311 / 328
霊界トーク!
しおりを挟む
オリヴィアがノアに告白していたその遥か上空にて。
「はあ、あの女やっとくっついたのね」
そんな2人を見届けている少女が2人いた。
「全く、私が夢にまで出てやったんだからさっさとくっつきなさいよね」
白髪の美少女はやれやれと呆れながらそう話す。
「うまくいったねリーシェお姉さん!」
白髪の少女の隣で、更に一回り程小さい黒髪の少女がそう声を掛けた。
「そりゃあまあ私がわざわざ焚き付ける為に一芝居打ったんだもの。当然の結果よ。
ところでキャットレイ、貴女の方こそ良かったの?
あのノアだかって少年の事が好きだったんじゃないの?」
白髪の少女……リーシェに尋ねられ、黒髪の少女……キャットレイは微笑みながら答える。
「確かにノアの事は好きだったけど、あくまで友達としてだからね。
友達の恋を応援するのは当たり前でしょ?
それに……」
そう話してる途中、キャットレイはオリヴィアとノアがいる庭園とはまた別の場所を見ながら頬を赤く染めた。
「私、恋人にするならリーシェお姉さんのお兄様の方がタイプだわ!」
キャットレイはたまたまノルトギアに来て仕事中のレイアンを見つけてはそちらを見つめていた。
そう、何を隠そうキャットレイは中々の面食いだったのだ。
「まあ兄上様は顔だけはかっこいいからね」
「はあ、レイアン様、今日もなんてお麗しい……♡
なのに、あの赤髪女の奴、ノアと付き合うとか言い出したかと思えば速攻レイアン様に乗り換えやがって~っ!
ノアと付き合ったままだったら、レイアン様をあんな奴盗られずに済んだのに、ムカつくわ!」
そしてキャットレイはレイアンに近寄ってくるアレシアを睨みながら怒りだした。
「友達の恋を応援するんじゃなかったの?」
「友達の恋は応援するけど、自分の恋の方がもっと大事!」
きっぱりとそう言い切るキャットレイの言葉にリーシェはくすくすと笑いながら返事をする。
「私、そういう考え嫌いじゃないわ」
リーシェにそう言われてキャットレイも少し照れ笑いしながら答えた。
「ありがとう。まあ冗談だけどね。私は生きてないからどんなに頑張ってもレイアン様にアタック出来ないし、それに生きていたとしてもきっとレイアン様とは一生会う事もなかっただろうし。
寧ろ死んだおかげで色々こうして見れるのも中々面白いし!」
「まあそうね。中々面白いものだわ」
生きている時よりも、死んだ今の方が前より人の気持ちが分かるだなんて、皮肉よね。
リーシェは下界を眺めながらそう想いを馳せていた。
「リーシェお姉さんこそ、オリヴィアさんの事嫌ってるっぽいのに何で応援なんてしたの?」
ふいにキャットレイからそう質問され、リーシェはさも当たり前かの様に口を開いた。
「あら、別に嫌ってはいないわよ。
それに応援もしていないわ。
ただ、早くあの2人がくっついてくれないと、アデック様と万が一あの女がくっつくなんて事になったら許せないからね。
でもやっとこれで私も安心してアデック様を愛する事に集中出来るわ♡」
リーシェはそう言うとぴゅーんとアデックの元へと向かっていったのだった。
「あ、行っちゃった……まあいっか」
それからキャットレイはノアの所に振り向いて叫んだ。
「ノアー! 幸せにねー!
元気でねー! あ、後墓参りは猫グッズだけじゃなくて、甘いお菓子も食べたいからよろしくねー!
よし、じゃあ私もレイアン様の所に行こーっと♪」
こうしてキャットレイもレイアンの元へと向かって行くのだった。
「はあ、あの女やっとくっついたのね」
そんな2人を見届けている少女が2人いた。
「全く、私が夢にまで出てやったんだからさっさとくっつきなさいよね」
白髪の美少女はやれやれと呆れながらそう話す。
「うまくいったねリーシェお姉さん!」
白髪の少女の隣で、更に一回り程小さい黒髪の少女がそう声を掛けた。
「そりゃあまあ私がわざわざ焚き付ける為に一芝居打ったんだもの。当然の結果よ。
ところでキャットレイ、貴女の方こそ良かったの?
