宇宙の果てから地球にやってきたら神として英雄になりました

たんぽぽ

文字の大きさ
上 下
4 / 12
1章

月収300万

しおりを挟む
カラ‥頭の中でカラと言う文字がいったりきたりしながら
授業を受け、今は昼休み。のんびりと1人でごはんを食べていると、
数人の男子生徒が寄ってきて、体育館でバスケをしようと誘われた。
別に断る理由は特にないので
「ああ、いいよ」
この一言でバスケをすることに。
さてさて、体育館では‥
「コパーレ、シュート!!」
あって初日から呼び捨てにされるのはまあ大丈夫だとして、
バスケのルールを知らない俺にいきなり何をしろと言うのだ。
え?とりあえずあのなんか赤の丸い円の中にこのボールを入れればいいのか?
よし、それなら簡単なことだ。ちょっとだけ飛行魔法を使って‥
ボス!!
鈍い音のするシュートになった。
「え?コパーレ。もともとバスケのプロの選手だったりして‥?」
しまった‥やりすぎた‥。
「九州大会突破できるよ。コパーレ」
勝手になんかそこの男子数人で盛り上がっている。

「あ、俺特にバスケ部に入部する予定はないし‥
 というか今のところ部活に入る予定はない」
瞬時に思いついた口実ともなっていない口実らしきことを言う。
するとさっきまでの歓喜がなくなり、今度は質問攻めに。

「じゃあ、今のところどの部活に入りたいっとかいうやつある?」
「入るとしたら?」
「前なんのスポーツやってたの?」

「ああ、え~とまえバスケやってたけど‥骨折って‥意識不明になったりしたから
 もうスポーツはあんまりしないことにしたから‥えっと部活には入れないって
 言うか‥」
はいでました。大ウソ。こんな低レベルの運動でどうやって意識不明に
なんだよ。そしてバスケは今知った。
キーんコーンカーンコーン~

チャイムが体育館に響き渡る。男子生徒達はどこか寂しそうに、しかし
俺と仲良くなりたいのか結構気遣いながら、いろいろそのあとも話しかけてきた。
まあ、ここで学んだことと言えば、魔法をうかつに使わないこと、
ウソはほどほどにしておくことぐらいか。
自分でそれなりに反省しながら教室に戻り、午後の授業を受けた。





 ―放課後―
俺は図書館に残って本を読んでいる。題名は「特殊相対性理論」。
なんで人間はこんなにも知能的に遅れているのか、この難しそうな、
人間の最前線を行ってそうな理論を読むことで何か分かるかもしれない。
そんなこんなで20分が経過した。ちょっと顔を上げ、息抜き‥
「うわ!!!!」
目の前には仁王立ちでしかめっ面のカラがいた。しかも顔を上げた瞬間に
現れたって感じで。

「ああ、べ、別に約束を忘れた訳じゃなくて‥そう言えば
 約束していた場所ここじゃなかったっけ?」

「はいはい、もう忘れていたってことね」

「いや、そう顔に書いてあるよ」
え?だれが書いた?
顔を自分で触るが、特に書かれた跡はないようだ。

するとなぜかカラがププ!と口を押さえて笑う。
「結構単純なのね」
な、なんてこと言いやがる。顔に書いてある、って言ったじゃないか。
まあ、ここは騙されたと思っていよう。

「もういいから、こっちについて来て」

「はいはい」
特殊相対性理論の本を飛行魔法を使って一番奥の、上の棚に直し、
カラについて行く。しばらく歩き、ちょうどさっきまでいた図書館の
裏に出た。特に草が生い茂っているわけでもなく、
歩きやすい場所だ。
「みんな、集まった?」
カラが誰もいない場所に向かって言う。すると‥
宇宙人‥いや、別に普通の人間が6、7人くらい姿を現す。

「よお、カラ」
「今日はなんか遅かったな」
「何だそいつは?新入りか?」
次々に質問が来た。
「みんなに紹介するわ。この人は今日この学校に転校してきた
 宇宙人のコパーレ」
歓声が上がる。

「じゃあ、みんなから自己紹介よろしく」
カラが司会のように勧めていく。

「俺は‥第4区宇宙防衛艦隊隊長の和田だ」
どう見ても日本人。

「使えるの魔法は‥火、と透明化だ」
時計回りに自己紹介は進んでいく。

「俺は第1区宇宙防衛艦隊隊長のセルパーニャだ。透明化と変身だ。よろしく、コパーレ」
見かけはサラリーマン。

「私は第3宇宙防衛艦隊隊長の美和よ。特に使える魔法はないわ。あえて言うなら‥
 生命、かな?」
若い女性。

「俺は第2宇宙防衛艦隊隊長のコンパだ。使える魔法は、雲術だ」
立派にひげを生やしたご老人。

「そしてその総艦隊全責任者兼大隊長のカラよ。よろしく」

「あの~これは一体どうなってるんですかね?」
とりあえず全員分の名前は覚えることはできた。しかし‥
何だこの集団は。いきなり呼び出されてこんなスケールの
でかいこと言われても‥さっぱり分からん。

「まあ、すぐに分かるわ」
‥心を読まれた。

「そう、私は第1宇宙防衛艦隊副隊長の江崎よ。使かえる魔法は
 この通り、心情魔法よ」

「‥なんか凄い集団ですね。僕は7年かけてカンダルからやってきました
 コンドル・パーカー・レイッシュ、略してコパーレ。よろしく
 お願いします」
とりあえず俺も自己紹介。
てかまず地球に宇宙防衛艦があるとは‥アメリカもなかなかの隠し事してるな。

「え~と、担当の区域も紹介しておくね。第1区がユーラシア大陸と太平洋。
 第2区がアフリカ大陸、及び南極。第3区は北、南アメリカ大陸と
 太平洋。第4区は北極、及びオセアニアよ。
 でも別に毎日見張ってなきゃいけないわけじゃない。こうやって
 普通に生活送りながら、異変があったら対処しに行けばいいだけよ。
 後月に5階のパトロールも」
カラが丁寧に説明をしてくれる。

「あなたには私の助手役をしてもらうわ。それを紹介するために
 みんなをここに呼んだのよ」

「はあ‥」
どういう表情をしていいのかさっぱりだ。

「給料ってどのくらい?カラ」
とりあえず気になったから聞いてみた。

「1か月に‥大体300万くらいだよ」
た、高くね?よし、この仕事引き受けた。

「よし、じゃあ、解散」
カラが言うとみんなはまた透明になっていった。

こうして俺は総艦隊全責任者兼大隊長助手になった。転校初日に。
父に帰って話すと、相当喜んでくれた。まあ、よしとしよう。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

バグった俺と、依存的な引きこもり少女。 ~幼馴染は俺以外のセカイを知りたがらない~

山須ぶじん
SF
 異性に関心はありながらも初恋がまだという高校二年生の少年、赤土正人(あかつちまさと)。  彼は毎日放課後に、一つ年下の引きこもりな幼馴染、伊武翠華(いぶすいか)という名の少女の家に通っていた。毎日訪れた正人のニオイを、密着し顔を埋めてくんくん嗅ぐという変わったクセのある女の子である。  そんな彼女は中学時代イジメを受けて引きこもりになり、さらには両親にも見捨てられて、今や正人だけが世界のすべて。彼に見捨てられないためなら、「なんでもする」と言ってしまうほどだった。  ある日、正人は来栖(くるす)という名のクラスメイトの女子に、愛の告白をされる。しかし告白するだけして彼女は逃げるように去ってしまい、正人は仕方なく返事を明日にしようと思うのだった。  だが翌日――。来栖は姿を消してしまう。しかも誰も彼女のことを覚えていないのだ。  それはまるで、最初から存在しなかったかのように――。 ※第18回講談社ラノベ文庫新人賞の第2次選考通過、最終選考落選作品。 ※『小説家になろう』『カクヨム』でも掲載しています。

【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました

ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。

悪意のパーティー《完結》

アーエル
ファンタジー
私が目を覚ましたのは王城で行われたパーティーで毒を盛られてから1年になろうかという時期でした。 ある意味でダークな内容です ‪☆他社でも公開

ベル・エポック

しんたろう
SF
この作品は自然界でこれからの自分のいい進歩の理想を考えてみました。 これからこの理想、目指してほしいですね。これから個人的通してほしい法案とかもです。 21世紀でこれからにも負けていないよさのある時代を考えてみました。 負けたほうの仕事しかない人とか奥さんもいない人の人生の人もいるから、 そうゆう人でも幸せになれる社会を考えました。 力学や科学の進歩でもない、 人間的に素晴らしい文化の、障害者とかもいない、 僕の考える、人間の要項を満たしたこれからの時代をテーマに、 負の事がない、僕の考えた21世紀やこれからの個人的に目指したい素晴らしい時代の現実でできると思う想像の理想の日常です。 約束のグリーンランドは競争も格差もない人間の向いている世界の理想。 21世紀民主ルネサンス作品とか(笑) もうありませんがおためし投稿版のサイトで小泉総理か福田総理の頃のだいぶん前に書いた作品ですが、修正でリメイク版です。保存もかねて載せました。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

3024年宇宙のスズキ

神谷モロ
SF
 俺の名はイチロー・スズキ。  もちろんベースボールとは無関係な一般人だ。  21世紀に生きていた普通の日本人。  ひょんな事故から冷凍睡眠されていたが1000年後の未来に蘇った現代の浦島太郎である。  今は福祉事業団体フリーボートの社員で、福祉船アマテラスの船長だ。 ※この作品はカクヨムでも掲載しています。

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

処理中です...