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神のお告げ
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彼の後をついて行くと、加木さんと合流する。
経緯を説明し、彼が足を止めるまで3人でついて行った。
─────
あおしさんが、歩いていると、向こうの道路から右に、3つ通り過ぎる影を見た。
それにチラリとみると、真子さんの姿が見える。
そして、井知の姿も。
「何故…?」
彼はそう言って、頭を抱えた。
────────
どこか、公園のような場所に到着すると、赤野さんは、「ここで話がしたい」と言った。
「話…?」
それに頷く
「はい、この世界は、1人の神によって作られていることを」
それは、集多さんのことだ。私はすぐに分かった。
「なので、加木さんの考えは間違えている…と?」
「話がはやい
異端とされるものは、排除しなければならない。」
そう言って笑った。
「その前に、本を書いたのはあなたか?」
加木さんがそう言うと、彼は女性と自分の姿を思い浮かべる
「えぇ、そうです。」
その声に、見つけた。
そう思ったが、彼をどうしたら辞めさせられるか?その方法がなかった。
「私は、神から力が授けられている。」
「それは…?」
「神のお告げ。私には、その力が授けられました。
小さく声が聞こえてくるんです。加木という反逆者がやってくることを何度も何度も。」
彼が言うことは本当だろうか?私はそれを知るのが恐ろしかった。
本当であれば、自分達の言ってることは全て嘘であり、彼や、あの宗教こそが正しいことになる。
加木さんはどうだろうか?
隣を見ると、「凄い!」と言って、目をキラキラ光らせてる彼が居た。
彼は信じている。それが嘘か本当かはまだ分からないのに。
すると、ハッとした。彼の原点の思想、それは、この世界に間違いはないということ。
彼の言ってることもそれは例外ではない。
自分がしっかりしなければ…。
私は思い切って「では、勝負しよう」と言った。
「なんの勝負ですか?」
私は下に落ちていた、子供が落として行ったのであろうサイコロを拾った。
「10回中、何回、目を当てられるかの勝負だ。」
「もし、5回以上当たったのなら、あなたが神のお告げを聞いていることを認めよう。」
「しかし、当たらなかったら、お告げは嘘ということで、加木さんのことを書くのをやめて欲しい。」
そう言うと、「勝負になりませんよ。事実なのですから。」と余裕に構える。
「それなら勝負開始で行こう。」
私がそう言うと、「全て当てます」と話す。
「まず、最初はなにをひく?」
「2です」
そうして、私はサイコロの目をふった。
すると、彼の言った通りの「2」の目がでる。
「私の言った通りの目が出たでしょう。これで、嘘ではないことが証明された。」
彼がそういうのを遮るように、「まだ9回残っている」と言った
「次は?」
「6です。」
すると、また彼の言った通りの数字が出る。
少しの焦りがあったが、自信は変わらず心の中にある。
「次は?」
「3ですね。」
すると、サイコロは、4の目を出した。
「な…!?そんなはずは…。」
彼の表情に焦りがみえた。
サイコロは、6分の1の確率で、簡単に数字をひきやすいものとも見える。しかし、1回、2回と増えていくにつれて、それでない確率はとても高くなる。
3回目に行った時はもう100回以上に1回当たるかどうかの確率に。
そして、自分の実力を過信して居るものほど落ちていく。
「1だ!」
「5ですね。」
最初がどれだけ良かろうと、後半も全て良くなる訳では無い。
「6だ!」
「2です!」
それからも、3回間違えて、私の勝ちとなった。
「そんな…そんなはずはない…。」
自分の信じていたことを裏切られた。
とても悲しい人のように思えて仕方ない。私は心の中でそう思った。
もしかしたら、あの占いにハマっていた物語のキャラは、彼自身だったのだろうか?
彼は、その井知の考えをよそに、昔のことが頭に浮かんでいた────
経緯を説明し、彼が足を止めるまで3人でついて行った。
─────
あおしさんが、歩いていると、向こうの道路から右に、3つ通り過ぎる影を見た。
それにチラリとみると、真子さんの姿が見える。
そして、井知の姿も。
「何故…?」
彼はそう言って、頭を抱えた。
────────
どこか、公園のような場所に到着すると、赤野さんは、「ここで話がしたい」と言った。
「話…?」
それに頷く
「はい、この世界は、1人の神によって作られていることを」
それは、集多さんのことだ。私はすぐに分かった。
「なので、加木さんの考えは間違えている…と?」
「話がはやい
異端とされるものは、排除しなければならない。」
そう言って笑った。
「その前に、本を書いたのはあなたか?」
加木さんがそう言うと、彼は女性と自分の姿を思い浮かべる
「えぇ、そうです。」
その声に、見つけた。
そう思ったが、彼をどうしたら辞めさせられるか?その方法がなかった。
「私は、神から力が授けられている。」
「それは…?」
「神のお告げ。私には、その力が授けられました。
小さく声が聞こえてくるんです。加木という反逆者がやってくることを何度も何度も。」
彼が言うことは本当だろうか?私はそれを知るのが恐ろしかった。
本当であれば、自分達の言ってることは全て嘘であり、彼や、あの宗教こそが正しいことになる。
加木さんはどうだろうか?
隣を見ると、「凄い!」と言って、目をキラキラ光らせてる彼が居た。
彼は信じている。それが嘘か本当かはまだ分からないのに。
すると、ハッとした。彼の原点の思想、それは、この世界に間違いはないということ。
彼の言ってることもそれは例外ではない。
自分がしっかりしなければ…。
私は思い切って「では、勝負しよう」と言った。
「なんの勝負ですか?」
私は下に落ちていた、子供が落として行ったのであろうサイコロを拾った。
「10回中、何回、目を当てられるかの勝負だ。」
「もし、5回以上当たったのなら、あなたが神のお告げを聞いていることを認めよう。」
「しかし、当たらなかったら、お告げは嘘ということで、加木さんのことを書くのをやめて欲しい。」
そう言うと、「勝負になりませんよ。事実なのですから。」と余裕に構える。
「それなら勝負開始で行こう。」
私がそう言うと、「全て当てます」と話す。
「まず、最初はなにをひく?」
「2です」
そうして、私はサイコロの目をふった。
すると、彼の言った通りの「2」の目がでる。
「私の言った通りの目が出たでしょう。これで、嘘ではないことが証明された。」
彼がそういうのを遮るように、「まだ9回残っている」と言った
「次は?」
「6です。」
すると、また彼の言った通りの数字が出る。
少しの焦りがあったが、自信は変わらず心の中にある。
「次は?」
「3ですね。」
すると、サイコロは、4の目を出した。
「な…!?そんなはずは…。」
彼の表情に焦りがみえた。
サイコロは、6分の1の確率で、簡単に数字をひきやすいものとも見える。しかし、1回、2回と増えていくにつれて、それでない確率はとても高くなる。
3回目に行った時はもう100回以上に1回当たるかどうかの確率に。
そして、自分の実力を過信して居るものほど落ちていく。
「1だ!」
「5ですね。」
最初がどれだけ良かろうと、後半も全て良くなる訳では無い。
「6だ!」
「2です!」
それからも、3回間違えて、私の勝ちとなった。
「そんな…そんなはずはない…。」
自分の信じていたことを裏切られた。
とても悲しい人のように思えて仕方ない。私は心の中でそう思った。
もしかしたら、あの占いにハマっていた物語のキャラは、彼自身だったのだろうか?
彼は、その井知の考えをよそに、昔のことが頭に浮かんでいた────
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