15 / 18
ここは天国か?
しおりを挟む
「えっと…?」
いきなり可愛いと言われたメイは顔を真っ赤にしていた。
まさかいきなりそう言われるなんて思いもしなかった。
メイは恥ずかしくて自分の手を顔に当てる。
その恥じらっている姿すら、イクリスの目には可愛くてしょうがなかった。
「メイ、お前は俺を殺す気か!?
大体、日を追うごとに可愛くなるなんて反則すぎる!メイのことを見てるだけで緊張してしまうし、目も合わせられなくなってしまう!それは俺のせいでもあるのだけれど!でもメイのことを考えたらいてもたってもいられないんだ!
可愛い、可愛すぎて辛い、出来れば他の男にお前の可愛いところなんて見せたくない!独り占めしたい!」
そこまで言い切ってふとイクリスは我に返る。
俺、心の声を全部口に出して言ってなかったか!?
やばい、俺の人生終わった。
絶対ドン引かれる。
だって気持ち悪いだろ、今の俺。
最悪だ、やばい、メイの方を怖くて見れない。
イクリスは黙って俯いていた。
すると、メイから小さく返事が来たのだ。
「えっと、今のはイクリスの本心…?」
うわー絶対引いてるよこれ。
内心絶対この人無いわーって思われてるよ。
穴があったら入りたい。
寧ろ今ここで穴を掘り出したい。
しかし、ここまで言って嘘でした!何て言える訳もない。
「あ、ああ。」
俺は先程の大声とは裏腹に大分小さく絞り出した声でそう呟いた。
「そ、そうなんだ…。」
今メイはどんな表情をしてるのだろうか?
気になるけれど怖くて見れない。
冷ややかな目で俺を見ているのだろうか?
それはそれでちょっと気になる。
イクリスはチラリと顔を上げてメイの方を見た。
すると、メイも顔が俯いており、表情が良く見えない。
やばい、ガチで困ってる!?
というか、もう俺と顔も合わせたくないくらい嫌がっている!?
しかし、もう言ってしまった後なのだから、弁明すら出来ない。
「う、嬉しい…!」
そう言って、メイは俺に抱きついてきた。
俺は思考がフリーズする。
今何が起きてる?
俺が暴走して変なことを沢山言って。
それからメイにドン引きされて、抱きつかれてる?
何故だ?
「????」
イクリスには訳が分からなかった。
しかも、その、メイの体温や香りなんかが直に感じるせいで、段々とこれが現実味を増していく。
やばい、メイがこんな近くにいる。
いい香りがする、なんか全体的に柔らかいし、腕とか細いな。
あれ、この状況まずくないか?
俺は耐えられるか?
これは試練か何かなのか?
「私、ずっとイクリスのことが好きだった!」
そう俺の胸の中でメイが言う。
成る程と俺はそこで分かった。
俺はきっとあの本心を全部言った時に死んだんだな。
そしてここは俺の都合のいい様に出来た天国という訳か。
だからメイがこんな事を言ってくれるんだな。
しかし神様とは本当に居るんだな。
死んだ後にこんなにリアルな夢を見させてくれるのだから。
そうしみじみと神へと感謝する。
しかし、夢ならもうちょっと堪能しても良いだろう。
俺はメイの背中に腕を回して、抱きしめ返した。
「!!」
メイは少し驚いた様だが、更にメイも強く抱きついてきた。
「好きだ、メイ、大好きだ。」
俺はそうメイに囁く。
「うん。私も、ずっとイクリスが大好きよ。」
それから、メイと目があう。
いくら夢とは言え、どこまで許されるのだろうか?
いきなり可愛いと言われたメイは顔を真っ赤にしていた。
まさかいきなりそう言われるなんて思いもしなかった。
メイは恥ずかしくて自分の手を顔に当てる。
その恥じらっている姿すら、イクリスの目には可愛くてしょうがなかった。
「メイ、お前は俺を殺す気か!?
