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第三章 私が受け入れるまで
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「ふふふ。交渉成立ですわ」
「ただし、約束してください」
「あら、なんですの?」
「私が抱擁をしている間、その、これ以上変なことはしないと約束していただけますか?」
私は既に婦人に主導権を握られていることはわかっていた。それならばと、抵抗の意志を示して、リザへの裏切りを最小限にとどめようと決意を固めた。
「あらぁ、それは残念ですわ」
婦人は残念そうに呟くと、再び私の耳元に顔を近づけた。
「気持ちいいこと、たくさんしてあげようと思ったのに♪」
男に媚びるような甘い囁き声が、脳の奥に届き、私の身体の中心部をじんと痺れさせる。体はびくりと反応してしまったが、それ以上弱みを見せるわけにはいかない。
「ふ、婦人、やめてください…」
「うふふ。わかっていますわ。誓って変なことはいたしませんわ。ただザール様の態度は気になりますわね?」
私の抵抗を快く思わなかったのだろう。婦人の声からすっと甘さが消えて、冷徹さを帯びる。
「ザール様は脅されの身。それなのにずいぶんと生意気な態度ですこと。別に私はいいのですよ、リザが全てを知ったって」
「な、何をおっしゃるのです…!」
「今から少しの間、私の言うことをちゃんと聞いてくださらないと…どうなっても知りませんこと」
そう言い終えるや否や、婦人は私の目をじっと見つめた。いつも凛々しい婦人の目が、とろんと潤んでいる。だが、その奥には獲物を絶対に逃がしはしまいとする毒蛇のような狂気と執念が宿っている。護身術の時と同じ目だ。
そう思った途端、私の体がじんと熱くなった。蕩けるようなキス、背骨に電気が走るような乳首責め…その衝撃的な快楽を私の体はしっかりと記憶していて、今まさにその記憶を想起したようだった。
「わ、わかりました…」
いつのまにか私はそう口走っていた。私のその言葉に婦人はにんまりと笑い、こう言った。
「では、上のお召し物をお脱ぎになってください。口答えした罰ですわ」
「なっ…」
私は、婦人の要求に対して思わず驚きの声を出しそうになった。そして婦人は、それを止めるように、すかさず私の口元に人差し指を当てた。
「口答えはしないこと。何度も同じこと言わせないでくださいませ」
婦人の白く細長い指が私の唇に押し当たっていて…そこから私の唇をなぞるようにゆっくりと動く。ただならぬ情念の宿った目で私をじっと見つめながら…
「私、リザよりももっと、ザール様の逞しいお体を感じたいんですの。なにも、お互い一糸も纏わぬ姿になるわけではありませんから。ザール様が上半身裸になればいいのです」
婦人の指がそっと離れる。そして婦人はにこりと微笑んだ。
「さあ、ザール様、早くしてくださいませ」
「ふふふ。交渉成立ですわ」
「ただし、約束してください」
「あら、なんですの?」
「私が抱擁をしている間、その、これ以上変なことはしないと約束していただけますか?」
私は既に婦人に主導権を握られていることはわかっていた。それならばと、抵抗の意志を示して、リザへの裏切りを最小限にとどめようと決意を固めた。
「あらぁ、それは残念ですわ」
婦人は残念そうに呟くと、再び私の耳元に顔を近づけた。
「気持ちいいこと、たくさんしてあげようと思ったのに♪」
男に媚びるような甘い囁き声が、脳の奥に届き、私の身体の中心部をじんと痺れさせる。体はびくりと反応してしまったが、それ以上弱みを見せるわけにはいかない。
「ふ、婦人、やめてください…」
「うふふ。わかっていますわ。誓って変なことはいたしませんわ。ただザール様の態度は気になりますわね?」
私の抵抗を快く思わなかったのだろう。婦人の声からすっと甘さが消えて、冷徹さを帯びる。
「ザール様は脅されの身。それなのにずいぶんと生意気な態度ですこと。別に私はいいのですよ、リザが全てを知ったって」
「な、何をおっしゃるのです…!」
「今から少しの間、私の言うことをちゃんと聞いてくださらないと…どうなっても知りませんこと」
そう言い終えるや否や、婦人は私の目をじっと見つめた。いつも凛々しい婦人の目が、とろんと潤んでいる。だが、その奥には獲物を絶対に逃がしはしまいとする毒蛇のような狂気と執念が宿っている。護身術の時と同じ目だ。
そう思った途端、私の体がじんと熱くなった。蕩けるようなキス、背骨に電気が走るような乳首責め…その衝撃的な快楽を私の体はしっかりと記憶していて、今まさにその記憶を想起したようだった。
「わ、わかりました…」
いつのまにか私はそう口走っていた。私のその言葉に婦人はにんまりと笑い、こう言った。
「では、上のお召し物をお脱ぎになってください。口答えした罰ですわ」
「なっ…」
私は、婦人の要求に対して思わず驚きの声を出しそうになった。そして婦人は、それを止めるように、すかさず私の口元に人差し指を当てた。
「口答えはしないこと。何度も同じこと言わせないでくださいませ」
婦人の白く細長い指が私の唇に押し当たっていて…そこから私の唇をなぞるようにゆっくりと動く。ただならぬ情念の宿った目で私をじっと見つめながら…
「私、リザよりももっと、ザール様の逞しいお体を感じたいんですの。なにも、お互い一糸も纏わぬ姿になるわけではありませんから。ザール様が上半身裸になればいいのです」
婦人の指がそっと離れる。そして婦人はにこりと微笑んだ。
「さあ、ザール様、早くしてくださいませ」
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