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ようこそおいで下さいました。
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「今日は、お前達に話があるんだ」
ハワード子爵は真面目な顔でそう言った。
それを聞いて同席していたみんなが何事かと固唾を飲む。
オリヴィアもどうしたのだろうと少し不安になった。
「どうしたんですの、お父様?」
エマの質問に、うむ、とハワード子爵は答える。
「実はな、来週から1週間ほど仕事でオルトレアへと行く事になったのだが、先方から宜しければご家族も一緒にどうかと訊かれてな」
「え? それって」
「私達、オルトレアに着いて行っていいの!?」
ルーカスの言葉を遮ってエマが先の言葉を続けた。
「ああ、まあ嫌でなければの話だが」
「あのオルトレアでしょう!?
行きたい行きたーい!!」
エマはすかさず手を上げてアピールする。
「オリヴィアちゃんも行きたいわよね!?」
「え? うーん……別に海外なんて興味ないしなぁ」
正直、海外旅行なんて夢のまた夢の話だと思っていたし、現実味がないというか。
「ええー!! オリヴィアちゃん!
オルトレアよ!? あのリトル・キャットをはじめ他にも可愛いグッズを作ってる国なのよ!」
「え? そうなの?」
知らなかった。リトル・キャットってオルトレアが発祥だったんだ。
「それにお菓子とか甘い物も多いみたいだし、世の女性の憧れの国なのよ!」
「へぇ、そうなんだ」
隣国とはいえ興味がなかったからどんな国なのかすらよく知らなかったが、中々人気がある様だ。
「まあ、戦争で儲かってるだろうし、ノルトギアよりは都会だろうな」
ルーカスも更に説明してくれる。
前に確か調べた時もここ数年で発展したとあったから、実際そうなのだろう。
「オリヴィアちゃんは、あんまり乗り気ではないかな?」
ハワード子爵はにこやかに、しかし、少し残念そうに訊いてくる。
「あ、えーと、海外に出たいとか考えた事もなかったもので……」
「でも知らない世界を見るのも良い事よ? 良い社会勉強になると思うけど」
母もそう勧めてきた。
「因みにルーカスとノアはどうする?」
「俺は……みんなが行くと言うなら行きます」
「僕もみんなと行きたいですね。1人でも行かないというなら残ります」
2人はきっぱりとそう答えた。
恐らく私が行かないと言えば一緒に屋敷に残ろうとかそういう魂胆だろうな。
「うぅ、オリヴィアちゃん、一緒に行きたいわ……」
エマが潤んだ瞳でこちらに頼み込んでくる。
ここでもし行かないと言ったところでみんな屋敷に残るとか言うのだろうし、それならオルトレアに行っても行かなくても結局変わらなさそうである。
「……はぁ、まあ勉強になると言うなら、行きます」
「やったーー!!」
エマは両手を上げて喜んでいた。
「じゃあ全員行くという事で問題無いな?
そう先方に伝えておこう」
こうして、ハワード一家はオルトレアへと赴く事になった。
そして1週間後。
「着いたわー!! ここがオルトレアね!」
「はぁ、汽車で1日って中々疲れるわね……」
汽車で約丸一日かけてオリヴィア一向はオルトレアの首都までやって来た。
流石に乗り物が平気な私でも疲れたのだが、エマは存外ピンピンしている様である。
「ノア、大丈夫か?
ほら、水貰ってきたぞ、飲めるか?」
「……うん、飲める」
しかし、それとは対照的にノアは生気を失ったかの様になっていた。
流石にいつもの様に誤魔化せないくらいきつかったのだろう。
どうやら薬は飲んだらしいのだが、流石にこの長時間の移動は効かなかったらしい。
ルーカスがてきぱきとそんなノアの面倒を見ていた。
何だか、兄と弟と言うより、母と息子の様なやり取りに見える。
「ここ日陰の所座れるか?
何か欲しい物とかないか?」
「大丈夫……」
どうやら敬語で話す余裕すら無いらしい。
「ノア、大丈夫?」
「あんた本当に大丈夫なの?」
「大丈夫……」
エマと私の問いにも大丈夫と小さく答える。
これは多分大丈夫ではなさそうだが、かと言ってどうしてあげる事も出来ない。
「流石にみんな疲れただろう。
あそこの店で軽く休んでいこう」
ハワード子爵も気を利かせたのか、駅の近くのカフェを指差していった。
「でも、荷物が邪魔にならないかしら?」
「荷物なら私とウィルで見ているので大丈夫ですよ。皆様、ごゆっくりお休みください」
母が旅行用の大きな鞄を気にしていると、メアリーがそう言ってくれた。
因みにウィルとはハワード家の執事長である。
「ノア、あそこの店まで歩けるか?
何ならおぶってやろうか?」
「ノア、手でも繋ぎましょうか?」
ルーカスとエマの問いに、ノアは小さく首を横に振った。
「大丈夫……それに、どうせならオリヴィア姉様と繋ぎたい……」
「あ、いつものノアに戻ってきたわね」
「そうだな」
「いつものノアの基準そこなの?」
こうして私達はカフェで一休みして、ノアも回復した後、更に馬車で移動して大きなお屋敷に辿り着いた。
「ここがお世話になるグランドル伯爵のお屋敷だよ。みんな、先方に迷惑はかけない様にね」
「分かりました」
「大丈夫よ! ねえ、オリヴィアちゃん!」
「まあ、大丈夫だと思います」
「……」
因みにノアは馬車で更に追い討ちかけられた様で、無言で首を縦に振っていた。
「ようこそおいで下さいましたハワード子爵殿」
「こちらこそ、お招き頂き誠にありがとう御座います、グランドル伯爵様」
私達は軽く挨拶を交わした後、部屋へと案内された。
しかし、完全に油断していた。
「皆様にはこちらの4つのお部屋を用意しております」
「4つ……」
今回、私達子供4人+ハワード子爵と母とメアリーとウィルの計8人で来ている。
つまり、2人部屋という計算になる。
「という事は……」
「部屋割りはそうだな、私とイザベラ、ルーカスとノア、エマとオリヴィアちゃん、メアリーとウィルという部屋分けで良いかな?」
「良いですわ!!」
「良くない!!」
私とエマはほぼ同時にハワード子爵の質問に答える。
「ん? 良くなかったか?」
私はハワード子爵に訊かれて思わず口に手を当てる。
しまった。
ついハワード子爵の前でもいつもの様に言ってしまった。
「あ、えーと、違うんです!
あ、あの、メアリーとウィルが同室って、大丈夫なんですか?」
私は何とか失言を誤魔化す様に質問を投げかける。
しかし、実際にメアリーはメイド長でウィルは執事長である。
使用人とは言え男女が同室とは如何なものなのかと疑問に思う所ではある。
「はは、オリヴィアちゃん、それは大丈夫だよ。メアリーとウィルは夫婦だからな」
「え!? そうなんですか!?」
私の驚きに、みんなくすくすと笑い出した。
どうやら知らなかったのは私だけだった様である。
「オリヴィアちゃん、知らなかったのね?」
「まあ、あんまり人の恋愛とか興味ないから……」
「それじゃあ誤解も解けた様だし、疲れただろうから部屋で休んでおいで。
私は仕事でグランドル伯爵と話してくる。
ウィル、メアリー、後は任せたよ」
「畏まりました旦那様」
そう言ってハワード子爵は去って行った。
「オリヴィアちゃん! 1週間同室よろしくね♡♡」
エマは顔を赤らめながらそう言ってきた。
「嘘でしょ……」
こんな事になるなら、オルトレアに来なければ良かったと後悔するオリヴィアだった。
しかし、この後更に後悔する出来事が起こる事を、オリヴィアはまだ知らずにいた。
グランドル伯爵邸のすぐ近くに、1人の男が立っていた。
「おや、とうとう来ましたか。
もうすぐ逢えますねぇ、オリヴィアお嬢様?」
そう男はニコリと妖しく微笑んだ。
ハワード子爵は真面目な顔でそう言った。
それを聞いて同席していたみんなが何事かと固唾を飲む。
オリヴィアもどうしたのだろうと少し不安になった。
「どうしたんですの、お父様?」
エマの質問に、うむ、とハワード子爵は答える。
「実はな、来週から1週間ほど仕事でオルトレアへと行く事になったのだが、先方から宜しければご家族も一緒にどうかと訊かれてな」
「え? それって」
「私達、オルトレアに着いて行っていいの!?」
ルーカスの言葉を遮ってエマが先の言葉を続けた。
「ああ、まあ嫌でなければの話だが」
「あのオルトレアでしょう!?
