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B 美乃梨との初デート1
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※
もちろん、美乃梨の攻略も抜かりない。楓との初キスを済ませた数日後に、初デートを済ませてきた。ここ最近も、相変わらずメールで超わがまま彼女に振り回されっぱなしの男を演じつつ、さりげなく美乃梨をヨイショして承認欲求を満たしてあげていた。
そして頃合いだと判断したので、次の段階に移ることにした。そこでまず、彼女が急に不機嫌になり、急にランチデートをキャンセルされてしまったと伝えた。
前々から行こうと約束していたのに。せっかくお店も予約したのに、台無しになってしまった。落ち込んだ様子で話をしていると、美乃梨はかなり俺に同情してくれた。
「宗介君、元気出して。それにしても…いくらなんでも宗介君に失礼だと思うなあ」
「美乃梨さん、本当優しいです…!美乃梨さんに話せて元気出ました」
こんなような会話をして、落ち込んだところから徐々に会話を盛り上げていった。ひと段落ついたらいよいよデートの誘いだ。
「そうだ。今からお店をキャンセルにするのも忍びないし…もしお時間が空いていたら一緒に行きませんか?」
「ええ、私と?笑」
「美乃梨さんにはいつも話を聞いてもらっているし、お礼がしたいです」
美乃梨のスケジュール次第ではキャンセルも十分にあり得るから、どうなるかと思ったが…美乃梨は快諾してくれた。美乃梨が暇で助かった。まあ、キャンセルされたところで二の矢、三の矢と放つだけだけどな。
とまあ、こんなやりとりを楓とキスする数日前にしていた。そして楓の唇を奪い、さらに数日後、今度は美乃梨とデートをするわけだ。まさに親子丼ならでは面白さだな。
※
そして、ランチデート当日。店は小洒落たイタリアンをチョイスしたが、それ以外はデート感を出さないように心がけた。
人妻相手に異性として強く意識しているそぶりを見せても警戒されるだけだ。何より美乃梨はそういうタイプだ。
お互いの自宅の中間地点にある店なので、お互いの車で現地集合。店に入ってからも恋愛トークはしない。お店の雰囲気や味、近辺の美味しいお店の話が中心だ。
「この辺りだと、~ってお店も美味しいですよね」
「あ!私もそこ行ったことあるわ。美味しくてお洒落よね」
まあ、こんな感じの他愛ない話だ。そして食事も進み、ある程度打ち解けたところでメールでやり取りしているような恋愛話を小出しにする。
美乃梨は待っていましたと言わんばかりにくいついてきた。やっぱり若者の恋バナには興味があるんだな。
だが今日はここでおしまい。楓と同じように美乃梨も振り回さないとな。
「お店も混んできたし、出ましょうか」
「え…あ、そうね。いつの間にかすごく混んでる。やっぱり人気なのね」
俺は話が盛り上がってきたタイミングを見計らい、わざとそこで話を打ち切った。美乃梨は意外そうな顔を隠しきれていなかった。
そして美乃梨がお手洗いに行っている間に会計を済ませた。美乃梨は戻ってきてから、奢られたのをかなり気にしていた。割り勘にしようと財布を出そうとしてきたが、そこは自分から誘ったのだからとキッパリと断った。
「じゃあ、今日はありがとうございました」
「うん…それじゃあ、気をつけてね」
そしてそのまま即解散。美乃梨は随分と物足りなさそうな顔をしていた。もっと話したいって顔だ。あの顔にしたらこっちのものだろう。計画していた通りうまくいった。俺は帰りの車中でほくそ笑んでいた。やっぱり自分の計画通りに女を攻略している時の支配感はたまらない。
そういえば、楓に何かしたんじゃないのかと勘繰られるかと思ったが、まだバレていないようだ。同時に攻略を進めていれば、いつか必ず二股がバレる。その時の対処も今のうちから考えておかないとな。
もちろん、美乃梨の攻略も抜かりない。楓との初キスを済ませた数日後に、初デートを済ませてきた。ここ最近も、相変わらずメールで超わがまま彼女に振り回されっぱなしの男を演じつつ、さりげなく美乃梨をヨイショして承認欲求を満たしてあげていた。
そして頃合いだと判断したので、次の段階に移ることにした。そこでまず、彼女が急に不機嫌になり、急にランチデートをキャンセルされてしまったと伝えた。
前々から行こうと約束していたのに。せっかくお店も予約したのに、台無しになってしまった。落ち込んだ様子で話をしていると、美乃梨はかなり俺に同情してくれた。
「宗介君、元気出して。それにしても…いくらなんでも宗介君に失礼だと思うなあ」
「美乃梨さん、本当優しいです…!美乃梨さんに話せて元気出ました」
こんなような会話をして、落ち込んだところから徐々に会話を盛り上げていった。ひと段落ついたらいよいよデートの誘いだ。
「そうだ。今からお店をキャンセルにするのも忍びないし…もしお時間が空いていたら一緒に行きませんか?」
「ええ、私と?笑」
「美乃梨さんにはいつも話を聞いてもらっているし、お礼がしたいです」
美乃梨のスケジュール次第ではキャンセルも十分にあり得るから、どうなるかと思ったが…美乃梨は快諾してくれた。美乃梨が暇で助かった。まあ、キャンセルされたところで二の矢、三の矢と放つだけだけどな。
とまあ、こんなやりとりを楓とキスする数日前にしていた。そして楓の唇を奪い、さらに数日後、今度は美乃梨とデートをするわけだ。まさに親子丼ならでは面白さだな。
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そして、ランチデート当日。店は小洒落たイタリアンをチョイスしたが、それ以外はデート感を出さないように心がけた。
人妻相手に異性として強く意識しているそぶりを見せても警戒されるだけだ。何より美乃梨はそういうタイプだ。
お互いの自宅の中間地点にある店なので、お互いの車で現地集合。店に入ってからも恋愛トークはしない。お店の雰囲気や味、近辺の美味しいお店の話が中心だ。
「この辺りだと、~ってお店も美味しいですよね」
「あ!私もそこ行ったことあるわ。美味しくてお洒落よね」
まあ、こんな感じの他愛ない話だ。そして食事も進み、ある程度打ち解けたところでメールでやり取りしているような恋愛話を小出しにする。
美乃梨は待っていましたと言わんばかりにくいついてきた。やっぱり若者の恋バナには興味があるんだな。
だが今日はここでおしまい。楓と同じように美乃梨も振り回さないとな。
「お店も混んできたし、出ましょうか」
「え…あ、そうね。いつの間にかすごく混んでる。やっぱり人気なのね」
俺は話が盛り上がってきたタイミングを見計らい、わざとそこで話を打ち切った。美乃梨は意外そうな顔を隠しきれていなかった。
そして美乃梨がお手洗いに行っている間に会計を済ませた。美乃梨は戻ってきてから、奢られたのをかなり気にしていた。割り勘にしようと財布を出そうとしてきたが、そこは自分から誘ったのだからとキッパリと断った。
「じゃあ、今日はありがとうございました」
「うん…それじゃあ、気をつけてね」
そしてそのまま即解散。美乃梨は随分と物足りなさそうな顔をしていた。もっと話したいって顔だ。あの顔にしたらこっちのものだろう。計画していた通りうまくいった。俺は帰りの車中でほくそ笑んでいた。やっぱり自分の計画通りに女を攻略している時の支配感はたまらない。
そういえば、楓に何かしたんじゃないのかと勘繰られるかと思ったが、まだバレていないようだ。同時に攻略を進めていれば、いつか必ず二股がバレる。その時の対処も今のうちから考えておかないとな。
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