あのノアだかって少年の事が好きだったんじゃないの?」
白髪の少女……リーシェに尋ねられ、黒髪の少女……キャットレイは微笑みながら答える。
「確かにノアの事は好きだったけど、あくまで友達としてだからね。
友達の恋を応援するのは当たり前でしょ?
それに……」
そう話してる途中、キャットレイはオリヴィアとノアがいる庭園とはまた別の場所を見ながら頬を赤く染めた。
「私、恋人にするならリーシェお姉さんのお兄様の方がタイプだわ!」
キャットレイはたまたまノルトギアに来て仕事中のレイアンを見つけてはそちらを見つめていた。
そう、何を隠そうキャットレイは中々の面食いだったのだ。
「まあ兄上様は顔だけはかっこいいからね」
「はあ、レイアン様、今日もなんてお麗しい……♡
なのに、あの赤髪女の奴、ノアと付き合うとか言い出したかと思えば速攻レイアン様に乗り換えやがって~っ!
ノアと付き合ったままだったら、レイアン様をあんな奴盗られずに済んだのに、ムカつくわ!」
そしてキャットレイはレイアンに近寄ってくるアレシアを睨みながら怒りだした。
「友達の恋を応援するんじゃなかったの?」
「友達の恋は応援するけど、自分の恋の方がもっと大事!」
きっぱりとそう言い切るキャットレイの言葉にリーシェはくすくすと笑いながら返事をする。
「私、そういう考え嫌いじゃないわ」
リーシェにそう言われてキャットレイも少し照れ笑いしながら答えた。
「ありがとう。まあ冗談だけどね。私は生きてないからどんなに頑張ってもレイアン様にアタック出来ないし、それに生きていたとしてもきっとレイアン様とは一生会う事もなかっただろうし。
寧ろ死んだおかげで色々こうして見れるのも中々面白いし!」
「まあそうね。中々面白いものだわ」
生きている時よりも、死んだ今の方が前より人の気持ちが分かるだなんて、皮肉よね。
リーシェは下界を眺めながらそう想いを馳せていた。
「リーシェお姉さんこそ、オリヴィアさんの事嫌ってるっぽいのに何で応援なんてしたの?」
ふいにキャットレイからそう質問され、リーシェはさも当たり前かの様に口を開いた。
「あら、別に嫌ってはいないわよ。
それに応援もしていないわ。
ただ、早くあの2人がくっついてくれないと、アデック様と万が一あの女がくっつくなんて事になったら許せないからね。
でもやっとこれで私も安心してアデック様を愛する事に集中出来るわ♡」
リーシェはそう言うとぴゅーんとアデックの元へと向かっていったのだった。
「あ、行っちゃった……まあいっか」
それからキャットレイはノアの所に振り向いて叫んだ。
「ノアー! 幸せにねー!
元気でねー! あ、後墓参りは猫グッズだけじゃなくて、甘いお菓子も食べたいからよろしくねー!
よし、じゃあ私もレイアン様の所に行こーっと♪」
こうしてキャットレイもレイアンの元へと向かって行くのだった。
0
お気に入りに追加
529
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
お金目的で王子様に近づいたら、いつの間にか外堀埋められて逃げられなくなっていた……
木野ダック
恋愛
いよいよ食卓が茹でジャガイモ一色で飾られることになった日の朝。貧乏伯爵令嬢ミラ・オーフェルは、決意する。
恋人を作ろう!と。
そして、お金を恵んでもらおう!と。
ターゲットは、おあつらえむきに中庭で読書を楽しむ王子様。
捨て身になった私は、無謀にも無縁の王子様に告白する。勿論、ダメ元。無理だろうなぁって思ったその返事は、まさかの快諾で……?
聞けば、王子にも事情があるみたい!
