思想学部

ケーキ

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ニ年生

過去物語❶

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小学校、中学校と僕は学級委員をつとめた。

彼なら任せられる。そんなふうに言われ、周りからの信頼を得ていた。

それは高校に入ってからも変わらない。

だが、1つだけ、今までとは異なることがあった。

尊敬する人ができたこと。

高校に入って間もなかったが、僕は生徒会長に立候補することにした。

しかし、周りからの評価も築いては居ず、受かるはずもなかった。

そして、もう1つ。

立候補する人物、それを見て悟る。

彼の方が向いていると。

生徒、先生からの評価が良く、行動力や、決断力もある。

問題に対し、真剣に考え取り組んでいく。

それははじめての事だった。

わいてくる感情。

僕は彼のことをとても尊敬する。

1年生の時は、傍で彼を見ていたい。

そう思った。

彼から学べること。沢山あるかもしれない。

そして、見ていく内に分かってきた。

彼は人からの評価に勝る、トップに相応しい人間だと思った

困っている人の話を向き合って聞く。

優しさもあり、逆に弱さもあった。

そして、半年が経ったある日のこと。

事件が起こる。

1人の生徒が放送室を乗っ取り、自分の部活の顧問を募集する。

先生や、生徒を不安にさせ、学校の秩序を乱した

廃部になるだろうと思っていた。

しかし、何もない。休みすら無かったらしく、そのまま野放しに。

生徒会長に話を聞くと、「先生が彼に注意するだろう。必要以上に言えば傷付けてしまうことにもなる」と言った。

ここでは優しさが出た。

しかし、彼のやったこと。

それは悪いことだったのではないか…。

心の中に残った。

それから、生徒会長選挙へ。

立候補する人物も1人以外居ず、僕が選ばれることになった。

もしかしたら、前生徒会長の振る舞いに、自信が無かったのかもしれない。

僕は引き締めた。

これから、自分がこの学校をより良く、安全で過ごしやすいものへと…。

心の中でそう思っていた時、立候補した女性が言った。

「私の方が向いてると思うのに!選ばれたんだから、生徒会長らしくね!」と。

その後、前生徒会長の元に行った。

「演説みたよ。とても良かった。」

「ありがとうございます」

「誰が来ても、君に入れようと最初から決めてた。君になら任せられる」

「これから頼む。」

「はい!」

そして、新しいメンバーではじまった。

新しく入った1年生、2年生、見知った顔もある。

1年生を見て思った。

これから少しずつ見る必要もあるだろう。

生徒会長に相応しい人物を…。

1年生は男子が1人、女子が1人だった。

ある日、男子の方が言った。

「思想学部、あれは野放しにしてはいけない」

「なにかあったのかい?」

「前にあったでしょう。放送の事件。また問題をおこすかもしれない」

「最近、他の部活に貢献していると聞いた。」

すると、彼は言う

「また悪いことをしてもいいように、顔色をうかがっているのかもしれない!」

考えすぎてはないか…?と思いつつも、あの時のもやもやを思い出す。

「1度、彼に真意を聞いてみよう。」

それは大勢の前でのことだった。

部活の仲間が守った。

そこで理解する。

部活の仲間から、よく思われているのかもしれない。

悪気がなかったのだろう。今は見逃しておくことにした。

今後、なにかするようならそこで…。

その時、前生徒会長の姿が浮かぶ。

彼は実際に彼と話して、どんな人物か分かっていたからこそ、何もしなかったのかもしれない

───────

そこから少し経っても、1年生の男は変わらなかった。

彼はいけない。この学校を脅かす存在になる。

真剣な目で僕をみた。

ほかの生徒会メンバーからは、暴れん坊と言われているらしい。

ただ、仲間思いなところがあって、それがから回ってしまっているのだろう。


それからある日のこと、僕は、実際に彼にあって話してもらおうと思った。

そうすれば、分かることがあるかもしれない。

しかし、何もせずに帰ってくる。

何があったのかと聞いても、彼は答えない。

とても深刻な顔をしていた。


それから色々あって、2年生となった。

今年で終わりだ。

これからのこと、頼める人は誰だろうか。

2人が浮かぶ。

1年生だった2人。男子の方は、少し排他的すぎる。

女子の方は評価も行動もいいが、積極性にかける。

もし、選ぶとしたら後者。

しかし、それでいいのかも分からない。

これからを見てじっくり決めていくこととしよう

───────
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