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話し合い⑤

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B君はC君をなくしてから数年後、また新しい人と関わるようになりました。

その人は自分と同じく、少し変わった思想。

Bくんはそれがとても嬉しそうでした。

しかし、Aくんはそれを黙って見ることができません。

仲間をD君のもとへと向かわせて、自分の仲間にしようとします。

しかし、DくんとBくんの仲はとても強く、簡単には引き込めませんでした。

自分も出向いて、Dくんをいれようとしますが、Bくんをいれなければ入らないと断られてしまいます。

それから色々なことを考えて、Bくんの考えを辞めさせる行動をしました。

けれども、Aくんの周りから人が減ることが多くなるばっかりで、全く進捗がありません。

それを全てBくんにやられているのだと思いました。

なので、次で、決着をつけようと考えたのです

──────

男は「均衡主義を辞め、皆無主義になること、それが許しである。」と言った。

分太は「皆無主義の考え方を受け入れる、しかし、均衡主義の考え方を捨てることはできない」と。

どちらも譲歩しない。

すると、そこへ、2人の男がやってくる。

「ゆるしさん…?」男はそう言って、2人の方へと向かう。

文太さんも、ともに近付いた。

「兄さん、できる限りのことはやったよ」

片方がそう言って、分多さんの元へと。

ゆるしさんと呼ばれた男と、病の男が話をかわす。

「僕はここにくるまで、均衡主義の人と意見交換をしていた」

「なぜ…?均衡主義は間違った考え方で、皆無主義が正しいのでは…?」

「そう思っていてもいい、しかし、均衡主義の考え方は、皆無主義にとても近い。

そして、全てを皆無としてしまうには、とてももったいない。」

「いいものの対義語が、悪いものであるのか…?いいや、いいものの対義語がいいものであってもいい。

均衡主義と皆無主義はともに協力し、新しい思想を作っていくことが、私は理想だと考える」

「私は皆無主義を絶対的なものだと信じてきました…。それを覆すのですか…?」

「たとえ、過去がどれだけ素晴らしいものであろうと、未来もそれと同じくらい大切なものです。」

「だからこそ、その素晴らしいものを、同じくらい、いいえ、更により良いものへと変えるため、手を組むのです。それは呉越同舟でもいい。2つの主義の進む最終的な目的地は同じなのですから。

ともに歩んでいくのです。」

男は少し悩んだ後、「分かりました」と言った。

「私は人ではなく、あなたの思想を信じました。」

そういった後、男は苦しんだ

「私はなぜ、皆無主義を絶対的なものと信じ、他の主義を全て批判したのか…。

私はなぜ、傲慢にも、全て皆無主義が正しく信じないものはおかしいと考えたのか…」

すると、ゆるしさんは言う。

「加害者思考に陥ってる。過去の叱咤は、あなたが優しいからです。責める必要はもうない。

加害者、被害者はもちろん、加害者思考、被害者思考である必要はありません。これこそ、皆無主義。」

男は「またその思想に助けてもらいましたね。」と感謝した。

───────

正二さんと、同一さんは、均衡主義の分太さんの元へと向かう

「均衡主義、ずっと悩んでいた。皆無の過程にはどうしても均衡が必要なこと、そして、兄の思想からうまれた思想であるが、方向性が同じでも違うものであること。

その2つに苛まれ、この問題について考えあぐねていた。」

「しかし、ここで宣言しよう。均衡主義、皆無主義はともに必要なものであり、理想の世界を創造するために、とても必要な考え方であると。」

正二さんはそう言って、分太さんの方へ手を差し出した。

「ともに進んでいこう。理想の未来へ」

分太さんは「えぇ。」と言って彼の手を握った。

ここに2つの主義の対立が終結したのだ。

私はなんだかそれにとても感動していた。

否定しあう者同士が、相手を認め、逆に手を取りあって、未来へと進もうとしている。

思想一つ一つがとても大切なものなんだ…。

握手を終えると、分太さんは自分の弟の元へ向かう。

「兄さんやったね!」

彼はそう言ってむかえた。

「均衡主義、平和で平等なとても凄い思想だよ!」

そう言うと、分太さんは「ありがとう。まだまだ未完成の思想、だからこそ、皆無主義の思想はとても必要。とてもありがたい。」と言った。

「兄さんは根っからの均衡主義者なんだね。流石だよ!」と。

集多教の内部争いは解決したようだ。

私は少し安心した。

しかし…

正二さんとその兄が私の前へと立ちはだかる。

「加木のことはまだ終わらない。話を聞かせてもらおう」

2人はそう言って、私に言葉を求めた

───────
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