それならWINWINな関係で丁度良いよね……って思ってたはずなのに!
まさかの狙いは私だった⁉︎
ちょっと浅薄な貧乏令嬢と、狂愛一途な完璧王子の追いかけっこ恋愛譚。
※王子がストーカー気質なので、苦手な方はご注意いただければ幸いです。
転生したらただの女子生徒Aでしたが、何故か攻略対象の王子様から溺愛されています
平山和人
恋愛
平凡なOLの私はある日、事故にあって死んでしまいました。目が覚めるとそこは知らない天井、どうやら私は転生したみたいです。
生前そういう小説を読みまくっていたので、悪役令嬢に転生したと思いましたが、実際はストーリーに関わらないただの女子生徒Aでした。
絶望した私は地味に生きることを決意しましたが、なぜか攻略対象の王子様や悪役令嬢、更にヒロインにまで溺愛される羽目に。
しかも、私が聖女であることも判明し、国を揺るがす一大事に。果たして、私はモブらしく地味に生きていけるのでしょうか!?
【完結】転生地味悪役令嬢は婚約者と男好きヒロイン諸共無視しまくる。
なーさ
恋愛
アイドルオタクの地味女子 水上羽月はある日推しが轢かれそうになるのを助けて死んでしまう。そのことを不憫に思った女神が「あなた、可哀想だから転生!」「え?」なんの因果か異世界に転生してしまう!転生したのは地味な公爵令嬢レフカ・エミリーだった。目が覚めると私の周りを大人が囲っていた。婚約者の第一王子も男好きヒロインも無視します!今世はうーん小説にでも生きようかな〜と思ったらあれ?あの人は前世の推しでは!?地味令嬢のエミリーが知らず知らずのうちに戦ったり溺愛されたりするお話。
本当に駄文です。そんなものでも読んでお気に入り登録していただけたら嬉しいです!
【完結】烏公爵の後妻〜旦那様は亡き前妻を想い、一生喪に服すらしい〜
七瀬菜々
恋愛
------ウィンターソン公爵の元に嫁ぎなさい。
ある日突然、兄がそう言った。
魔力がなく魔術師にもなれなければ、女というだけで父と同じ医者にもなれないシャロンは『自分にできることは家のためになる結婚をすること』と、日々婚活を頑張っていた。
しかし、表情を作ることが苦手な彼女の婚活はそううまくいくはずも無く…。
そろそろ諦めて修道院にで入ろうかと思っていた矢先、突然にウィンターソン公爵との縁談が持ち上がる。
ウィンターソン公爵といえば、亡き妻エミリアのことが忘れられず、5年間ずっと喪に服したままで有名な男だ。
前妻を今でも愛している公爵は、シャロンに対して予め『自分に愛されないことを受け入れろ』という誓約書を書かせるほどに徹底していた。
これはそんなウィンターソン公爵の後妻シャロンの愛されないはずの結婚の物語である。
※基本的にちょっと残念な夫婦のお話です
【電子書籍化進行中】声を失った令嬢は、次期公爵の義理のお兄さまに恋をしました
八重
恋愛
※発売日少し前を目安に作品を引き下げます
修道院で生まれ育ったローゼマリーは、14歳の時火事に巻き込まれる。
その火事の唯一の生き残りとなった彼女は、領主であるヴィルフェルト公爵に拾われ、彼の養子になる。
彼には息子が一人おり、名をラルス・ヴィルフェルトといった。
ラルスは容姿端麗で文武両道の次期公爵として申し分なく、社交界でも評価されていた。
一方、怠惰なシスターが文字を教えなかったため、ローゼマリーは読み書きができなかった。
必死になんとか義理の父や兄に身振り手振りで伝えようとも、なかなか伝わらない。
なぜなら、彼女は火事で声を失ってしまっていたからだ──
そして次第に優しく文字を教えてくれたり、面倒を見てくれるラルスに恋をしてしまって……。
これは、義理の家族の役に立ちたくて頑張りながら、言えない「好き」を内に秘める、そんな物語。
※小説家になろうが先行公開です
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる