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一年生

いい事とは

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ある日、僕の周りでこんな事件が起こった。

1人の男性が亡くなった。

原因は、その人が、馬鹿にされる対象であったこと。

その人の容姿、その人の個性は、周りとは異なり、浮いたものだった。

それは面白いという事で、毎日のように、注目され、先生すらも笑いの対象とする。

それをズレてるから直せと言ったり、変わっているのは良くないこと。

そんな言葉を浴び続けた。

それが悲劇をうんだ。

けれども、多数派の専制が、無かったものとそれらを変えた

───────

この世には、悪いこと、いいことがあるらしい。

恥ずかしいこと、恥ずかしくないこと、それは、いつの間にかズレていく。

本当は恥ずかしくないことでも、恥ずかしいとされ、いいことも同様に変わっていく。

僕は人と出会った時に、言う事がある。

それは本当に間違ったことか、本当に正しいことなのか?

今日も、前からやってきた人、それは、話し合いをしていた。

「~歳になって、まだ読んでるの?」
 
その口ぶりに、馬鹿にしていることは明らかだ。

僕はすぐさま割って入る

「~歳になって読んじゃいけないか?」

すると、「おかしいやつ」と言って、2人は立ち去った。

何歳であろうと、やっていけないことはない。

娯楽として童話や、童謡が好きな年配の方、盆栽や、ゲートボールが好きな子供が居たっていいんだ。

今度は女性2人が話していて、片方が語尾にきゃぴと付けた。

もう1人は、「恥ずかしいからその語尾辞めて」と。

僕はすぐに割り込んだ

「恥ずかしいこと、それは、人に迷惑をかけること。問題はない」

すると、その2人も走って行ってしまった。

この世界には、いいこと、悪いことがあるはずだが、時として人は、明らかな悪を容認し、明らかな善を否定する。

そこに、恥ずかしさ、間違いはないはずなのに。

恥ずかしさを感じれば、それを否定してしまうのである。

だからこそ、僕は言いたい。

明らかな悪以外は、恥ずかしいと言うべきではないと。

悪いこと‥あの日起こった悲劇のように、悪いこと、いいことというものを、今一度考えるべきである。

僕はその日、家に帰った。

そうして、誰も居ない場所で1人で大きく熱弁した。

本当の悪とは何か、本当の正しいこととは何かを…

───────

夢を語る。それは恥ずかしいことに思われるかもしれない。

けれども、それは悪いことじゃない。

言ってしまえば、必ず成し遂げなければいけないと。

そんなふうに考えるものも居るだろう、けれども、必ず成し遂げる必要はないのだ。

この先、もし、機会があったらでいい。

相手の夢が、世界中の人全てを救いたい、海王星に住みたいなどのどんなに大それても、それは否定してはいけない。

本当に叶えられないものなのか、本当に叶えられるものなのか。

それは誰にも分からない。

だからこそ、否定して、相手の夢を摘み取ってしまえば、その人が可哀想だし、実現するかもしれないその夢が、その一言により、泡となって消えてしまう。

そんなことはあってはならないことだ。

僕はいいことと悪いこと、それを区別している。

いいこと…それは、偏りのないかっこよさ、かわいさ、その他多くのプラスな感情をもたらすもの。

それは依存や、ネガティブな感情をもたらさないもの。

そして、悪いこと。

それは、相手のことを否定する。それだ。

相手がしていることを平気で否定して、これがいいと押し付けたり、無理に辞めさせようとする。

もし、悪いことをしているなら逆効果だし、相手を奴隷のように思っている。

そうとしか考えられない。

相手の行動を批判し、自分の思い通りにならないとこうしろと言う。

それは変えなければいけないものだ。

相手がどうしてようと、無理にこうしろと動かさせようとしたり、こうして欲しいと要求することはいけない。

もし、頼み事をする際にも、相手に任せて、無理に要求することをしない。

相手が自分の言った通りに動きたいと言うのなら、その通りにすることだろう。

あくまで、頼み事をする場合、自分の言う通りにして欲しい場合は、こちらが下手であらねばならない。

以上のいいこと、悪いことが重要なのである。

────────

話終えると、僕はその場に座り込んだ。

あの日のことが、自らを突き動かす原動力となっている。

本当の悪と言うものを知ってもらい、前のような悲劇を防ぎたい。

そのために、今、こうして行動している。

理想的な方向へと進んでいくために必要なこと…

それが今だ。

その日の夜、僕の前に、居なくなったあの人が現れた。

そして、こう告げた。

何も変わってないと…

僕はその一言を聞いて、なんだか悲しくなった──────
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