69 / 79
曖昧なパフューム
4
しおりを挟む「朱夏さん……ありがとう。愛してる、俺も」
今度は貴人から、朱夏の唇にキスを落とす。角度を変えて何度も何度も、愛を囁くような優しいキスをする。
気持ちも欲望も、もう、なにもかも抑える必要はない。
貴人はボクサーパンツを下ろし、ぶるん、と勢いよく飛び出した自身の先端を、朱夏の入り口に這わせる。
夜露に濡れたようにてらてらと光るピンク色の花びらが、奥へ誘うようにひくひくと震えていた。
朱夏の膝を掴み、大きく開かせると、貴人はそこから一気に奥を貫いた。
「あ、あっ、あぁ……っ」
初めて感じる生身の彼に、朱夏はたまらない恍惚を覚えた。
直接感じられる体温、ドクドクと脈打つ感触が、お腹の奥に大きなうねりを生む。
「朱夏さん、すごい……気持ちよすぎ……っ」
切なげな声を上げ、貴人が腰を打ち付ける。膣壁は吸い付くように彼を絞り上げ、快楽を逃すまいとますます敏感になる。
それにともない、貴人の剛直も質量を増し、彼女の中を容赦なく抉った。
「朱夏さんのナカ、熱く絡みついて、全部持ってかれそうになる……っ」
眉根を寄せ、快楽に耐える貴人の表情にすら、朱夏は欲情した。
愛液が結合部からとめどなく溢れ出し、白く丸い尻を伝ってソファにまでこぼれる。
指先でその感触を確かめた貴人は、体を密着させるように朱夏にのしかかって、赤く染まった耳のそばで囁いた。
「ねえ、洪水だよ? 朱夏さん」
甘い声に、悩ましい吐息。煽られる羞恥が、さらに快楽を引き立てる。
「んっ、いい、いいのぉっ。もっと、よくして……っ」
「ああもう……今日の朱夏さん、素直でホントかわいい」
ちゅ、と音を立てて彼女の唇を啄むと、貴人は朱夏の背中を抱え、「よっ」と彼女を抱き起こした。
座ったまま向かい合う体勢になり、貴人の目の前に柔らかな双丘が揺れた。
思わずギュッと鷲掴みにして、硬く立ちあがった先端をぢゅう、と吸い上げる。空いた手は朱夏の尻を掴み、下から彼女を突き上げた。
「あ……んあぁっ」
朱夏は喉をそらし、髪を振り乱して喘いだ。
さっきより、貴人を奥深くまで感じる。胸の先端は限界まで敏感になり、貴人に思い切り吸われた後も、余韻だけでびりびりした快感を覚えた。
しかしそれだけでは飽き足らず、朱夏は自ら腰を揺らし、結合部のそばでぷっくり熟した赤い蕾を貴人の肌に擦り付ける。
淫らな朱夏の行動に煽られ、貴人の剛直は破裂しそうに膨張した。
たまらなくなって、彼女の唇を奪う。体の全部を繋げていても、まだ彼女が欲しかった。
「んっ、ダメ、もう、奥、そんなにしたら、……っ!」
ぞくぞく、と、朱夏の全身に恍惚の予感が走る。抗おうとしても止められない、大きな快楽の波にさらわれそうになる。
「あぁ、朱夏さん……締まる……っ」
ドクドクと、中で凶暴な大きさとなった貴人が脈打つ。
浅い呼吸を繰り返しながら、最後の力を振り絞って朱夏を激しく責め立てる。
「あっあっ、やっ、んっ……! も、い―――っ!」
言葉にならない声を上げ、朱夏が貴人の背中にしがみつく。
無意識に爪を立てたその痛みは、貴人にとって甘い刺激となった。
「うっ……」
間もなく貴人が切なく呻き、朱夏の体内にすべてを注ぎ込んだ。
汗ばんだ肌をぴたりと寄せ合い、気怠い体を癒す。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
イケメン社長と私が結婚!?初めての『気持ちイイ』を体に教え込まれる!?
すずなり。
恋愛
ある日、彼氏が自分の住んでるアパートを引き払い、勝手に『同棲』を求めてきた。
「お前が働いてるんだから俺は家にいる。」
家事をするわけでもなく、食費をくれるわけでもなく・・・デートもしない。
「私は母親じゃない・・・!」
そう言って家を飛び出した。
夜遅く、何も持たず、靴も履かず・・・一人で泣きながら歩いてるとこを保護してくれた一人の人。
「何があった?送ってく。」
それはいつも仕事場のカフェに来てくれる常連さんだった。
「俺と・・・結婚してほしい。」
「!?」
突然の結婚の申し込み。彼のことは何も知らなかったけど・・・惹かれるのに時間はかからない。
かっこよくて・・優しくて・・・紳士な彼は私を心から愛してくれる。
そんな彼に、私は想いを返したい。
「俺に・・・全てを見せて。」
苦手意識の強かった『営み』。
彼の手によって私の感じ方が変わっていく・・・。
「いあぁぁぁっ・・!!」
「感じやすいんだな・・・。」
※お話は全て想像の世界のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※お話の中に出てくる病気、治療法などは想像のものとしてご覧ください。
※誤字脱字、表現不足は重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけると嬉しいです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・すみません。
それではお楽しみください。すずなり。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
モース10
藤谷 郁
恋愛
慧一はモテるが、特定の女と長く続かない。
ある日、同じ会社に勤める地味な事務員三原峰子が、彼をネタに同人誌を作る『腐女子』だと知る。
慧一は興味津々で接近するが……
※表紙画像/【イラストAC】NORIMA様
※他サイトに投稿済み
イケメン彼氏は年上消防士!鍛え上げられた体は、夜の体力まで別物!?
すずなり。
恋愛
私が働く食堂にやってくる消防士さんたち。
翔馬「俺、チャーハン。」
宏斗「俺もー。」
航平「俺、から揚げつけてー。」
優弥「俺はスープ付き。」
みんなガタイがよく、男前。
ひなた「はーいっ。ちょっと待ってくださいねーっ。」
慌ただしい昼時を過ぎると、私の仕事は終わる。
終わった後、私は行かなきゃいけないところがある。
ひなた「すみませーん、子供のお迎えにきましたー。」
保育園に迎えに行かなきゃいけない子、『太陽』。
私は子供と一緒に・・・暮らしてる。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
翔馬「おいおい嘘だろ?」
宏斗「子供・・・いたんだ・・。」
航平「いくつん時の子だよ・・・・。」
優弥「マジか・・・。」
消防署で開かれたお祭りに連れて行った太陽。
太陽の存在を知った一人の消防士さんが・・・私に言った。
「俺は太陽がいてもいい。・・・太陽の『パパ』になる。」
「俺はひなたが好きだ。・・・絶対振り向かせるから覚悟しとけよ?」
※お話に出てくる内容は、全て想像の世界です。現実世界とは何ら関係ありません。
※感想やコメントは受け付けることができません。
メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
言葉も足りませんが読んでいただけたら幸いです。
楽しんでいただけたら嬉しく思います。

甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】

包んで、重ねて ~歳の差夫婦の極甘新婚生活~
吉沢 月見
恋愛
ひたすら妻を溺愛する夫は50歳の仕事人間の服飾デザイナー、新妻は23歳元モデル。
結婚をして、毎日一緒にいるから、君を愛して君に愛されることが本当に嬉しい。
何もできない妻に料理を教え、君からは愛を教わる。
ヤンデレエリートの執愛婚で懐妊させられます
沖田弥子
恋愛
職場の後輩に恋人を略奪された澪。終業後に堪えきれず泣いていたところを、営業部のエリート社員、天王寺明夜に見つかってしまう。彼に優しく慰められながら居酒屋で事の顛末を話していたが、なぜか明夜と一夜を過ごすことに――!? 明夜は傷心した自分を慰めてくれただけだ、と考える澪だったが、翌朝「責任をとってほしい」と明夜に迫られ、婚姻届にサインしてしまった。突如始まった新婚生活。明夜は澪の心と身体を幸せで満たしてくれていたが、徐々に明夜のヤンデレな一面が見えてきて――執着強めな旦那様との極上溺愛ラブストーリー!

ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる