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魔法少女とは?後編
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「他にも聞きたいことが山ほどあるが、一旦後は帰りながら話すか」
あたりは夕暮れ時で、そろそろ日が沈もうとしている。
そんな中、いつまでも路地にはいたくない。
「そうだね、あ、それとごめんね」
そう言って卯月が謝ってきた。
「最近、ずっと放課後一緒に帰るの断っちゃって」
「いいよ、理由が分かったし、それに、今日はもう帰るだろ?今度こそ一緒に帰ろうぜ。」
「うん!」
卯月は大きく首を縦に振る。可愛い。
しかし理由は衝撃的ではあったが、まあ、魔法少女なら仕方あるまい。
「というか、何で魔法少女になったんだ?」
歩いている途中、ふと気になって俺は卯月に問いかける。
「え?あぁ、実はね、さっき別に魔法少女の子がいるって言ったでしょ?」
「ああ、あの魔法が得意という子?」
「うん、学校から帰る時にね、メアがたまたま居て、変な動物だなって跡をつけたんだけどね」
そういえば、卯月は動物が好きで、小さい頃よく野良猫とか追いかけて道に迷ったりとかしてたっけ?そういうドジなところもまた可愛い。
そして未知なる生物もいきなり追いかけちゃうとかマジ可愛い。
「そしたらね、その魔法少女の子がメアを見つけて戦いだしたの、私最初動物虐待だと思って、戦闘中に割って入っちゃって」
「なかなかヤバい状況だな、それ」
本当に卯月のやつは考えずにたまに突っ走っちゃうからな、そこがまた可愛い。
「そしたら、魔法少女の子に、そいつは人間を襲う悪いやつだって教えてもらってね、その子がメアを魔法で一気にやっつけたのが凄くカッコよくて!」
「その後にね、ルーチェっていう妖精に私も魔法少女の才能があるから戦ってくれないかって誘われてオッケーしたんだ。」
ん?ということはつまり…
「卯月、マジでボランティアで魔法少女になったのか?」
「え、でも人を襲う魔物を放ってはおけないし、一部の才能ある人にしかなれないって言われたら、断れないよ!」
そういえば卯月は人に頼み事されると断れないタイプだった。
俺なら自分にメリットのないことならすぐ断ってしまうけれど。
しかし、人を襲うとなれば話は別かもしれない。
「まあ、自分や周りの人が襲われるかもしれないなら、放ってはおけないかな」
まあ俺は非情な人間なので、赤の他人が襲われようと気にしないだろうけれど。
「そうだよね!」
きっと、優しい卯月なら、誰彼構わず助けてしまうのだろう。
そこが羨ましくもあり、何か騙されたりしないかと不安にもなるのだが、そういうところも可愛いから仕方ない。
「ところで、さっき妖精とかも居るって言ってたよな?それはなんだ?」
「ああ、ルーチェね、んーとね、ルーチェは私みたいに魔法少女の素質がある人に魔法を与えてくれる存在、かな?」
「ふーん、なんか美味しそうな名前だな」
「因みに、魔法少女にはメアを倒す他に、クリスタルと王様?を探して欲しいって頼まれてるの。」
「クリスタル?王様?」
「うん、クリスタルっていうのは何でも願いが叶う魔法の塊みたいなものなんだって。
それがね、妖精界でクリスタルを納めていた王様が20年前に地球に持ち逃げしちゃったらしくてね。」
「なんか、一気に凄い話になったな。」
魔法少女というより、RPG要素が出てきたようだ。
「因みにメアが出てきたのも、多分そのクリスタルのせいらしいんだよね、だから、クリスタルと王様を見つければ、恐らくこのメアも止めることが出来るんじゃないかって言われているの。」
「ふーん、つまり、メアが現れているのは王様がクリスタルを悪用した、みたいな感じか」
俺は一呼吸おいて考えてみる。
「しかし、それって俺たち人間は完全に巻き込まれているだけだよな」
「そう言われれば、そうだね!」
卯月はそこではっと驚く。
いや、普通に考えればすぐ分かるだろうに。
「魔法少女になれたことで、ちょっと浮かれちゃってたよ」
ほんとに卯月は馬鹿可愛い。
「あと、さっき蒼が言ってた負けた時はどうなるかはルーチェに今度確認しておくね!」
やっぱり何も考えていなかったんだと思い、俺はとても卯月が心配になる。
強いから多分大丈夫なのだろうけれど。
あたりは夕暮れ時で、そろそろ日が沈もうとしている。
そんな中、いつまでも路地にはいたくない。
「そうだね、あ、それとごめんね」
そう言って卯月が謝ってきた。
「最近、ずっと放課後一緒に帰るの断っちゃって」
「いいよ、理由が分かったし、それに、今日はもう帰るだろ?今度こそ一緒に帰ろうぜ。」
「うん!」
卯月は大きく首を縦に振る。可愛い。
しかし理由は衝撃的ではあったが、まあ、魔法少女なら仕方あるまい。
「というか、何で魔法少女になったんだ?」
歩いている途中、ふと気になって俺は卯月に問いかける。
「え?あぁ、実はね、さっき別に魔法少女の子がいるって言ったでしょ?」
「ああ、あの魔法が得意という子?」
「うん、学校から帰る時にね、メアがたまたま居て、変な動物だなって跡をつけたんだけどね」
そういえば、卯月は動物が好きで、小さい頃よく野良猫とか追いかけて道に迷ったりとかしてたっけ?そういうドジなところもまた可愛い。
そして未知なる生物もいきなり追いかけちゃうとかマジ可愛い。
「そしたらね、その魔法少女の子がメアを見つけて戦いだしたの、私最初動物虐待だと思って、戦闘中に割って入っちゃって」
「なかなかヤバい状況だな、それ」
本当に卯月のやつは考えずにたまに突っ走っちゃうからな、そこがまた可愛い。
「そしたら、魔法少女の子に、そいつは人間を襲う悪いやつだって教えてもらってね、その子がメアを魔法で一気にやっつけたのが凄くカッコよくて!」
「その後にね、ルーチェっていう妖精に私も魔法少女の才能があるから戦ってくれないかって誘われてオッケーしたんだ。」
ん?ということはつまり…
「卯月、マジでボランティアで魔法少女になったのか?」
「え、でも人を襲う魔物を放ってはおけないし、一部の才能ある人にしかなれないって言われたら、断れないよ!」
そういえば卯月は人に頼み事されると断れないタイプだった。
俺なら自分にメリットのないことならすぐ断ってしまうけれど。
しかし、人を襲うとなれば話は別かもしれない。
「まあ、自分や周りの人が襲われるかもしれないなら、放ってはおけないかな」
まあ俺は非情な人間なので、赤の他人が襲われようと気にしないだろうけれど。
「そうだよね!」
きっと、優しい卯月なら、誰彼構わず助けてしまうのだろう。
そこが羨ましくもあり、何か騙されたりしないかと不安にもなるのだが、そういうところも可愛いから仕方ない。
「ところで、さっき妖精とかも居るって言ってたよな?それはなんだ?」
「ああ、ルーチェね、んーとね、ルーチェは私みたいに魔法少女の素質がある人に魔法を与えてくれる存在、かな?」
「ふーん、なんか美味しそうな名前だな」
「因みに、魔法少女にはメアを倒す他に、クリスタルと王様?を探して欲しいって頼まれてるの。」
「クリスタル?王様?」
「うん、クリスタルっていうのは何でも願いが叶う魔法の塊みたいなものなんだって。
それがね、妖精界でクリスタルを納めていた王様が20年前に地球に持ち逃げしちゃったらしくてね。」
「なんか、一気に凄い話になったな。」
魔法少女というより、RPG要素が出てきたようだ。
「因みにメアが出てきたのも、多分そのクリスタルのせいらしいんだよね、だから、クリスタルと王様を見つければ、恐らくこのメアも止めることが出来るんじゃないかって言われているの。」
「ふーん、つまり、メアが現れているのは王様がクリスタルを悪用した、みたいな感じか」
俺は一呼吸おいて考えてみる。
「しかし、それって俺たち人間は完全に巻き込まれているだけだよな」
「そう言われれば、そうだね!」
卯月はそこではっと驚く。
いや、普通に考えればすぐ分かるだろうに。
「魔法少女になれたことで、ちょっと浮かれちゃってたよ」
ほんとに卯月は馬鹿可愛い。
「あと、さっき蒼が言ってた負けた時はどうなるかはルーチェに今度確認しておくね!」
やっぱり何も考えていなかったんだと思い、俺はとても卯月が心配になる。
強いから多分大丈夫なのだろうけれど。
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