大体、日を追うごとに可愛くなるなんて反則すぎる!メイのことを見てるだけで緊張してしまうし、目も合わせられなくなってしまう!それは俺のせいでもあるのだけれど!でもメイのことを考えたらいてもたってもいられないんだ!
可愛い、可愛すぎて辛い、出来れば他の男にお前の可愛いところなんて見せたくない!独り占めしたい!」
そこまで言い切ってふとイクリスは我に返る。
俺、心の声を全部口に出して言ってなかったか!?
やばい、俺の人生終わった。
絶対ドン引かれる。
だって気持ち悪いだろ、今の俺。
最悪だ、やばい、メイの方を怖くて見れない。
イクリスは黙って俯いていた。
すると、メイから小さく返事が来たのだ。
「えっと、今のはイクリスの本心…?」
うわー絶対引いてるよこれ。
内心絶対この人無いわーって思われてるよ。
穴があったら入りたい。
寧ろ今ここで穴を掘り出したい。
しかし、ここまで言って嘘でした!何て言える訳もない。
「あ、ああ。」
俺は先程の大声とは裏腹に大分小さく絞り出した声でそう呟いた。
「そ、そうなんだ…。」
今メイはどんな表情をしてるのだろうか?
気になるけれど怖くて見れない。
冷ややかな目で俺を見ているのだろうか?
それはそれでちょっと気になる。
イクリスはチラリと顔を上げてメイの方を見た。
すると、メイも顔が俯いており、表情が良く見えない。
やばい、ガチで困ってる!?
というか、もう俺と顔も合わせたくないくらい嫌がっている!?
しかし、もう言ってしまった後なのだから、弁明すら出来ない。
「う、嬉しい…!」
そう言って、メイは俺に抱きついてきた。
俺は思考がフリーズする。
今何が起きてる?
俺が暴走して変なことを沢山言って。
それからメイにドン引きされて、抱きつかれてる?
何故だ?
「????」
イクリスには訳が分からなかった。
しかも、その、メイの体温や香りなんかが直に感じるせいで、段々とこれが現実味を増していく。
やばい、メイがこんな近くにいる。
いい香りがする、なんか全体的に柔らかいし、腕とか細いな。
あれ、この状況まずくないか?
俺は耐えられるか?
これは試練か何かなのか?
「私、ずっとイクリスのことが好きだった!」
そう俺の胸の中でメイが言う。
成る程と俺はそこで分かった。
俺はきっとあの本心を全部言った時に死んだんだな。
そしてここは俺の都合のいい様に出来た天国という訳か。
だからメイがこんな事を言ってくれるんだな。
しかし神様とは本当に居るんだな。
死んだ後にこんなにリアルな夢を見させてくれるのだから。
そうしみじみと神へと感謝する。
しかし、夢ならもうちょっと堪能しても良いだろう。
俺はメイの背中に腕を回して、抱きしめ返した。
「!!」
メイは少し驚いた様だが、更にメイも強く抱きついてきた。
「好きだ、メイ、大好きだ。」
俺はそうメイに囁く。
「うん。私も、ずっとイクリスが大好きよ。」
それから、メイと目があう。
いくら夢とは言え、どこまで許されるのだろうか?
0
お気に入りに追加
363
あなたにおすすめの小説
誰もいないのなら
海無鈴河
恋愛
嫌いな彼と秘密の恋人になりました(フリだけど)
ごく普通の高校生――大和朱莉はある日突然許嫁がいることを知ってしまう。
その相手は容姿、家柄、能力、全てにおいて完璧な同じ学校の生徒会長――吉野蒼司だった。
しかし、学校では対立している二人の仲は最悪。
仕方なく仲の良い恋人同士として過ごしてみようと同盟を組んだ二人だが、それには「周囲にバレない」というオプションが付いていた!
右も左も分からない!二人の秘密の結末ははたしてどこに向かっていく……!
