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第2章 衛星イオ

閣僚会議

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「まずは遠い地球からはるばるこのイオまで、お疲れさまでした。あなた方には
 特別にホテル等もご用意しております。質素なホテルだとは思いますが、
 私たちも全力でサポートさせていただきますので、どうぞよろしくお願いします」

「こちらこそ、よろしくお願いします」

「‥では、本題に入ります。あなたにここまで1人で来てもらった理由も兼ねて説明させて頂きます」

「はい」

「ご存知の通り、この衛星イオには数多くの猛獣・怪物が生息しています。
 この人間界から衛星の裏、真反対側に行くにつれその強さは強い傾向にあります。
 ‥そんな地球の裏側にイオ人約3万人が閉じ込められてまったのです」
首長が何気に悲しそうな顔で言う。

「え‥なぜですか?」

「1週間前にあった出来事です。それは‥突然の出来事でした。タイタンからの定期便に
 宇宙ゴミのかなりでかいものが偶然衝突し、軌道を外れてちょうどこのイオの反対側に不時着してしまったのです。ちょうどこの反対側に‥」

「それは‥大変でしたね‥。しかし、なぜこの宇宙艦隊で救助に行かなかったのですか?」

「何度も試みました‥。しかし全てやられてしまうのです。たった小さい鳥ごときに」

「というと?」

「この大陸以外にはキル、という体長10cmくらいの鳥が生息しています。
 そしてその生物は「熱」が大好きなのです。だから、戦闘機や戦艦で行くと、
 必ず襲われます」
なんか、名前からして襲いかかってきそうな猛獣だ。

「‥マッハでいけばいいんじゃないのですか?」

「‥無理なんです。必ずどこかにへばりついてきて、その戦闘機や戦艦は身動きが取れなくなります。エンジンの中でさえも、10cmの隙間があれば中に入り、人を食べようとします。いくら速く行っても、数が多すぎて‥」




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