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3 俺様王子
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「どうしてだ……何で
何で戻ってないんだよ!!」
俺は朝目覚めても悪役令嬢であるライラのままだった。
「何で戻ってないんだ?
まだ夢なのか?
それとも、もしかして……」
「この乙女ゲームに転生した、とか?」
たしか小説や漫画で読んだ事がある。
主人公が刺されるなりトラックに轢かれるなりで転生したら、そこにはスライムがいたり魔法が使えたりする異世界ファンタジーに転生していた、とか。
「いやいやいや、だったら俺もファンタジーへ転生させろよ!
何でよりによって乙女ゲームの悪役令嬢なんだよ!?」
そして俺は大事な事に気づく。
「待てよ、という事は、現実の俺死んだって事?
え? 死因が乙女ゲームやった後疲れて寝落ちとか恥ずかし過ぎて誰にも言えないんだが?」
それに、やっと月野さんと仲良くなれそうだったというのに!
「嫌だ、未練がありすぎる!
何とかして元の世界に戻らないと!」
俺はうーんと考え込む。
しかし、考えてみても分からない。
寝て起きては駄目だった。
なら、この世界で死んだとしたら?
「いや、それでもし現実の俺にも影響が出たら大変だし、本当に死んだら本末転倒だ」
他に方法は?
ここは乙女ゲームの世界だろ、つまり……。
「攻略してクリアさえすれば、帰れるのでは?」
というか、他に考えても良い方法が思い浮かばない。
「しかし、悪役令嬢でクリアって無理ゲーじゃね?」
普通乙女ゲームと言えば誰からも愛されやすいキャラが主人公になる。
しかし、俺が今なっているキャラはみんなから嫌われている悪役令嬢。
この状態でクリア、つまり誰かを攻略するというのは、大分レベルが高い。
「何で俺だけハードモードなんだよ」
そうこうしてる内に、モブのメイドが部屋にやってきた。
「おはようございます。ライラお嬢様。
アーリーモーニングティーをお持ちしました」
アーリー? 何じゃそりゃ。
俺は出された紅茶を取り敢えずそのまま飲む。
「……大丈夫でしょうか?」
メイドはそわそわと俺の反応を伺ってくる。
「あ? 何が?
味ならまあ普通だけど」
俺がそう答えると、メイドはホッと胸を撫で下ろしていた。
そう言えばこのライラは、ゲームで確か茶が不味いだの騒いでる描写とかもあったな。
メイドの余所余所しい感じといい、怯えられているのは明白である。
しかし俺は別に人を虐める様な悪趣味は特に無い。
ここは一つ、警戒を少しでも解いて欲しい。
「あの、俺……私、貴方を虐めるつもりはないから、そんなに怯えないでくれない?……かしら?」
「あ、はい! すみません!」
メイドは深々と頭を下げる。
「だから、そう謝らなくていいから」
「え? は、はい、すみ……あ、いえ」
そうメイドは困った様な顔をしている。
恐らく虐められていたせいで謝り癖がついているのだろう。
「まあ次から気を付けてくれればいいよ……ですわ」
どうでもいいが、いちいち口調が分からなくなる。
「は、はい!
ありがとうございます!」
これで少しは怯えられずにすむといいのだが。
「それと、お着替えの方もお待ちしていますので、こちらに着替えてください。
朝食の準備も整っておりますので、着替えたら広間の方へと来てください」
俺はメイドにそう言われて真っ赤なドレスを渡される。
なんて言うか、如何にも気が強そうなタイプの女性が好みそうなドレスである。
そうして俺はドレスへと着替えようとするのだが、いかんせん着替えに戸惑う。
女子の服って何でこんなに付属品みたいなのが多いんだ?
お洒落って大変なんだな、と改めて思う。
そうしてなんとか着替え終わった俺は言われた通り広間へと向かう。
「ライラおはよう、遅かったな」
そう父親に言われる。
着替えに戸惑っていたのだから仕方ないだろと言い返したい気持ちをぐっと抑える。
「ごめんなさい、お父様」
「……まあ良いが」
「おはようライラ」
「おはようございます、ライラお姉様」
母親とルナにも挨拶される。
「おはようございます」
俺は2人に挨拶を返した。
後、さっきから思っていたのだが、使用人含めてみんな俺の事をじろじろと見過ぎじゃないか?
まあしかし、元男がお嬢様をやってるのだから何処かしらがおかしいのだろう。
暫くこの世界から抜け出せられないとなると、気を付けなくては。
そうして朝食を終えて、俺は部屋に戻ろうとした時に、メイドから声を掛けられた。
「ライラお嬢様、ルナお嬢様。
アラン王子がお見えです」
おっと、ここで1人目の攻略キャラがやって来た様だ。
随分早い登場だな。
まあ乙女ゲームだから当然と言えば当然か。
因みにアラン王子はこの国の王子で、俺様タイプのグイグイくるキャラである。
壁ドンからの耳元で「お前、今日から俺の女になれ」とかいう臭いセリフを照れもせず真顔で言える、男からしたら強靭なメンタルをお持ちの方だ。
出来れば俺はこいつは攻略したくない。
何故男にマウント取られなければいけないのだ。
「アラン王子、おはようございます」
案内されて来たアランに、ルナが先に挨拶をする。
「よお、ルナお嬢様、おはよう」
「……おはようございます」
俺も仕方なく挨拶する。
こいつは俺の中で攻略対象外なので、多少素っ気なくしていてオッケーだろう。
「よお、ライラお嬢様、声が小さいんじゃないか?」
来たよ早速マウント取りに。
お前はアレか?
マウント取らなきゃ死ぬ病にでも罹ってんのか?
「おはようございます」
俺は少しキレ気味にもう一度挨拶する。
「おいおい、俺様にそんな態度とは」
「アラン王子、すみません、許してあげてください」
何故か俺がルナに庇われる。
別に庇わなくていいのに。
「ふん、まあルナお嬢様に免じて今回は大目に見てやる。
ありがたく思いな」
ありがたくない。
全っ然ありがたくない。
「まあ、アラン王子はお優しいですね」
ルナも大丈夫か?
さっきからこいつ高圧的な態度で微塵の優しさも感じないぞ?
「ふっ、まあ俺様くらいの男になれば、懐が広いからな」
本当に懐が広いなら、最初の俺の挨拶にいちいち噛み付かないと思うけど。
「今日は俺様から二人にプレゼントをと思ってな、薔薇の花束だ」
「まあ、素敵です!
ありがとうございます!」
「……ありがとうございます」
正直男から薔薇の花束貰う事になるなんて思いもしなかった。
中学校の卒業式とかでも花貰ったけど、割とこういうの困るんだよな。
世話が面倒。だけど貰ったものだから無碍に捨てられない。
気付いたら枯れて虫がたかる。
「おや、ライラお嬢様は薔薇が好きじゃなかったのか?」
俺の不機嫌そうな表情を読み取ったのか、アランがつっかかってくる。
だから構うなって、ルナとだけ喋っとけよ。
ゲームではルナにずっと夢中だっただろーが。
ライラには誰も見向きもしてなかった癖に。
「出来れば花束は欲しくなかった……です」
「ラ、ライラお姉様!」
俺が正直に思った事を言ったら、ルナが驚いた顔を見せる。
「ふん、俺様にそんなにはっきり口答えするなんて、良い度胸してるじゃねーか」
「それはどうも」
だから俺にばっかつっかからないでくれ。
「アラン王子、御免なさい」
ルナが俺のせいでシュンとしてる。
ルナが謝る事なんてないんだけどな。
どうでも良いけどシュンとしてる顔も可愛い。
もう俺どっちかって言うとルナを攻略したい。
本気で百合ルートって無いかな?
俺はなんとか開拓出来ないものかと思考する。
「ルナお嬢様が気にする事はない」
お、たまにはまともな事を言うんだなこのマウント王子。
「ところで話はこのプレゼントだけ?……ですか?
それならお……私は部屋に戻ります」
そう言って俺はスタスタと部屋へと帰る。
攻略対象外に余計なフラグは立てたくないし、何よりこれ以上一緒に話したくなかったからである。
「ライラお姉様!
アラン王子、本当に御免なさい。
せっかく薔薇の花束まで下さったのに……」
「何、ルナお嬢様は気にしなくていい
……ライラお嬢様、面白え女だな」
「……え?」
さて、俺は部屋に戻って先ずは誰を攻略するか考えるとする。
なるべく俺のメンタルに優しい人がいい。
このゲームは隠しキャラ含めて5人の攻略キャラがいる。
1人目がさっきの俺様王子。
除外。
2人目がツンデレの幼馴染。
ツンデレ属性は嫌いでは無いが、男という所がやはりネックか。
いや、そんな事言えばこれから言うやつも全て男なんだけどな。
3人目が通りすがりに出会うイケメン。
そもそも通りすがっただけで恋愛フラグが立つとか、なんて素晴らしい世界なんだろう。
現実にはまず起こり得ない。
因みに性格は爽やかな感じ。
友達としてなら良いやつそう。
4人目が可愛いショタっ子。
ぶっちゃけ全男キャラの中で一番可愛いが、ショタである。
何というか、手を出し辛い。
確か年齢は14歳とかだったはず。
妹と同じ年齢である。非常にやり難い。
犯罪? ゲームの世界ならセーフです。
そしてラスト5人目が隠しキャラのフードの怪しげな青年。
ミステリアスで何考えてるかいまいち掴めない奴で攻略難易度もぶっちぎり高め。
こいつ攻略するのにゲームを5周した。
めっちゃ疲れた。
よってここでの攻略は出来ないと思う。
さて、この5人から俺は選ばなければならないのだが。
「どれも男なんだよなー」
性格的には3番目の通りすがりのイケメンが良いやつなんだが、顔が可愛いのはダントツでショタっ子である。
というか、そもそも悪役令嬢で誰かを攻略なんて出来るのか?
「あれ? 待てよ……。
もしバッドエンドになったらやばくねーか?」
悪役令嬢であるライラは、大体のエンディングで追放されたり処刑されたりしていた。
つまり、俺も一歩間違えれば、首が飛ぶ。
「やべぇ、何としてでも誰か攻略しねーと!」
俺は最悪の状況を回避するべく、この世界と真っ向から向き合う事を決意した。
何で戻ってないんだよ!!」
俺は朝目覚めても悪役令嬢であるライラのままだった。
「何で戻ってないんだ?
まだ夢なのか?
それとも、もしかして……」
「この乙女ゲームに転生した、とか?」
たしか小説や漫画で読んだ事がある。
主人公が刺されるなりトラックに轢かれるなりで転生したら、そこにはスライムがいたり魔法が使えたりする異世界ファンタジーに転生していた、とか。
「いやいやいや、だったら俺もファンタジーへ転生させろよ!
何でよりによって乙女ゲームの悪役令嬢なんだよ!?」
そして俺は大事な事に気づく。
「待てよ、という事は、現実の俺死んだって事?
え? 死因が乙女ゲームやった後疲れて寝落ちとか恥ずかし過ぎて誰にも言えないんだが?」
それに、やっと月野さんと仲良くなれそうだったというのに!
「嫌だ、未練がありすぎる!
何とかして元の世界に戻らないと!」
俺はうーんと考え込む。
しかし、考えてみても分からない。
寝て起きては駄目だった。
なら、この世界で死んだとしたら?
「いや、それでもし現実の俺にも影響が出たら大変だし、本当に死んだら本末転倒だ」
他に方法は?
ここは乙女ゲームの世界だろ、つまり……。
「攻略してクリアさえすれば、帰れるのでは?」
というか、他に考えても良い方法が思い浮かばない。
「しかし、悪役令嬢でクリアって無理ゲーじゃね?」
普通乙女ゲームと言えば誰からも愛されやすいキャラが主人公になる。
しかし、俺が今なっているキャラはみんなから嫌われている悪役令嬢。
この状態でクリア、つまり誰かを攻略するというのは、大分レベルが高い。
「何で俺だけハードモードなんだよ」
そうこうしてる内に、モブのメイドが部屋にやってきた。
「おはようございます。ライラお嬢様。
アーリーモーニングティーをお持ちしました」
アーリー? 何じゃそりゃ。
俺は出された紅茶を取り敢えずそのまま飲む。
「……大丈夫でしょうか?」
メイドはそわそわと俺の反応を伺ってくる。
「あ? 何が?
味ならまあ普通だけど」
俺がそう答えると、メイドはホッと胸を撫で下ろしていた。
そう言えばこのライラは、ゲームで確か茶が不味いだの騒いでる描写とかもあったな。
メイドの余所余所しい感じといい、怯えられているのは明白である。
しかし俺は別に人を虐める様な悪趣味は特に無い。
ここは一つ、警戒を少しでも解いて欲しい。
「あの、俺……私、貴方を虐めるつもりはないから、そんなに怯えないでくれない?……かしら?」
「あ、はい! すみません!」
メイドは深々と頭を下げる。
「だから、そう謝らなくていいから」
「え? は、はい、すみ……あ、いえ」
そうメイドは困った様な顔をしている。
恐らく虐められていたせいで謝り癖がついているのだろう。
「まあ次から気を付けてくれればいいよ……ですわ」
どうでもいいが、いちいち口調が分からなくなる。
「は、はい!
ありがとうございます!」
これで少しは怯えられずにすむといいのだが。
「それと、お着替えの方もお待ちしていますので、こちらに着替えてください。
朝食の準備も整っておりますので、着替えたら広間の方へと来てください」
俺はメイドにそう言われて真っ赤なドレスを渡される。
なんて言うか、如何にも気が強そうなタイプの女性が好みそうなドレスである。
そうして俺はドレスへと着替えようとするのだが、いかんせん着替えに戸惑う。
女子の服って何でこんなに付属品みたいなのが多いんだ?
お洒落って大変なんだな、と改めて思う。
そうしてなんとか着替え終わった俺は言われた通り広間へと向かう。
「ライラおはよう、遅かったな」
そう父親に言われる。
着替えに戸惑っていたのだから仕方ないだろと言い返したい気持ちをぐっと抑える。
「ごめんなさい、お父様」
「……まあ良いが」
「おはようライラ」
「おはようございます、ライラお姉様」
母親とルナにも挨拶される。
「おはようございます」
俺は2人に挨拶を返した。
後、さっきから思っていたのだが、使用人含めてみんな俺の事をじろじろと見過ぎじゃないか?
まあしかし、元男がお嬢様をやってるのだから何処かしらがおかしいのだろう。
暫くこの世界から抜け出せられないとなると、気を付けなくては。
そうして朝食を終えて、俺は部屋に戻ろうとした時に、メイドから声を掛けられた。
「ライラお嬢様、ルナお嬢様。
アラン王子がお見えです」
おっと、ここで1人目の攻略キャラがやって来た様だ。
随分早い登場だな。
まあ乙女ゲームだから当然と言えば当然か。
因みにアラン王子はこの国の王子で、俺様タイプのグイグイくるキャラである。
壁ドンからの耳元で「お前、今日から俺の女になれ」とかいう臭いセリフを照れもせず真顔で言える、男からしたら強靭なメンタルをお持ちの方だ。
出来れば俺はこいつは攻略したくない。
何故男にマウント取られなければいけないのだ。
「アラン王子、おはようございます」
案内されて来たアランに、ルナが先に挨拶をする。
「よお、ルナお嬢様、おはよう」
「……おはようございます」
俺も仕方なく挨拶する。
こいつは俺の中で攻略対象外なので、多少素っ気なくしていてオッケーだろう。
「よお、ライラお嬢様、声が小さいんじゃないか?」
来たよ早速マウント取りに。
お前はアレか?
マウント取らなきゃ死ぬ病にでも罹ってんのか?
「おはようございます」
俺は少しキレ気味にもう一度挨拶する。
「おいおい、俺様にそんな態度とは」
「アラン王子、すみません、許してあげてください」
何故か俺がルナに庇われる。
別に庇わなくていいのに。
「ふん、まあルナお嬢様に免じて今回は大目に見てやる。
ありがたく思いな」
ありがたくない。
全っ然ありがたくない。
「まあ、アラン王子はお優しいですね」
ルナも大丈夫か?