----------------
一応学園×コメディ×ごくまれにラブ
※この作品は他サイトにも掲載しています。
表紙写真は写真AC様よりお借りしました。
【完結】結婚式前~婚約者の王太子に「最愛の女が別にいるので、お前を愛することはない」と言われました~
黒塔真実
恋愛
挙式が迫るなか婚約者の王太子に「結婚しても俺の最愛の女は別にいる。お前を愛することはない」とはっきり言い切られた公爵令嬢アデル。しかしどんなに婚約者としてないがしろにされても女性としての誇りを傷つけられても彼女は平気だった。なぜなら大切な「心の拠り所」があるから……。しかし、王立学園の卒業ダンスパーティーの夜、アデルはかつてない、世にも酷い仕打ちを受けるのだった―― ※神視点。■なろうにも別タイトルで重複投稿←【ジャンル日間4位】。
【完結】強制力なんて怖くない!
櫻野くるみ
恋愛
公爵令嬢のエラリアは、十歳の時に唐突に前世の記憶を取り戻した。
どうやら自分は以前読んだ小説の、第三王子と結婚するも浮気され、妻の座を奪われた挙句、幽閉される「エラリア」に転生してしまったらしい。
そんな人生は真っ平だと、なんとか未来を変えようとするエラリアだが、物語の強制力が邪魔をして思うように行かず……?
強制力がエグい……と思っていたら、実は強制力では無かったお話。
短編です。
完結しました。
なんだか最後が長くなりましたが、楽しんでいただけたら嬉しいです。
【完結】昨日までの愛は虚像でした
鬼ヶ咲あちたん
恋愛
公爵令息レアンドロに体を暴かれてしまった侯爵令嬢ファティマは、純潔でなくなったことを理由に、レアンドロの双子の兄イグナシオとの婚約を解消されてしまう。その結果、元凶のレアンドロと結婚する羽目になったが、そこで知らされた元婚約者イグナシオの真の姿に慄然とする。
軽い気持ちで超絶美少年(ヤンデレ)に告白したら
夕立悠理
恋愛
容姿平凡、頭脳平凡、なリノアにはひとつだけ、普通とちがうところがある。
それは極度の面食いということ。
そんなリノアは冷徹と名高い公爵子息(イケメン)に嫁ぐことに。
「初夜放置? ぜーんぜん、問題ないわ!
だって旦那さまってば顔がいいもの!!!」
朝食をたまに一緒にとるだけで、満足だ。寝室別でも、他の女の香水の香りがしてもぜーんぜん平気。……なーんて、思っていたら、旦那さまの様子がおかしい?
「他の誰でもない君が! 僕がいいっていったんだ。……そうでしょ?」
あれ、旦那さまってば、どうして手錠をお持ちなのでしょうか?
それをわたしにつける??
じょ、冗談ですよね──!?!?
『まて』をやめました【完結】
かみい
恋愛
私、クラウディアという名前らしい。
朧気にある記憶は、ニホンジンという意識だけ。でも名前もな~んにも憶えていない。でもここはニホンじゃないよね。記憶がない私に周りは優しく、なくなった記憶なら新しく作ればいい。なんてポジティブな家族。そ~ねそ~よねと過ごしているうちに見たクラウディアが以前に付けていた日記。
時代錯誤な傲慢な婚約者に我慢ばかりを強いられていた生活。え~っ、そんな最低男のどこがよかったの?顔?顔なの?
超絶美形婚約者からの『まて』はもう嫌!
恋心も忘れてしまった私は、新しい人生を歩みます。
貴方以上の美人と出会って、私の今、充実、幸せです。
だから、もう縋って来ないでね。
本編、番外編含め完結しました。ありがとうございます
※小説になろうさんにも、別名で載せています
転生おばさんは有能な侍女
吉田ルネ
恋愛
五十四才の人生あきらめモードのおばさんが転生した先は、可憐なお嬢さまの侍女でした
え? 婚約者が浮気? え? 国家転覆の陰謀?
転生おばさんは忙しい
そして、新しい恋の予感……
てへ
豊富な(?)人生経験をもとに、お嬢さまをおたすけするぞ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる