び捨てに?」
「そりゃな、あいつは俺の息子だから」
「え、えぇ?」
私はその事実に1番驚いた。
「まあ俺はこんな白髪だし老け顔だから、よく老人に間違えられるがな。
レオルドの方は母親に似たんだ。」
私は呼びやすいからおじさんと読んでいたが、内心ずっとお爺ちゃんだと思っていただなんて、絶対に言わないでおこう。
そう心に決めた。
69
お気に入りに追加
866
あなたにおすすめの小説

一家処刑?!まっぴらごめんですわ!!~悪役令嬢(予定)の娘といじわる(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。 この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。 最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!! 悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

一家処刑?!まっぴら御免ですわ! ~悪役令嬢(予定)の娘と意地悪(予定)な継母と馬鹿(現在進行形)な夫
むぎてん
ファンタジー
夫が隠し子のチェルシーを引き取った日。「お花畑のチェルシー」という前世で読んだ小説の中に転生していると気付いた妻マーサ。
この物語、主人公のチェルシーは悪役令嬢だ。
最後は華麗な「ざまあ」の末に一家全員の処刑で幕を閉じるバッドエンド‥‥‥なんて、まっぴら御免ですわ!絶対に阻止して幸せになって見せましょう!!
悪役令嬢(予定)の娘と、意地悪(予定)な継母と、馬鹿(現在進行形)な夫。3人の登場人物がそれぞれの愛の形、家族の形を確認し幸せになるお話です。

悪意には悪意で
12時のトキノカネ
恋愛
私の不幸はあの女の所為?今まで穏やかだった日常。それを壊す自称ヒロイン女。そしてそのいかれた女に悪役令嬢に指定されたミリ。ありがちな悪役令嬢ものです。
私を悪意を持って貶めようとするならば、私もあなたに同じ悪意を向けましょう。
ぶち切れ気味の公爵令嬢の一幕です。

【完結】逃がすわけがないよね?
春風由実
恋愛
寝室の窓から逃げようとして捕まったシャーロット。
それは二人の結婚式の夜のことだった。
何故新妻であるシャーロットは窓から逃げようとしたのか。
理由を聞いたルーカスは決断する。
「もうあの家、いらないよね?」
※完結まで作成済み。短いです。
※ちょこっとホラー?いいえ恋愛話です。
※カクヨムにも掲載。

(完結)伯爵令嬢に婚約破棄した男性は、お目当ての彼女が着ている服の価値も分からないようです
泉花ゆき
恋愛
ある日のこと。
マリアンヌは婚約者であるビートから「派手に着飾ってばかりで財をひけらかす女はまっぴらだ」と婚約破棄をされた。
ビートは、マリアンヌに、ロコという娘を紹介する。
シンプルなワンピースをさらりと着ただけの豪商の娘だ。
ビートはロコへと結婚を申し込むのだそうだ。
しかし伯爵令嬢でありながら商品の目利きにも精通しているマリアンヌは首を傾げる。
ロコの着ているワンピース、それは仕立てこそシンプルなものの、生地と縫製は間違いなく極上で……つまりは、恐ろしく値の張っている服装だったからだ。
そうとも知らないビートは……
※ゆるゆる設定です


ヴェルセット公爵家令嬢クラリッサはどこへ消えた?
ルーシャオ
恋愛
完璧な令嬢であれとヴェルセット公爵家令嬢クラリッサは期待を一身に受けて育ったが、婚約相手のイアムス王国デルバート王子はそんなクラリッサを嫌っていた。挙げ句の果てに、隣国の皇女を巻き込んで婚約破棄事件まで起こしてしまう。長年の王子からの嫌がらせに、ついにクラリッサは心が折れて行方不明に——そして約十二年後、王城の古井戸でその白骨遺体が発見されたのだった。
一方、隣国の法医学者エルネスト・クロードはロロベスキ侯爵夫人ことマダム・マーガリーの要請でイアムス王国にやってきて、白骨死体のスケッチを見てクラリッサではないと看破する。クラリッサは行方不明になって、どこへ消えた? 今はどこにいる? 本当に死んだのか? イアムス王国の人々が彼女を惜しみ、探そうとしている中、クロードは情報収集を進めていくうちに重要参考人たちと話をして——?

結婚式をボイコットした王女
椿森
恋愛
請われて隣国の王太子の元に嫁ぐこととなった、王女のナルシア。
しかし、婚姻の儀の直前に王太子が不貞とも言える行動をしたためにボイコットすることにした。もちろん、婚約は解消させていただきます。
※初投稿のため生暖か目で見てくださると幸いです※
1/9:一応、本編完結です。今後、このお話に至るまでを書いていこうと思います。
1/17:王太子の名前を修正しました!申し訳ございませんでした···( ´ཫ`)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる