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第一部
32.紅凰
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エルムヴァルの夜の空を舞う聖鎧の左肩に座って、ロランは街を見下ろしていた。
少し前に起こった街での騒乱は、徐々に落ち着きつつあった。
多くの機甲闘士たちは、自分たちの役目を終えると、騒ぎの場を離れ、街の外へ向かっている。
そこで仲間たちと合流し、一行でトルスティン王国に向かう手筈になっていた。
作戦が滞りなく進んでいるようすに、ロランが安堵する。
しかし彼の目がある場所を捉えた。
街の中央広場。
そこでジウと仲間の機甲闘士たちが、未だに騎士団の機甲騎士と戦っていた。
ロランの目に、ジウの機甲《蒼晶花》が大きく傷ついているのが映った。
「ロラン?」
聖鎧の腕に座るいるエリシールが、ロランのようすに気付いて声をかける。
「ロラン、行ってください」
ロランは驚いてエリシールを見つめた。
「しかし……」
「今の貴方の力は、弱き者や力なき者を護るためにあるのだと、私は思うのです」
「エリシール殿下……」
「私のことは、もう大丈夫です。下で戦っている彼らはこの国にとって、とても大切な方々です。貴方の力で助けてあげてください」
「……はい、分りました」
ロランがリリィを見やる。
「リリィ、このままエリシール殿下の側に」
『分かったわ。任せて』
ロランは手早く安全そうな場所を見つけて、エリシールとリリィを降ろした。
辺りに人気が無いことを念入りに確認したので、少しの間であれば問題ないだろう。
頼もしき相棒も、引き続きエリシールの側にいてくれる。
「すぐに戻ります」
「ええ。お待ちしております。くれぐれもお気をつけて」
ロランは頷いて立ち去った。
リリィが、心配そうにしているエリシールを安心させるように、彼女の頬に触れる。
エリシールはリリィの優しさに感謝しながら、ロランの姿が見えなくなるまで見送った。
ジウの《蒼晶花》は既に満身創痍であった。
右腕を切り落とされ、外装もあちらこちら損傷している。
「まだ諦めぬか?」
《紅凰》が大剣を《蒼晶花》に突きつけ、トゥールが問う。
「ああ。諦められないね」
機甲の中で打ちつけたのか、額から赤い血を流しながらジウが答えた。
「ならば、ここで沙汰を下す」
《紅凰》が大剣を振りかぶる。
《蒼晶花》が左腕の盾を前に出す。
《紅凰》が大剣はやすやすと《蒼晶花》の盾を腕ごと両断した。
《紅凰》はすぐに横薙ぎに剣を振るう。
(ここまでか……お父様、お母様、これからお側に──)
ジウが覚悟を決め、目を閉じる。
《紅凰》の大剣が振り下ろされる瞬間、凄まじい風が巻き起こった。
風が通り過ぎた後、今まで《蒼晶花》がいた場所にはなにも存在しなかった。
「よかった。間に合って」
ロランが息を漏らす。
聖鎧が傷ついた《蒼晶花》を左腕に抱え、《紅凰》から五十ミール(五十メートル)ほど距離をあけた場所に立っていた。
「──ロラン……あたし……」
「ジウさん、大丈夫ですか?」
「……ええ」
ジウが弱りきった声で返す。
「聖鎧か……」
数日前の大敗の元凶が目の前に現れ、トゥールが緊張の面持ちを見せた。
『ほぉ、この間の小僧か。その紅いのが、お前の機甲か』
存在を知覚することのできる大精霊フリクセルが、《紅凰》を一目見て言う。
「ここはルンベック大森林ではない。大精霊よ、何故、邪魔をする?」
『契約のためだ』
「契約? 何だそれは?」
『今世の《聖鎧フリクセル》の騎士と結んだものよ』
「それは、一体誰のことだ?」
『ロラン・ブローリン』
「ロラン・ブローリン? エリシール殿下の親衛隊にいた、少年の名が確か……」
トゥールがそれに思い当たる。
ルンベック大森林で、エリシールを連れて逃げた少年だ。
「そうか……それで、我らの邪魔立てを……」
ようやく合点のいったようすで、トゥールが納得する。
大精霊フリクセルとトゥールのやりとりの一方で、ロランは必死に状況の把握に努めていた。
《蒼晶花》はすでに半壊状態であが、その他の機甲闘士たちは騎士団相手に粘りを見せており、数の上での不利を何とかしのいでいる。
機甲闘士たちを逃がすには、《紅凰》と機甲騎士たちの注意を引く必要があると判断する。
『……ロランよ』
フリクセルがロランにしか聞こえない声で話しかけてきた。
『あの紅い奴が持っておる剣。あれは《竜牙剣》だ』
「《竜牙剣》!? かつての大戦で使われたという?」
『そうだ。あれに触れられるでないぞ。触れられれば聖鎧フリクセルといえど、ちと危うい』
「それは……どうすればよいのでしょうか?」
『なに、触れられなければよい。お前の得意とするところであろう』
「……はい。心してかかります」
ロランが気を引き締めて頷く。
「ジウさん、少し移動します。中でしっかりと何かに掴まって下さい」
ロランが言い、その通りに聖鎧が《蒼晶花》を抱えたまま、後方にいた機甲《嶽砕鬼》の側にとてつもない速さで移動した。
「おっと、聖鎧の騎士様ですかい」
目の前の機甲騎士を槌で殴り飛ばして、《嶽砕鬼》が聖鎧に向き直る。
「──姉さん!大丈夫ですかい?」
トマゾが《蒼晶花》のようすを見て尋ねる。
「ああ。ロランのおかげで、なんとかね」
疲労感を滲ませ、ジウが答えた。
「トマゾさん、僕がこれから騎士団を引き付けます。その間にジウさんと他の人たちを連れてここから離脱してください」
「お一人で大丈夫なんですかい?」
「何とかやってみます」
「……分かりやした」
「ロラン、奴に──トゥールに勝てるかい?」
ジウが不安げにロランに問う。
「分かりません。ですが、時を稼ぐだけならば、問題ないかと」
「そうかい。その……無茶はするんじゃないよ」
「はい。ありがとうございます」
聖鎧がジウたちの前に出て壁となる。
「では、行って下さい」
ロランに言われ、《嶽砕鬼》が《蒼晶花》を抱えて騎士団と反対の方向に走り出した。
「逃がすな!」
機甲騎士の一人が叫ぶ。
「邪魔はさせない!」
ジウたちに向かう機甲騎士たちの前に聖鎧が立ちはだかり、目の前の機甲を片っ端から吹き飛ばす。
機甲騎士たちは瞬く間にロランの操る聖鎧によって地に伏していった。
「ロラン・ブローリン!」
《紅凰》が聖鎧に向かって駆けてくる。
「ロラン・ブローリンよ! 聖鎧の中にいるのはお前か!」
聖鎧と機甲ごしにロランと相対し、トゥールが叫んだ。
「…はい」
警戒を解かずにロランが返答する。
「ヘルゲ達親衛隊の者共は皆、投獄されたぞ! お前も聖鎧を捨て投降しろ!」
「お断りします」
「聖鎧はお前達のような逆賊が持つにふさわしいものではない!」
トゥールが言う。
「悪しき者が力を得たならば、いずれ大いなる災いを生むであろう! そうなる前にこちらに渡せ!」
『ほう。なるほど…』
トゥールの声に答えたのは大精霊フリクセルである。
『なればお前がロランよりも聖鎧にふさわしいとな?』
「──それは…」
『人族の者よ。お前は…何か迷うておるようだな。いずれにせよわしは既にロランと契約を結んだ。よってお前達に聖鎧は渡せん』
「…承知した。ならばここで倒すのみ」
『ほう、大した気概だな。ではやってみせい』
大精霊フリクセルが言い、ロランが聖鎧を構えさせる。
《紅凰》が大剣の切っ先を聖鎧に向ける。
「行くぞ!」
トゥールは騎士として堂々と宣言し、《紅凰》が聖鎧に力の限り大剣を振り下ろす。
聖鎧はこれを身をひねってよける。
振りぬかれた大剣の切っ先が地面に達し、そこに大きな裂け目をつくった。
「…聖鎧といえどこの《竜牙剣》は恐ろしいとみえるな」
トゥールが聖鎧の動きからそう判断した。
そこからトゥールが猛攻をしかけた。
《紅凰》の二撃目は突きだった。
聖鎧はこれも身をひねってよける。
《紅凰》が三撃目、四撃目と連続して突きを放つ。
それから《紅凰》が再度大剣を振り上げ──居をついて横薙ぎに払う。
聖鎧は後方へ下がってこれを回避する。
ロランとトゥールの間にまた大きく距離が生じた。
その折にロランが再び周囲を確認した。
(──時間稼ぎはもうこれぐらいでいいみたいだ)
この場にいた機甲闘士たちの姿は既になくなっている。
唐突に聖鎧はその場で高く跳躍し、風をまとって空中で止まった。
「──なっ!? 何だと!?」
トゥールが驚愕する。
「逃げるつもりか!?」
「…」
何も返さずロランはその場から飛び去った。
「おのれ…」
トゥールが聖鎧が飛び去った方を恨めしく睨んでいた。
少し前に起こった街での騒乱は、徐々に落ち着きつつあった。
多くの機甲闘士たちは、自分たちの役目を終えると、騒ぎの場を離れ、街の外へ向かっている。
そこで仲間たちと合流し、一行でトルスティン王国に向かう手筈になっていた。
作戦が滞りなく進んでいるようすに、ロランが安堵する。
しかし彼の目がある場所を捉えた。
街の中央広場。
そこでジウと仲間の機甲闘士たちが、未だに騎士団の機甲騎士と戦っていた。
ロランの目に、ジウの機甲《蒼晶花》が大きく傷ついているのが映った。
「ロラン?」
聖鎧の腕に座るいるエリシールが、ロランのようすに気付いて声をかける。
「ロラン、行ってください」
ロランは驚いてエリシールを見つめた。
「しかし……」
「今の貴方の力は、弱き者や力なき者を護るためにあるのだと、私は思うのです」
「エリシール殿下……」
「私のことは、もう大丈夫です。下で戦っている彼らはこの国にとって、とても大切な方々です。貴方の力で助けてあげてください」
「……はい、分りました」
ロランがリリィを見やる。
「リリィ、このままエリシール殿下の側に」
『分かったわ。任せて』
ロランは手早く安全そうな場所を見つけて、エリシールとリリィを降ろした。
辺りに人気が無いことを念入りに確認したので、少しの間であれば問題ないだろう。
頼もしき相棒も、引き続きエリシールの側にいてくれる。
「すぐに戻ります」
「ええ。お待ちしております。くれぐれもお気をつけて」
ロランは頷いて立ち去った。
リリィが、心配そうにしているエリシールを安心させるように、彼女の頬に触れる。
エリシールはリリィの優しさに感謝しながら、ロランの姿が見えなくなるまで見送った。
ジウの《蒼晶花》は既に満身創痍であった。
右腕を切り落とされ、外装もあちらこちら損傷している。
「まだ諦めぬか?」
《紅凰》が大剣を《蒼晶花》に突きつけ、トゥールが問う。
「ああ。諦められないね」
機甲の中で打ちつけたのか、額から赤い血を流しながらジウが答えた。
「ならば、ここで沙汰を下す」
《紅凰》が大剣を振りかぶる。
《蒼晶花》が左腕の盾を前に出す。
《紅凰》が大剣はやすやすと《蒼晶花》の盾を腕ごと両断した。
《紅凰》はすぐに横薙ぎに剣を振るう。
(ここまでか……お父様、お母様、これからお側に──)
ジウが覚悟を決め、目を閉じる。
《紅凰》の大剣が振り下ろされる瞬間、凄まじい風が巻き起こった。
風が通り過ぎた後、今まで《蒼晶花》がいた場所にはなにも存在しなかった。
「よかった。間に合って」
ロランが息を漏らす。
聖鎧が傷ついた《蒼晶花》を左腕に抱え、《紅凰》から五十ミール(五十メートル)ほど距離をあけた場所に立っていた。
「──ロラン……あたし……」
「ジウさん、大丈夫ですか?」
「……ええ」
ジウが弱りきった声で返す。
「聖鎧か……」
数日前の大敗の元凶が目の前に現れ、トゥールが緊張の面持ちを見せた。
『ほぉ、この間の小僧か。その紅いのが、お前の機甲か』
存在を知覚することのできる大精霊フリクセルが、《紅凰》を一目見て言う。
「ここはルンベック大森林ではない。大精霊よ、何故、邪魔をする?」
『契約のためだ』
「契約? 何だそれは?」
『今世の《聖鎧フリクセル》の騎士と結んだものよ』
「それは、一体誰のことだ?」
『ロラン・ブローリン』
「ロラン・ブローリン? エリシール殿下の親衛隊にいた、少年の名が確か……」
トゥールがそれに思い当たる。
ルンベック大森林で、エリシールを連れて逃げた少年だ。
「そうか……それで、我らの邪魔立てを……」
ようやく合点のいったようすで、トゥールが納得する。
大精霊フリクセルとトゥールのやりとりの一方で、ロランは必死に状況の把握に努めていた。
《蒼晶花》はすでに半壊状態であが、その他の機甲闘士たちは騎士団相手に粘りを見せており、数の上での不利を何とかしのいでいる。
機甲闘士たちを逃がすには、《紅凰》と機甲騎士たちの注意を引く必要があると判断する。
『……ロランよ』
フリクセルがロランにしか聞こえない声で話しかけてきた。