行きたい行きたーい!!」
エマはすかさず手を上げてアピールする。
「オリヴィアちゃんも行きたいわよね!?」
「え? うーん……別に海外なんて興味ないしなぁ」
正直、海外旅行なんて夢のまた夢の話だと思っていたし、現実味がないというか。
「ええー!! オリヴィアちゃん!
オルトレアよ!? あのリトル・キャットをはじめ他にも可愛いグッズを作ってる国なのよ!」
「え? そうなの?」
知らなかった。リトル・キャットってオルトレアが発祥だったんだ。
「それにお菓子とか甘い物も多いみたいだし、世の女性の憧れの国なのよ!」
「へぇ、そうなんだ」
隣国とはいえ興味がなかったからどんな国なのかすらよく知らなかったが、中々人気がある様だ。
「まあ、戦争で儲かってるだろうし、ノルトギアよりは都会だろうな」
ルーカスも更に説明してくれる。
前に確か調べた時もここ数年で発展したとあったから、実際そうなのだろう。
「オリヴィアちゃんは、あんまり乗り気ではないかな?」
ハワード子爵はにこやかに、しかし、少し残念そうに訊いてくる。
「あ、えーと、海外に出たいとか考えた事もなかったもので……」
「でも知らない世界を見るのも良い事よ? 良い社会勉強になると思うけど」
母もそう勧めてきた。
「因みにルーカスとノアはどうする?」
「俺は……みんなが行くと言うなら行きます」
「僕もみんなと行きたいですね。1人でも行かないというなら残ります」
2人はきっぱりとそう答えた。
恐らく私が行かないと言えば一緒に屋敷に残ろうとかそういう魂胆だろうな。
「うぅ、オリヴィアちゃん、一緒に行きたいわ……」
エマが潤んだ瞳でこちらに頼み込んでくる。
ここでもし行かないと言ったところでみんな屋敷に残るとか言うのだろうし、それならオルトレアに行っても行かなくても結局変わらなさそうである。
「……はぁ、まあ勉強になると言うなら、行きます」
「やったーー!!」
エマは両手を上げて喜んでいた。
「じゃあ全員行くという事で問題無いな?
そう先方に伝えておこう」
こうして、ハワード一家はオルトレアへと赴く事になった。
そして1週間後。
「着いたわー!! ここがオルトレアね!」
「はぁ、汽車で1日って中々疲れるわね……」
汽車で約丸一日かけてオリヴィア一向はオルトレアの首都までやって来た。
流石に乗り物が平気な私でも疲れたのだが、エマは存外ピンピンしている様である。
「ノア、大丈夫か?
ほら、水貰ってきたぞ、飲めるか?」
「……うん、飲める」
しかし、それとは対照的にノアは生気を失ったかの様になっていた。
流石にいつもの様に誤魔化せないくらいきつかったのだろう。
どうやら薬は飲んだらしいのだが、流石にこの長時間の移動は効かなかったらしい。
ルーカスがてきぱきとそんなノアの面倒を見ていた。
何だか、兄と弟と言うより、母と息子の様なやり取りに見える。
「ここ日陰の所座れるか?
何か欲しい物とかないか?」
「大丈夫……」
どうやら敬語で話す余裕すら無いらしい。
「ノア、大丈夫?」
「あんた本当に大丈夫なの?」
「大丈夫……」
エマと私の問いにも大丈夫と小さく答える。
これは多分大丈夫ではなさそうだが、かと言ってどうしてあげる事も出来ない。
「流石にみんな疲れただろう。
あそこの店で軽く休んでいこう」
ハワード子爵も気を利かせたのか、駅の近くのカフェを指差していった。
「でも、荷物が邪魔にならないかしら?」
「荷物なら私とウィルで見ているので大丈夫ですよ。皆様、ごゆっくりお休みください」
母が旅行用の大きな鞄を気にしていると、メアリーがそう言ってくれた。
因みにウィルとはハワード家の執事長である。
「ノア、あそこの店まで歩けるか?
何ならおぶってやろうか?」
「ノア、手でも繋ぎましょうか?」
ルーカスとエマの問いに、ノアは小さく首を横に振った。
「大丈夫……それに、どうせならオリヴィア姉様と繋ぎたい……」
「あ、いつものノアに戻ってきたわね」
「そうだな」
「いつものノアの基準そこなの?」
こうして私達はカフェで一休みして、ノアも回復した後、更に馬車で移動して大きなお屋敷に辿り着いた。
「ここがお世話になるグランドル伯爵のお屋敷だよ。みんな、先方に迷惑はかけない様にね」
「分かりました」
「大丈夫よ! ねえ、オリヴィアちゃん!」
「まあ、大丈夫だと思います」
「……」
因みにノアは馬車で更に追い討ちかけられた様で、無言で首を縦に振っていた。
「ようこそおいで下さいましたハワード子爵殿」
「こちらこそ、お招き頂き誠にありがとう御座います、グランドル伯爵様」
私達は軽く挨拶を交わした後、部屋へと案内された。
しかし、完全に油断していた。
「皆様にはこちらの4つのお部屋を用意しております」
「4つ……」
今回、私達子供4人+ハワード子爵と母とメアリーとウィルの計8人で来ている。
つまり、2人部屋という計算になる。
「という事は……」
「部屋割りはそうだな、私とイザベラ、ルーカスとノア、エマとオリヴィアちゃん、メアリーとウィルという部屋分けで良いかな?」
「良いですわ!!」
「良くない!!」
私とエマはほぼ同時にハワード子爵の質問に答える。
「ん? 良くなかったか?」
私はハワード子爵に訊かれて思わず口に手を当てる。
しまった。
ついハワード子爵の前でもいつもの様に言ってしまった。
「あ、えーと、違うんです!
あ、あの、メアリーとウィルが同室って、大丈夫なんですか?」
私は何とか失言を誤魔化す様に質問を投げかける。
しかし、実際にメアリーはメイド長でウィルは執事長である。
使用人とは言え男女が同室とは如何なものなのかと疑問に思う所ではある。
「はは、オリヴィアちゃん、それは大丈夫だよ。メアリーとウィルは夫婦だからな」
「え!? そうなんですか!?」
私の驚きに、みんなくすくすと笑い出した。
どうやら知らなかったのは私だけだった様である。
「オリヴィアちゃん、知らなかったのね?」
「まあ、あんまり人の恋愛とか興味ないから……」
「それじゃあ誤解も解けた様だし、疲れただろうから部屋で休んでおいで。
私は仕事でグランドル伯爵と話してくる。
ウィル、メアリー、後は任せたよ」
「畏まりました旦那様」
そう言ってハワード子爵は去って行った。
「オリヴィアちゃん! 1週間同室よろしくね♡♡」
エマは顔を赤らめながらそう言ってきた。
「嘘でしょ……」
こんな事になるなら、オルトレアに来なければ良かったと後悔するオリヴィアだった。
しかし、この後更に後悔する出来事が起こる事を、オリヴィアはまだ知らずにいた。
グランドル伯爵邸のすぐ近くに、1人の男が立っていた。
「おや、とうとう来ましたか。
もうすぐ逢えますねぇ、オリヴィアお嬢様?」
そう男はニコリと妖しく微笑んだ。
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