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曖昧なパフューム
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「んっ……」
チョコレート風味の甘い指先が、朱夏の舌をくすぐる。
甘すぎる。朱夏は案の定そう思ったが、シロップはすぐに溶けてなくなった。
貴人の目的は済んだはずだが、彼の指は出ていこうとしない。それどころか、ざらりとした朱夏の舌の表面を楽しそうに撫でたり、奥まで差し込んでみたり。
口内を好き勝手にかき回されながら、朱夏は体がじりじり熱を持ち始めるのを感じた。
「……気持ちいいんでしょう、朱夏さん」
ぬらぬらと唾液がまとわりついた指を出し入れしながら、貴人が意地悪く問う。
そんなはずはない。たった一本の人差し指で、口の中に触れられているだけだ。
自分に言い聞かせるようにそう思っても、朱夏の唇は貴人の指が出ていこうとすると勝手にすぼみ、ちゅうっと音を立てる。
緩慢な刺激だが貴人も段々と興奮してきて、次第にまるで性器を咥えられているかのような錯覚を起こし始める。指の数は、二本に増えていた。
「もっと吸って、朱夏さん……俺の指、涎でぐちゃぐちゃにして」
「ん、ふっ……」
「あたたかくて、やわらかくて、とろとろで……朱夏さんの下のお口と一緒だね?」
卑猥な囁きに、服も脱がされていない朱夏の秘所が本当に潤み始める。口の中にある指先の動きに合わせ、腰がもどかしく揺れる。
「んっ。うぅ……ん」
「かわいい。口だけじゃ足りないですね、もう」
指を咥えさせたままで、貴人が空いている方の手でネクタイを緩め、外す。ワイシャツのボタンも下まで全開にすると、朱夏をソファに押し倒した。
二本の指で口の粘膜を愛撫しつつ、太腿に手を這わせ、スカートを捲り上げていく。
「ねえ、朱夏さん。ストッキングまで染みてます」
「ふうぅん、ん……」
言わないで、という言葉は喉奥まで突っ込まれた指先にかき消される。
やがてピッと音を立てて、貴人がストッキングを破り、ショーツの上から朱夏のソコに触れた。中指の腹で軽く押しただけで、ぬちっと卑猥な音が立つ。
「俺の指咥えるだけで、こんなに濡らしたの……?」
「ん、んっ」
入り口に円を描くように、貴人の指がショーツをなぞる。もどかしい刺激に、朱夏は思わず腰をくねらせる。思い切り喘ぐことができないのが苦しい。
「しゃべれない朱夏さんの姿もすっごい興奮するけど……そろそろ、啼いていいよ」
瞳を妖しくぎらつかせ、貴人が耳元で囁く。続けてじゅぽっと音を立て、朱夏の口を愛撫していた指を引き抜いた。
「あっ、はっ……」
ようやく大きく口を開けて呼吸できるようになった朱夏は、必死で酸素を取り込む。
しかし、その間にショーツの脇から直接貴人の指が差し込まれ、朱夏のナカに押し入った。
「ああぁっ」
背中をのけぞらせ、朱夏が嬌声を上げる。膣壁はきゅうきゅうと貴人の指を締め付け、喜びに震える。
岡崎たちに襲われかけた時の恐怖を、今の朱夏はいっさい忘れていた。
貴人が相手なら、体も心も全部開いて、思い切り淫らになれる。
静かに雪の降るロンドンで、初めて貴人に癒されたあの日。みっともなくて恥ずかしい自分はすべて見せてしまったから。――もう、なにも隠す必要はないのだ。
チョコレート風味の甘い指先が、朱夏の舌をくすぐる。
甘すぎる。朱夏は案の定そう思ったが、シロップはすぐに溶けてなくなった。
貴人の目的は済んだはずだが、彼の指は出ていこうとしない。それどころか、ざらりとした朱夏の舌の表面を楽しそうに撫でたり、奥まで差し込んでみたり。
口内を好き勝手にかき回されながら、朱夏は体がじりじり熱を持ち始めるのを感じた。
「……気持ちいいんでしょう、朱夏さん」
ぬらぬらと唾液がまとわりついた指を出し入れしながら、貴人が意地悪く問う。
そんなはずはない。たった一本の人差し指で、口の中に触れられているだけだ。
自分に言い聞かせるようにそう思っても、朱夏の唇は貴人の指が出ていこうとすると勝手にすぼみ、ちゅうっと音を立てる。
緩慢な刺激だが貴人も段々と興奮してきて、次第にまるで性器を咥えられているかのような錯覚を起こし始める。指の数は、二本に増えていた。
「もっと吸って、朱夏さん……俺の指、涎でぐちゃぐちゃにして」
「ん、ふっ……」
「あたたかくて、やわらかくて、とろとろで……朱夏さんの下のお口と一緒だね?」
卑猥な囁きに、服も脱がされていない朱夏の秘所が本当に潤み始める。口の中にある指先の動きに合わせ、腰がもどかしく揺れる。
「んっ。うぅ……ん」
「かわいい。口だけじゃ足りないですね、もう」
指を咥えさせたままで、貴人が空いている方の手でネクタイを緩め、外す。ワイシャツのボタンも下まで全開にすると、朱夏をソファに押し倒した。
二本の指で口の粘膜を愛撫しつつ、太腿に手を這わせ、スカートを捲り上げていく。
「ねえ、朱夏さん。ストッキングまで染みてます」
「ふうぅん、ん……」
言わないで、という言葉は喉奥まで突っ込まれた指先にかき消される。
やがてピッと音を立てて、貴人がストッキングを破り、ショーツの上から朱夏のソコに触れた。中指の腹で軽く押しただけで、ぬちっと卑猥な音が立つ。
「俺の指咥えるだけで、こんなに濡らしたの……?」
「ん、んっ」
入り口に円を描くように、貴人の指がショーツをなぞる。もどかしい刺激に、朱夏は思わず腰をくねらせる。思い切り喘ぐことができないのが苦しい。
「しゃべれない朱夏さんの姿もすっごい興奮するけど……そろそろ、啼いていいよ」
瞳を妖しくぎらつかせ、貴人が耳元で囁く。続けてじゅぽっと音を立て、朱夏の口を愛撫していた指を引き抜いた。
「あっ、はっ……」
ようやく大きく口を開けて呼吸できるようになった朱夏は、必死で酸素を取り込む。
しかし、その間にショーツの脇から直接貴人の指が差し込まれ、朱夏のナカに押し入った。
「ああぁっ」
背中をのけぞらせ、朱夏が嬌声を上げる。膣壁はきゅうきゅうと貴人の指を締め付け、喜びに震える。
岡崎たちに襲われかけた時の恐怖を、今の朱夏はいっさい忘れていた。
貴人が相手なら、体も心も全部開いて、思い切り淫らになれる。
静かに雪の降るロンドンで、初めて貴人に癒されたあの日。みっともなくて恥ずかしい自分はすべて見せてしまったから。――もう、なにも隠す必要はないのだ。
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