『あの紅い奴が持っておる剣。あれは《竜牙剣》だ』
「《竜牙剣》!? かつての大戦で使われたという?」
『そうだ。あれに触れられるでないぞ。触れられれば聖鎧フリクセルといえど、ちと危うい』
「それは……どうすればよいのでしょうか?」
『なに、触れられなければよい。お前の得意とするところであろう』
「……はい。心してかかります」
ロランが気を引き締めて頷く。
「ジウさん、少し移動します。中でしっかりと何かに掴まって下さい」
ロランが言い、その通りに聖鎧が《蒼晶花》を抱えたまま、後方にいた機甲《嶽砕鬼》の側にとてつもない速さで移動した。
「おっと、聖鎧の騎士様ですかい」
目の前の機甲騎士を槌で殴り飛ばして、《嶽砕鬼》が聖鎧に向き直る。
「──姉さん!大丈夫ですかい?」
トマゾが《蒼晶花》のようすを見て尋ねる。
「ああ。ロランのおかげで、なんとかね」
疲労感を滲ませ、ジウが答えた。
「トマゾさん、僕がこれから騎士団を引き付けます。その間にジウさんと他の人たちを連れてここから離脱してください」
「お一人で大丈夫なんですかい?」
「何とかやってみます」
「……分かりやした」
「ロラン、奴に──トゥールに勝てるかい?」
ジウが不安げにロランに問う。
「分かりません。ですが、時を稼ぐだけならば、問題ないかと」
「そうかい。その……無茶はするんじゃないよ」
「はい。ありがとうございます」
聖鎧がジウたちの前に出て壁となる。
「では、行って下さい」
ロランに言われ、《嶽砕鬼》が《蒼晶花》を抱えて騎士団と反対の方向に走り出した。
「逃がすな!」
機甲騎士の一人が叫ぶ。
「邪魔はさせない!」
ジウたちに向かう機甲騎士たちの前に聖鎧が立ちはだかり、目の前の機甲を片っ端から吹き飛ばす。
機甲騎士たちは瞬く間にロランの操る聖鎧によって地に伏していった。
「ロラン・ブローリン!」
《紅凰》が聖鎧に向かって駆けてくる。
「ロラン・ブローリンよ! 聖鎧の中にいるのはお前か!」
聖鎧と機甲ごしにロランと相対し、トゥールが叫んだ。
「…はい」
警戒を解かずにロランが返答する。
「ヘルゲ達親衛隊の者共は皆、投獄されたぞ! お前も聖鎧を捨て投降しろ!」
「お断りします」
「聖鎧はお前達のような逆賊が持つにふさわしいものではない!」
トゥールが言う。
「悪しき者が力を得たならば、いずれ大いなる災いを生むであろう! そうなる前にこちらに渡せ!」
『ほう。なるほど…』
トゥールの声に答えたのは大精霊フリクセルである。
『なればお前がロランよりも聖鎧にふさわしいとな?』
「──それは…」
『人族の者よ。お前は…何か迷うておるようだな。いずれにせよわしは既にロランと契約を結んだ。よってお前達に聖鎧は渡せん』
「…承知した。ならばここで倒すのみ」
『ほう、大した気概だな。ではやってみせい』
大精霊フリクセルが言い、ロランが聖鎧を構えさせる。
《紅凰》が大剣の切っ先を聖鎧に向ける。
「行くぞ!」
トゥールは騎士として堂々と宣言し、《紅凰》が聖鎧に力の限り大剣を振り下ろす。
聖鎧はこれを身をひねってよける。
振りぬかれた大剣の切っ先が地面に達し、そこに大きな裂け目をつくった。
「…聖鎧といえどこの《竜牙剣》は恐ろしいとみえるな」
トゥールが聖鎧の動きからそう判断した。
そこからトゥールが猛攻をしかけた。
《紅凰》の二撃目は突きだった。
聖鎧はこれも身をひねってよける。
《紅凰》が三撃目、四撃目と連続して突きを放つ。
それから《紅凰》が再度大剣を振り上げ──居をついて横薙ぎに払う。
聖鎧は後方へ下がってこれを回避する。
ロランとトゥールの間にまた大きく距離が生じた。
その折にロランが再び周囲を確認した。
(──時間稼ぎはもうこれぐらいでいいみたいだ)
この場にいた機甲闘士たちの姿は既になくなっている。
唐突に聖鎧はその場で高く跳躍し、風をまとって空中で止まった。
「──なっ!? 何だと!?」
トゥールが驚愕する。
「逃げるつもりか!?」
「…」
何も返さずロランはその場から飛び去った。
「おのれ…」
トゥールが聖鎧が飛び去った方を恨めしく睨んでいた。
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