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B 楓陥落1
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美乃梨とのネクストを繋いだら、今度はその日のうちに楓とデート。我ながらタイトなスケジュールだ。
ちなみに美乃梨が電話に長々と応じられたのは楓が遊びに出かけて、家に誰もいなかったからだ。美乃梨もまさか、通話相手の俺が、この後すぐ楓と遊ぼうとしているとは夢にも思わなかっただろう。
「お待たせしました。宗介さん…その、待ちました?」
「いや、俺も今きたところだよ」
「そう…ならよかったです」
そんなこんなで楓と待ち合わせ場所で会う。本当は随分と前に近くに来ていて、さっきまで美乃梨と通話していたんだけどな。
※
そうそう。楓とデートに行くことになった経緯を説明しないとな。
あれから俺は楓に対していつも通りの振る舞いをしていた。バイトが一緒になっても何事もなかったかのように話をした。キスのことなど一回も話題に出さなかった。
むしろ楓の方がかなり意識していた。喋り方がさっきみたいに辿々しくなったり、急によそよそしくなったり…俺と話すことに緊張していたんだろうな。まあ、その緊張も俺がいつも通りに振る舞うことで、ほぐしてやったわけなんだが。
「楓ちゃん、もしよかったらだけど…時間ある時、一緒に動物園に行かない?」
そして頃合いを見て、動物園に一緒に行かないかと誘ったわけだ。デートというより、友達同士気軽に遊びに行くような感じで。
楓も色々思うところがあったのかもしれない。めずらしくうじうじしていて、すぐに答えなかったからな。
とはいえ、結局は無事に快諾ゲット。そして日程を調整して、美乃梨を堕とす日の翌日にしておいたというわけだ。
※
「じゃ、行こっか。楽しみだね」
「あ、はい」
楓はかなり緊張している様子だった。友達感覚で動物園デートをOKしたからと言っても、デートはデートだ。前のキスの一件を思い出して緊張しているんだろう。
こういうところはやっぱり初心だ。明るくて社交的で美人で男子人気も高そうだけど、根は真面目だもんな。意外と本人も恋愛経験が乏しいのを気にしているのかもしれない。
まあ、そんなこんなでデートがスタートした。最後にホテルに行けるよう逆算して行動しないとな。
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