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気になる瞳
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前回までのあらすじ。
ノアに一目惚れした少女、アーシーはノアからノルトギアの事を習う代わりにノアの恋を応援すると提案してきた。
・提案に乗る ◁
・提案に乗らない
・戦う
……何故にあらすじがゲームのコマンド風なんだろう?
しかも戦うって何?
ノアはあらすじに混乱していた。
「ノア様、どうかされましたか?」
混乱してるノアにアーシーは不思議そうに尋ねる。
「あ、いえ……。
それより、応援するって、どういう事ですか?」
ノアに尋ねられ、アーシーはふふんと自信満々に微笑んだ。
「ノア様の好きな相手と仲良くなって、ノア様の良い所をアピールしていくわ!」
アーシーにそう言われてノアはその状況を想像してみる。
……オリヴィア姉様とアーシー様が仲良くなって、アーシー様が僕の良い所をアピール……。
とは言え、まずオリヴィア姉様とアーシー様が友達になれるかも分からないし、それに。
「例え僕の良い所をアピールした所で、それがどうかした? って普通にスルーされそう」
「え? ノア様の好きな方ってそういう感じなの?」
ノアの回答にアーシーは戸惑う。
「あ、勿論ちゃんと良い人ですよ!
ただ、その……ちょっと口が悪い所があるというか、嘘が下手で人間関係も下手というか、素直じゃなくて平気で人を傷付ける事を言ってはそんな自分に傷付いちゃう程に不器用な人ですかね?」
それを聞いてアーシーはノア様の好きな人って一体どんな方なんだろうと不思議に思った。
「えーと、ノア様は何でそんな方を好きに?」
アーシーにそう問われて、ノアは照れ臭そうに答える。
「それは勿論、可愛いからですよ」
「え? 可愛い?」
「あ、外見も勿論可愛いんですけどね?
でも、そういう不器用で素直じゃない所が、可愛いんですよね」
そうのろけるノアの瞳を、アーシーはジッと見つめた後に成る程、と呟く。
「つまりノア様は、その人の悪い所も含めて好きだと」
「ええと、まあそうなりますかね」
アーシーに問われて、ノアは照れながらも愛おしむ様な笑顔で答えた。
「そうですか……ノア様がどれだけその方の事を好きなのか、よく分かったわ。
でも、そう言われると余計に興味が湧いてきちゃった!
それで、その方って誰なのかしら?」
キラキラとアーシーは瞳を輝かせ身を乗り出しながら興味津々でノアに尋ねる。
「えーと、その、義理の姉になったオリヴィア姉様です」
ノアはそういえばこういう風に誰かに自分の好きな人を教える事って初めてだったなと思い照れながらオリヴィアの名前を伝えた。
「オリヴィア様、ね!
義理の姉、という事は一緒に暮らしてるの?」
「え? まあ、はい」
「あら、それってすっごく良いじゃない!
片想いの人と一つ屋根の下で暮らしているだなんて!」
それからきゃー! とアーシーははしゃいでいた。
「でも、それなら私の応援なんてますます要らなかったかもね。
ノルトギアの事を教えて貰ったお礼は、また別のものにするわ」
「そうですか。分かりました」
「あ、それと折角だし、このままノルトギアの事もまた教えて下さる?」
「ええ。それは全然構いませんよ」
こうして、アーシーはまたノアからノルトギアの事やノルトギア語を習っていると、やがて帰る時間になった。
「それじゃあノア様!
今日はありがとね」
「いえ、こんな事で良いなら」
アーシーの爽やかな笑顔に、ノアは小さく微笑みながらそう返事をした。
「ねえ、また習いにたまに来ても良い?
あ、後お礼として今度フィール国のお土産とか持ってくるわ」
アーシーにそう言われ、ノアはにっこりと作り笑顔で答える。
「ええ。良いですよ」
そして、アーシーが帰るというタイミングで、ちょうどオリヴィアが通りかかった。
「あ、えーと、ご機嫌よう。
ノアの友達ですか?」
取り敢えず目が合ってしまったのでオリヴィアはそう挨拶をする。
「ご機嫌よう!
私はノア様の友達になったアーシー・カインと申します。
最近フィール国から引っ越してきました。
貴女は……?」
「私、ノアの義姉のオリヴィア・ハワードと申します」
オリヴィアはぺこりと軽く会釈をすると、アーシーは目を輝かせた。
「あなたが、オリヴィア様ね!」
そのアーシーの反応を見て、オリヴィアはすぐにノアが私の事を何か言ったんだろうなと勘づいた。
それからオリヴィアがノアの方を見やると、ノアはにっこりと笑みを浮かべている。
こいつ、私の事一体どういう風に言ったんだろう?
オリヴィアは疑問に思いつつも、アーシーの方へと向き直った。
「あ! そうだ!
オリヴィア様、今私ノア様からノルトギアの事やノルトギア語を習ってたんですけど、良ければオリヴィア様も教えてくれませんか?」
「え?」
唐突な申し出に、オリヴィアはキョトンとする。
「ノア様も、1人で教えるよりその方が良いわよね?」
そうアーシーはノアに目配せしながら問い掛けた。
恐らくアーシーなりの気遣いなのだろう。
「そうですね、僕としては、オリヴィア姉様が居てくれた方が助かりますね」
その提案に、ノアもちゃっかりと同意する。
「そんなん私が居なくても……」
一方、面倒なのでオリヴィアは断ろうとしたが、アーシーのお願いする様な目を見て、途中で意見を変えた。
「まあ、私が居た方が良いっていうならそれでも良いけど」
「本当ですか?」
誘った手前、まさかオリヴィアが提案に乗ってくれるとは思っていなかったノアは嬉しさと驚きで問い返す。
「まあ、私も勉強になるし」
「ありがとうございますオリヴィア様!
じゃあ次からお願いしますね!
それでは私は時間なので帰りますね。
ご機嫌よう!」
そう言って、アーシーは去って行った。
「ねえノア、今の人と仲良いの?」
アーシーが帰ってすぐに、オリヴィアはノアに問い掛けた。
「え? まあ最近仲良くなった感じなので、何とも言えませんが……それがどうかしましたか?」
オリヴィア姉様がそんな事を訊いてくるって事は、まさか焼きもちを焼いて……?
いや、それはないか。
きっとオリヴィア姉様の事だから、自分も友達になりたいとかきっとそう考えているのだろう。
ノアは自分の考えに一喜一憂していた。
「いや……。
あんたが友達を家に呼ぶのなんて珍しいなと思っただけよ。
あんたもちゃんと友達がいる様で安心したわ」
それからオリヴィアはからかう様にノアにそう言うと、ノアはそれを聞いてむぅ、と頬を膨らませる。
「オリヴィア姉様に言われなくともちゃんと友達くらい居ますよ」
「それは良かったわ」
それ、からかってます? と不機嫌なノアの横で、オリヴィアは少し胸騒ぎを感じていた。
なんとなく、胸の中の何かがざわつく様な……。
「ところでオリヴィア姉様はてっきりさっきの提案断るのかと思っていました。
あ、オリヴィア姉様も友達が欲しかったんですものね?」
ノアにそう訊かれて、私はノアを睨む。
「別にそんなんじゃないわよ。
ただ……自分の勉強にもなるかなって思っただけで」
「へぇ、そうですか」
それから私はニヤニヤと勘繰っているノアを無視して考えた。
アーシーという少女の瞳が、一瞬だけ、翳った様な気がした。
恐らく気のせいなのだろうけれど、何となく気になったのだ。
ノアとアーシーを2人きりにさせるのはまずい。
何故かそんな気がして、つい提案を受け入れてしまった。
「ノア、その、アーシー様ってどんな人なの?」
私がそう訊くと、どうやら友達になりたいから訊いたと勘違いしているノアはニコニコとした笑顔になる。
「アーシー様は、ちょっと変わってるけど良い人そうでしたよ?
この国に来たばかりでまだ友達も少ないって言ってましたし、チャンスですね」
「何がチャンスですね、よ。
だから別に私は友達が欲しい訳ではなくって……」
「あ、僕明日の課題まだやってなかったのでそれやってきますね!」
「あ……」
私が否定しようとすると、ノアはさっさと部屋へと戻ってしまった。
「……うーん、まあでもノアが良い人だって言うんなら、多分大丈夫よね。うん」
オリヴィアは少しモヤモヤしつつも、そう考える事にした。
ノアに一目惚れした少女、アーシーはノアからノルトギアの事を習う代わりにノアの恋を応援すると提案してきた。
・提案に乗る ◁
・提案に乗らない
・戦う
……何故にあらすじがゲームのコマンド風なんだろう?
しかも戦うって何?
ノアはあらすじに混乱していた。
「ノア様、どうかされましたか?」
混乱してるノアにアーシーは不思議そうに尋ねる。
「あ、いえ……。
それより、応援するって、どういう事ですか?」
ノアに尋ねられ、アーシーはふふんと自信満々に微笑んだ。
「ノア様の好きな相手と仲良くなって、ノア様の良い所をアピールしていくわ!」
アーシーにそう言われてノアはその状況を想像してみる。
……オリヴィア姉様とアーシー様が仲良くなって、アーシー様が僕の良い所をアピール……。
とは言え、まずオリヴィア姉様とアーシー様が友達になれるかも分からないし、それに。
「例え僕の良い所をアピールした所で、それがどうかした? って普通にスルーされそう」
「え? ノア様の好きな方ってそういう感じなの?」
ノアの回答にアーシーは戸惑う。
「あ、勿論ちゃんと良い人ですよ!
ただ、その……ちょっと口が悪い所があるというか、嘘が下手で人間関係も下手というか、素直じゃなくて平気で人を傷付ける事を言ってはそんな自分に傷付いちゃう程に不器用な人ですかね?」
それを聞いてアーシーはノア様の好きな人って一体どんな方なんだろうと不思議に思った。
「えーと、ノア様は何でそんな方を好きに?」
アーシーにそう問われて、ノアは照れ臭そうに答える。
「それは勿論、可愛いからですよ」
「え? 可愛い?」
「あ、外見も勿論可愛いんですけどね?
でも、そういう不器用で素直じゃない所が、可愛いんですよね」
そうのろけるノアの瞳を、アーシーはジッと見つめた後に成る程、と呟く。
「つまりノア様は、その人の悪い所も含めて好きだと」
「ええと、まあそうなりますかね」
アーシーに問われて、ノアは照れながらも愛おしむ様な笑顔で答えた。
「そうですか……ノア様がどれだけその方の事を好きなのか、よく分かったわ。
でも、そう言われると余計に興味が湧いてきちゃった!
それで、その方って誰なのかしら?」
キラキラとアーシーは瞳を輝かせ身を乗り出しながら興味津々でノアに尋ねる。
「えーと、その、義理の姉になったオリヴィア姉様です」
ノアはそういえばこういう風に誰かに自分の好きな人を教える事って初めてだったなと思い照れながらオリヴィアの名前を伝えた。
「オリヴィア様、ね!
義理の姉、という事は一緒に暮らしてるの?」
「え? まあ、はい」
「あら、それってすっごく良いじゃない!
片想いの人と一つ屋根の下で暮らしているだなんて!」
それからきゃー! とアーシーははしゃいでいた。
「でも、それなら私の応援なんてますます要らなかったかもね。
ノルトギアの事を教えて貰ったお礼は、また別のものにするわ」
「そうですか。分かりました」
「あ、それと折角だし、このままノルトギアの事もまた教えて下さる?」
「ええ。それは全然構いませんよ」
こうして、アーシーはまたノアからノルトギアの事やノルトギア語を習っていると、やがて帰る時間になった。
「それじゃあノア様!
今日はありがとね」
「いえ、こんな事で良いなら」
アーシーの爽やかな笑顔に、ノアは小さく微笑みながらそう返事をした。
「ねえ、また習いにたまに来ても良い?
あ、後お礼として今度フィール国のお土産とか持ってくるわ」
アーシーにそう言われ、ノアはにっこりと作り笑顔で答える。
「ええ。良いですよ」
そして、アーシーが帰るというタイミングで、ちょうどオリヴィアが通りかかった。
「あ、えーと、ご機嫌よう。
ノアの友達ですか?」
取り敢えず目が合ってしまったのでオリヴィアはそう挨拶をする。
「ご機嫌よう!
