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274話「深階層班(その5)」★(視点・ヒロヤ→マルティナ→ヒロヤ)

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──ちゅ……くちゅ……ちゅっ……れろっ……

(あ……誰かがキスしてる……)

 恐らく、覚醒すれば直ぐに忘れてしまうだろう夢から『スーッ』と意識が現実へと戻ってくる。そして唇に当たる柔らかな感触。意図せず舌を伸ばしてしまう俺。

(この肉厚で柔らかな感触は……マルティナ?)

 薄っすらと目を開けると、静かに……それでいて夢中で俺の唇を貪るマルティナが。

「んひゅ……ヒロヤにいひゃん……♡ むちゅ……♡ こ、こうたいらよ……?」

 小さな声で俺を起こしている。

「ん……マルティナ、見張りご苦労様……」

 重い瞼を無理に開き、なんとか寝袋から這い出して身体を起こす。それでもまだくちびるを離さないマルティナ。

「ぷはぁ……♡ ヒロヤ兄ちゃん……少し……少しだけエッチしよ?」

 ようやく唇を離して、マルティナは俺の耳元で小さく囁く。

「どうしたの?」
「……なんか疲れちゃって……ヒロヤ兄ちゃんから元気貰いたいんだ♡」

 幾らモンスターの探知をレナとドロシーに任せ、斥候の役割をアルダと分担してるとはいえ、確かにこの第三階層の造りはマルティナ的にも辛いのだろう。
 始めこそ幾つかの分岐があったものの、それからはほぼ一本道。道中に部屋があり、そこから先も、一本道が続いていた。偶に部屋内に複数の扉があったりしたものの、マルティナが言うには『(幾つかある東端への)他のルートに入るだけ』らしい。
 迷宮としては別段複雑な造りになっている訳じゃない。ただ単調で長い……のだ。

(まぁ、マルティナは『それだけ』じゃないんだろうけど……)

 冒険前にリズ、ドロシー、シモーネと一緒にえっちはしたんだけど……俺が至らなかったせいもあり、マルティナをじっくりと抱いてあげることができなかった。マルティナとしては『物足りなかった』様子が、その後のお風呂でも把握できていた。

「か……帰ったら一番に抱いてあげるって約束……ふむっ!?」

 マルティナが激しいくちづけで俺の口を塞ぐ。

──じゅる♡ ちゅ♡ ちゅる♡ ぬちゃあ♡

 マルティナと俺の舌の間で、唾液が弧を描く。

「今じゃなきゃやだ……ねぇ? だめ?」

 俺を見つめるマルティナの瞳は、既に色欲に濡れている。そんな目で見られちゃ……

「せ、せめて場所を移動しようか?」

 右隣にカズミ、左隣にレナが寝袋に潜り込んでいるといういつものフォーメーションなんだ。流石にマズい。
 場所を移動しようという俺の提案を『えっち』に同意したと受け取ったのだろう。マルティナが「にぱぁ♡」と笑って俺を抱き締めた。



「ヒロヤ兄ちゃん……好き……好きぃ……♡」

 身体を拭く為に天幕を立てて張った陰に隠れて、俺の胸に顔を埋めるマルティナ。

「静かにしなきゃ。みんなにバレちゃうよ?」

 囁くような小声でマルティナを制するも、彼女は俺の首筋にキスを落としながら器用に下半身パーツの留金を外す。

──カラン……

『冒険中、モンスターに剥ぎとられない様に工夫がなされた』防具は、マルティナ自らの手によって簡単に外されたのだ。
 俺から少し離れて、下半身のアンダーウェアまでも脱ぎ捨てる。

「ヒロヤ兄ちゃん……あたしもうこんなになっちゃってるんだ……♡」

 膝を立てて両脚を開き、黒い下着をずらして秘裂を見せるマルティナ。ずらした下着との間に、にちゃっと愛液が糸を引く。

「ヒロヤ兄ちゃんと……もっとえっちがしたくて……♡ そんな風に考えると、こ、こんなにすぐに濡れちゃうんだ……♡」

 そう言って、自らの両太腿を抱え込んだ手をゆっくりと秘裂へと伸ばし……

──くちゃあ♡

 左右におまんこを開いて、俺に囁きかけた。

「もう……待てない♡ いますぐにちょうだい……♡ ヒロヤ兄ちゃんのおちんちん……ここにちょうだい♡」

 俺はマルティナが放つ色香に誘われるように、そのいやらしい肉体に身体を重ねた。

■□■□■□■□

(完全に──あたしのわがままだ……)

 交代時間の少し前、あたしはヒロヤ兄ちゃんの寝袋に近づいた。
 可愛い寝顔のヒロヤ兄ちゃんを見た瞬間に、あたしは欲情した。

(カズミ姉ちゃんも、レナ姉ちゃんもすぐ隣に居る……だからだめ……なのに……)

 気がついたら、その大好きな唇を貪っていた。その瞬間、愛液が溢れだしたのを感じた。

(や……もう……濡れちゃった……)



 探索に出発する前々夜、リズ姉ちゃん、ドロシーちゃん、シモーネちゃんと一緒に激しく抱いてもらった。でも……物足りなかった。もっとヒロヤ兄ちゃんが欲しかった。

『探索から帰ったら、真っ先に抱いてくれる』

 とヒロヤ兄ちゃんは約束してくれてた。
 でもあたしは……もう我慢できなかった。

「今じゃなきゃやだ……」

 そんなわがままを言って、ヒロヤ兄ちゃんを求めた。



 みんなから見えない『幕裏』に移動して、あたしはヒロヤ兄ちゃんの胸に顔を埋める。そして、急いで腰パーツを取り外す。下着をずらし、おまんこを手で開いてヒロヤ兄ちゃんを誘惑する様に小さな声で囁きかけた。

「いますぐここにちょうだい♡」

 ヒロヤ兄ちゃんを誘惑する甘いワガママ。それに応じるように、ヒロヤ兄ちゃんは下着を脱ぎ捨ててあたしに覆い被さってきた。

(あ……っ♡ かったいおちんちんが……膣口に当たって……♡)

──くちゃあ……♡

 先っちょをヌルッと飲み込むおまんこ。徐々に奥へ、奥へと侵入してくるおちんちんをあたしの膣肉がどんどん奥へと誘(いざな)っている。

「ッあ♡ ……あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁぁ……♡」

 最奥まで達した瞬間、あたしは必死で嬌声を噛み殺しながら絶頂した。

■□■□■□■□

(ヤバい──)

 いつものマルティナの膣肉は『優しく包み込んでくれる』ような動きなんだけど……今日のマルティナは……

膣内なかが俺のペニスに絡みついてくる……!)

 求めていた俺のペニスを貪るように締め付けるマルティナのおまんこ。
 そのあまりの快感に、俺も激しく腰を打ち付けそうになる。

(だめだ──みんなにバレないように……)

 そして、この搾り取るような蠢動を続けるおまんこは……

「マルティナ、ひょっとして……『排卵日』じゃないか?だから……」

 俺の質問に一瞬で蕩けるマルティナの表情。挿入時、軽く仰け反ったように見えたのは多分『挿入と同時に』絶頂したんだろう。
 このおまんこの『欲しがりよう』は……間違いなく俺の精液ザーメンを欲している。

「うん。赤ちゃん……孕める日なんだよ」

 俺の下になるマルティナは、両手を俺の背中に回して身体ごと俺を引き寄せる。

(カズミもレナも寝てるから『避妊コントラセプティブ』を掛けられないしな……)

「そ、外に出すからねマルティナ」

 俺はマルティナにそっと囁き掛けてから──ゆっくりと抽送を開始した。
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