さっきからこいつ高圧的な態度で微塵の優しさも感じないぞ?
「ふっ、まあ俺様くらいの男になれば、懐が広いからな」
本当に懐が広いなら、最初の俺の挨拶にいちいち噛み付かないと思うけど。
「今日は俺様から二人にプレゼントをと思ってな、薔薇の花束だ」
「まあ、素敵です!
ありがとうございます!」
「……ありがとうございます」
正直男から薔薇の花束貰う事になるなんて思いもしなかった。
中学校の卒業式とかでも花貰ったけど、割とこういうの困るんだよな。
世話が面倒。だけど貰ったものだから無碍に捨てられない。
気付いたら枯れて虫がたかる。
「おや、ライラお嬢様は薔薇が好きじゃなかったのか?」
俺の不機嫌そうな表情を読み取ったのか、アランがつっかかってくる。
だから構うなって、ルナとだけ喋っとけよ。
ゲームではルナにずっと夢中だっただろーが。
ライラには誰も見向きもしてなかった癖に。
「出来れば花束は欲しくなかった……です」
「ラ、ライラお姉様!」
俺が正直に思った事を言ったら、ルナが驚いた顔を見せる。
「ふん、俺様にそんなにはっきり口答えするなんて、良い度胸してるじゃねーか」
「それはどうも」
だから俺にばっかつっかからないでくれ。
「アラン王子、御免なさい」
ルナが俺のせいでシュンとしてる。
ルナが謝る事なんてないんだけどな。
どうでも良いけどシュンとしてる顔も可愛い。
もう俺どっちかって言うとルナを攻略したい。
本気で百合ルートって無いかな?
俺はなんとか開拓出来ないものかと思考する。
「ルナお嬢様が気にする事はない」
お、たまにはまともな事を言うんだなこのマウント王子。
「ところで話はこのプレゼントだけ?……ですか?
それならお……私は部屋に戻ります」
そう言って俺はスタスタと部屋へと帰る。
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「ライラお姉様!
アラン王子、本当に御免なさい。
せっかく薔薇の花束まで下さったのに……」
「何、ルナお嬢様は気にしなくていい
……ライラお嬢様、面白え女だな」
「……え?」
さて、俺は部屋に戻って先ずは誰を攻略するか考えるとする。
なるべく俺のメンタルに優しい人がいい。
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除外。
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いや、そんな事言えばこれから言うやつも全て男なんだけどな。
3人目が通りすがりに出会うイケメン。
そもそも通りすがっただけで恋愛フラグが立つとか、なんて素晴らしい世界なんだろう。
現実にはまず起こり得ない。
因みに性格は爽やかな感じ。
友達としてなら良いやつそう。
4人目が可愛いショタっ子。
ぶっちゃけ全男キャラの中で一番可愛いが、ショタである。
何というか、手を出し辛い。
確か年齢は14歳とかだったはず。
妹と同じ年齢である。非常にやり難い。
犯罪? ゲームの世界ならセーフです。
そしてラスト5人目が隠しキャラのフードの怪しげな青年。
ミステリアスで何考えてるかいまいち掴めない奴で攻略難易度もぶっちぎり高め。
こいつ攻略するのにゲームを5周した。
めっちゃ疲れた。
よってここでの攻略は出来ないと思う。
さて、この5人から俺は選ばなければならないのだが。
「どれも男なんだよなー」
性格的には3番目の通りすがりのイケメンが良いやつなんだが、顔が可愛いのはダントツでショタっ子である。
というか、そもそも悪役令嬢で誰かを攻略なんて出来るのか?
「あれ? 待てよ……。
もしバッドエンドになったらやばくねーか?」
悪役令嬢であるライラは、大体のエンディングで追放されたり処刑されたりしていた。
つまり、俺も一歩間違えれば、首が飛ぶ。
「やべぇ、何としてでも誰か攻略しねーと!」
俺は最悪の状況を回避するべく、この世界と真っ向から向き合う事を決意した。
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