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第四章 借金の肩代わりに母親を奪われるとは、情けない!

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 王宮の一角にある広々とした寝室。壁には装飾が施されていて、エキゾチックなアロマが焚かれている。中央に配置されたベッドはとても大きい。私の体にフィットするかのようにフカフカと柔らかい。一度はこんな場所で寝てみたいと思うような理想の寝室だ。
 …この男が隣にいなければどれだけよかったことか。先ほどからこの男はベッドの上で、私の肩を抱き寄せ、いかにして私の息子に借金を背負わせ、辱めたのかを悪びれることなく語っていた。

「サキュバスの分泌液を濃縮した特注品の媚薬だけのことはあります。その媚薬には遅効性の効果がありましてね。戦闘時、身体に快楽が襲うのです。一種の呪いのようなものですな」
「なんておぞましいものをっ!!」
「ふふふ。今頃ご子息は得体の知れぬ快楽に苦しみ、困惑していることでしょう」
「あなたは最低の男よ!!」

 私は卑劣漢に対するありったけの憎しみを込めて叫んだ。エルドに対して行った下衆でサディスティックな仕打ちを、よく母親の目の前でこんなに得意げに語れるものだ。

「ははは。よいではありませんか。おかげで極上の女性をまた一人手に入れることができました」
「また一人って…」

 一体どれだけの女性がこの男の毒牙にかかったのだろう。名君という世間的評判を得る裏で、どれだけの女性を泣かせてきたのだろうか。

「私は美しく優秀な女性を自分のものにしたい。どんな手段を使ってでも手に入れたい。そういう性分でしてね。」
「何よ、それっ…ぁぅ」

 私が話している途中に、卑劣漢に不意に髪を優しく撫でられる。たったそれだけのことでゾクゾクと身体が震えてしまう。それは嫌悪感からなのか、昂りからなのか…私にはもう分からない。この男に良いようにされてからは、自分の身体がまるで自分のものでないみたいだから。


「ふふふ、それにしてもネグリジェがよくお似合いだ」
「やめ、なさぃ…」

 きらびやかな装飾が施されているネグリジェを着た私の肉体をジロジロと眺めてくる。つい先ほどこれを着るよう命令された。どうやら高級娼婦が着るような逸品らしい。
 憎むべき相手のはずなのに…この男の鋭い視線を注がれるだけで、私の身体の芯が火照っていくようだ。私の身体は、この男にされることを期待してしまっているのだろうか?こんな最低な男なのに…!

「ふふふ。スケスケのネグリジェのおかげで、アンナ殿の大きな乳房の魅力が一層高まっています」
「やめてって、ぁぅ、言ってるでしょ…んぁぅ」

 卑劣漢は挨拶がわりと言わんばかりに、ネグリジェの上から私の乳首を軽くさする。ジンジンとした甘い刺激が私の身体を襲う。なんで、こんなに気持ちいいのよ…

「さあ、今日はアンナ殿が妾になることを誓った記念日だ。たっぷりと愛さねばなりませんな」
「い、いや…んむうぅっ!?」

 なおも抵抗をする私を黙らせるかのように、卑劣漢の唇が私の唇を塞いだ。

 …そこから先のことは断片的な記憶しかない。何度も何度も犯されて、頭が真っ白になって…あまりの屈辱に涙を流して…それでも、私は獣のように絶叫しながら、何度も何度も絶頂を迎えた。
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