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番外編 小ネタ集5
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※今回も特に本編とは関係無い小ネタ中心なので毎度の事ながら見ても見なくてもどちらでも良いです。
後、時系列が少しバラバラです。
何でも許せる方のみどうぞ。
【王子様】
王子様といえば、普通はみんなから憧れの的となる存在になる事が多い。
そして、かくいうオルトレアの王子であるレイアンも、その優しそうな微笑みや紳士的な態度によりまさに女性の憧れの的となっていた。
「キャー! レイアン王子だわ!」
「近くで見てもお美しい~」
「私も微笑まれた~い♡」
レイアンの姿を見た女性達の黄色い声が飛び交う中、それを隣で聞いていたアデックはその光景を不満気に眺めていた。
「あ、アデック王子もいらっしゃるわ」
「でも、アデック王子はちょっとねぇ……?」
いや、何がちょっとなんだよ?
聞こえてるからな?
アデックが不機嫌そうな顔を見せると、女性達は聞こえてるのがバレたと察したのか流石にそれ以上アデックの事については何も言わなかった。
……というか、俺だって王子なのには変わりないし、顔だって別にそこまで悪くもないはずなのになんでレイアンばっかりがこうも人気なんだ?
別に不特定多数の女性から好意を持たれたい訳では無いが、単純にムカつく。
アデックはなんだか納得がいかずにレイアンを睨んだ。
「あの、私が何かしましたかねぇ?」
レイアンはそんなアデックの視線に気付きにこやかに問い掛ける。
「いや別に?」
アデックは不機嫌気味にそう返した。
「まあまあ、レディ達には好きに言わせればいいじゃないですか。
それに貴方だって別に好かれたいと思ってる訳でもないでしょうに」
「そりゃあそうだが、お前の人気がある事が気に食わない。
お前人気欲しさに何かやってないだろうな?」
アデックが直球で質問すると、レイアンは苦笑した。
「何もしていませんよ。別にそこまでモテたいとも思いませんしねぇ。
……おっと」
アデックと話している最中、レイアンの横を歩いていた女性が足首を捻ってつまずきかけたのを、レイアンは咄嗟に受け止めた。
「お怪我はありませんか?」
レイアンは心配そうに微笑みながら問い掛ける。
「あ! レイアン様っ!?
ごめんなさい、大丈夫です!
ありがとうございます!」
女性は顔を赤らめつつ頭を下げた。
「いえいえ、お礼なんていいですよ。
近くに困っている人がいたら助けるのは当たり前ですから。
では失礼しますね。お嬢様」
レイアンはニコリと優しく微笑み軽く会釈をした。
「は、はいぃ……!」
女性は頬に両手を当てて目にハートマークを浮かべている。
それを見てアデックはすぐ様あの女性は完全に落ちたなと悟った。
「お前、本当毎回息をする様に女を落とすよな」
「民衆に優しく接するのは当然では?」
さも当然の様に答えるレイアンに、この天然タラシ野郎めとアデックは小さく溜め息を吐いた。
【年齢】
オリヴィアを奪還したその後、アデックがオルトレアへ来ていた時の事。
「レイアン王子、あ、いや、レイアン国王って呼んだ方が良かったか?」
アデックはニヤニヤとしながらレイアンにそう問い掛けていた。
「……はぁ。
私はまだ国王じゃありませんよ」
「まだって事はこれからなる予定ではあるんだな?」
「……これだから貴方って方は」
アデックにそう嫌味の様に言われ、レイアンは苦々しく顔を歪める。
「はぁ、貴方は私が国王になったとしてもずっとその調子で話してくるのでしょうね?
何せ今だって私の方が一応歳上ではあるのにずっとタメ口ですし」
因みにレイアンは22歳、アデックは21歳である。
そしてレイアンは地味に年下のアデックにタメ口で話されている事を気にしてもいた。
「それならこれからは敬語で話しましょうかレイアン国王?」
アデックはニヤリとそう話す。
それを聞いてレイアンは虫酸が走った。
「いや、貴方に敬語を使われるとそれはそれで気持ち悪いのでやっぱりタメ口のままでいいです」
「酷いなおい」
結局、その後もアデックはこれまで通りタメ口で話す事になったとさ。
【身長】
「ところでネアさんに質問なんですけれど」
「あら、何かしら?」
オリヴィアは3兄弟の母親であるネアと話していた際、少し疑問に思った事を質問する事にした。
「そのネアさんの恋人の方は背は高かったんですか?」
「あー……。
まあ残念ながらそこまで背が高い方ではなかったわね」
オリヴィアの問いにネアは少し残念そうな顔で答える。
因みに、ネア本人の身長もそこまで高くない。
15歳のオリヴィアよりも少し低いくらいなのだ。
オリヴィアはネアの答えを聞いて確信する。
エマとノアの身長はもう絶望的かもしれない。
まあエマは女子だしそこまで身長がなくても困らないかもしれないが、ノアはもうご愁傷様としか言えないなとオリヴィアは内心ノアを不憫に思った。
しかし、逆に言えばずっと身長が低いという事はずっと女装が似合うのでは?
それは逆に良いかもとそんな事も考えていた。
「っくしゅん!」
そんな事をオリヴィアに考えられているとはいざ知らず、ノアはお屋敷でくしゃみをしていた。
【猫の名前】
「アデック様、この猫達は?」
ある日、リーシェがノルトギアの王室に遊びに来てアデックの部屋を訪れると、2匹の猫に出迎えられた。
「ああ、前から猫飼いたいとは思っててな。
ただ母親が猫アレルギーで父親は猫嫌いだから、俺の部屋から出さないという条件でやっと飼う事を許されたんだよ」
アデックはそう言って1匹の猫を抱っこする。
そのアデックの表情は少し嬉しそうで、リーシェはアデックに抱かれている猫をジーッと見やった。
……アデック様に抱っこされて笑顔を向けられるなんて、正直羨ましい。
私も今だけ猫になりたい。
「何だよ、お前も抱っこするか?」
「え? じゃあお言葉に甘えて」
私が猫を見ていたから、どうやら私も抱っこしたがってると勘違いしたらしい。
仕方なく私はアデック様から渡された猫を抱っこした。
「因みに、この子達の名前は何て言うの?」
猫に興味は無いけれど、アデック様がどんな名前をつけたのか私は少し気になり質問する。
「お前が抱っこしてるのがルナで、そっちのちょっと大きい奴がレオだ」
「へぇ、ルナちゃんにレオちゃんね」
私はその名前を聞いてピンと来た。
リーシェ・ルーナホワイト・ヒルナレオ……。
「アデック様、もしかして私の名前からつけたとか?」
私の問い掛けに、アデック様は目を丸くした後に視線を逸らす。
「は?
……
いや、まあ、特に名前が思いつかなくて、適当につけただけだが」
「適当?」
私は更に質問を続けた。
「……まあ、身近な奴の名前から思いついたというか、そんな感じだな」
アデック様は顔を赤らめながらそう答える。
私はそれを聞いてニヤけそうになるのを必死に堪えた。
「アデック様……じゃあ私も今度猫を買う時、アデちゃんってつけるわ」
「やめろ」
私が茶化しながらそう言うも、物凄い速さで却下された。
「じゃあ、ネーロナイトからとってネロちゃん」
「……恥ずかしいから勘弁してくれ」
しかしそれも心底嫌そうな顔でアデック様に却下される。
「自分は私の名前から取った癖にー」
「悪かったよ、なんならこいつらの名前変えてもいいから」
どうやら自分の名前を使われるのが本当に嫌らしい。
というよりも、単に恥ずかしいからなのだろうけれど。
「変えるならそのまま私の名前のリーシェちゃんにしてもいいわよ?」
「いや、それはやめとく」
私がにこやかな笑顔で提案するも、それも却下されてしまった。
「なら別に変えなくてもいいわ。
私はアデック様と違って自分の名前が使われていようと気にしないし」
それに、アデック様にとって身近な人として真っ先に思い浮かんで、しかも猫の名前につけるだなんて嬉しい限りだ。
「そうか、ありがとな」
アデック様は嬉しそうに微笑んだ。
後日、私は自分の飼った猫にベラと名付けた。
一見、どこもアデック様の名前とかすりはしていないのだけれど、アデック様の名前のスペルをバラバラにしてVeraと組み立てた事を多分アデック様も気づかないだろう。
「ふふ。よろしくベラちゃん♪」
私はベラを抱き上げて微笑んだ。
後、時系列が少しバラバラです。
何でも許せる方のみどうぞ。
【王子様】
王子様といえば、普通はみんなから憧れの的となる存在になる事が多い。
そして、かくいうオルトレアの王子であるレイアンも、その優しそうな微笑みや紳士的な態度によりまさに女性の憧れの的となっていた。
「キャー! レイアン王子だわ!」
「近くで見てもお美しい~」
「私も微笑まれた~い♡」
レイアンの姿を見た女性達の黄色い声が飛び交う中、それを隣で聞いていたアデックはその光景を不満気に眺めていた。
「あ、アデック王子もいらっしゃるわ」
「でも、アデック王子はちょっとねぇ……?」
いや、何がちょっとなんだよ?
聞こえてるからな?
アデックが不機嫌そうな顔を見せると、女性達は聞こえてるのがバレたと察したのか流石にそれ以上アデックの事については何も言わなかった。
……というか、俺だって王子なのには変わりないし、顔だって別にそこまで悪くもないはずなのになんでレイアンばっかりがこうも人気なんだ?
別に不特定多数の女性から好意を持たれたい訳では無いが、単純にムカつく。
アデックはなんだか納得がいかずにレイアンを睨んだ。
「あの、私が何かしましたかねぇ?」
レイアンはそんなアデックの視線に気付きにこやかに問い掛ける。
「いや別に?」
アデックは不機嫌気味にそう返した。
「まあまあ、レディ達には好きに言わせればいいじゃないですか。
それに貴方だって別に好かれたいと思ってる訳でもないでしょうに」
「そりゃあそうだが、お前の人気がある事が気に食わない。
お前人気欲しさに何かやってないだろうな?」
アデックが直球で質問すると、レイアンは苦笑した。
「何もしていませんよ。別にそこまでモテたいとも思いませんしねぇ。
……おっと」
アデックと話している最中、レイアンの横を歩いていた女性が足首を捻ってつまずきかけたのを、レイアンは咄嗟に受け止めた。
「お怪我はありませんか?」
レイアンは心配そうに微笑みながら問い掛ける。
「あ! レイアン様っ!?
ごめんなさい、大丈夫です!
ありがとうございます!」
女性は顔を赤らめつつ頭を下げた。
「いえいえ、お礼なんていいですよ。
近くに困っている人がいたら助けるのは当たり前ですから。
では失礼しますね。お嬢様」
レイアンはニコリと優しく微笑み軽く会釈をした。
「は、はいぃ……!」
女性は頬に両手を当てて目にハートマークを浮かべている。
それを見てアデックはすぐ様あの女性は完全に落ちたなと悟った。
「お前、本当毎回息をする様に女を落とすよな」
「民衆に優しく接するのは当然では?」
さも当然の様に答えるレイアンに、この天然タラシ野郎めとアデックは小さく溜め息を吐いた。
【年齢】
オリヴィアを奪還したその後、アデックがオルトレアへ来ていた時の事。
「レイアン王子、あ、いや、レイアン国王って呼んだ方が良かったか?」
アデックはニヤニヤとしながらレイアンにそう問い掛けていた。
「……はぁ。
私はまだ国王じゃありませんよ」
「まだって事はこれからなる予定ではあるんだな?」
「……これだから貴方って方は」
アデックにそう嫌味の様に言われ、レイアンは苦々しく顔を歪める。
「はぁ、貴方は私が国王になったとしてもずっとその調子で話してくるのでしょうね?
何せ今だって私の方が一応歳上ではあるのにずっとタメ口ですし」
因みにレイアンは22歳、アデックは21歳である。
そしてレイアンは地味に年下のアデックにタメ口で話されている事を気にしてもいた。
「それならこれからは敬語で話しましょうかレイアン国王?」
アデックはニヤリとそう話す。
それを聞いてレイアンは虫酸が走った。
「いや、貴方に敬語を使われるとそれはそれで気持ち悪いのでやっぱりタメ口のままでいいです」
「酷いなおい」
結局、その後もアデックはこれまで通りタメ口で話す事になったとさ。
【身長】
「ところでネアさんに質問なんですけれど」
「あら、何かしら?」
オリヴィアは3兄弟の母親であるネアと話していた際、少し疑問に思った事を質問する事にした。
「そのネアさんの恋人の方は背は高かったんですか?」
「あー……。
まあ残念ながらそこまで背が高い方ではなかったわね」
オリヴィアの問いにネアは少し残念そうな顔で答える。
因みに、ネア本人の身長もそこまで高くない。
15歳のオリヴィアよりも少し低いくらいなのだ。
オリヴィアはネアの答えを聞いて確信する。
エマとノアの身長はもう絶望的かもしれない。
まあエマは女子だしそこまで身長がなくても困らないかもしれないが、ノアはもうご愁傷様としか言えないなとオリヴィアは内心ノアを不憫に思った。
しかし、逆に言えばずっと身長が低いという事はずっと女装が似合うのでは?
それは逆に良いかもとそんな事も考えていた。
「っくしゅん!」
そんな事をオリヴィアに考えられているとはいざ知らず、ノアはお屋敷でくしゃみをしていた。
【猫の名前】
「アデック様、この猫達は?」
ある日、リーシェがノルトギアの王室に遊びに来てアデックの部屋を訪れると、2匹の猫に出迎えられた。
「ああ、前から猫飼いたいとは思っててな。
ただ母親が猫アレルギーで父親は猫嫌いだから、俺の部屋から出さないという条件でやっと飼う事を許されたんだよ」
アデックはそう言って1匹の猫を抱っこする。
そのアデックの表情は少し嬉しそうで、リーシェはアデックに抱かれている猫をジーッと見やった。
……アデック様に抱っこされて笑顔を向けられるなんて、正直羨ましい。
私も今だけ猫になりたい。
「何だよ、お前も抱っこするか?」
「え? じゃあお言葉に甘えて」
私が猫を見ていたから、どうやら私も抱っこしたがってると勘違いしたらしい。
仕方なく私はアデック様から渡された猫を抱っこした。
「因みに、この子達の名前は何て言うの?」
猫に興味は無いけれど、アデック様がどんな名前をつけたのか私は少し気になり質問する。
「お前が抱っこしてるのがルナで、そっちのちょっと大きい奴がレオだ」
「へぇ、ルナちゃんにレオちゃんね」
私はその名前を聞いてピンと来た。
リーシェ・ルーナホワイト・ヒルナレオ……。
「アデック様、もしかして私の名前からつけたとか?」
私の問い掛けに、アデック様は目を丸くした後に視線を逸らす。
「は?
……
いや、まあ、特に名前が思いつかなくて、適当につけただけだが」
「適当?」
私は更に質問を続けた。
「……まあ、身近な奴の名前から思いついたというか、そんな感じだな」
アデック様は顔を赤らめながらそう答える。
私はそれを聞いてニヤけそうになるのを必死に堪えた。
「アデック様……じゃあ私も今度猫を買う時、アデちゃんってつけるわ」
「やめろ」
私が茶化しながらそう言うも、物凄い速さで却下された。
「じゃあ、ネーロナイトからとってネロちゃん」
「……恥ずかしいから勘弁してくれ」
しかしそれも心底嫌そうな顔でアデック様に却下される。
「自分は私の名前から取った癖にー」
「悪かったよ、なんならこいつらの名前変えてもいいから」
どうやら自分の名前を使われるのが本当に嫌らしい。
というよりも、単に恥ずかしいからなのだろうけれど。
「変えるならそのまま私の名前のリーシェちゃんにしてもいいわよ?」
「いや、それはやめとく」
私がにこやかな笑顔で提案するも、それも却下されてしまった。
「なら別に変えなくてもいいわ。
私はアデック様と違って自分の名前が使われていようと気にしないし」
それに、アデック様にとって身近な人として真っ先に思い浮かんで、しかも猫の名前につけるだなんて嬉しい限りだ。
「そうか、ありがとな」
アデック様は嬉しそうに微笑んだ。
後日、私は自分の飼った猫にベラと名付けた。
一見、どこもアデック様の名前とかすりはしていないのだけれど、アデック様の名前のスペルをバラバラにしてVeraと組み立てた事を多分アデック様も気づかないだろう。
「ふふ。よろしくベラちゃん♪」
私はベラを抱き上げて微笑んだ。
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