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第十五話
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ステラがお屋敷から逃亡して2日経った現在、未だにあの新聞屋で身を隠し続けていた。
「はあ、こんなはずじゃなかったのに…」
私の考えは結局甘かったのだろう。
あのテレビが放映されてからずっと、外では私を沢山の人が探し求めてる。
一部の店では、匿ってないかと家宅調査まで入ったらしい。
そうなると、ここに居るのも時間の問題になってきた。
それに、匿っているとアルデーレおじさんもバレたら、どうされるか分からない。
夜のうちにでも、森へ逃げようかとも考える。
オオカミよりも、ワニよりも、今は人間の方が怖い。
そんな私の心配を他所に、アルデーレおじさんは今日も新聞を書いていた。
「ねえ、アルデーレおじさん、そろそろおじさんの手を教えてくれないかしら?」
「それは今日の正午に言わなくても分かるさ。」
どう言う事なのだろう。
しかし、特に何もできない私は、言われた通り正午になるのを大人しく待った。
正午になり、店の鳩時計が鳴ったその時、アルデーレおじさんはガタッと椅子から立ち上がりテレビをつけた。
「ほら、お嬢さん、このニュースを見てろ。」
テレビには、また私の住んでいたお屋敷、アルミール家が映し出されている。
そこにはあの憎き公爵と継母が映っていた。
「今日は国民の皆様にレオルド伯爵から大事なお話があります。」
そう公爵は言い、隣からレオルド伯爵がテレビに映った。
「国民の皆さん、こんにちは。レオルド・ベイカーです。」
彼はにこやかにそう微笑んだ。
改めて見ると恐らくこの甘い表情だけで、女性を気絶させることすら出来そうなくらい美形だ。
しかし、何処かで見覚えがある様な…?
まあ、私も数は少ないが社交パーティなど出たこともあるから、もしかしたら会ったことはあるかもしれないが、普段パーティでは壁に花を決め込んでいた為、他の人との交流などろくにしていなかった。
私が誰かと親しげに話しているところをあの家族に見られでもしたら、その後何を言われるか溜まったものではないからだ。
まあ、それはさておき、今はこのニュースとやらに集中しよう。
「実は今日皆さまに、大事なお知らせがあります。
私、レオルド・ベイカーは、公爵の娘の」
「ステラお嬢様と正式に婚約したいと思います。」
「え?」
私はびっくりしてテレビに釘付けになった。
この人は何を言っているんだ?
散々世間では婚約破棄の話題が流れていたのに!?
「ちょっと、レオルド伯爵!間違えてますわよ!婚約するのは、娘のリザでしょう?」
継母が隣から慌てて口を出す。
それを見て、成る程、私の代わりに最初からリザをレオルド伯爵と婚姻させたかったのがはっきりと見て取れる。
しかし、レオルド伯爵はきっぱりとした口調でこう言ったのだ。
「いいえ。俺が婚約するのはステラお嬢様で間違いないですよ。」
「はあ、こんなはずじゃなかったのに…」
私の考えは結局甘かったのだろう。
あのテレビが放映されてからずっと、外では私を沢山の人が探し求めてる。
一部の店では、匿ってないかと家宅調査まで入ったらしい。
そうなると、ここに居るのも時間の問題になってきた。
それに、匿っているとアルデーレおじさんもバレたら、どうされるか分からない。
夜のうちにでも、森へ逃げようかとも考える。
オオカミよりも、ワニよりも、今は人間の方が怖い。
そんな私の心配を他所に、アルデーレおじさんは今日も新聞を書いていた。
「ねえ、アルデーレおじさん、そろそろおじさんの手を教えてくれないかしら?」
「それは今日の正午に言わなくても分かるさ。」
どう言う事なのだろう。
しかし、特に何もできない私は、言われた通り正午になるのを大人しく待った。
正午になり、店の鳩時計が鳴ったその時、アルデーレおじさんはガタッと椅子から立ち上がりテレビをつけた。
「ほら、お嬢さん、このニュースを見てろ。」
テレビには、また私の住んでいたお屋敷、アルミール家が映し出されている。
そこにはあの憎き公爵と継母が映っていた。
「今日は国民の皆様にレオルド伯爵から大事なお話があります。」
そう公爵は言い、隣からレオルド伯爵がテレビに映った。
「国民の皆さん、こんにちは。レオルド・ベイカーです。」
彼はにこやかにそう微笑んだ。
改めて見ると恐らくこの甘い表情だけで、女性を気絶させることすら出来そうなくらい美形だ。
しかし、何処かで見覚えがある様な…?
まあ、私も数は少ないが社交パーティなど出たこともあるから、もしかしたら会ったことはあるかもしれないが、普段パーティでは壁に花を決め込んでいた為、他の人との交流などろくにしていなかった。
私が誰かと親しげに話しているところをあの家族に見られでもしたら、その後何を言われるか溜まったものではないからだ。
まあ、それはさておき、今はこのニュースとやらに集中しよう。
「実は今日皆さまに、大事なお知らせがあります。
私、レオルド・ベイカーは、公爵の娘の」
「ステラお嬢様と正式に婚約したいと思います。」
「え?」
私はびっくりしてテレビに釘付けになった。
この人は何を言っているんだ?
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「ちょっと、レオルド伯爵!間違えてますわよ!婚約するのは、娘のリザでしょう?」
継母が隣から慌てて口を出す。
それを見て、成る程、私の代わりに最初からリザをレオルド伯爵と婚姻させたかったのがはっきりと見て取れる。
しかし、レオルド伯爵はきっぱりとした口調でこう言ったのだ。
「いいえ。俺が婚約するのはステラお嬢様で間違いないですよ。」
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