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16.マチルダへのご褒美②
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ちゅう、レロォ、ぶちゅうぅ、チロ、ずじゅるるるうぅぅ…
俺の目の前では、苦楽を共にした最高の仲間の一人が、最大の敵と口づけを交わしていた。その口づけは、お互いを貪りあうような激しさと情熱を秘めていた。
俺の仲間マチルダ…その姿を見ただけで魔物は逃げ惑うとすら評される女戦士だ。単純な力や武術の腕前だけなら、勇者である俺に優っている。恵まれた身体を身体を駆使した野生味溢れる豪快な戦い方で俺を何度も救ってくれた。
そんなかけがえのない戦友マチルダが、あろうことか魔王と口づけを交わしている。
「んうぅっ…んむぅ…魔王さまっ、愛してるっ…」
そこに、俺の知っているマチルダの姿はなかった。ミネルヴァもマチルダも…まるで姿形は同じままの別世界にいるようだ。
「せっかくだ。マチルダの身に何があったか、私が説明してやろう」
再び、ミネルヴァが俺の背後から、俺を煽るように囁いてきた。
「魔王と『取引』の話を済ませた私は、すぐにお前とマチルダの元へ戻り、マチルダをお前から救い出した。ここまではお前も覚えているな」
そして、ミネルヴァはマチルダの身に何があったか嬉々として語り始めた。
「最初はマチルダもずいぶんと抵抗したさ。すると魔王はマチルダの実力と気概を気に入ってな。力で屈服させると決めたんだ。マチルダが自ら負けを認めるまで洗脳術は使わないと決めたのだ」
その間にも、俺の目の前では、マチルダは魔王を喜んで受け入れている。
「マチルダも必死に戦ったよ。魔王相手に一人であそこまで善戦するなんて流石としか言いようがない。だが、それでも実力差は圧倒的だ。魔王は何度もマチルダを制圧しては解放して、制圧しては解放して…それを繰り返していくうちに、マチルダの戦士としての誇りはへし折られた。そしてとうとう、自らの口で負けを認めたんだ」
信じられない。あのマチルダが自ら敗北を認めるなんて。それくらい男勝りで負けず嫌いなやつなんだ。
「あとはもう、言わずもがなだ。マチルダは魔王の寵愛を受け、私と同じように『駒』になった。魔王の前では、マチルダも単なるメスに過ぎなかったということだ」
もう何度目かもわからない。視界がぐにゃりと曲がって、呼吸が荒くなる。
「見ろ。マチルダはずいぶんと悦んでいるぞ。良かったじゃないか。マチルダの『女』の顔が見れて。お前一人じゃ決して見れない代物だろう?」
いつの間にかマチルダは一糸まとわぬ姿になっていた。
ああ、マチルダもミネルヴァも早く助け出さないと…しかし、俺はどうすればいいんだ。焦り、喪失感、絶望…負の感情が入り混じる中で、俺は必死に打開策を考えようとした。
俺の目の前では、苦楽を共にした最高の仲間の一人が、最大の敵と口づけを交わしていた。その口づけは、お互いを貪りあうような激しさと情熱を秘めていた。
俺の仲間マチルダ…その姿を見ただけで魔物は逃げ惑うとすら評される女戦士だ。単純な力や武術の腕前だけなら、勇者である俺に優っている。恵まれた身体を身体を駆使した野生味溢れる豪快な戦い方で俺を何度も救ってくれた。
そんなかけがえのない戦友マチルダが、あろうことか魔王と口づけを交わしている。
「んうぅっ…んむぅ…魔王さまっ、愛してるっ…」
そこに、俺の知っているマチルダの姿はなかった。ミネルヴァもマチルダも…まるで姿形は同じままの別世界にいるようだ。
「せっかくだ。マチルダの身に何があったか、私が説明してやろう」
再び、ミネルヴァが俺の背後から、俺を煽るように囁いてきた。
「魔王と『取引』の話を済ませた私は、すぐにお前とマチルダの元へ戻り、マチルダをお前から救い出した。ここまではお前も覚えているな」
そして、ミネルヴァはマチルダの身に何があったか嬉々として語り始めた。
「最初はマチルダもずいぶんと抵抗したさ。すると魔王はマチルダの実力と気概を気に入ってな。力で屈服させると決めたんだ。マチルダが自ら負けを認めるまで洗脳術は使わないと決めたのだ」
その間にも、俺の目の前では、マチルダは魔王を喜んで受け入れている。
「マチルダも必死に戦ったよ。魔王相手に一人であそこまで善戦するなんて流石としか言いようがない。だが、それでも実力差は圧倒的だ。魔王は何度もマチルダを制圧しては解放して、制圧しては解放して…それを繰り返していくうちに、マチルダの戦士としての誇りはへし折られた。そしてとうとう、自らの口で負けを認めたんだ」
信じられない。あのマチルダが自ら敗北を認めるなんて。それくらい男勝りで負けず嫌いなやつなんだ。
「あとはもう、言わずもがなだ。マチルダは魔王の寵愛を受け、私と同じように『駒』になった。魔王の前では、マチルダも単なるメスに過ぎなかったということだ」
もう何度目かもわからない。視界がぐにゃりと曲がって、呼吸が荒くなる。
「見ろ。マチルダはずいぶんと悦んでいるぞ。良かったじゃないか。マチルダの『女』の顔が見れて。お前一人じゃ決して見れない代物だろう?」
いつの間にかマチルダは一糸まとわぬ姿になっていた。
ああ、マチルダもミネルヴァも早く助け出さないと…しかし、俺はどうすればいいんだ。焦り、喪失感、絶望…負の感情が入り混じる中で、俺は必死に打開策を考えようとした。
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