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第四章 借金の肩代わりに母親を奪われるとは、情けない!
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ちゅっ、ちゅうっ、チロ…レロォ…ちゅう…レロ…
私の舌が卑劣漢の舌に触れる。そこから私は、いつもこの男がやってくる舌の動きを真似して、うねうねと舌を絡ませた。
これには卑劣漢も意外に思ったのか、鼻息を荒くしている。自分からは舌を動かさず、「積極的な」私の様子を楽しみたいようだ。悪趣味な男…
ちゅぴっ…
もう十分かと思い唇を離すと、一際大きな音が立ってしまった。唾液が糸のようにたらりと私の唇と卑劣漢の唇を繋いでいる。
…いや、そんなことは関係ない。私は邪念を振り払い、卑劣漢をじっと睨みつける。
「もういいでしょ!」
「まだです。まだ舌を絡めてください。」
「っ…この…」
完全に調子に乗っている。そして、こんな軽薄な卑劣漢を調子に乗らせてしまっている自分が情けなくなる。
私は再び卑劣漢の口内に舌を侵入させる。
レロ、レロォ、チロ、ちゅう…レロレロォ…ちゅう、ちゅぱ、レロ…
そして舌先に意識を集中して、卑劣漢の舌に私の舌を絡めていく。
舌…あったかくて、唾液でヌメヌメとしていて…柔らかいけど、芯には弾力がある。
「っ!!」
卑劣漢は「積極的に」キスをする私に気押されるように、腰を床につけ、仰向けになっていく。卑劣漢はいつのまにか私の腰に手を回していて、私も誘導していく。
もちろん抵抗した。だけどやっぱり卑劣漢の力は強くて…それにキスに意識が向いた隙を狙ってきたから…
しばらくすると私は馬乗りになっていた。この体勢で、仰向けの卑劣漢に対して濃密なキスをしろということなのだろう。私は思わずキスを中断してしまう。
「ふふふ。まるで欲求不満の淫乱未亡人が男を喰い漁っているようですな」
「貴方がそういう体勢にしたんでしょうが!!」
「さあ、早く舌を絡めてください」
「い、嫌よ!この体勢は嫌!」
「早くしないとご子息が帰ってきますぞ?」
「っ!!」
もしエルドにこの光景を見られたら…男に跨がり濃密なキスを繰り返す淫売女とでも思うのだろうか。とにかく、この光景だけは見られてはいけない。だって言い訳ができないから。
「すぐに終わるのね…?」
「もちろんです。ただし何があってもキスは続けてもらいますよ」
卑劣漢の言葉を信じたわけではない。それはむしろ願望のようだった。私は早く終わるよう願いながら、卑劣漢に跨がったまま、濃密なキスを再開した。
ちゅう、ちゅぱ、レロ、チロ、レロォ、ちゅっ、レロレロォ…
その時の私は完全に油断していた。卑劣漢は何もしてこないと無意識のうちに思い込んでしまった。そんな私を嘲笑うかのように、卑劣漢はついに舌を動かした。
「んむぅっ!?」
卑劣漢からの反撃に驚きの吐息が漏れてしまう。唾液まみれの舌が絡まって…お互いがお互いの口内を貪っている。
身体が偽りの多幸感に包まれる。だけど大丈夫。私はこれが「偽物の愛」って分かっているから。そう、きっと大丈夫…
私の舌が卑劣漢の舌に触れる。そこから私は、いつもこの男がやってくる舌の動きを真似して、うねうねと舌を絡ませた。
これには卑劣漢も意外に思ったのか、鼻息を荒くしている。自分からは舌を動かさず、「積極的な」私の様子を楽しみたいようだ。悪趣味な男…
ちゅぴっ…
もう十分かと思い唇を離すと、一際大きな音が立ってしまった。唾液が糸のようにたらりと私の唇と卑劣漢の唇を繋いでいる。
…いや、そんなことは関係ない。私は邪念を振り払い、卑劣漢をじっと睨みつける。
「もういいでしょ!」
「まだです。まだ舌を絡めてください。」
「っ…この…」
完全に調子に乗っている。そして、こんな軽薄な卑劣漢を調子に乗らせてしまっている自分が情けなくなる。
私は再び卑劣漢の口内に舌を侵入させる。
レロ、レロォ、チロ、ちゅう…レロレロォ…ちゅう、ちゅぱ、レロ…
そして舌先に意識を集中して、卑劣漢の舌に私の舌を絡めていく。
舌…あったかくて、唾液でヌメヌメとしていて…柔らかいけど、芯には弾力がある。
「っ!!」
卑劣漢は「積極的に」キスをする私に気押されるように、腰を床につけ、仰向けになっていく。卑劣漢はいつのまにか私の腰に手を回していて、私も誘導していく。
もちろん抵抗した。だけどやっぱり卑劣漢の力は強くて…それにキスに意識が向いた隙を狙ってきたから…
しばらくすると私は馬乗りになっていた。この体勢で、仰向けの卑劣漢に対して濃密なキスをしろということなのだろう。私は思わずキスを中断してしまう。
「ふふふ。まるで欲求不満の淫乱未亡人が男を喰い漁っているようですな」
「貴方がそういう体勢にしたんでしょうが!!」
「さあ、早く舌を絡めてください」
「い、嫌よ!この体勢は嫌!」
「早くしないとご子息が帰ってきますぞ?」
「っ!!」
もしエルドにこの光景を見られたら…男に跨がり濃密なキスを繰り返す淫売女とでも思うのだろうか。とにかく、この光景だけは見られてはいけない。だって言い訳ができないから。
「すぐに終わるのね…?」
「もちろんです。ただし何があってもキスは続けてもらいますよ」
卑劣漢の言葉を信じたわけではない。それはむしろ願望のようだった。私は早く終わるよう願いながら、卑劣漢に跨がったまま、濃密なキスを再開した。
ちゅう、ちゅぱ、レロ、チロ、レロォ、ちゅっ、レロレロォ…
その時の私は完全に油断していた。卑劣漢は何もしてこないと無意識のうちに思い込んでしまった。そんな私を嘲笑うかのように、卑劣漢はついに舌を動かした。
「んむぅっ!?」
卑劣漢からの反撃に驚きの吐息が漏れてしまう。唾液まみれの舌が絡まって…お互いがお互いの口内を貪っている。
身体が偽りの多幸感に包まれる。だけど大丈夫。私はこれが「偽物の愛」って分かっているから。そう、きっと大丈夫…
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