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ガラクタの中の人形
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「ここは……あんまり手入れされてないな」
アレシアと会話したその後。
ノアは玄関のすぐ横にある庭園にやって来ていたのだが、お屋敷にどうやら庭師がいないのか庭園は長い間放置されているらしく雑草や草木が四方に好き放題伸びていた。
一応申し訳程度のガーデンベンチもあるが、そちらにも植物の蔦が絡まっていて座れる状態ではなさそうだ。
「これじゃあ庭園には寄れないな。
他にはどんな部屋があるんだろ」
それからノアは屋敷に再度入り、キッチン、書斎、広間、客間と次々と部屋を物色していった。
「あれ? ノア、お前何してるんだ?」
すると、たまたま濡れてすらいないモップを適当にかけたフリをしているブラッドとでくわした。
「あ、ブラッドさん。
暇なので屋敷の中を見て回っていたんです」
「ふーん、まあここ人があんまり住んでない割には部屋数はあるからな。
そのお陰で使用人の俺もでかい部屋に住めているし」
そうにこにこと嬉しそうに笑うブラッドを見て、ノアは前々から疑問に思っていた事を訊いてみる事にした。
「ブラッドさんは、最初からアレシア姫がヤバい人だって分かってたんですよね?」
「あ? まあ知ってたけど、それがどうかしたか?」
「何故そんな人の下で働こうと思ったんですか?」
素朴なノアの質問に、ブラッドは鼻で笑いながら答える。
「はっ! そんなの金の為に決まってんじゃんか。
つっても坊ちゃんのお前には分かんねーかもしれねーけどよ。
俺は仕事選んでられる様なご身分でもないからな」
「はあ……まあ一国の姫から雇われるなら大分良い金額を貰ったんでしょうけど、危ないとか思わないんですか?」
「本当に危なくなったらとんずらこくぜ。
それに危なっかしい仕事は慣れっこだしな」
そうドヤ顔で言うブラッドに、ノアは単純に凄いなと感心していた。
「何だか、ブラッドさんって自由で羨ましいですね」
「ま、お前ら貴族とは違って自由ではあるがな。
でも自分のした事の責任は自分で取らなきゃならねーし、判断ミスったって誰も助けてくれやしない。
俺がもし路地で1人ひっそりと死んだとしても、誰も看取ってくれない。
誰にも知られない。
それでもノア、お前は羨ましいって言えるか?」
そんな暗い内容を話している筈なのに、淡々と何とも思っていないかの様な笑顔で話すブラッドを見て、ノアは目を見開く。
「……御免なさい。僕、そこまで考えずに失言しちゃって」
「いや、今の言い方は俺の方こそ八つ当たりっぽかった。
わりぃな。
ただ、そういう世界もあるって事が言いたかっただけだ」
前々から思っていたが、ブラッドさんはやたらと線引きして俺や他の人達を近付けさせない様にしている気がする。
まるで、住む世界が違うとでも言っている様で。
そして、その線引きはオリヴィア姉様もたまにしていた。
やはり、下町での暮らしでみんな俺達貴族からは想像もつかない様な事を体験していたりするんだろうか?
「そうですか……」
「あ、そういや物置きにあるもの全部捨てろって言われてたの忘れてたや。
ノア、暇ならちょっと付き合ってくれねーか?」
「え? まあ良いですけど」
変に緊張感が漂った空気を変えるべくブラッドさんは気を遣ってそう提案したのかもしれないが、普通使用人が仕事を貴族に手伝えというのはいささか前代未聞な気がする。
しかし、それも許されてしまうのがブラッドさんなのだろう。
何せ彼は実質使用人ではなくあくまで戦闘要員として雇われている為大半の事は許されている様である。
それに、俺もする事もなく暇なのは変わりないので、二つ返事でつい引き受ける事にしたのだが……。
「うわぁ……」
物置部屋に入るなり俺は安請け合いなんてするんじゃなかったと若干後悔していた。
そこには使用用途すらよく分からない機械や、恐らくアレシアが作った美術品など色々な物が乱雑に積み重なっていたのだ。
それから俺はブラッドさんと部屋に入り取り敢えず手当たり次第物を袋に詰めていった。
「これ、何ですかね?」
「知らねー。見た事ねーもんばっかだしな」
よく分からないガラクタの様な物を持って一応ブラッドさんに問い掛けてみるものの、やはりブラッドさんでも分からない様だった。
それどころか興味すらないらしくブラッドさんはそこら辺の物を雑にどんどんと袋に詰め込んでいったので、俺も遅れを取らぬ様どんどん詰め込む事にした。
しかし、こんなに沢山のゴミを一体どう捨てればいいのだろうか?
ノアは疑問に思いつつも、まあそこは他の使用人達がどうにかするだろうと考えるのをやめた。
「だぁーもう! 物ありすぎだろ!
人使い荒いんだよあの馬鹿姫!」
「確かに沢山ありますよね……ん?
これ……」
ブラッドさんが怒っているのを横目に作業を続けていると、ふと、ガラクタの山からかなり精巧に作られているゴスロリの様な服を着た少女の人形が出てきた。
俺はそれを拾い上げてマジマジと眺める。
単純に細かく作られていて今にも動き出しそうな位リアルだったというのもあるが、その少女がどことなく見覚えがあったのだ。
それが誰だったか思い出せず人形を見ながらうーん、と悩んでいると、後ろから小さく声が聞こえてきた。
「……ソフィア」
俺が後ろを振り向くと、そこには人形を睨む様に見ているブラッドさんが立っていた。
それから人形をもう一度見やって、俺は納得した。
「ああ! そっか、ソフィアに似てるんですね。
だから見覚えがあったのか」
確かに、白い髪に赤い夕焼けの様な瞳はオリヴィア姉様の侍女であるソフィアにそっくりだった。
まあ実際のソフィアは大人なので、ソフィアが子供だったらこんな感じだったのだろうかと思う。
「……」
「ブラッドさん?
この人形がどうかしましたか?」
それから、まだ人形を睨む様に凝視しているブラッドさんに俺は声を掛けた。
「いや……何でもねー」
ブラッドさんは素っ気なくそう答えるも、それから殆ど喋る事なくもくもくと物を袋に詰めていた。
俺は不思議に思ったが、恐らく訊いた所で答えてはくれないのだろうと詮索するのをやめて黙って作業をすすめた。
「ふぃー、やっと終わった……」
「疲れましたね……」
それからまる半日かけて俺とブラッドさんは部屋の物を全て袋に詰めて部屋の外に運び出した。
勿論、あのソフィアに似た人形も一緒に。
「あの……ブラッドさん、良かったんですか?」
「は? 何が?」
「その……あの人形、捨てちゃっても」
「この部屋にあるもの全部捨てとけって言われたんだから、当然だろ?」
試しに捨てる直前に訊いてみたが、やはり案の定ブラッドさんはそれ以上何も語らなかった。
因みにその後袋に詰めた物は他の使用人達がやって来て回収していってくれた。
その時使用人達もブラッドさんと共に俺が手伝っている事に驚き何人かに慌てて止められたが、ブラッドさんを残して1人だけやめるのも何だか悪い気がして結局最後まで手伝っていたのだった。
まあ別に途中でやめた所でブラッドさんはきっと何も言わなかっただろうし、俺が気を遣う義理もないのだが、オリヴィア姉様の元師匠であるブラッドさんとは仲良くしておいて損はないかなと思ったという事もある。
「それじゃあノア、手伝ってくれてサンキューな!