私はノア様の友達になったアーシー・カインと申します。
最近フィール国から引っ越してきました。
貴女は……?」
「私、ノアの義姉のオリヴィア・ハワードと申します」
オリヴィアはぺこりと軽く会釈をすると、アーシーは目を輝かせた。
「あなたが、オリヴィア様ね!」
そのアーシーの反応を見て、オリヴィアはすぐにノアが私の事を何か言ったんだろうなと勘づいた。
それからオリヴィアがノアの方を見やると、ノアはにっこりと笑みを浮かべている。
こいつ、私の事一体どういう風に言ったんだろう?
オリヴィアは疑問に思いつつも、アーシーの方へと向き直った。
「あ! そうだ!
オリヴィア様、今私ノア様からノルトギアの事やノルトギア語を習ってたんですけど、良ければオリヴィア様も教えてくれませんか?」
「え?」
唐突な申し出に、オリヴィアはキョトンとする。
「ノア様も、1人で教えるよりその方が良いわよね?」
そうアーシーはノアに目配せしながら問い掛けた。
恐らくアーシーなりの気遣いなのだろう。
「そうですね、僕としては、オリヴィア姉様が居てくれた方が助かりますね」
その提案に、ノアもちゃっかりと同意する。
「そんなん私が居なくても……」
一方、面倒なのでオリヴィアは断ろうとしたが、アーシーのお願いする様な目を見て、途中で意見を変えた。
「まあ、私が居た方が良いっていうならそれでも良いけど」
「本当ですか?」
誘った手前、まさかオリヴィアが提案に乗ってくれるとは思っていなかったノアは嬉しさと驚きで問い返す。
「まあ、私も勉強になるし」
「ありがとうございますオリヴィア様!
じゃあ次からお願いしますね!
それでは私は時間なので帰りますね。
ご機嫌よう!」
そう言って、アーシーは去って行った。
「ねえノア、今の人と仲良いの?」
アーシーが帰ってすぐに、オリヴィアはノアに問い掛けた。
「え? まあ最近仲良くなった感じなので、何とも言えませんが……それがどうかしましたか?」
オリヴィア姉様がそんな事を訊いてくるって事は、まさか焼きもちを焼いて……?
いや、それはないか。
きっとオリヴィア姉様の事だから、自分も友達になりたいとかきっとそう考えているのだろう。
ノアは自分の考えに一喜一憂していた。
「いや……。
あんたが友達を家に呼ぶのなんて珍しいなと思っただけよ。
あんたもちゃんと友達がいる様で安心したわ」
それからオリヴィアはからかう様にノアにそう言うと、ノアはそれを聞いてむぅ、と頬を膨らませる。
「オリヴィア姉様に言われなくともちゃんと友達くらい居ますよ」
「それは良かったわ」
それ、からかってます? と不機嫌なノアの横で、オリヴィアは少し胸騒ぎを感じていた。
なんとなく、胸の中の何かがざわつく様な……。
「ところでオリヴィア姉様はてっきりさっきの提案断るのかと思っていました。
あ、オリヴィア姉様も友達が欲しかったんですものね?」
ノアにそう訊かれて、私はノアを睨む。
「別にそんなんじゃないわよ。
ただ……自分の勉強にもなるかなって思っただけで」
「へぇ、そうですか」
それから私はニヤニヤと勘繰っているノアを無視して考えた。
アーシーという少女の瞳が、一瞬だけ、翳った様な気がした。
恐らく気のせいなのだろうけれど、何となく気になったのだ。
ノアとアーシーを2人きりにさせるのはまずい。
何故かそんな気がして、つい提案を受け入れてしまった。
「ノア、その、アーシー様ってどんな人なの?」
私がそう訊くと、どうやら友達になりたいから訊いたと勘違いしているノアはニコニコとした笑顔になる。
「アーシー様は、ちょっと変わってるけど良い人そうでしたよ?
この国に来たばかりでまだ友達も少ないって言ってましたし、チャンスですね」
「何がチャンスですね、よ。
だから別に私は友達が欲しい訳ではなくって……」
「あ、僕明日の課題まだやってなかったのでそれやってきますね!」
「あ……」
私が否定しようとすると、ノアはさっさと部屋へと戻ってしまった。
「……うーん、まあでもノアが良い人だって言うんなら、多分大丈夫よね。うん」
オリヴィアは少しモヤモヤしつつも、そう考える事にした。
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