また暇そうにしてたら手伝ってくれよ!」
「まあ、別に良いですけど……」
本来なら使用人がその屋敷に住む貴族に決して言う言葉ではないが、まあ俺も暇なのでいいかと深く考えずに頷く。
しかし、出来ればもう面倒事は嫌なので、今度からはちゃんと内容を把握してから返事をしようとノアはそう心に決めた。
ただ、その日は沢山体を動かしたお陰か夜は久しぶりにぐっすりと眠れたのだった。
一方その日の夜、ブラッドはアレシアの部屋を訪れていた。
「おいアーシー」
「私は今はもうアレシアよ。
それに、夜に男の使用人がレディの部屋に来るのは本来ご法度よ?」
そう優しく諭す様に注意するアレシアにブラッドは言い返す。
「そんなの今はどうでもいい。
お前、ソフィア・ロメリアって知ってるか?」
突然のブラッドの質問にアレシアはキョトンとする。
「?
いいえ、知らないわ」
アレシアはどうやら本当に知らなかった様で、ブラッドを不思議そうに見つめていた。
「そうか……なら、白髪に赤目の少女の人形ばかり作る人形師なら知ってるか?」
そのブラッドの質問に、今度はアレシアも身に覚えがあるらしくああ、と思い出した様に答える。
「もしかしてアレキサンドおじ様の事かしら?」
「アレキサンド?」
「ええ、私の叔父よ。
私が言うのも何だけど物凄く変人でねぇ。
何でも、好きな女性の為に人間の様な人形を作ろうとしていたの」
「そいつさ、もしかして馬車にはねられて死んだか?」
「ええ。そうだけど……もしかして、知ってるの?」
ブラッドの問いにアレシアは答えつつも不思議に思い逆にブラッドにそう質問した。
それに対してブラッドは首を横に振る。
「いや、俺は直接は知らねーけど。
そっか、お前の叔父だったのか。
なんか納得したわ」
それからブラッドは満足したのかそのまま部屋を出て行った。
「何だったのかしら?
まあいいけど」
それからアレシアは気にも留める事なく眠ろうとベッドに横になった。
一方アレシアの部屋から出てきたブラッドもそのまま部屋に戻り、部屋に入るなりすぐ様ベッドに潜り込む。
「人形師、アレキサンド、か……」
そう呟いてブラッドは赤い瞳を閉じた。
アレシアと会話したその後。
ノアは玄関のすぐ横にある庭園にやって来ていたのだが、お屋敷にどうやら庭師がいないのか庭園は長い間放置されているらしく雑草や草木が四方に好き放題伸びていた。
一応申し訳程度のガーデンベンチもあるが、そちらにも植物の蔦が絡まっていて座れる状態ではなさそうだ。
「これじゃあ庭園には寄れないな。
他にはどんな部屋があるんだろ」
それからノアは屋敷に再度入り、キッチン、書斎、広間、客間と次々と部屋を物色していった。
「あれ? ノア、お前何してるんだ?」
すると、たまたま濡れてすらいないモップを適当にかけたフリをしているブラッドとでくわした。
「あ、ブラッドさん。
暇なので屋敷の中を見て回っていたんです」
「ふーん、まあここ人があんまり住んでない割には部屋数はあるからな。
そのお陰で使用人の俺もでかい部屋に住めているし」
そうにこにこと嬉しそうに笑うブラッドを見て、ノアは前々から疑問に思っていた事を訊いてみる事にした。
「ブラッドさんは、最初からアレシア姫がヤバい人だって分かってたんですよね?」
「あ? まあ知ってたけど、それがどうかしたか?」
「何故そんな人の下で働こうと思ったんですか?」
素朴なノアの質問に、ブラッドは鼻で笑いながら答える。
「はっ! そんなの金の為に決まってんじゃんか。
つっても坊ちゃんのお前には分かんねーかもしれねーけどよ。
俺は仕事選んでられる様なご身分でもないからな」
「はあ……まあ一国の姫から雇われるなら大分良い金額を貰ったんでしょうけど、危ないとか思わないんですか?」
「本当に危なくなったらとんずらこくぜ。
それに危なっかしい仕事は慣れっこだしな」
そうドヤ顔で言うブラッドに、ノアは単純に凄いなと感心していた。
「何だか、ブラッドさんって自由で羨ましいですね」
「ま、お前ら貴族とは違って自由ではあるがな。
でも自分のした事の責任は自分で取らなきゃならねーし、判断ミスったって誰も助けてくれやしない。
俺がもし路地で1人ひっそりと死んだとしても、誰も看取ってくれない。
誰にも知られない。
それでもノア、お前は羨ましいって言えるか?」
そんな暗い内容を話している筈なのに、淡々と何とも思っていないかの様な笑顔で話すブラッドを見て、ノアは目を見開く。
「……御免なさい。僕、そこまで考えずに失言しちゃって」
「いや、今の言い方は俺の方こそ八つ当たりっぽかった。
わりぃな。
ただ、そういう世界もあるって事が言いたかっただけだ」
前々から思っていたが、ブラッドさんはやたらと線引きして俺や他の人達を近付けさせない様にしている気がする。
まるで、住む世界が違うとでも言っている様で。
そして、その線引きはオリヴィア姉様もたまにしていた。
やはり、下町での暮らしでみんな俺達貴族からは想像もつかない様な事を体験していたりするんだろうか?
「そうですか……」
「あ、そういや物置きにあるもの全部捨てろって言われてたの忘れてたや。
ノア、暇ならちょっと付き合ってくれねーか?」
「え? まあ良いですけど」
変に緊張感が漂った空気を変えるべくブラッドさんは気を遣ってそう提案したのかもしれないが、普通使用人が仕事を貴族に手伝えというのはいささか前代未聞な気がする。
しかし、それも許されてしまうのがブラッドさんなのだろう。
何せ彼は実質使用人ではなくあくまで戦闘要員として雇われている為大半の事は許されている様である。
それに、俺もする事もなく暇なのは変わりないので、二つ返事でつい引き受ける事にしたのだが……。
「うわぁ……」
物置部屋に入るなり俺は安請け合いなんてするんじゃなかったと若干後悔していた。
そこには使用用途すらよく分からない機械や、恐らくアレシアが作った美術品など色々な物が乱雑に積み重なっていたのだ。
それから俺はブラッドさんと部屋に入り取り敢えず手当たり次第物を袋に詰めていった。
「これ、何ですかね?」
「知らねー。見た事ねーもんばっかだしな」
よく分からないガラクタの様な物を持って一応ブラッドさんに問い掛けてみるものの、やはりブラッドさんでも分からない様だった。
それどころか興味すらないらしくブラッドさんはそこら辺の物を雑にどんどんと袋に詰め込んでいったので、俺も遅れを取らぬ様どんどん詰め込む事にした。
しかし、こんなに沢山のゴミを一体どう捨てればいいのだろうか?
ノアは疑問に思いつつも、まあそこは他の使用人達がどうにかするだろうと考えるのをやめた。
「だぁーもう! 物ありすぎだろ!
人使い荒いんだよあの馬鹿姫!」
「確かに沢山ありますよね……ん?
これ……」
ブラッドさんが怒っているのを横目に作業を続けていると、ふと、ガラクタの山からかなり精巧に作られているゴスロリの様な服を着た少女の人形が出てきた。
俺はそれを拾い上げてマジマジと眺める。
単純に細かく作られていて今にも動き出しそうな位リアルだったというのもあるが、その少女がどことなく見覚えがあったのだ。
それが誰だったか思い出せず人形を見ながらうーん、と悩んでいると、後ろから小さく声が聞こえてきた。
「……ソフィア」
俺が後ろを振り向くと、そこには人形を睨む様に見ているブラッドさんが立っていた。
それから人形をもう一度見やって、俺は納得した。
「ああ! そっか、ソフィアに似てるんですね。
だから見覚えがあったのか」
確かに、白い髪に赤い夕焼けの様な瞳はオリヴィア姉様の侍女であるソフィアにそっくりだった。
まあ実際のソフィアは大人なので、ソフィアが子供だったらこんな感じだったのだろうかと思う。
「……」
「ブラッドさん?
この人形がどうかしましたか?」
それから、まだ人形を睨む様に凝視しているブラッドさんに俺は声を掛けた。
「いや……何でもねー」
ブラッドさんは素っ気なくそう答えるも、それから殆ど喋る事なくもくもくと物を袋に詰めていた。
俺は不思議に思ったが、恐らく訊いた所で答えてはくれないのだろうと詮索するのをやめて黙って作業をすすめた。
「ふぃー、やっと終わった……」
「疲れましたね……」
それからまる半日かけて俺とブラッドさんは部屋の物を全て袋に詰めて部屋の外に運び出した。
勿論、あのソフィアに似た人形も一緒に。
「あの……ブラッドさん、良かったんですか?」
「は? 何が?」
「その……あの人形、捨てちゃっても」
「この部屋にあるもの全部捨てとけって言われたんだから、当然だろ?」
試しに捨てる直前に訊いてみたが、やはり案の定ブラッドさんはそれ以上何も語らなかった。
因みにその後袋に詰めた物は他の使用人達がやって来て回収していってくれた。
その時使用人達もブラッドさんと共に俺が手伝っている事に驚き何人かに慌てて止められたが、ブラッドさんを残して1人だけやめるのも何だか悪い気がして結局最後まで手伝っていたのだった。
まあ別に途中でやめた所でブラッドさんはきっと何も言わなかっただろうし、俺が気を遣う義理もないのだが、オリヴィア姉様の元師匠であるブラッドさんとは仲良くしておいて損はないかなと思ったという事もある。
「それじゃあノア、手伝ってくれてサンキューな!
また暇そうにしてたら手伝ってくれよ!」
「まあ、別に良いですけど……」
本来なら使用人がその屋敷に住む貴族に決して言う言葉ではないが、まあ俺も暇なのでいいかと深く考えずに頷く。
しかし、出来ればもう面倒事は嫌なので、今度からはちゃんと内容を把握してから返事をしようとノアはそう心に決めた。
ただ、その日は沢山体を動かしたお陰か夜は久しぶりにぐっすりと眠れたのだった。
一方その日の夜、ブラッドはアレシアの部屋を訪れていた。
「おいアーシー」
「私は今はもうアレシアよ。
それに、夜に男の使用人がレディの部屋に来るのは本来ご法度よ?」
そう優しく諭す様に注意するアレシアにブラッドは言い返す。
「そんなの今はどうでもいい。
お前、ソフィア・ロメリアって知ってるか?」
突然のブラッドの質問にアレシアはキョトンとする。
「?
いいえ、知らないわ」
アレシアはどうやら本当に知らなかった様で、ブラッドを不思議そうに見つめていた。
「そうか……なら、白髪に赤目の少女の人形ばかり作る人形師なら知ってるか?」
そのブラッドの質問に、今度はアレシアも身に覚えがあるらしくああ、と思い出した様に答える。
「もしかしてアレキサンドおじ様の事かしら?」
「アレキサンド?」
「ええ、私の叔父よ。
私が言うのも何だけど物凄く変人でねぇ。
何でも、好きな女性の為に人間の様な人形を作ろうとしていたの」
「そいつさ、もしかして馬車にはねられて死んだか?」
「ええ。そうだけど……もしかして、知ってるの?」
ブラッドの問いにアレシアは答えつつも不思議に思い逆にブラッドにそう質問した。
それに対してブラッドは首を横に振る。
「いや、俺は直接は知らねーけど。
そっか、お前の叔父だったのか。
なんか納得したわ」
それからブラッドは満足したのかそのまま部屋を出て行った。
「何だったのかしら?
まあいいけど」
それからアレシアは気にも留める事なく眠ろうとベッドに横になった。
一方アレシアの部屋から出てきたブラッドもそのまま部屋に戻り、部屋に入るなりすぐ様ベッドに潜り込む。
「人形師、アレキサンド、か……」
そう呟いてブラッドは赤い瞳を閉じた。
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